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複利効果が倍になるのはいつ?単利とどっちが得?仕組みや計算方法をわかりやすく解説

複利効果が倍になるのはいつ?単利とどっちが得?仕組みや計算方法をわかりやすく解説

著者: 柴又 順平 | 宮内 勇資監修: 泉田 良輔 (証券アナリスト)2021/12/14 (最終更新:2022/01/20)
  • #資産運用

複利とは「利息と元金の合計に対して」利息を計算する方法のこと。

利息と元金の合算に対しても利息がつくため、長期的に運用することで効率よくお金を増やしていくことができます。

では、自分が投資したお金はいつ倍になり、どのくらいの利益が出るのでしょうか。
その仕組みや計算方法について、証券アナリストやファイナンシャルアドバイザーがわかりやすく解説します。

複利効果をきちんと理解して活用しながら資産運用をしましょう

複利とは「利息と元金の合計に対して」利息を計算する方法

複利イメージ

複利とは、利息と元金の合算に対して、利息がつくことです。
利息が利息を生む状況なので、複利をうまく活用すると雪だるま式に資産を増やすことができます。

複利を利用して最終的に自分の資産がいくらになるのかは、次の公式で計算することができます。

元金×{(1+年利)}年数の累乗

「元金」とは、運用や借り入れをする際の元となる金額です。
また、「年利率」とは、1年あたりの資産の増える率のことです。

公式を使って計算してみましょう。

【元金100万円、年利3%、30年間複利運用した場合】
100万円×(1+0.03)30=242万7262円(元金+利息)
242万7262円-100万円=142万7262円(増えた利息)

元金は100万円なので、30年後に受け取れる利息の総額は142万7262円となります。

ちなみに15年後の利息の総額は55万7967円
15年から30年の間で利息の総額が2倍以上に増加していることがわかりますね。

このように、複利で長期運用をすると、加速度的に資産が増えていきます。
複利は効果的な運用方法だといえるでしょう。

(参考:知ってナットク「複利の魅力」 | B.貯蓄する | 一般社団法人 全国銀行協会

複利効果(複利の力の仕組み)とは

複利効果

利息と元金の合計」に対して利息を計算する方法を複利といい、これによって得られる効果を複利効果といいます。

例えば、年利3%、元金100万円を預けた場合を考えてみましょう。
1年後の利息は100万円×3%=3万円。単利の場合は預けている期間、この利息額は変わることはありません。

一方、複利で預けた場合、1年目の利息額は単利と同じ3万円ですが、2年目の1年間で付与される利息額は3万900円となります。10年目の年間利息額は3万9143円。30年後では7万696円になります。
 
つまり、年数が経過すれば経過するほど、利息額は雪だるま式に大きくなっていくのです。
 
借金の場合でも同様のことが起こります。複利効果が借入金額に同じように影響するので、利子が雪だるま式に増えていくことになります。

元金がなかなか減らない状況に陥るのはこのためです。

複利効果をシミュレーションしてみよう!

