30代で資産運用は当たり前?プロが語る今から始めるメリットと初心者におすすめの4選
「30代で資産運用を始めるべき?」「30代はどんな資産運用をした方が良い?」と30代以降で迎えようとしているライフイベントに向けて、資産運用を検討したり、周りが投資を始めて自分も挑戦してみたい、と思う人も多いのではないでしょうか。
30代は20代と比べて収入が増え始め、余裕資金をある程度準備しやすい時期になります。
運用年数も長く確保できる年代のため、将来に向けた資金作りとして資産運用を始めるのがおすすめです。
本記事では「30代はどんな資産運用がおすすめ?」と悩んでいる人に向けて、30代で資産運用を始めるメリットやおすすめの資産運用、知っておきたい始め方などをファイナンシャルアドバイザーが解説します。
- 30代に資産運用をおすすめする理由は「余裕資金が20代より準備しやすい」「時間を味方につけた投資ができる」など
- 30代は20代と比較すると金融商品の割合が全体的に高く、貯蓄から投資へ資金が流れている
- 30代におすすめの資産運用は「NISA制度」「iDeCo」「投資信託」「貯蓄性のある保険」
30代で資産運用を始めるメリット
30代で資産運用を始めるメリットはあるのでしょうか。
預貯金額や金融資産保有額などの数字を参考に、30代で資産運用を始めるメリットを見ていきましょう。
メリット①20代よりも収入が増えるため、余裕資金を準備しやすい
<国税庁|民間給与実態統計調査(令和3年分)を参考にOMP調査部作成>
国税庁の「年齢階層別の平均給与」のデータによると、一般的に30代は20代と比べると年収が高くなっています。
女性は結婚や出産などで一概には言えませんが、全体平均年収と男性の平均年収に注目してみると、その差は歴然です。
年収が上がると、それに伴って税金や社会保険料も多く控除されるため、すべてが手元に残るわけではありませんが、それでも20代と30代では大きな差があるといえます。
毎月の収入が増えることにより、20代の時よりも余裕資金を確保しやすくなるため、人によってはその分を資産運用に回すことができるでしょう。
(参考:平均給与|国税庁)
メリット②ライフイベントに合わせて計画的に資金作りができる
一般的に30代以降はライフイベントが増えていきます。
まずは「結婚」です。独身時代よりもお金について考える機会は増えると思われます。次いで「出産」も挙げられます。出産によって配偶者の働き方が変わり、子どもが生まれた後は「教育費」も含めた今後の収支について考える必要があります。
収入が増える30代では、ライフイベントに合わせて計画的にお金を準備する人も増え始めます。
では、金融広報中央委員会の実施した「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」のデータを参考に、30代の貯金・貯蓄状況やライフイベントごとの必要資金を見ていきましょう。
30代の平均預貯金額・金融資産保有額
30代の平均預貯金額は金融資産を保有している総世帯で見てみると「540万円」でした。世帯別に見ると、単身世帯の638万円が最も高い預貯金額となっています。
家族が増えるごとに出費が増えていく傾向にあるため、このような結果になっていると考えられます。
一方で金融資産保有額(※)ですが、30代の平均値は「980万円」となっています。一見すると約1000万円の資産があるようにも見えますが、平均値は一部の極端な値の影響を受けてしまうので、「中央値」の方がより実態に近い数値だと考えられます。
中央値は「370万円」となっており、平均値と比較すると少し物足りない数値となっています。
※預貯金以外に保険や有価証券なども含んだ金額
出産費用の平均は「平均46万円」
公益財団法人生命保険文化センターのデータによると、出産費用の全国平均は1人あたり約46万円となっています。
利用する施設によっては差があり、公的病院では44万3776円、私的病院では48万1766円、診療所・助産所では45万円7349円となっています。
また、異常分娩となった際の処置にかかる費用や、個室料などはここには含まれていないため、場合によってはこの金額よりも費用が掛かる可能性もあります。
現在の健康保険の給付では、「出産一時金」として子ども1人あたり42万円程度が支給されるため、自己負担額はないか、あっても少額で済むケースもあるようです。
(参考:出産にかかる費用はどれくらい?|公益財団法人 生命保険文化センター)
