20代でiDeCoは早い?NISAとの違いや20代から始めるメリット・デメリットを解説

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「20代からiDeCoを始めるのは早すぎる?」「NISAとどちらを優先すべき?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

20代からiDeCoを始めると、30〜40年程度の長期運用による複利効果が期待できるほか、掛金の所得控除などの税制優遇も受けられます。

一方、iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せません。そのため、結婚や住宅購入など、将来のライフイベントに必要な資金とのバランスを考えることが大切です。

本記事では、20代からiDeCoを始めるメリット・デメリットやNISAとの違いを解説します。また、20代に適した掛金の考え方や、無理なく老後資金を準備するためのポイントも紹介します。

この記事を読んでわかること
  • 20代でiDeCoを始めると、長期運用による「複利効果」を効率的に活かせる
  • 掛金が全額所得控除になる税制メリットがある一方、原則60歳まで引き出せないデメリットもある
  • いつでも引き出せるNISAとの併用も選択肢の1つ

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20代でiDeCoは早い?結論と判断の目安

結論からいうと、20代でiDeCo(個人型確定拠出年金)を始めることは、早期からの資産形成という観点から選択肢の1つと考えられます。

理由は、20代は運用期間を長く確保できる世代だからです。iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せないため、約40年という長期にわたる運用が可能になります。

ポイントの解説

時間を味方につけることで、運用で得た利益がさらに利益を生む「複利効果」を十分に活用できます。たとえ毎月の掛金が少額でも、長期で運用すれば資産を効率的に増やせる可能性があります。

また、iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象となるため、毎年の所得税や住民税の負担を軽減できる点もメリットです。

【iDeCoを始める判断の目安】

  • 安定した収入があり、毎月5000円以上の積立が無理なくできる
  • 当面使う予定のない資金で、老後資金を準備したいと考えている

これらの条件に当てはまるのであれば、20代からのiDeCo加入を検討する価値は十分にあります。

20代でiDeCoを始めるメリット/デメリット

20代からiDeCoを始めることには、長期的な視点で見るとメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。

両方を正しく理解したうえで、自身の状況に合わせて判断することが大切です。

【メリット】

  • 複利効果を効率的に活かせる:運用期間が約40年と長いため、利益が利益を生む複利効果で資産を効率的に増やせる可能性があります。
  • 税制優遇が大きい:掛金が全額所得控除の対象となり、所得税・住民税が軽減されます。運用期間が長いほど、節税の総額も増加します。また、運用益も非課税です。
  • 少額から始められる:月々5000円から積立が可能で、無理のない範囲で老後資金の準備をスタートできます。

【デメリット】

  • 原則60歳まで引き出せない:iDeCoは老後資金のための制度なので、結婚や住宅購入といったライフイベントで資金が必要になっても、原則として60歳になるまで引き出すことはできません。
  • 掛金の変更は年に1回のみ:収入の変動に合わせて柔軟に掛金を変更したい場合でも、変更手続きは年に1度しか行えません。
  • 各種手数料がかかる:加入時や運用期間中に、口座管理手数料などのコストが発生します。

20代は将来のライフイベントが多いため、引き出せない点をデメリットと感じるかもしれません。

しかし、確実に老後資金を準備できる仕組みであるという見方もできます。自身の資金計画に合わせて、NISAなど他の制度との併用も検討するとよいでしょう。

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20代の加入者数・加入率【最新データ】

iDeCoは老後資産形成に有効な制度ですが、20代の加入状況はどのようになっているのでしょうか。

運営管理機関連絡協議会の「確定拠出年金統計資料(2025年3月末)」によると、iDeCoの全加入者約363万人のうち、20代の加入者は17万7473人で、全体の4.9%となっています。

年代別に見ると、50代が多く36.4%、次いで40代が32.6%、30代が20.1%となっており、20代の割合はまだ低いのが現状です。

年代
~19歳
20~29歳
30~39歳
40~49歳
50~59歳
60歳~
加入者数
306人
17万7473人
73万313人
118万951人
132万935人
21万6164人
割合
0.0%
4.9%
20.1%
32.6%
36.4%
6.0%