複利の公式を使って実際に複利効果でどのようにお金が増えていくのか、シミュレーションしてみましょう。

元金100万円を年利3%と5%の場合

年利3%5%の運用

複利は「雪だるま式に資産が増えていく」とお伝えしました。
3%と5%で資産が増えていく場合は、5%の方が利回りが大きいため、資産を大きく増やしやすいです。

元金100万円を運用した場合

金利の違いで生じる利息の差を比較すると、5年後は10万円程度しか差がありませんが、30年後には約200万円と大きな差になっています。

お金が2倍になる年数を調べる時は「72の法則」を使おう

資産を増やしていくうえでおさえておきたいのが「72の法則」です。

この72の法則は、とても便利な計算式です。「72 ÷金利」を解くだけで、「元本が2倍になるために必要な年数」を簡単に計算することできます。

例えば、現在の大手銀行の普通預金金利は0.001%(2021年12月現在)なので、72の法則に当てはめて計算してみましょう。

72÷0.001=7万2000

つまり、元本が2倍になるのは7万2000年後ということです。

一方、3%だと24年、5%は14.4年。金利が高くなれば、元本が2倍になる年数もかなり現実的になります。

72の法則

72の法則は、自分の貯蓄目標額を達成するためには、いくらの金利で何年かかるか、簡単に計算することができます。ぜひ活用してみましょう。

積立した場合のシミュレーション

大きな資産を作るうえで大切な考え方があります。
それは、「長期」で「積立」をし続けることです。

運用期間を長くすることで、大きな資産を作りやすくなります。
また、長期間積立を続けるには無理のない金額での積立が必要です。

では、年利3%で毎月3万円積立を考えた場合、20年と30年ではどのくらい差があるのでしょうか。

20年30年の差イメージ

運用期間20年の場合は、積立元本は720万円、20年後の総資産は約985万円になります。

一方、運用期間30年の場合は、積立元本は1080万円、30年後の総資産は約1748万円になります。

このように、毎月同じ積立金額でも、長期で運用していくことで大きな資産を作ることができます。

(参考:資産運用シミュレーション : 金融庁


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複利と単利の違いをわかりやすく解説

複利と単利の違いイメージ

利息の計算方法は複利の他に「単利」があります。
単利の仕組みについても理解していきましょう。

単利とは「当初の元金に対してのみ」利息を計算する方法

単利とは、当初の元金に対してのみ、利息がつくことです。
当初の元金も一定なので、付与される利息額が変わることはありません。

単利で運用した場合、最終的に自分の資産がいくらになるのかは、次の公式で計算することができます。

元金+(元金×年利)×年数

公式を使って計算してみましょう。

【元金100万円、年利3%、30年間単利運用した場合】
100万円+(100×0.03)×30年=190万円(元金+利息)
190万円-100万円=90万円(増えた利息)

1年後でも2年後でも、30年後でも付与される利息は毎年一定で3万円となります。

単利は元金のみに利息が付与されますが、複利は元金プラス利息に対して利息が付与されます。

また、先ほどの複利の計算式とも比較してみましょう。

【元金100万円、年利3%、30年間複利運用した場合】
100万円×(1+0.03)30=242万7262円(元金+利息)
242万7262円-100万円=142万7262円(増えた利息)

同じ金利でも単利と複利の違いにより、得られる利息は時間の経過とともに大きく異なってきます。この点に関しては、覚えておくと良いでしょう。

複利、単利のメリットとデメリット

複利と単利、それぞれにメリット・デメリットがあります。

単利のメリットは、1年や半年など、比較的短期間で利息を手に入れることができる点です。
運用の成果が見えやすいという点は満足感や安心感にもつながりますね。

一方、デメリットですが、お金を増やすには効率が悪いことがあげられます。
元本が常に一定なので、得られる利息も常に同じになるためです。

単利と比較すると複利は、効率よくお金を増やすことができます。
特に預ける期間が長ければ長いほど、資産が雪だるま式に増える点複利の最大のメリットといえます。

デメリットは、借入金などにも複利効果は影響する点です。
また、短期間での運用だと複利効果を十分に得られない点もデメリットといえるでしょう。

金利、利子、利息との違い

複利、単利を説明したり、計算したりするうえでよく使用される「金利」「利子」「利息」という用語があります。

これらの言葉はどう使い分ければ良いのでしょうか。それぞれの用語の意味について、一般的な使われ方をまとめました。


金利

金利

利子

利子

利息

利息

意味

金利

お金を預けたときの利率やお金を借りたときの利率(割合)

利子

お金を借りた場合に支払う対価のこと

利息

お金を預けた場合や貸した場合に受け取る対価のこと

(これらの用語は使う場面によって意味合いが異なる場合もあります)

複利効果を活用して資産運用をしよう!

