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投資信託に100万円投資すると1年後いくらになる?利回り別シミュレーションと運用のポイント

投資信託に100万円投資すると1年後いくらになる?利回り別シミュレーションと運用のポイント

投資信託2026/08/03

    »あなたに投資信託は必要?合った運用を3分で診断 

    「投資信託に100万円を預けたら、1年後にいくらになる?」「どのくらい利益が出る可能性がある?」と気になる人もいるでしょう。

    投資信託の1年後の運用成果は、投資する商品や市場環境によって大きく変わります。積立投資の場合、年利3%で運用できれば約101万円、年利5%なら約102万円になりますが、運用成績がマイナスになれば元本割れする可能性もあります。

    特に1年という短期間では、株式市場の値動きや為替変動の影響を受けやすく、想定どおりに利益が出るとは限りません。投資信託は、短期で確実に増やす商品ではなく、長期的な資産形成に向いた金融商品です。

    本記事では、投資信託に100万円を投資した場合の1年後のシミュレーションや、運用前に知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。

    この記事を読んでわかること
    • 100万円を一括投資した場合、年利5%なら1年で5万円の利益が期待できるが、元本割れのリスクもある
    • 利益を増やすには、長期運用で複利効果を活かし、NISAなどの税制優遇制度を活用することが重要
    • 投資信託を選ぶ際は、手数料の低さ、純資産総額、自分のリスク許容度に合った商品かを確認することがポイント


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    投資信託100万円の1年後をシミュレーション

    投資信託で100万円を運用した場合、1年後にどのくらいの資産額になるのでしょうか。

    投資方法には、まとまった資金を一度に投じる「一括投資」と、毎月決まった額をコツコツと投資する「積立投資」があります。それぞれの方法で、想定利回り別に1年後の資産額を試算してみましょう。

    シミュレーションはあくまで仮定の数値であり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際には手数料や税金がかかるため、手取り額は変動します。

    一括投資の場合の試算

    100万円を一括で投資信託に投資した場合、1年後の資産額は以下のようになります。想定する利回り(年率)が高いほど、期待できるリターンも増加します。

    年利

    一括投資|1年後の資産額

    一括投資|1年後の資産額

    増加額

    増加額

    3%

    一括投資|1年後の資産額

    103万円

    増加額

    3万円

    5%

    一括投資|1年後の資産額

    105万円

    増加額

    5万円

    7%

    一括投資|1年後の資産額

    107万円

    増加額

    7万円

    ポイントの解説

    例えば、年利5%で運用できた場合、1年後には資産が105万円になり、5万円の利益が生まれる計算です。ただし、これはあくまで理論値であり、市場の状況によっては元本を下回る可能性もあります。

    また、実際の利益からは税金(通常20.315%)が差し引かれます。

    積立投資の場合の試算

    100万円を12ヶ月に分け、毎月約8万3000円を積み立てて投資した場合の1年後の資産額は以下のようになります。

    年利

    積立投資|1年後の資産額

    積立投資|1年後の資産額

    増加額

    増加額

    3%

    積立投資|1年後の資産額

    約101万円

    増加額

    約1万円

    5%

    積立投資|1年後の資産額

    約102万円

    増加額

    約2万円

    7%

    積立投資|1年後の資産額

    約103万円

    増加額

    約3万円

    金融庁つみたてシミュレーターにて、毎月月末投資・月次複利で計算した概算値 

    一括投資と比較すると、1年後の増加額は少なくなります。これは、積立投資では投資元本が徐々に増えていくため、運用期間が短いと複利効果が働きにくいことが理由です。

    積立投資は、購入タイミングを分散することで価格変動リスクを抑える効果(ドルコスト平均法)が期待でき、長期的な資産形成に向いている手法です。

    1年という短期では利益は狙いにくいですが、安定した運用を目指す場合に有効な選択肢となります。

    参考)投資信託で100万円を200万円にするには何年かかる?

