
【6月29日~7月3日】日経平均動向:日経平均は7万円を挟んで神経質な展開か
2026年6月26日の日経平均株価は、前日に歴代4位の急騰で最高値を更新したのも束の間、一転して歴代3位となる3000円超の大暴落を記録し、再び7万円の大台を割り込みました。
米オープンAIのIPO延期報道や半導体メモリー価格の高騰を背景に、これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連銘柄に売り圧力が強まるなど、市場は非常にボラティリティ(変動率)の高い状態が続いています。
一方で、サッカーW杯での日本代表の活躍を受けたキリンホールディングスへの買いなど、独自の動きを見せる銘柄も存在します。
本記事では、今週発表される米雇用統計などの注目スケジュールを押さえつつ、1日で3000円上下するような乱高下する相場の背景や注目点を整理するとともに、相場と向き合う際の考え方について解説します。
歴代3位の下落で7万円を割り込む

米報道を受けAI・半導体関連銘柄が下落
2026年6月26日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比3005円46銭安の6万9360円88銭でした。下げ幅は歴代3位の大きさでした。前日には3191円高と歴代4位の上げ幅を記録し最高値を更新していたため利益確定売りが出やすい局面でした。
前日25日の米市場では、メモリー高騰を踏まえて一部製品の値上げを発表したアップルやマイクロソフトなどテック関連銘柄が売られました。
また、米オープンAIが2026年後半に計画していた新規株式公開(IPO)を27年に延期すると検討していると伝わりました。これらを受けて東京市場のAI・半導体関連銘柄も売られました。
東京市場でも半導体関連銘柄が大幅安
東京市場でも、メモリー価格の高騰などを嫌気し、半導体関連銘柄が大幅安となりました。アドバンテスト、キオクシア、ソフトバンクグループなどが下げました。3銘柄だけで日経平均を1800円あまり押し下げました。
中でもオープンAIに出資しているソフトバンクグループは14%あまり下落する場面もありました。イビデン、SCREENホールディングス、太陽誘電、TDK、フジクラ、村田製作所なども下げました。
任天堂も2025年8月に付けた上場来高値(1万4795円)の半値以下の安値圏となっています。半導体メモリーの価格上昇による採算悪化を懸念し売られています。今月発表した発売予定の新作ソフトのラインアップが期待を下回る内容だったとの受け止め方もあるようです。
一方で、トヨタ自動車は続伸。一部の証券会社が投資判断を3段階で真ん中の「中立」から最上位の「強気」に引き上げたことや、MS&ADインシュアランスグループホールディングス株を全て売却したと報じられたことから資本効率の向上期待から買われました。
キリンホールディングスは開催中のサッカーワールドカップ(W杯)北中米大会で日本代表が26日にグループリーグを突破し、決勝トーナメント進出を決めたことを受け、オフィシャルパートナーとしての露出増への期待から上昇しました。放映権を取得した電通グループも買われました。
週末の米雇用統計の発表が注目される

日経平均は様子見傾向になることも
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落し、終値は前日比44ドル51セント安の5万1876ドル11セントでした。
オープンAIがIPOを2027年に延期する方向で検討していると伝わったことを受けて、同日もAI・半導体関連銘柄が打荒れました。エヌビディアなども下げました。
一方、米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に合意したことから原油価格は下落しており、26日には一時、1バレル68ドル台半ばと、2月27日以来の水準となっています。自動車などの銘柄に見直し買い傾向も出ています。
今週は2日(木)に6月の米雇用統計が発表されます。3日(金)は米独立記念日の代休で米市場休場です。雇用統計は今後の米景気を占う上で注目されるところです。
判断が難しいのは、雇用統計の結果が堅調であれば米連邦準備理事会(FRB)内の年内利上げ観測が高まり、株式相場には下値圧力となることです。状況を見極めたいと、東京市場も様子見傾向になることも想定されます。
引き続き、売買が交錯する神経質な動きか

日経平均は中長期的には上昇基調が続いているものの、短期間で急騰したことから過熱感も出ています。売買も交錯しやすく、先週のように3100円上昇した翌日に3000円下げるといった乱高下も起こる可能性があります。
短期的な動きに一喜一憂するのではなく、中長期的な企業業績や景気動向を見極めながら冷静に投資判断を行う姿勢が重要です。当面は7万円を挟み、神経質な値動きが続く可能性があります。
本記事に記載した見通しは執筆時点のものであり、将来の市場動向を保証するものではありません。
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