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新NISAとは?2024年から制度が恒久化・無期限化に!ポイントをわかりやすく解説

新NISAとは?2024年から制度が恒久化・無期限化に!ポイントをわかりやすく解説

NISA2023/10/11 (最終更新:2024/07/29)
  • #初心者向け

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新NISAは何がどう変わる?」「2024年になっても旧NISAと新NISAは併用できる?」など、新NISA(新しいNISA)についてまだあまり理解できていない人も多いかもしれません。

令和5年度税制改正の大綱により、2024年以降のNISA制度は大幅に拡充・恒久化される方針が発表されました。

非課税保有期間が無期限化されることや、投資可能期間が恒久化されることにより、長期的な運用がさらに可能となります。

一般NISAやつみたてNISAを利用している人でも、新NISAと併用することは可能です(ただし、旧NISAの新規買付は2023年末までとなります)。

本記事では、現時点で公開されている情報をもとに、新NISAでおさえておきたいポイントや旧NISAとの違い、新NISAを効果的に活用するためのコツについて、投資のプロがわかりやすく解説します。


※本記事では2023年までのNISA制度を「旧NISA」または「旧制度」、2024年から始まる新しいNISAを「新NISA」または「新制度」と表記しています

この記事を読んでわかること
  • 2024年から始まる新NISA(新しいNISA)は「NISA制度の恒久化」「非課税保有期間を無期限化」「年間投資上限額を拡充」など、旧NISAよりも制限が緩和される
  • 旧NISAは新NISAとは分離扱いとなり、資産を別で管理する形になる
  • 新NISAを最大限活用するためのコツは「積立投資を長く続けられる仕組みを作る」「長期的に成長する資産に投資をする」など


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2024年1月から始まる新NISA(新しいNISA)とは

2022年12月16日に自由民主党・公明党が公表した報告書「令和5年度税制改正大網」において、税制面での「成長と分配の好循環の実現」を目的としたNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が発表されました。

方針の具体的な内容として、

NISA制度の恒久化
非課税保有期間を無期限化
年間投資上限額を拡充

が挙げられ、2023年までの旧制度よりも非課税期間や口座開設期間などの制限が緩和されました。

「資産所得倍増プラン」の実現に向けた「貯蓄から投資へ」の流れを加速させることが背景にあり、若年期から高齢期に至るまで資産形成を継続的かつ安定的に行えるよう、NISA制度における利便性向上などを図ることとなりました。

(参考:令和5年度与党税制改正大綱|令和4年12月16日自由民主党 公明党

新NISAと旧NISAは分離

2023年までの旧NISA(一般NISA・つみたてNISA)については2023年末で買付は終了となりますが、新NISAとは別にそのまま保有することが可能です。

例えば、現在つみたてNISAを利用している人が、2024年から新NISAを利用することは可能です(つみたてNISAと新NISAの併用が可能)。

つまり、旧NISAと新NISAは分離という扱いになります。

新NISAのポイント【旧NISAとの比較】

2023年までの旧NISAと2024年からの新NISA(新しいNISA)の比較は以下の通りです。

新しいNISA制度の概要

上記の概要をふまえて、新NISAについておさえておきたい主なポイントは7つあります。

旧NISAの内容と比較しながら、新NISAの内容を詳しく見ていきましょう。

(参考:新しいNISA : 金融庁

ポイント①仕組み

旧NISAでは「一般NISA」と「つみたてNISA」と分かれていましたが、新NISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が設けられることとなりました。

つみたて投資枠では一定の投資信託を対象とした長期・積立・分散投資を主な目的とし、成長投資枠では上場株式・投資信託への投資が可能となります。

よって、成長投資枠とつみたて投資枠はそれぞれ一般NISAとつみたてNISAの役割を引き継ぐ形になります。

ポイントの解説

さらに、旧NISAでは一般NISAとつみたてNISAの併用はできませんでしたが、新NISAでは成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能になります。

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ポイント②年間投資可能額(年間投資枠)

個人のライフステージに合わせた投資や、資金に余裕がある時に集中的に投資が行えるよう、年間投資上限額が拡充されました。

旧制度のつみたてNISAの年間投資可能額は年間40万円ですが、新NISAではつみたて投資枠として3倍となる「120万円」まで拡充されます。

また、一般NISAでは年間120万円でしたが、新NISAでは成長投資枠として「240万円」と倍増されます。

ポイントの解説

これにより、新NISAにおける年間投資可能額(年間投資枠)は360万円となります。

ポイント③生涯投資上限額(非課税保有限度額:総枠)