結婚資金の平均は「平均393.4万円」
株式会社リクルートによる「ゼクシィ結婚トレンド調査 2021首都圏」のデータでは、結婚資金の平均額は首都圏で393.4万円(2021年)とされています。これは結納〜新婚旅行にかかる費用で、具体的な内訳は次の通りです。
両家顔合わせの費用:6.9万円
婚約指輪:38.6万円
結婚指輪(2人分):27.0万円
挙式、披露宴・ウェディングパーティ総額:323.6万円
新婚旅行:30.5万円
新婚旅行土産:4.2万円
金額を見ると高額に感じるかもしれませんが、全額が自己負担になるわけではありません。
仮に50人のゲストを招待した場合、一般的なご祝儀を3万円とした場合、ご祝儀の合計はおおよそ150万円(3万円×50人)になります。
また、同調査によると親や親族からの援助資金の平均額は176.8万円(首都圏)となっています。これらを踏まえて自己負担額を計算すると、
となります。
夫婦によっては結婚式をしなかったり、新婚旅行にいかなかったりなど、さらに自己負担額が少なくなるかもしれません。
(参考:ゼクシィ結婚トレンド調査 2021首都圏)
幼稚園~高校にかかる教育資金は「公立で541万円」「私立で1830万円」
※幼稚園~高校までの学習費総額は1年間の学習費総額(平成30年度子供の学習費調査|表1学校種別の学習費総額|文部科学省)に各年数をかけて算出
文部科学省が公表した「平成30年度子供の学習費調査」によると、幼稚園〜高校の15年間でかかる学習費総額は、公立に進学した場合で約544万円、私立に進学した場合で約1830万円となっています。
また、大学費用の平均は、文部科学省が公表した「国公私立大学の授業料等の推移」及び「令和3年度私立大学入学者にかかる平均額(1人当たり)の調査」によると、以下のようになっています。
・公立大学:254万7401円(※2)
・私立大学(文系):363万4199円(※3)
・私立大学(理系):497万4484円(※4)
私立大学は、公立や国立に比べると学費がかかる傾向にありますが、公立や国立であっても、幼稚園から大学まで進学するとなると、少なくても総額で800〜1000万円程度は教育資金がかかります。
「子ども1人に約1000万円」というイメージを念頭に、計画的な資金準備が必要になります。
※1:授業料(53万5800円)×4年+入学料28万2000円
※2:授業料(53万8734円)×4年+入学料39万2391円
※3:授業料(81万5069円)×4年+入学料22万5651円+施設設備費(14万8272円)×4年
※4:授業料(113万6074円)×4年+入学料25万1029円+施設設備費(17万9159円)×4年
老後に必要な最低日常生活費は「月平均23.2万円」
生命保険文化センターが公表した「生活保障に関する調査(2022年10月発行:速報版)」によると、夫婦2人で老後生活を送るうえで必要な最低日常生活費を見ると、平均で月額23.2万円となっています。
また、ゆとりある老後生活を送るための費用として、最低日常生活費以外で必要と考えている金額は平均で月額14.8万円でした。
よって、ゆとりある老後生活を送る場合は「月額38万円」が必要になります。
厚生労働省のデータによると、令和4年度末時点で厚生年金の受給額(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月額で21万9593円となっています。
仮に、将来の年金受給額を21万円とした場合、最低限の老後生活を送るには毎月2.2万円(23.2万円円-21万円)が不足します。
そして、ゆとりある老後生活を送るためには毎月約17万円(38万円-21万円)が不足することになります。
65歳で仕事を引退し、その後20年間を老後期間とした場合、
528万円(2.2万円×12ヶ月×20年)
■ゆとりある老後生活を送る場合
4080万円(17万円×12ヶ月×20年)
が必要となる計算です。
以前「老後2000万円問題」が話題となりましたが、上記の結果から年金とは別に老後生活をするうえで資金が必要となることが分かります。
いざ老後を迎えてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しても、その時点から老後資金を貯めることは難しいでしょう。教育資金と同様に、計画的に準備をしておく必要があります。
