【最新版】貯蓄額の平均額は?いくらあれば安心?保険、預金、投資、おすすめ方法を解説
貯蓄とは資産をたくわえることであり、一般的にお金を貯めるという意味で使われます。
「なかなか貯まらない」「もっと楽に効率よくお金を貯めたい」と思っている人が大半の中、周りの貯蓄額が気になっている人もいるでしょう。
現在、日本における平均貯蓄額はいくらになっているのでしょうか。
総務省、厚生労働省などが公表している年代・世代別のデータを参照しつつ、貯蓄型保険など効率よく貯蓄する方法などを証券アナリストやファイナンシャルアドバイザーがわかりやすく解説していきます。
貯蓄とは
貯蓄とはお金を貯めることをいいます。お金以外にも蓄えるという広い意味で使用されています。貯蓄の中でも預貯金は「savings」と訳されます。
また、「貯蓄額」にはお金だけではなく、保険や有価証券なども含まれ、保有している金融資産全体を指すワードとして使用されます。
貯蓄の定義
一般的には「貯蓄」を「お金を蓄えること」と文字どおり理解している人も多く、現金や預貯金などをイメージする人も多いかもしれません。
しかし、実際に「貯蓄」の意味するところはさまざまで、総務省統計局の「家計調査」によると「貯蓄とは、預貯金や有価証券、保険などの金融機関への貯蓄、社内預金など金融機関外への貯蓄の合計」と示されています。
つまり「貯蓄額」に含まれる金融商品の範囲としては、現金や預貯金の額だけではなく、保険や有価証券などの金融商品も含んで、語られることが多いようです。
(参考:用語の解説)
貯金・財形との違い
貯金の類義語として「預金」がありますが、どちらも「お金を貯める」という意味で使われます。
貯金と預金で異なる点は「どこに預けているか」ということです。
ゆうちょ銀行や信金などに預けている場合は「貯金」、ゆうちょ銀行等以外に預けている場合は「預金」といいます。
一方の「財形」ですが、財形といえば「財形貯蓄」を思い浮かべるのではないでしょうか。財形は国や企業が従業員の資産形成を援助する目的で作った制度です。
個人ではなく、国が行っている制度のため、利子等に対して非課税措置があったり、財形持家融資を受けられたりします。
貯蓄のパラドックスとは
「貯蓄のパラドックス」とは、個人が貯蓄を増やすと、社会全体の貯蓄は減ってしまうという逆説です。
個人にとって、「貯蓄をすること」や「貯蓄を増やすこと」は良いことであり、一見すると正しい行動に思えます。
しかし、個人が貯蓄に励み、多くの人が同じように節約すると消費が減り、かえって景気は悪化してしまいます。
合理的で正しい行動が社会全体にとっては、必ずしも良い結果を招くわけではないということを示しています。
これを合成の誤謬(ごびゅう)といい、経済用語の一つですが、貯蓄のパラドックスも合成の誤謬の一例です。
日本の平均貯蓄額・貯蓄率は?グラフの推移と統計で見てみよう
日本における平均貯蓄率、貯蓄額はどうなっているのでしょうか。2020年の数値を見てみましょう。
貯蓄率とは所得から貯蓄に回した割合のこと
家計における「貯蓄率」とは、家計の可処分所得に占める貯蓄の割合を意味します。
※家計貯蓄とは、家計可処分所得と年金基金・年金準備金の変動の和から消費支出を差し引いた残差として算出され、金融資産の取得だけでなく、借入金の返済や住宅等実物資産の取得も含む
※家計可処分所得とは、税金や社会保険料などの非消費支出を差し引いた金額
例えば、1ヶ月の可処分所得が30万円の家庭で、月に5万円を貯蓄している場合であれば、家計貯蓄率は以下のように計算されます。
(参考:統計局ホームページ/統計FAQ 03A-Q09 家計貯蓄率)
単身世帯では収入から平均13%貯蓄に回している
では、単身世帯において実際に手取りの収入からどのくらい貯蓄に回せているのでしょうか。
金融広報中央委員会の令和2年家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]によると、年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)の全国平均は13%となっています。
データを見る前に:平均値と中央値の違い
「平均値」は、「データを足し合わせ、データの個数で割った値」のこと。
「中央値」は、「データを小さい(または大きい)順に並べ、中央にある値」のことをいいます。
「平均値」は一部の大きい、あるいは小さい数字に影響される傾向があるため、中央値の方がより実態を反映しているといえるでしょう。
また「平均値」は一部の極端に大きい、あるいは小さい数字(外れ値)に影響される傾向があります。お金のデータを見る際に、「平均より中央値の方がより実感に近い」と感じるのはこのためといえるかもしれません。
全体平均は1世帯あたり1791万円