    資産が2倍になるまでの期間を簡易的に計算する方法として「72の法則」があります。計算式は「72 ÷ 年利(%) = 資産が2倍になる年数」です。

    この法則を使って、100万円が200万円になるまでの年数を利回り別に計算すると、以下のようになります。

    • 年利3%の場合: 72 ÷ 3 = 24年
    • 年利5%の場合: 72 ÷ 5 = 約14.4年
    • 年利7%の場合: 72 ÷7⁼約10.3年

    想定する利回りが高いほど、資産が2倍になるまでの期間は短くなります。ただし、これは複利効果を前提とした計算であり、税金や手数料は考慮されていません。あくまで資産形成の目安として捉えましょう。

    注意点

    高い利回りを求めると、その分リスクも高くなる点に注意が必要です。

    投資信託のリターンに影響する3つの要素

    投資信託の1年後のリターンは、いくつかの要素によって変動します。どのような要因がリターンに影響を与えるのかを理解しておくことは、適切な商品選びとリスク管理につながります。

    ここでは、リターンに影響する主な3つの要素を解説します。

    要因

    内容

    内容

    リターンへの影響

    リターンへの影響

    投資対象の資産クラス

    内容

    投資信託が投資する資産の種類。主に株式、債券、REITなどがある

    リターンへの影響

    株式はハイリスク・ハイリターン、債券はローリスク・ローリターン、REITはその中間的な傾向がある

    投資対象の地域

    内容

    国内資産か海外資産かによってリスクが変わる

    リターンへの影響

    海外資産、とくに新興国は高いリターンが期待できる一方、為替変動リスクやカントリーリスクが大きい

    市場環境と価格変動

    内容

    経済動向、金利、政治情勢、為替、金融ショックなどが基準価額に影響する

    リターンへの影響

    市場が下落すると、投資信託の基準価額も下がり、含み損が発生する可能性がある

    手数料とコスト

    内容

    購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などがある

    リターンへの影響

    コストが高いほど、実際に受け取れるリターンは小さくなる

    投資対象の資産クラス

    投資信託のリターンは、どのような資産に投資しているかによって異なります。主な投資対象資産(資産クラス)には、株式、債券、不動産投資信託(REIT)などがあります。

    • 株式: 価格変動が激しくハイリスク・ハイリターンな傾向があります。経済成長の恩恵を受けやすく、長期的にリターンが期待できます。
    • 債券: 国や企業が発行する借用証書のようなもので、定期的に利子が支払われ、満期には額面金額が返還されます。株式に比べて価格変動が小さく、ローリスク・ローリターンな傾向があります。
    • REIT: 投資家から集めた資金で不動産に投資し、賃料収入や売買益を分配する商品です。株式と債券の中間的なリスク・リターン特性を持つとされています。

    投資対象が国内か海外かによってもリスクは変わります。一般的に、新興国などの海外資産は高いリターンが期待できる一方、カントリーリスク為替変動リスクも高くなります。

    市場環境と価格変動

    投資信託の基準価額は、投資対象となっている株式や債券の価格変動の影響を直接受けます。

    国内外の経済動向、金利の変動、政治情勢、為替の動きなど、さまざまな市場環境の変化が価格に影響を与えます。

    ポイントの解説

    過去には、リーマンショックやコロナショックといった「金融ショック」と呼ばれる出来事が約10年ごとに発生し、市場全体が下落しました。こうした市場の急落時には、投資信託の価値も下がり、含み損を抱える可能性があります。

    好調な相場が続いていても、予期せぬ出来事によって市場環境は一変することがあります。

    投資信託には、こうした市場の変動による価格変動リスクが常に伴うことを理解しておく必要があります。

    手数料とコスト

    投資信託で得られる最終的なリターンは、運用にかかる手数料やコストを差し引いたものになります。主なコストには以下の3つがあります。

    • 購入時手数料: 投資信託を購入する際に販売会社(証券会社や銀行)に支払う手数料です。無料(ノーロード)の商品も多くあります。
    • 信託報酬(運用管理費用): 投資信託を保有している間、毎日差し引かれるコストです。信託財産の中から自動的に支払われます。
    • 信託財産留保額: 投資信託を解約(売却)する際に支払う費用です。設定されていない商品も多いです。