(参考:生活保障に関する調査(2022年10月発行:速報版)|公益財団法人生命保険文化センター)
(参考:令和4年4月分からの年金額等について|日本年金機構)
メリット③40代、50代よりも時間を味方につけた投資ができる
資産運用を行ううえで最も気になることの一つは「投資リスク」ではないでしょうか。「運用はしたいけどリスクが怖くて踏み出せない」という人も多いでしょう。
確かに投資におけるリスクをゼロにすることはできません。しかし、リスクを抑えた運用は可能です。
リスクを抑えるうえでポイントとなるのが「長期積立」です。
投資は、短期間で利益を追い求めるものではなく、長い時間を掛けて「コツコツとお金を育てる」ことが大切です。
時間をかけて積立投資をすることで、価格の変動リスクを抑えることができます。
また、長期積立をすることで得られるメリットの1つに「複利効果」があります。
利息が利息を生んで更に膨らんでいく効果のこと
運用で得られた利益をさらに運用に回すことができるため、雪だるま式に利益が増えていきます。
複利効果は時間をかけるほど効果が大きくなっていくため、長期投資との相性は抜群だといえます。
30代と40代、50代で投資を始めた場合のシミュレーション
毎月2万円を投資に回した場合、投資した金額だけを見ても30歳と40歳で240万円、30歳と50歳では480万円もの差になります。
さらに注目すべきは、「積立総額+運用益」の差です。
30歳から始めた場合、40歳や50歳から始めた場合のどちらと比較しても、積立総額以上の差があります。
運用する年数が長くなればなるほど、「複利効果」も相まって、非常に効率よくお金を増やせることがわかります。
30代におすすめの資産運用
30代におすすめの資産運用を詳しく解説していきます。
おすすめ①NISA制度
NISA制度とは国が推奨する少額投資非課税制度です。
運用で得た利益には、本来であれば20.315%の税金がかかりますが、NISA制度は運用開始から無期限で非課税になるため、運用で得た利益は全額そのまま手元に残ります。
「国民の資産形成の促進」を目的として始まった国の制度のため、投資初心者の人でも取り組みやすいのが特徴です。
また、初心者におすすめできる理由の1つとして、NISA制度で主に購入できる投資信託は、長期・積立・分散投資に適した条件で金融庁が厳選しているという点が挙げられます。
リスクを抑えた投資が可能となり、投資初心者でもある程度安心して始められる環境が整っているといえます。
ただし、あくまでも投資信託での運用になるため、投資した資産は日々価格変動します。投資した額を下回る元本割れリスクは常にあります。
さらに、投資先も自分で決める必要があるため、投資したい商品やどこで口座を開設するのか、あらかじめ決定させてから始めましょう。
おすすめ②iDeCo
iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことであり、自分で掛金を拠出して、自分で運用先を決めて、老後に年金として受け取ることができる私的年金制度です。
iDeCoの最大のメリットは節税効果にあります。
毎月の掛金は全額所得控除され、さらに本来であれば運用益にかかる20.315%の税金が非課税となり、年金を受け取る際にも控除が受けられます。
節税をしながら将来のお金を運用できる点は大きなメリットといえるでしょう。
一方でiDeCoを活用するうえで注意点があります。
まずは国民年金の加入資格によって、毎月拠出できる金額が異なる点に注意しましょう。
金額によってはiDeCoだけでは目標金額に到達しない場合もあるため、他の金融商品と組み合わせることも検討しましょう。
法改正で加入要件等が変わりやすくなっているため、常に最新の情報を手に入れることも大切です。
そして最も懸念される点としては、原則60歳まで引き出しができない点です。
余裕資金がない状態でiDeCoを始めてしまうと、いざという時に急にお金が必要になった時に対処できなくなる可能性があります。
また、中途解約は難しいため、無理のない金額で拠出を続けることが大切です。
おすすめ③投資信託
投資信託とは、株や債券、不動産などが組み込まれた金融商品のことです。
投資信託のメリットは以下の3つです。
②分散投資でリスクを抑えることができる
③専門家に任せて運用できるので初心者も始めやすい