<「貯蓄の状況-図I-1-1貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯)」(総務省統計局) を加工して作成>
二人以上世帯において、2020年平均の1世帯あたりの貯蓄現在高の平均値と中央値は以下の通りとなっています。
中央値:1061万円(貯蓄保有世帯)
中央値の約1000万円という貯蓄金額が多いか少ないかと聞かれたら、年代によって受ける印象が違うかもしれません。
20代や30代で1000万円の貯蓄は多いという印象を受けたり、60代、70代であれば少ないという印象になるかもしれません。
(出典と参考:「貯蓄の状況-図I-1-1貯蓄現在高の推移(二人以上の世帯)」(総務省統計局))
年代別のデータ
<図 12 世帯主の年齢(10 歳階級)別にみた1世帯当たり平均貯蓄額-平均借入金額 を加工して作成>
では次に、年代別に見た1世帯あたりの平均貯蓄額を確認していきましょう。
働きざかりの世代を中心に平均貯蓄額を確認してみると、30代では530万円、40代では650万円9000円、50代では1075万4000円となっています。
50代に突入すると、収入の増加や教育費用の出費が一段落するなどの要因も重なり、一気に貯蓄額が増加していることがわかります。
(出典と参考:II 各種世帯の所得等の状況|厚生労働省)
世帯別のデータ
<表9 各種世帯の貯蓄額階級別・借入金額階級別世帯数の構成割合 を加工して作成>
続いて、世帯別の平均貯蓄額を確認していきましょう。
全世帯の平均貯蓄額は1077万4000円となっています。
高齢者世帯の平均は1213万2000円、児童のいる世帯では723万8000円、母子世帯では389万8000円となっていることから、世帯の状況によって貯蓄額が大きく左右されるといっても過言ではないようです。
(出典と参考:II 各種世帯の所得等の状況|厚生労働省)
貯蓄なしの割合
<【図表3】金融資産の保有額平均(二人以上世帯)・【図表4】金融資産の保有額平均(単身世帯) を加工して作成>
次に、二人以上世帯と単身世帯別に、金融商品を全く保有していない世帯の割合を確認してみましょう。
金融商品を全く保有していない、いわゆる貯蓄ゼロ世帯は二人以上世帯では全体の1.5%、単身世帯では5.1%となっています。二人以上世帯より単身世帯の方が貯蓄ゼロの割合が多くなっています。
(出典と参考:家計の金融行動に関する世論調査)
1000万以上の割合
続いて、二人以上世帯と単身世帯別に1000万円以上を保有している世帯の割合を見ていきたいと思います。
2020年の結果から、1000万円以上の金融資産を保有している世帯は、二人以上世帯では約40%、単身世帯では約16%となっています。
単身世帯より二人以上世帯の方が1000万円以上を保有している世帯の割合が多くなっていることがわかります。
(参考:家計の金融行動に関する世論調査(2020年)のポイント)
貯蓄はいくらあれば安心?シミュレーションをしてみよう
まず現状の把握、貯蓄の目的について整理していきましょう。
結婚、老後…目的に合わせて目標金額を決める
貯蓄をしていく際、最初にするべきなのは、貯蓄の目的の確認です。貯蓄の目的の主なものとしては、ライフイベントにかかる費用が多いでしょう。
具体的には、結婚費用、出産費用、教育費用、老後資金などが挙げられます。その他には、住宅や、車、旅行、趣味の費用など、その人の考え方やライフプランによって貯蓄の目的はさまざまです。
まずは何のためにどのくらいお金が必要なのかを確認することから始めましょう。目標金額が決まったら、どのような手段でそのお金を準備していくか、考えていきましょう。
(関連記事:教育資金いくら貯めるべき?実は貯蓄・投資で賢く増やせる!具体的な方法をプロが指南)
(関連記事:老後資金本当はいくらあれば安心?ない場合は?必要額の計算とすぐできる貯め方と増やし方)
(関連記事:結婚と貯金!結婚までに必要な貯金額と貯金なしの対策法)
実際に計算してみよう
例えば、銀行預金を選んだ場合、手元に100万円の貯蓄があると仮定して、どのようなお金の増え方になるか、現在の大手金融機関の定期預金の利率0.002%程度で、実際に計算してみましょう。
元金 100万円
税引き後利息分 318円
受取元利金合計額 100万318円
※元金に利率と期間を複利で計算し、利息には、一律20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、地方税5%)の税率で毎回課税。
現在の低金利下では、20年という長い年月をかけても、利息はわずか数百円程度です。
(参考:預金金利・利率 | みずほ銀行)
(参考:円預金金利 | 三菱UFJ銀行)
(参考:円預金金利 : 三井住友銀行)
貯蓄にはどんな方法がある?