    これらのコストは、長期で運用する場合、リターンに影響を与えます。例えば、信託報酬が年率0.5%のファンドと1.5%のファンドでは、100万円を運用した場合、1年間のコストに1万円の差が生じます。

    運用期間が長くなるほど、コストの差はさらに拡大します。

    リターンの向上を目指すには、できるだけ手数料やコストが低い商品を選ぶことが鍵となります。

    参考)オルカンとS&P500の手数料

    人気のインデックスファンドである「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」と、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、どちらも運用コストが低いことで知られています。※2026年7月27日時点、税込み 

    • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー): 信託報酬 年0.05775%
    • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500): 信託報酬 年0.08140%以内

    これらのファンドは、業界最低水準の運用コストを目指しており、長期的な資産形成に適しています。例えば、オルカンの場合、100万円を1年間保有しても信託報酬は約578円と、コストを抑えた運用が可能です。

    投資信託を選ぶ際には、リターンだけでなく、こうしたコスト面にも注目することが大切です。

    (参考:各ファンドの信託報酬について | 三菱UFJアセットマネジメント


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    1年後に元本割れするリスクはどのくらい?

    投資信託は元本が保証されていないため、1年という短期間の運用では、市場の動向によって資産が購入時よりも減少する「元本割れ」のリスクがあります。

    このリスクをどの程度考慮すべきか、過去のデータと保有期間との関係から見ていきましょう。

    過去データから見る1年後の元本割れ確率

    投資信託の1年後のリターンは、プラスになることもあればマイナスになることもあります。過去のデータを見ると、1年間の運用では市場の変動の影響を受け、元本割れする可能性は十分に考えられます。

    例えば、1985年1月以降の過去データ(※)によれば、投資期間が1年間の場合、株式市場の急落(2008年のリーマン・ショックなど)と重なる非常に悪いタイミングでは約50%のマイナスリターンとなることがありました。一方で、相場の回復期など非常に良い1年間では約60%のプラスリターンを記録したこともあります。 

    このように、1年間のリターンは振れ幅が大きいため、利益が出るとは限りません。

    短期的な運用では、購入したタイミングの市場環境に結果が左右されるため、元本割れのリスクを完全に避けることは難しいと理解しておく必要があります。

    (※)出典:フィデリティ投信「マーケットを語らず Vol.167(2024年8月)」。1985年1月以降のデータに基づく、投資期間ごとの最大上昇率・最大下落率(年率・円ベース)の試算。将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。 

    保有期間が長いほどリスクは低下する

    1年間の運用では元本割れのリスクがありますが、保有期間が長くなるほど、短期的な価格変動の影響を受けにくくなる傾向にあります。

    これは、長期で運用することで、一時的な市場の下落があっても、その後の回復によって損失をカバーできる可能性が高まるためです。ただし、長期で保有すれば必ず損失を回避できるわけではなく、市場環境によっては評価額が大きく下落し、元本割れが生じる可能性があります。

    また、長期投資は「複利効果」の恩恵を最大限に活かすことができます。

    複利効果とは、運用で得た利益を再投資することで、利益がさらに利益を生む仕組みです。運用期間が長くなるほど、運用益が積み上がった場合には複利の効果が大きくなり、資産形成に役立つ可能性があります。

    過去のデータでは、株式などのリスク資産への投資について、保有期間が5年、10年、20年と長くなるにつれて、年平均リターンの振れ幅が小さくなる傾向が示されることがあります。

    そのため、1年後の結果に一喜一憂せず、長期的な視点で運用を考えることは、資産形成を目指すうえで有効な考え方とされています。ただし、過去のデータは将来の運用成果を保証するものではなく、長期保有であっても元本割れが生じる可能性があります。