投資と聞くと大きなお金が必要そうなイメージですが、投資信託の場合、金融機関によっては100円程度から始められるため、初心者でも気軽に始めやすい金融商品です。
また、投資信託の投資対象は株式や債券などがあり、複数の資産に分散投資できるため、ひとつの銘柄に投資するよりも、リスクの分散が期待できます。
そして、投資信託は投資家ではなく、投資の専門家が運用を行うため、投資初心者でも安心して始めやすいといえるでしょう。
一方で、投資できる投資信託の数は非常に多く(約6000種類)、自分で投資信託を選ぶには苦労するかもしれません。
投資先や売却のタイミングなどに悩んだら、投資経験のあるファイナンシャルプランナー(FP)やファイナンシャルアドバイザー(IFA)に相談すると良いでしょう。
おすすめ④貯蓄性のある保険
「貯蓄性のある保険」とは、満期保険金や解約返戻金のように、満期時や解約時にお金が返ってくるタイプの保険です。終身保険や養老保険、個人年金保険などが当てはまります。
その中でも終身保険や養老保険には「保障機能」が備わっています。
資産運用をしながら、途中で万が一亡くなってしまったり、高度障害になってしまったりした場合、保険金がもらえる仕組みになっています。
このように、万が一に備えながら貯蓄、運用ができるのが大きなメリットです。
一方で、短期間の加入で解約した場合、払い込んだお金より戻ってくるお金の方が少ない、いわゆる「元本割れ」になってしまうリスクもあります。
掛金の増額や減額も、その他の資産運用に比べると自由度が低いため、加入する際に行う金額設定は非常に重要だといえます。
30代における金融資産の割合
金融広報中央委員会の実施した「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」によると、30代は20代と比較すると、金融商品の割合が全体的に高いことがわかります。
例えば、積立保険商品に着目すると、20代が16.7%であるのに対し、30代は34.0%と約2倍に上昇しています。結婚や出産など、家族構成の変化が影響していると考えられます。
その他にも、個人年金保険や債券、株式の割合も20代と比較すると上昇しており、貯蓄から投資へ資金が流れていることが想定されます。
参考)40代~50代の金融資産の割合
40代になると、債券や株式、投資信託の割合が30代に比べると少し減少していることがわかります。
40代は住宅購入や子どもの進学などで費用がかかることも多く、そういったことが影響しているのではないかと考えられます。
一方、50代になるとそれらの数値は再び上昇傾向にあります。老後に向けて、少しでも効率よく資産運用をしたいという人が増えているのかもしれません。
年代が上がるにつれて、金融資産に対する運用商品の割合は高まっているといえます。
30代におすすめのポートフォリオ
金融商品の組み合わせのこと。投資信託や株式などの具体的な銘柄など、どの商品を保有するかと決定させることを「ポートフォリオを組む」という
NISA制度、iDeCo、投資信託などのポートフォリオを組む際は長期的に成長ができる「世界株式」への投資を検討するのも一案です。
世界株式のメリットは世界規模で将来有望な国や企業に投資ができる点です。株式ファンドのため、価格変動のよるリスクが大きくなりやすいですが、長期的に積み立てを行えば、リスクを軽減させやすくなります。
また、銘柄に悩んだ時は純資産高や信託報酬を参考にすると良いでしょう。
資産運用で失敗しないためのコツ【プロが解説】
初心者に向けて「資産運用で失敗しないための6つのコツ」を資産運用のプロが解説します。
1.「何のために」資産運用をするのか、目的を設定する
資産運用を始めるにあたって、まず初めに行うことは「資産運用の目的」を設定することです。
資産運用は目的によって最適な手段が異なります。せっかく資産運用を始めても、手段と目的が合っていなければ最大限の効果は得られません。
目的を決めたら何年間運用できるのか、どれくらいのリスクが取れるのかなど、始める前にあらかじめ決めておくと良いでしょう。
2.「長期・積立・分散」を意識して実践する
投資をするうえでリスクはつきものですが、リスクをなるべく抑えるために意識した方が良いポイントが3つあります。
まず1つ目は「長期投資」です。長期運用に関する明確な年数は定義されていませんが、20年〜30年を目安にすることをおすすめします。
長期投資をすることで複利効果を得やすくなり、より効率的にお金を増やすことが可能です。また、リスクを抑えつつ、安定的なリターンを期待できるようになります。