まずは貯蓄に関する基本的な考え方について学びましょう。
貯蓄の仕方には「増やす」と「貯める」がある
貯蓄をする方法は主に二つあります。
一つ目は「貯める」=預貯金を増やすことです。
「収入を増やす」もしくは、「支出を減らす」ことが具体的な方法といえるでしょう。
二つ目は「増やす」=資産運用などを活用することです。
株や投資信託、保険や不動産などがあります。また国の制度である、つみたてNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)などを利用するのも良いでしょう。
金融商品はさまざまな種類があるため、自分に合ったものが見つかると良いですね。
政府では「貯蓄から投資へ」を掲げている
「貯蓄から投資へ」というスローガンは小泉政権下で打ち出されました。このスローガンが掲げられた時代背景には、超高齢化社会の到来による社会保障費の増大が挙げられるでしょう。
少子高齢化社会においては、社会保険料の負担はより重くなり、逆に給付は今後減る可能性すらあります。
このような現状を打破するには、貯蓄から投資へ資産をシフトさせ、長期的な目線で資産形成を図る必要があります。
そのための制度が、国により整えられているといえるでしょう。
単身世帯では全体の約4割が貯蓄、6割が資産運用に回している
「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査](2020年)の種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は以下のようになります。
<各種分類別データ(令和元年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) を加工して作成>
<種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)|知るぽると を加工して作成>
全体の約42.3%が預貯金、それ以外の約6割は株や投資信託をはじめとする金融商品を活用して資産運用をしていることがわかります。
年代別でいうと50歳代が、預貯金の占める割合が約34.8%となり、「貯蓄から投資」へ移行できている人の割合は多くなっているようです。
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貯蓄預金でお金を貯める
貯蓄預金とは、多くの場合、銀行が定めた金額(例えば、基準残高10万円など)より預金残高が多いと、普通預金より金利が高くなる預金です。
ただし、現在は超低金利のため、普通預金とほぼ変わりません。
貯蓄預金には大きく分けると以下の2つの型があります。
預金の預け入れ残高に応じて金利が変わり、残高が増えると金利もステップアップ式に高くなります。
金額別金利型
預け入れ残高が一定額以上ある場合に普通預金より高い金利がつきます。
10万円型・30万円型など、選択した型に応じて、適用される金利は一定です。
(参考:一般社団法人 全国銀行協会)
貯蓄預金の種類は大きく分けて7種類
普通預金と定期預金の違い
代表的な預金の方法として「普通預金」と「定期預金」があります。
現在の普通預金の金利は、概ね年0.001%程度です。お金を増やすことは期待できませんが、日常的なお金の出し入れなど、お財布代わりの預金といえます。
一方、定期預金は、まとまった預金を「少しでも金利が高いところに」「決まった期間預けておく」という目的で利用する預金です。預け入れはいつでもできます。原則満期までは引き出すことができませんが、途中解約は可能です。
しかし、現在は定期預金でも大手銀行では普通預金と変わらない金利しかつかないことも多く、お金がある程度貯まっていても、口座を移し替える人は少なくなりました。
貯蓄型の保険でお金を貯める&増やす
「生命保険」といっても、保険には数多くの種類があります。その中でもよく耳にするのは「貯蓄型の保険」ではないでしょうか。
「貯蓄型の保険」は保険の正式名でなく、保険の特徴を表したものとなります。
貯蓄性が高い終身保険や満期保険金の出る養老保険、個人年金保険など、払い込んだ保険料の一部が将来のために積み立てられていく保険を「貯蓄型保険」と呼びます。
(関連記事:【専門家監修】生命保険の選び方!年代別・目的別に本当に必要な保険を解説)
貯蓄型の保険と掛け捨て型保険の違い
貯蓄型保険の特徴は、万一の保障を備えながら、解約時や満期時にそれぞれ解約返戻金、満期保険金としてお金が戻ってくるなどの貯蓄性があることです。
教育費、老後資金など、資金が必要となるタイミングに備え、加入を検討しましょう。
それに対し、掛け捨て型保険は、解約時や満期時に受け取れる金額は無い(あったとしても少ない)分、割安な保険料で貯蓄型の保険より大きな保障をもつことができます。
手元に資金が無い分、ご家族に大きな備えを準備しておきたいなど、保障面を重視する場合にかけ捨て保険を検討すると良いでしょう。
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Q.平準払、一時払、10年払の違いは?