    投資信託で1年後、10年後…の利益の最大化を目指すためのポイント

    投資信託を活用して資産形成を目指すうえでは、いくつか意識しておきたいポイントがあります。

    短期的な視点だけでなく、長期的な資産形成を見据えた運用を心がけることが成功への鍵となります。ここでは、利益の最大化を目指すための5つのポイントを解説します。

    ポイント①長期運用を心がける

    投資信託で資産を効率的に増やすためのポイントは、長期運用を前提とすることです。

    前述の通り、運用期間が長ければ長いほど、複利の効果が増加し、資産が雪だるま式に増えていくことが期待できます。

    また、長期で保有することで、市場の一時的な下落局面を乗り越え、その後の回復局面の恩恵を受けることができます。短期的な価格変動に左右されにくくなるため、元本割れのリスクも低減します。一方で、市場環境によっては評価額が大きく下落し、長期保有であっても元本割れが生じる可能性があります。

    1年後のリターンだけでなく、10年後、20年後を見据えた運用計画を立てることが大切です。

    ポイント②投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶ

    投資を始める前に、「なぜ投資をするのか」という目的を明確にすることが欠かせません。
    「老後資金のため」「教育資金のため」など目的がはっきりすれば、目標金額や運用期間が決まり、それに合った運用計画を立てやすくなります。

    同時に、自分がどの程度の価格変動や損失に耐えられるかという「リスク許容度」を把握することも大切です。リスク許容度は年齢や収入、性格などによって異なります。

    高いリターンが期待できる商品は、その分リスクも高くなります。自分のリスク許容度を超えた商品を選ぶと、価格が下落した際に冷静な判断ができなくなり、損失を確定させてしまうことにもなりかねません。

    投資目的とリスク許容度の両方を考慮し、自分に合った投資信託を選ぶことが、長期的に運用を続けるための鍵となります。

    ポイント③価格変動に動揺しない

    投資信託の価格(基準価額)は日々変動します。株式市場は、経済ニュースや政治情勢に反応して動くことがあります。運用を始めると、資産額が増えたり減ったりすることに一喜一憂してしまうかもしれません。

    価格が下落すると不安を感じることもありますが、短期的な値動きだけで判断せず、当初の投資目的や運用期間を確認することが大切です。値下がりした状態で売却した場合には、その時点で損失が確定することになります。

    長期的な資産形成を目的として投資している場合、一時的な下落を将来に向けた投資機会と捉える考え方もあります。

    長期的な視点を持ち、日々の値動きに動揺せず、淡々と運用を続けることが成功の秘訣です。

    ポイント④定期的に運用状況を確認する

    長期運用が基本とはいえ、購入後に完全に「ほったらかし」にするのは望ましくありません。少なくとも年に1〜2回は運用状況を確認し、当初の計画通りに進んでいるかチェックしましょう。

    ポイントの解説

    多くの投資信託では、毎月「月次レポート」や、年に1〜2回「運用報告書」が発行されます。これらの資料には、ファンドの運用状況や純資産総額の推移、基準価額が変動した要因などが詳しく記載されています。

    また、運用を続けるうちに、資産の価格変動によって当初決めた資産配分(ポートフォリオ)が崩れてくることがあります。

    例えば、株式の価値が上昇し、株式の比率が高くなりすぎると、想定以上のリスクを取っている状態になります。

    定期的に資産配分を見直し、元の比率に戻す「リバランス」を行うことで、リスクをコントロールしながら安定した運用を続けることができます。

    ポイント⑤NISAやiDeCoを活用する

    投資信託で得た利益(分配金や売却益)には、通常20.315%の税金がかかります。

    しかし、国が設けている税制優遇制度である「NISA(少額投資非課税制度)」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を活用することで、一定の範囲で運用益が非課税になります。

    NISAは、年間最大360万円(成長投資枠240万円とつみたて投資枠120万円の合計)までの投資で得た利益が非課税になる制度です。非課税で保有できる期間に制限はなく、いつでも引き出すことができます。

    iDeCoは、老後資金準備を目的とした私的年金制度で、掛金が全額所得控除の対象となるほか、運用益が非課税となるなどの税制上のメリットがあります。一方で、原則として60歳まで資産を引き出すことができないため、将来の資金計画や家計状況を踏まえて検討することが大切です。

    これらの制度を利用することで、税金の負担なく利益を再投資に回せるため、複利効果をより高めることができます。投資信託を始める際は、NISAやiDeCoの活用も有効な選択肢です。