2つ目のポイントは「積立投資」です。
一定金額で定期的に同じ商品を購入することで、買付価格を平準化できます。また、購入のタイミングを見失うことなく分散させられるため、結果として高値掴みのリスクを抑えることができます。
最後のポイントは「分散投資」です。
例えば、投資する資産を株式や債券、不動産などに分けるとします。一般的に異なる値動きをすると言われている株と債券を両方持っていれば、どちらかが下がったとしても、もう一方は上がっていることになります。
このように、全体としてバランスをとることでリスクを回避できます。
資産の他にも地域や時間(時期)を分散させることで、リスク軽減の効果があります。
3.金融商品の特性、リスクを理解する
金融商品ごとの特性やリスクを理解することも重要です。
一言で資産運用と言っても、その種類は多岐にわたります。ポイントは、「リスクとリターンは隣り合わせ」だということです。
資産運用や投資におけるリスクとは「振れ幅」のことを指します。
リスクが高いということは、それだけ振れ幅が大きくなる可能性があり、リターンも高くなることを意味します。
金融商品ごとの特性やリスクを理解しておくことで、自分の目的に適した商品選びができます。
4.少額から始める
資産運用は少額から始めることをおすすめします。いきなり大きな金額を投資し、その直後に大きな下落が起こった場合、大きなマイナスになってしまいます。
投資する額が大きいほど、良い時も悪い時も金額の変動が多くなります。
一度に多くの金額を投資して短期的な利益を求めるのではなく、長期的な目線でコツコツと資産運用を行い、「お金を育てる」というイメージで取り組むことが大切です。
5.価格変動に動揺しない
初心者がやってしまいがちなことの1つに「価格変動に動揺すること」が挙げられます。
資産運用はあくまで「長期的な運用」が原則です。昨日、今日と仮に価格が下がっていても気にする必要はありません。
今すぐ使うお金ではないということを思い出し、そして当初の資産運用の目的を振り返りましょう。
金融商品に好不調の波があるのは日常茶飯事です。いざ必要になるその時まで、大切に自分の資産を育てていきましょう。
6.不安であれば資産運用の専門家に相談する
資産運用を始めて行う場合、どうしても不安になってしまい、最初の一歩が踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
そんな時は一人で悩まず専門家に相談し、アドバイスを受けながら自分に合った金融商品を探していきましょう。
そうすることで頭の中も整理でき、前向きな気持ちで資産運用を始めることができるはずです。
右も左も分からないままとりあえずスタートするのではなく、しっかりと専門家の話を聞くことから始めましょう。
30代で知っておきたい資産運用の始め方
STEP①資産運用の目的と目標額を決める
資産運用を始める前に「何のために資産運用を行うのか」「いつまでにいくら必要なのか」という目的と目標額を決めましょう。
資産運用の目的が決まれば、おおよその目標額が見えてきます。目標額が決まったら、「どれくらいのペースで貯めるべきか」が次に見えてきます。
そして、目標金額に対してのリスク許容度をあらかじめ決めることも重要です。堅実にいくことで達成できるのであれば、無理にリスクの高い金融商品を選ぶ必要はありません。
その逆もしかりです。求めるリターンと許容できるリスクのバランスの見極めが重要だといえます。
STEP②資産運用の種類を選ぶ
資産運用の目的と目標額が決まったら、次は「目的と目標額に合った金融商品」を選びます。
目標金額に到達するために、どれくらいのリスクを取る必要があるのかをイメージしましょう、
金融商品には非常に多くの種類があります。商品を選ぶ際は「目標金額に対してどのくらいリスクをとれるか」を基準に選びましょう。
一方で「運用できる期間」も非常に重要な要素です。
一般的に、運用期間を長く取れば取るほど、リスクは軽減され、リターンも安定するといわれています。
目標とする金額が少ない場合であっても、運用期間が十分に取れる場合は、ハイリスクに分類されている商品を選ぶのも良い選択だといえます。
自分に合う金融商品を選択するのは難しいです。困った場合は資産運用のプロに相談してみましょう。
STEP③ポートフォリオを作る
ポートフォリオとは、「金融商品の資産構成」のことです。