新NISAでは、年間投資上限額とは別に、一生涯にわたる非課税保有限度額が設定されました。

ポイントの解説

新NISAでの生涯投資上限額(非課税保有限度額:総枠)は「1800万円」となり、旧制度よりも多く投資ができます。

また、成長投資枠ではつみたて投資枠の内数として、旧制度である一般NISAの600万円の2倍となる「1200万円」が生涯投資上限額となります。

ポイント④非課税保有期間

ポイントの解説

旧制度の一般NISAの非課税保有期間は5年、つみたてNISAでは20年でしたが、新NISAでは「無期限化」となります。

非課税保有期間が無期限化されたことで、旧制度よりもさらに継続的な資産形成を行えるようになりました。

ポイント⑤投資可能期間(口座開設可能期間)

旧制度では一般NISAは2023年まで、つみたてNISAは2042年までと、投資可能期間(口座開設期間)が設定されていました。

ポイントの解説

新NISAでは口座開設可能期間について期限を設けず、「恒久化」となります。

ポイント⑥投資対象商品

ポイントの解説

新NISAにおけるつみたて投資枠の投資対象商品は、旧制度のつみたてNISAと同じ長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託となります。

一方、成長投資枠では高レバレッジなどの投資信託を除く、上場株式・投資信託等が投資対象となります。

成長投資枠でつみたて投資枠の対象商品も購入できる

つみたて投資枠の生涯投資上限額は1800万円となり、そのうち1200万円が成長投資枠となります。

1800万円すべてをつみたて投資枠として利用することもできるため、成長投資枠でつみたて投資枠の対象商品を購入することも可能です。

ポイント⑦旧制度との関係

ポイントの解説

旧NISAと新NISAは分離(別枠)となり、旧制度で保有している資産をそのまま保有した状態で、新NISAを利用することが可能です。

つみたてNISAなど、旧制度と新NISAの併用は可能ですが、旧制度(一般NISA・つみたてNISA)での新規買付は2023年末で終了となります


注意)2023年までに投資した分を新NISAへロールオーバーすることはできない

注意点

旧NISAの資産を新NISAへロールオーバー(移す)ことはできないため、その点に注意しましょう。

あくまで旧NISAと新NISAは分離という扱いとなり、それぞれの制度の中で資産を管理します。

新NISAを最大限活用するためのコツ6つ

投資初心者が知っておきたい、新NISA(新しいNISA)を上手く活用するための6つのコツを資産運用のプロが解説します。

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1.積立投資を長く続けられる仕組みを作る

資産を安定的に大きく増やすには「長期投資」が大切です。長期間、毎月給与から投資をすることになるため、健康に働き続けることは不可欠です。

しかし、突然の病気や怪我は予想できるものではありません。万が一のことが起こり、定期的な収入がなくなってしまったり、突然の出費により貯蓄を取り崩さなければならない可能性もあります。

普段の生活に支障が出てしまい、投資どころではなくなってしまうかもしれません。

まずは万が一に備えるために、「投資の目的」と「目標金額」を決めましょう。

ポイントの解説

投資の目的と目標金額が決まっていれば、貯蓄を取り崩す必要があった場合、「いつまでなら投資を中断できるか」「いくらまでなら、貯蓄を取り崩せるか」の判断ができます。

また、入院や怪我をした時に現在の貯蓄では不安がある人は、給付金を受け取れる民間の保険を活用すると良いでしょう。

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2.投資初心者は少額から徐々に慣らしていく

投資初心者はまず少額から積立投資を始めましょう。少額だったとしても、コツコツ投資を続けることで複利効果によってお金は増えていきます。

例えば、月1万円の積立投資を20年間続けた場合、年利3%の運用で約328万円、年利6%では約462万円のまとまった資金を作ることが可能です。

少額投資に慣れてきて、資金に余裕が出てきた際は積立金額を増やすのも良いでしょう。

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3.運用資金に余裕があれば、つみたて投資枠と成長投資枠を併用する

新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、成長投資枠ではつみたて投資枠の投資対象商品も購入ができます。