    参考)NISAとiDeCoを利用した場合のシミュレーション

    NISAやiDeCoを活用すると、税金がかからない分、最終的な手取り額が変わります。

    例えば、100万円を一括投資し、年利5%で1年間運用した場合、利益は5万円です。通常の課税口座では、この5万円に対して20.315%(1万157円)の税金がかかり、手取りは約3万9843円になります。

    一方、NISA口座であれば、5万円の利益を非課税で受け取ることができます。

    iDeCoの場合は、運用益が非課税になるだけでなく、毎月の掛金が所得から控除されるため、所得税・住民税の負担も軽減されます。

    例えば、年収500万円の会社員が毎月2万円をiDeCoで積み立てた場合、年間で約4万6100円の節税効果が期待できます(※) 。一方、受取時には、受取方法に応じて課税対象となる場合があります。

    このように、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度は、税負担を抑えながら資産形成を目指すうえで選択肢の一つとなります。ただし、制度ごとに利用条件や税制上の取扱い、資金の引き出し制限などが異なるため、自身の目的や資金計画に合っているかを確認することが大切です。

    (※)iDeCo公式サイト「iDeCoシミュレーション」にて試算した概算額です。実際の節税額は、扶養家族の人数やその他の所得控除(生命保険料控除や住宅ローン控除など)の適用状況によって異なります。 

    投資信託を選ぶ時のポイント【ケース別】

    数多くの種類がある投資信託の中から、自分に合った1本を見つけるのは簡単ではありません。
    しかし、いくつかのポイントを押さえることで、選択肢を絞り込み、よりよい商品選びが可能になります。

    ここでは、基本的な選び方に加え、リスク許容度や年代といったケース別の選び方を解説します。

    基本の選び方

    投資信託を選ぶ際には、まず以下のような基本的なポイントを確認することが大切です。

    運用実績

    過去のパフォーマンスを確認しましょう。市場が下落した局面で基準価額がどの程度変動したか、その後どのように推移したかは、ファンドの値動きの特徴を把握するうえで参考になります。

    手数料

    購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などのコストは、長期的なリターンに影響します。保有期間中ずっとかかる信託報酬は、できるだけ低い商品を選ぶのが基本です。

    特徴とリスク・リターン

    ファンドが何に投資し、どのような特徴を持っているのかを「目論見書」で確認します。期待できるリターンと、それに伴うリスクをしっかり理解することが必須です。

    純資産総額

    ファンドの規模を示す純資産総額も確認しておきたい項目です。純資産総額の推移は、資金流入・流出の状況やファンドの規模を把握するうえで参考になります。ただし、純資産総額が大きいことや増加していることが、将来の運用成果や安定した運用を保証するものではありません

    規模が小さすぎると、繰上償還(運用が途中で終了)のリスクが高まるため、最低でも50億円以上を目安にするとよいでしょう。

    リスク許容度別の選び方

    自分のリスク許容度に合わせて商品を選ぶことも欠かせません。

    リスクを抑えたい人(低リスク志向)

    安定した運用を目指すなら、債券を中心に投資する「債券型ファンド」や、国内外の株式・債券・REITなどに幅広く分散投資する「バランス型ファンド」が選択肢になります。一般に、株式型ファンドと比べると価格変動が比較的小さい傾向がありますが、金利変動や為替変動などの影響を受けるため、元本割れが生じる可能性があります。

    ある程度のリスクを取ってリターンを狙いたい人(中リスク志向)

    株式と債券を組み合わせた「バランス型ファンド」の中でも、株式の比率が高いタイプや、先進国の株式に投資する「外国株式型ファンド」などが考えられます。株式比率が高まるほど、相場変動の影響を受けやすくなる点に注意が必要です。

    積極的にリターンを追求したい人(高リスク志向)

    新興国株式ファンド、AIや環境など特定テーマに投資するファンドなどが選択肢となります。高いリターンを目指せる可能性がある一方、価格変動が大きく、大きな損失が発生する可能性もあります。