数ある金融商品の中から複数の運用商品を選択している場合、「どの資産をどのくらいの割合で運用しているのか」を決める必要があります。
ポートフォリオにおいて、株式が100%を占めている場合、運用が好調の時のリターンは大きく見込めますが、その分リスクも高くなってしまいます。
一方、債券が100%を占めている場合は、安定的な運用が可能ですが、得られるリターンは小さくなります。
自分の資産運用の目的や目標額に応じて、ポートフォリオを組みましょう。
参考までに、ケース別のポートフォリオの組み方をご紹介します。
例:住宅購入を検討している30代の場合
住宅購入を検討している30代の場合、自宅も資産に含めると、ポートフォリオは不動産の占める割合が高くなりがちです。
不動産=資産と考えるとは言っても、いざという時にすぐ換金できる流動性は低いです。そうなると、流動性の高い「預貯金」は必ずある程度確保しておくことをおすすめします。
30代は住宅ローン返済に加え、子どもの教育費などもかかる時期に差し掛かるため、ポートフォリオの構成は慎重に考える必要があります。
流動性の高い預貯金を確保しつつ、老後を見据えて少しリスクを取って株式を投資対象とした投資信託の活用も検討すると良いでしょう。
年代的には長期投資が可能なため、早めの投資が鍵になるでしょう。
例:定年退職を視野に入れている50代の場合
定年退職を視野に入れている50代の場合、最も気をつけなければいけないことは「資産を減らさないこと」です。
20代や30代であれば、老後までの残り期間が長く、積極的な資産配分(株式を100%にするなど)でも時間が味方をしてくれるため、比較的リスクは小さいと考えられます。
一方で老後までの残り期間が短い50代は、万が一金融ショックなどで資産が大きく減ってしまった場合、老後までに持ち直す時間が長く取れません。
場合によっては、資産を大きく減らしたまま老後を迎えてしまう可能性もあります。
こういったリスクを防ぐためにも、資産構成を徐々にリスクの小さい債券に移すことで、自分の資産を守っていくことが重要だといえます。
STEP④銘柄・商品を選ぶ
運用の目的や目標金額が決まったら、次は「具体的に運用する銘柄や商品」を選びましょう。
商品を選ぶ際のポイントは、「投資経験やリスクの許容度、現在の資産状況」などを多角的に考えることです。また、運用できる年数も大事なポイントになります。
例えば資産運用の目的が老後の場合、20代や30代など比較的若い年代の人は、時間を身につけることができるため、積極的な運用を行うのが良いでしょう。
老後までの期間が迫る50代以降の場合は、残りの運用期間を考慮して、少しずつ値動きの小さい商品へ切り替えましょう。
STEP⑤銀行や保険会社、証券会社に申し込む
最後に、購入したい商品を扱っている銀行や保険会社、証券会社に申し込みを行います。
株式や債券、投資信託といった金融商品であれば証券口座の開設が必要になります。「一般口座」や「特定口座」といった口座で取引を行います。
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まとめ:30代から資産運用を始めて効率的にお金を増やそう
30代に資産運用をおすすめする理由は、20代よりも経済的に少しゆとりができ、将来の資産作りを始めるのに最適なタイミングだからです。
資産運用や目的は人それぞれ異なります。まずは、資産運用を行う「目的や目標額」をしっかりと決めることから始めましょう。
また、資産運用の目的や運用できる期間によって、活用すべき金融商品は異なります。
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監修者
高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆者
荻野 樹
- ファイナンシャルアドバイザー
大阪市立大学経済学部卒業後、教育業界を経て、メットライフ生命保険株式会社、株式会社ほけんのぜんぶ入社。生命保険販売を通じ、FPとして主に子育て世代の資産形成や老後資金準備に関するコンサルティングを行う。専門用語を使わず丁寧で分かりやすいアドバイスが強み。現在は個人向け資産運用のサポート業務を行う。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員(証券外務員一種)、宅地建物取引士の資格を保有。