資産運用イメージ

複利効果を上手く活用すれば、効率よくお金を増やすことが可能です。
お金を増やすコツについて、あらためて解説していきます。


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長期分散投資を活かそう

長期分散投資のメリットは価格に変動があっても、一定額をコツコツと購入できて、買い値を平均化できるところです。

これを「ドルコスト平均法」といいます。

ドルコスト平均法

例えば、毎月1万円を使って、毎月価格が変動する果物を購入するとします。

価格は①100円②120円③80円④50円⑤110円のように変動し、これらの価格で購入した場合を考えてみます。

1万円を使って、上記①~⑤の値段で購入できた個数は次のとおりです。

①100円×100個
②120円×83.3個
③80円×125個
④50円×200個
⑤110円×90.9個

これらの平均購入単価を計算してみると、ひとつあたり83.4円で買えたことになります。

つまり、価格が変動するものを購入する際、タイミングを分散して購入すれば、購入する価格は平均化されることがわかります。

これは投資にも同じことがいえます。
自動的に買える仕組みを活用すれば、買うタイミングにも悩むことはなくなります。

一方で、資産が下がり続けている場合や、資産が一方的に上昇し続けている場合はドルコスト平均法を用いて投資をしても、効果的に活用することができません。

金融商品ごとの複利効果を理解しよう

金融商品ごとに複利効果は異なってきます。いくつか例を挙げて解説します。

①債券

債券とは国や企業などの発行体が投資家からお金を調達する際に発行する有価証券のことです。

一般的な債券は期間が決まっており、保有期間中にデフォルト(債務不履行)などが起こらなければ利息と元本の返還が約束されています。

債券のうち、複利効果が得られるのは「割引債」です。

割引債とは、額面金額より割引きされて発行される債券のことで、債券の購入金額と額面金額の差が利益となります。

この利益は複利で計算されているため、利息が単利で計算される利付債より投資効率が良くなります。

(参考:最終利回り | 金融・証券用語解説集 | 大和証券

②株式

も複利効果が得られる投資方法のひとつです。
受け取った配当金を再投資すれば、複利効果が期待できるでしょう。

ただし、配当を受け取ると税金が引かれます。
得られる配当額自体が少ないと、同じ銘柄に再投資しようとしても1単元の購入価格に満たない可能性もあります。

また日本株の場合、自動的に再投資をすることができないため、自分で購入する手間がかかります。
購入時の手数料負担もありますので、気軽に再投資しにくい面も否定できません。

一方、企業側が事業で得た利益を設備投資など、自社の発展のために投資をすることは、株主が間接的に複利効果を得ているともいえるでしょう。
企業価値が上昇すれば、株価自体も上がり、最終的には株主の利益につながるからです。

③投資信託

投資信託は投資家から集めたお金を専門家が運用する金融商品です。
少額・分散・長期投資が可能で、運用を通じて得られた利益は拠出額に応じ、分配金や譲渡益として投資家に還元されます。

投資信託で複利効果を得るには、この分配金を自動的に再投資することです。
分配金に税金がかかる場合もありますが、手間もかからず複利効果のメリットを得やすくなります。

また、そもそも分配金自体を出さず、得られた利益をファンド側がそのまま運用に投じている場合もあります。

これは投資家にとっても極めて効率の良い運用方法で、着実に複利効果を得られるといえるでしょう。

このようなファンドは株式ファンドに多く、多くの場合、分配金実績がゼロとなっています。

(関連記事:投資とは?なぜ必要?基本知識と初心者でも失敗しないコツをわかりやすく解説

④つみたてNISA(ニーサ)

つみたてNISAも複利効果が期待できる制度のひとつです。

つみたてNISAを通じて投資信託やETF(上場投資信託)に投資をするため、投資信託と同様の複利効果を得ることができます。

つみたてNISAを活用する最大のメリットは、投資から得られた分配金や譲渡益が非課税になること。

利益をそのまま運用に回せるので、効率的に複利効果を得ることが可能です。
中途解約もできるため、うまく運用できた時は旅行や趣味などに使っても良いかもしれません。

ただし、つみたてNISAは意外と活用が難しい制度です。
非課税期間が定められているため、いずれ自分で売却の時期を決める必要があります。
初心者がうまく活用するには注意が必要です。