    年代別の選び方

    運用にかけられる期間は年代によって異なるため、年代に合わせた商品選びも有効です。

    20代・30代

    老後資金など長期の資産形成を目的とする場合、比較的長い運用期間を確保できることがあります。そのため、運用期間を長く取れる資金については、全世界株式や米国株式など、株式を中心とするファンドを検討する考え方もあります。

    ただし、株式型ファンドは価格変動が大きく、投資対象や市場環境によっては元本割れが生じる可能性があります。年齢だけで判断せず、収入、資産状況、投資経験、資金使途、リスク許容度を踏まえて検討することが大切です。

    40代・50代

    教育資金、住宅資金、退職後の生活資金など、将来の資金使途が具体化しやすい年代です。資産形成を目指す一方で、必要となる時期が近い資金については、価格変動の大きさにも注意が必要です。株式型ファンドを中心に考える方法もありますが、債券型ファンドバランス型ファンドを組み合わせるなど、値動きの大きさを調整する考え方もあります。

    60代以降

    退職金などまとまった資金を運用するケースが増えますが、失敗は避けたい年代です。資産を増やすことよりも、インフレに負けないように資産価値を維持し、安定的に取り崩していくことが目標になります。債券の比率を高めたバランス型ファンドや、分配金が期待できる高配当株ファンドなどが選択肢となるでしょう。

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    一括投資と積立投資、どちらを選ぶべき?

    100万円というまとまった資金がある場合、一括で投資すべきか、分割して積み立てるべきか悩むところです。どちらの方法にもメリットとデメリットがあり、どちらが優れているかは一概には言えません。

    それぞれの特徴を理解し、自分の投資スタイルや考え方に合った方法を選びましょう。

    一括投資のメリット・デメリット

    一括投資は、まとまった資金を一度に投資する方法です。

    【メリット】

    • リターンが期待できる: 投資元本が最初から大きいため、相場が上昇局面にある場合、積立投資よりも利益を得られる可能性があります。
    • 複利効果を最大化しやすい: 運用期間を最大限に長く取れるため、複利の効果を早くから享受できます。

    【デメリット】

    • 高値掴みのリスク: 購入したタイミングが価格の高い時期だった場合、その後の下落で損失を被る可能性があります。
    • 価格変動リスクが大きい: 投資タイミングが1回しかないため、市場の短期的な変動の影響を直接的に受けやすく、精神的な負担が増すことがあります。

    積立投資のメリット・デメリット

    積立投資は、毎月一定額など、定期的にコツコツと投資を続ける方法です。

    【メリット】

    • リスク分散効果(ドルコスト平均法): 定期的に一定額を購入することで、価格が高い時には少なく、安い時には多く購入することになり、平均購入単価を平準化できます。これにより、高値掴みのリスクを避けやすくなります。
    • 少額から始められる: まとまった資金がなくても、毎月数千円から始められるため、投資初心者でも気軽に始めやすいです。
    • 精神的な負担が少ない: 購入タイミングを悩む必要がなく、市場の短期的な変動に一喜一憂しにくいです。

    【デメリット】

    • リターンは狙いにくい: 投資元本が少しずつ増えていくため、運用期間が短い場合や、相場が一貫して上昇する局面では、一括投資に比べてリターンが小さくなる傾向があります。

    投資経験と性格で選ぶ

    最終的にどちらを選ぶかは、自身の投資経験や性格、資金状況によって決まります。

    【一括投資が向いている人】

    • まとまった余裕資金がある
    • ある程度のリスクを許容でき、短期的な価格下落にも動じない
    • 複利効果を最大限に活かして、積極的にリターンを狙いたい

    【積立投資が向いている人】

    • 投資初心者で、まずは少額から始めたい
    • 価格変動のリスクをできるだけ抑えたい
    • コツコツと長期的に資産を育てていきたい

    NISAでは、成長投資枠で一括投資、つみたて投資枠で積立投資といったように、両方を併用することも可能です。自分のスタイルに合わせて、柔軟に使い分けるのもよいでしょう。