保険には「保険期間」や「保険料払込期間」など、一見すると同じように見えますが、意味が異なる用語があります。
保険期間とは、保障を受けられる期間のことで、終身(一生涯)と有期(定められた期間)に分けられます。
保険料払込期間は文字通り、保険料を払う期間のことです。保険の払い方は様々で平準払、一時払い、全期前納などがあります。
平準払は月払、半年払、年払のことで、コツコツと保険料を支払うー般的な払い方です。
一時払いと全期前納ですが、一時払いは保険料を一括で支払うこと、全期前納は保険料を一括で保険会社に預けることを指します。預かった保険料は、本来毎年(あるいは毎月)払うはずだった保険料として充当されます。
また、一般的に一時払いの方が全期前納より保険料が安くなります。
全期前納と一時払いは、受けられるメリットも異なるため、これらの払い方で保険加入を検討する際はおさえておきたいポイントです。
貯蓄型の保険の種類
貯蓄型保険には主に4種類あります。それぞれの特徴について見ていきましょう。
外貨建て保険
外貨建て保険は保険金・保険料・解約返戻金など、払うお金も受け取るお金も外貨で指定されているため、その都度1ドル=何円かという為替の影響を受けます。保険会社ごとに定められた為替手数料がかかります。
外貨ベースでの保険金は約束されており、解約返戻金も定率で増えていくという確実性がありますが、日本円に換算したときの受取金額は為替により変動します。
預金と違い、元本割れのリスクもあるという点は注意が必要です。
円建ての保険と比較すると、同程度の保険料の場合はより大きい金額の保障がついたり、解約返戻率が高くなる場合が多いため、保障を確保しながら、外貨での資産形成も実現できるのがポイントです。
変額保険
変額保険は運用実績に応じて保険金、解約返戻金、満期保険金が変動する保険のことをいいます。変額保険の死亡保険金は、運用実績にかかわらず基本保険金額に最低保障があります。
変額保険は運用によっては、高い収益を得ることができるため、万が一の備えと資産形成が同時にできる、優れた商品であるともいえます。
一方、株価や為替の変動によって、運用実績も変動するため、払い込んだ保険料より、受け取る金額が少なくなる場合があるため、注意が必要です。
そのため、リスクはあっても高い運用性を期待し長期運用したい人向けの商品です。
個人年金保険(変額タイプ)
個人年金保険には定額タイプと変額タイプがあります。
個人年金の変額タイプは、運用実績に応じて将来受取る年金額が変動(増減)する保険です。
そのため、変額保険と同様、将来受け取る年金額や解約返戻金に最低保証がありません。この点は認識しておく必要があります。
変額個人年金は年金保険というだけあって、運用がメインの商品です。したがって死亡保障は小さいのが特長です。
運用してきた「積立金」は、あらかじめ設定しておいた年金受取期間(10年・15年・20年など)にあわせて自動で払い出され、受け取ることができます。年金として計画的に受け取りたい方向けです。
学資保険
学資保険は、名前の通り教育資金を計画的に準備する保険です。
祝い金や満期金として、進学時期によって分割して受け取るタイプや、一度に満期金として受け取るタイプがあります。
一般的に、契約者=親・被保険者=子どもとなるため、親と子どもの年齢・性別により組めるプランが変わることが多く、少しでも早く加入する方が条件の良い内容になります。
最近は金利の低下で大きく増やすことは難しくなっていますが、子どもが何歳のときにいくらもらえるかがわかるという確実性があります。
また、保険料の支払いをする契約者に、万が一のことがあった場合はその後の保険料の支払いが免除され、祝い金や満期金は予定通り受け取ることができるメリットがあります。
養老保険は貯蓄型保険?