(関連記事:つみたてNISAとは?メリットや仕組みをわかりやすく解説
(関連記事:NISAとつみたてNISA、私はどっち?後悔しない選び方

⑤iDeCo(イデコ)

iDeCo(イデコ)は税制優遇のある私的年金制度。iDeCoも複利効果が期待できます。

つみたてNISAと同様に、運用期間中に生じた運用益は非課税となるため、効率よく再投資が可能です。

つみたてNISAと異なる点はさまざまな控除が活用できること、中途解約(例外あり)ができないことが挙げられます。

iDeCoは老後の資産形成を支援する制度です。
そのため、中途解約が制限されているのですが、この決まりがあるために長期投資がしやすくなり、より複利効果を得やすくなるといえます。

一方、60歳以降の受け取りまでに途中解約ができないため、将来のライフプランなどを念頭において、活用や拠出額の検討をすると良いでしょう。


(関連記事:【簡単図解】iDeCoとは?知っておくべきメリット・デメリットをわかりやすく解説
(関連記事:iDeCoをやらないほうがいいケースは?始める前にデメリットとメリットを理解しよう

Q.普通預金・定期預金には複利効果がない?

円普通預金は、毎年受け取れる利息をそのまま預金口座に預けたままであれば、翌年は利息にも利息がつくため複利効果があります。

しかし、普通預金は生活口座として日々お金が出入りする口座。
残高が定期的に変動する状況であれば、複利効果を実感しにくいかもしれません。

円定期預金を預け入れる時は複利か単利かを選ぶことができます。

定期預金の預け方を自動継続にする人も多いかと思いますが、「元利金継続」として、複利で自動継続にすることもできます。

その際、1年ごとに付与される利息は元本に組み入れて継続されるため、複利効果は得やすいといえるでしょう。

とはいえ、現在の金利は非常に低いので、複利効果が実感できるくらい多くの利息が付与されるとは言い難いのが現状です。

定期預金は預け方や種類がさまざまあり、金融機関によっても異なるため、預入時は窓口に相談することをおすすめします。

(参考:円定期預金の基礎知識|円定期預金|ジャパンネット銀行
(参考:定期預金の利息の受け取り方法は | みずほ銀行のFAQ(よくあるご質問)のページです。

まとめ

複利効果は「金利(年利)・期間」が大きく影響します。

20~30年の長期で運用しても、金利が低ければ、複利効果は低くなります。
また、金利が高くても期間が短ければ、複利効果は低くなります。

将来の必要額からリターン・リスクに見合ったものを選択し、早めに複利効果を活用した資産運用を始めてはいかがでしょうか。


※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます。
※本記事の内容は予告なしに変更することがあります。予めご了承ください。

監修
泉田 良輔
  • 泉田 良輔
  • 証券アナリスト/経営者/元機関投資家

株式会社OneMile Partners代表取締役。2018年にmoneiro(マネイロ)を運営するOneMile Partnersを創業。それ以前は日本生命やフィデリティ投信で外国株式や日本株式運用のファンドマネージャーや証券アナリストとして従事。慶應義塾大学商学部卒。東京工業大学大学院非常勤講師。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。Amazon「一般・投資読み物」カテゴリで第1位を記録した『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資法』 など著書多数

著者
柴又 順平
  • 柴又 順平
  • ファイナンシャルアドバイザー

専修大学・経営学部を卒業後、株式会社三井住友銀行に入社。おもに富裕層向けに、約17年間資産運用コンサルティング業務に従事。投信、保険、債券、住宅ローン、遺言信託、資産承継など、幅広い金融商品の取り扱いが可能で深い知識を有している。キャリアの途中からは管理職として部下の育成にも関わる。2021年に株式会社OneMile Partnersに入社。現在は、金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)、プライマリーPB(プライベートバンカー)資格を保有

宮内 勇資
  • 宮内 勇資
  • ファイナンシャルアドバイザー

ファイナンシャルアドバイザー。専修大学商学部卒業後、水戸証券株に入社。リテール営業に従事し、国内外株式、投資信託、債券などが得意分野。キャリアの途中からは人材育成にも携わり、主に若手社員の能力向上に大きく貢献した。2021年に株式会社OneMile Partnersに入社。現在は個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有

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