    投資信託100万円の1年後に関するよくある質問

    ここでは、投資信託で100万円を運用する際によく寄せられる質問について、専門家の視点から回答します。

    Q. 1年後に増やせる?

    A. いいえ、投資信託は元本が保証されている金融商品ではないため、増えるとは限りません

    1年という短期間では、市場の状況によって価格が変動し、元本割れする可能性も十分にあります。

    投資信託のリターンは商品によって異なります。過去の実績では、年率3%~7%程度のリターンとなった例もありますが、国内債券型、バランス型、全世界株式型、新興国株式型など、投資対象や運用方針によってリスク・リターンは大きく異なります

    経済情勢の急変などがあれば、リターンがマイナスになる年もあります。投資にはリスクが伴うことを理解した上で、余裕資金で始めることが大切です。

    Q. NISAを使うべき?

    A. はい、投資信託で資産運用を行うのであれば、NISA(少額投資非課税制度)は検討したい制度の一つです

    ポイントの解説

    通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座内での取引であれば、利益がすべて非課税になります。手元に残るお金が多くなるため、より効率的に資産を増やすことができます。

    2024年に改正されたNISAでは、年間最大360万円まで投資が可能で、非課税で保有できる期間も無期限になりました。

    100万円を投資する場合でも、NISA口座を利用することで、非課税の恩恵を受けることが可能です。一方、NISAの利用を検討する際は、非課税メリットだけでなく、投資対象商品のリスクや費用、運用期間、資金使途、リスク許容度を踏まえて判断することが大切です。

    Q. オルカンとS&P500どちらがよい?

    A. 「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」と、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、どちらも人気が高く、優れたインデックスファンドですが、どちらを選ぶべきかは投資家の考え方によります

    「オルカン」

    日本を含む先進国や新興国など、世界中の株式に分散投資します。「世界経済全体の成長に投資したい」「国や地域を分散してリスクを抑えたい」という人に向いています。一方で、世界中に分散している分、特定の国や地域が大きく成長してもリターンが薄まる可能性があります。

    「S&P500」

    米国の主要企業500社に集中投資します。「今後の世界経済もアメリカが牽引していく」と考える人や、より高いリターンを期待する人に向いています。一方で、投資対象が米国に集中しているため、米国経済が不調になった場合のリスクはオルカンより高くなる可能性があります。

    どちらも低コストで長期投資に適した商品です。究極の分散投資を目指すならオルカン、米国の成長力に期待するならS&P500、というように、自身の投資方針に合わせて選ぶとよいでしょう。

    まとめ

    投資信託に100万円を投資した場合、1年後のリターンは選択する商品や市場環境によって変動します。シミュレーションでは、年利3%〜7%で3万円〜7万円の利益が期待できる一方、元本割れのリスクも常に存在します。

    1年という短期的な成果に一喜一憂するのではなく、利益を最大化するためには、長期的な視点を持つことが不可欠です。長期運用は複利効果を高め、価格変動リスクを低減させる効果があります。

    また、運用益が一定の範囲で非課税となるNISA制度を活用することで、税負担を抑えながら資産形成を目指すことができます。

    商品を選ぶ際は、自身の投資目的やリスク許容度を明確にし、手数料の水準、投資対象、運用方針、リスクなどを確認しながら、自分に合った商品を検討することが大切です。

    どの商品を選べばよいか迷った場合は、専門家への相談も有効な選択肢となります。

    自身の投資目的やリスク許容度に合った運用方法がわからない場合は、専門家のアドバイスを参考にするのも1つの方法です。

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    ご留意事項

    • 本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品の取引を勧誘するものではありません。
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    • 投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任とご判断のもとで行っていただきますようお願いいたします。

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    監修
    高橋 明香
    • 高橋 明香
    • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

    みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

    記事一覧

    執筆
    鶴田 綾
    • 鶴田 綾
    • ファイナンシャルアドバイザー

    福岡女学院大学・人文学部英語学科卒。卒業後、日本郵便株式会社にてリテール営業に従事。投資信託や生命保険の販売では商品分析を得意とし、豊富な商品知識を持つ。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、Instagramを中心に、SNSにて資産運用のはじめ方や資産形成のコツについて積極的に情報発信をしている。一種外務員資格(証券外務員一種)、保険募集人資格などを保有。

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