養老保険は、保険金と満期金が同じ金額の保険です。保険期間中に万が一のことがあれば死亡保険金を、無事に満期を迎えたら満期保険金を受け取ることができます。
一般的には満期を迎えると更新や契約の継続はできません。一定期間の目標額に向けて積立をする目的で加入されることが多い貯蓄型保険です。
高い収益性を求める人には外貨建て保険や変額保険がおすすめですが、リスクを取りたくない、確実に満期の時に決まった金額を受取りたいという人向けの商品だといえます。
貯蓄型保険のメリット・デメリット
貯蓄型保険のメリットは貯蓄性が高い分、保険期間中にお金が必要になった場合、解約してお金を手元に戻すことができる点です。
解約せずとも、解約返戻金の範囲内で契約者貸付が利用できるのも、貯蓄性保険の特徴です。(利用できない商品もあります)
貯蓄型保険のデメリットは、掛け捨ての保険と比べると保険料が割高になることです。また、途中で解約すると解約返戻金が払込保険料を下回る可能性があることです。
メリットやデメリットについて正しく知りたい人は、専門の資格保有者から説明を聞いてみましょう。
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資産運用(投資・積み立てなど)でお金を増やす
最後に、資産運用について解説していきます。
資産運用とは
資産運用とは、自分が持っているお金(資産)を効率的に運用し、お金を増やしていく方法のことをいいます。
資産運用には、普通預金や定期預金を活用した、貯めることを重視した 「預金」と、株式や債券などで、増やすことを重視した「投資」があります。
その人の資産運用の目的に合わせて、「預金」か「投資」かを選択していくのが一般的です。
資産運用の主な種類
資産運用は、さまざまな金融商品を活用しておこないます。ここでは代表的な投資信託を紹介します。
また、運用の仕方の一つとして「積立」を用いた資産の増やし方もお伝えします。
(関連記事:初心者にこそおすすめしたい資産運用4選!運用のプロが教える失敗しないコツも解説)
投資信託
まずは、投資信託について見ていきましょう。
投資信託とは、投資家(投資をする人たち)から集まったお金を、運用の専門家が投資先を選び運用し、その利益を投資家に還元する仕組みの金融商品のことです。
投資信託の運用成績は市場環境などによって変動します。
投資信託では、運用で発生した損益は、それぞれの投資額に応じて投資家にすべて帰属するため、元本が保証されている金融商品ではありません。
この点は、銀行の預金などと大きく異なるため注意が必要です。
(参考:そもそも投資信託とは? - 投資信託協会)
(関連記事:今さら聞けない投資信託とは?なぜ利益が出る?図解で仕組みをわかりやすく解説)
(関連記事:【3ステップ】投資信託の始め方を図解付きで初心者向けにプロが解説!)
積み立て(つみたてNISA、iDeCo、財形年金貯蓄)
次に積み立ての種類をいくつか見ていきましょう。
つみたてNISA(ニーサ)とは、国が指定する一定の要件を満たした投資信託を購入した場合、投資から得られる収益が20年間非課税になる税制優遇制度です。
一方のiDeCo(イデコ)ですが、個人型確定拠出年金といい、こちらも運用益が非課税になる制度です。さらに、退職所得控除や公的年金等控除の対象にもなっています。
財形年金貯蓄であるものの運用は伴わないため、老後の資金づくりを目的とした国の制度です。財形住宅貯蓄と合わせて、残高550万円まで利子等が非課税になります。
いずれにしても積み立てをする際には、毎月の貯蓄から一定額を先に貯蓄に回してしまう「先取り貯蓄」を心がけることが大切です。
財形年金貯蓄など、給与天引きになるものを活用するのも良いでしょう。
収入ー生活費=貯蓄額にするよりも、先取り貯蓄を取り入れると、貯蓄の確実性が高まります。
(参考:つみたてNISAの概要 : 金融庁)
(参考:iDeCoの特徴|iDeCoってなに?|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】)
(関連記事:【簡単図解】iDeCoとは?知っておくべきメリット・デメリットをわかりやすく解説)
(関連記事:つみたてNISAとは?メリットや仕組みをわかりやすく解説)
>>つみたてNISAとiDeCo、自分はどちらが合う?と悩んでいる方、まずはマネイロコンシェルに無料相談しませんか?