そのため、生涯投資上限額1800万円をすべて、つみたて投資枠として利用することができます。

一方で、成長投資枠ではつみたて投資枠では購入できない上場株式・投資信託への投資が可能です。

少額でも、長い時間をかけて積み立てをすることで、複利効果によりお金を効率的に増やすことが可能です。

運用資金に余裕がある場合はつみたて投資枠と成長投資枠を上手く併用すると良いでしょう。

4.長期的に成長する資産に投資をする

新NISAだけではなく、投資においては「成長する資産に長期投資すること」を心がけましょう。

一般的に資産を大きく増やすには、20〜30年以上の運用期間が必要と言われているため、長期投資を行う際は運用期間の目安とすると良いでしょう。

また、成長が見込めない資産に投資をしても、運用効果はあまり期待できません。

少額投資でも効率的にお金を増やすためには、経済が発展している国や地域に長期投資をすることが大切です。

5.途中でお金が必要になったら部分的に売却をしたり、柔軟に運用する

旧NISAでは非課税で保有できる期間が20年でしたが、新NISAでは無期限になり、売却した後も非課税投資枠が復活する仕組みとなっています。

長期投資はリスクを抑えるうえで大切ですが、教育費や旅行資金などで一時的に費用が必要になった場合は売却し、その後投資を再開するなど、制度を柔軟に活用しましょう。

注意点

ただし、途中で売却した場合は長期運用で得られるはずだった複利効果も失ってしまいます。

新NISAでは柔軟な運用ができるようになりましたが、可能な限り長期積立投資を行い、効率的に資産を増やすことをおすすめします。

6.売却タイミングや銘柄選びで困ったら、プロに相談する

NISA制度は比較的投資初心者でも始めやすい少額投資非課税制度ですが、口座選び、銘柄選び、売却タイミングなど、自分で判断しなければならないことが多いです。

投資に慣れていない初心者では、自身でなかなか判断できなかったり、誤ったタイミングで売却してしまい損をする可能性もあります。

自分ひとりで判断できない時や、投資を始めるうえで不安なことがある時は専門家に相談しましょう。


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新NISAに関するQ&A

2024年から始まる新NISA(新しいNISA)に関するよくある質問に回答していきます。

Q.2024年になるのを待ってからNISA制度を始めるべき?

NISA制度に限らず、積立投資は思い立った時になるべく早く始めると良いでしょう。

なぜなら、運用期間を長く確保することで、たとえ下落や暴落が起こったとしても、回復期を含めた運用を行えるためです。

また、旧NISAと新NISAは分離の扱いになるため、制度の併用が可能です。

2023年に投資した分は一般NISAであれば5年間、つみたてNISAであれば20年間、非課税で保有することが可能です。

一方で、旧制度と新制度を併用する場合、旧制度には非課税保有期間の制限があるため、非課税枠の管理が必要になります。

非課税のメリットを享受したい場合は、非課税保有期間の間に売却しなければなりません。

非課税枠の管理を問題なく行える人は2023年中に旧制度を始めるのも一案ですが、管理に不安がある人は2024年から新制度を始めると良いでしょう。

Q.新NISAの口座は複数の金融機関で開設できる?

旧NISAと同様に、新NISAの口座は1つしか保有できません。複数の金融機関で口座開設はできないため注意しましょう。

Q.現在NISAを利用していて、同じ金融機関で新NISAを利用する場合、口座はどうなる?

新NISAの口座開設の流れ

既にNISA口座を開設している場合、新制度開始時に新NISA口座(つみたて投資枠及び成長投資枠)が自動的に開設されます。

そのため、旧NISAを利用していれば手続き等せずに、いつでも新NISAを始めることが可能です。

一方で、「旧NISAで利用している金融機関」とは異なる金融機関で新NISAを始める場合は、別途手続きが必要です。

手続き内容や期限は金融機関によって異なるため、HPなどで早めに確認しましょう。

まとめ:将来の資金作りはNISA制度を最大限に活用しよう

2022年12月16日に「令和5年度税制改正大網」においてNISA制度の抜本的拡充・恒久化の方針が発表されました。

2024年から始まる新NISA(新しいNISA)の主なポイントは下記の通りです。

①仕組み…つみたて投資枠と成長投資枠で併用が可能
②年間投資可能額…つみたて投資枠:120万円|成長投資枠:240万円
③生涯投資上限額…1800万円まで(1800万円のうち成長投資枠は1200万円まで
④非課税保有期間…無期限化。枠の再利用が可能
⑤投資可能期間(口座開設期間)…恒久化。いつでも利用可能
⑥投資対象商品…つみたて投資枠:旧NISAと同じ|成長投資枠:上場株式・投資信託等
⑦旧制度との関係…旧制度と新制度は分離

新NISAに伴い、旧制度である一般NISAとつみたてNISAの新規の買付は2023年末で終了となります。

なお、2023年までに投資した分は新NISAとは別に、保有することが可能です。

制度の恒久化、非課税保有期間が無期限化されたことにより、NISA制度がさらに利用しやすくなったといえるでしょう。

その一方で、口座選びや銘柄選び、売却タイミングなど、自分で判断しなければならないことは多くあります。

「NISA制度を始めてみたいけれど、1人では不安」「新NISAをもっと上手く活用したいけれど、どうしたら良いのかわからない」など、NISA制度に関して悩んでいる方は投資の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

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執筆・監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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