貯蓄に税はかかる?少額貯蓄非課税制度とは
預貯金や公社債の利子、投資信託の分配金、譲渡益などには、税金がかかります。
平成25年から25年間、復興特別所得税が追徴課税されるため、所得税および復興特別所得税15.315%プラス住民税5%で20.315%が課税されています。
少額貯蓄非課税制度、いわゆるマル優は障害者や寡婦の方が使える制度です。
マル優を利用できるのは、身体障害者手帳の交付を受けている人、遺族基礎年金、遺族厚生年金受給者である被保険者の妻、母子年金受給者などとなっています。
(参考:No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)|国税庁)
(参考:3. 税金のかかる貯蓄とかからない貯蓄|知るぽると)
貯蓄・お金について学べるおすすめ本
貯蓄やお金について基本知識を学べる書籍を紹介します。
『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』著者:坂本 綾子
「稼ぐ」「使う」「貯める」「納める」「増やす」など、お金を機能別に章分けし、一からおさらいできる実用書です。お金のことを学ぶ機会がなかった人や基本を学びたい人におすすめの一冊です。
まとめ
貯蓄額の平均を確認しながら、さまざまなお金を貯める方法、増やす方法をご紹介しました。
将来必要となる資金は、人それぞれです。だからこそ、大切なことは貯蓄の目的を明確にすることです。目的があれば、目標とする金額もおのずと決まってきます。
そして、なるべく早く貯蓄に取り組みましょう。「運用期間を長くとること」がリスク軽減につながるからです。
これを機会に、自分はいくら貯蓄するべきなのか、そして足りない分はどうやって増やしていくべきなのか、あらためて考えてみてはいかがでしょうか。
※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます。
※本記事の内容は予告なしに変更することがあります。予めご了承ください。
監修
泉田 良輔
- 証券アナリスト/経営者/元機関投資家
株式会社OneMile Partners取締役。2018年にmoneiro(マネイロ)を運営するOneMile Partnersを創業。それ以前は日本生命やフィデリティ投信で外国株式や日本株式運用のファンドマネージャーや証券アナリストとして従事。慶應義塾大学商学部卒。東京工業大学大学院非常勤講師。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。Amazon「一般・投資読み物」カテゴリで第1位を記録した『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資法』 など著書多数
著者
尾崎 絵実
- ファイナンシャルアドバイザー
短期大学卒業後、富国生命に入社。その後、大手保険代理店を経て、ファイナンシャルアドバイザー業務に従事。これまでに約1000以上の世帯からお金のご相談を受け、ファイナンシャル・プラニングを実施。常に最新の情報を把握するように努め、保険だけではなく、様々な金融商品を活用した総合的な資産運用を目指す。2020年 MDRT 日本会会員。ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。現在、くらしとお金の経済メディアLIMO でお金に関する情報を広く発信している。
森重 由里子
- ファイナンシャルアドバイザー
ファイナンシャルアドバイザー。学習院女子大学卒業。地方テレビ局でアナウンサー等として従事。出産・子育てを経てオリックス生命保険に入社。個人顧客向け営業やマネージャーなどを経験し、2021年に株式会社OneMile Partnersに入社。現在はマネイロコンシェルとして個人顧客向けに生命保険や投資信託などを活用した資産運用のアドバイスを行う。一種外務員資格(証券外務員一種)保有
吉田 奈都子
- ファイナンシャルアドバイザー
ファイナンシャルアドバイザー。大阪体育大学卒。中学から大学までサッカー部に所属。社会人女子ラグビー経験、日本代表候補選出歴あり。引退後は日本生命にて、保険商品の提案業務など金融営業経験を積み、採用・育成担当としても一度に約100名の指導経験をもつ。前職のゴンチャジャパンでは新規店舗の立ち上げに携わる。2021年に株式会社OneMile Partnersに入社し、現在は個人向け資産運用コンサルティング業務を行っている。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有