しかし、2021年時点と比較すると20代の加入者数は増加傾向にあります。

2021年3月末
2022年3月末
2023年3月末
2024年3月末
2025年3月末
12万1537人
15万1734人
17万1608人
17万6105人
17万7473人

これは、若いうちから資産形成への関心が高まっていることの表れと考えられます。

iDeCoは老後資金づくりに特化した制度であり、約40年という長い期間を運用に充てられる20代のメリットが、徐々に認知され始めているといえるでしょう。

(参考:確定拠出年金統計資料|運営管理機関連絡協議会提供)

20代のiDeCoは毎月いくら?職業別シミュレーション

iDeCoの掛金は、職業や加入している年金制度によって上限額が異なります。

27歳から65歳まで年利3%で運用した場合のシミュレーションを職業別に紹介します。

自身の状況と照らし合わせ、将来の資産額の目安として参考にしてください。

<シミュレーション条件>
・現在の年齢:27歳
・運用終了年齢:65歳
・年収(課税所得):400万円
・運用利回り:3%

職業
掛金上限(2026年12月1日以降)
将来の資産額
自営業
月額7.5万円
約6283万円
会社員
月額6.2万円
約5263万
公務員
月額5.4万円 (6.2万円から共済掛金相当額を引いた額)
約4584万

(参考:シミュレーション | 個人型確定拠出年金(iDeCo) | 楽天証券)

本シミュレーションは、一定の前提条件(掛金、運用期間、年利)のもとで算出したものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際には手数料等が差し引かれます。

自営業者の場合

自営業者やフリーランスなどの国民年金第1号被保険者は、会社員や公務員と比べて公的年金の受給額が少ないため、iDeCoの掛金上限額が高く設定されています。

上限額は月額7万5000円(2026年12月1日以降)です。

仮に上限額の月7万5000円を27歳から65歳までの38年間、年利3%で積み立てたとすると、将来の資産額(積立元金+運用益)は約6283万円になる計算です。

一方、同じ条件で月2万円を積み立てた場合は約1698万円となります。

自営業者の場合は、自身の事業計画や収入に合わせて、可能な範囲で多めに拠出することを検討するのも1つの方法です。

会社員の場合

会社員(国民年金第2号被保険者)の掛金上限額は、月額6万2000円(企業型DC・DBなどの企業年金がある場合は企業年金等と合計で6万2000円、2026年12月1日以降)です。

仮に月2万円を27歳から65歳までの38年間、年利3%で積み立てたとすると、将来の資産額(積立元金+運用益)は約1698万円になる計算です。

会社員は厚生年金に加入しているため、自営業の人よりは公的年金が手厚いですが、ゆとりある老後生活のためには自助努力も重要です。

iDeCoだけでなく、NISAなど他の制度と組み合わせた資産形成を検討しましょう。

公務員の場合

公務員(国民年金第2号被保険者)の場合、現在の掛金上限額は月額5万4000円(6万2000円から共済掛金相当額を引いた額、2026年12月1日以降)です。

仮に月1万円を27歳から65歳までの38年間、年利3%で積み立てたとすると、将来の資産額(積立元金+運用益)は約849万円になる計算です。

毎月1万円であっても、20代からコツコツと積み立てることで、着実に老後資金を準備できます。上限額の引き上げも視野に入れ、計画的に活用することが大切です。

主婦の場合

専業主婦(夫)など、国民年金第3号被保険者の掛金上限額は月額2万3000円です。

国民年金基金連合会の調査(2026年3月末時点)によると、第3号被保険者の平均掛金は1万3983円となっています。

仮に平均に近い月1万4000円を27歳から65歳までの38年間、年利3%で積み立てたとすると、最終的な積立額は約1189万円になる計算です。

ポイントの解説

専業主婦(夫)の人は自身の収入がないため所得控除のメリットは受けられませんが、運用益が非課税になるメリットは享受できます。

将来の自分自身の年金として、少額からでも始めてみる価値はあるでしょう。

(参考:iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況)

»あなたはiDeCoをやるべき?今やるべき投資がわかる3分診断

20代のポートフォリオ例

20代は運用期間を長く確保できるため、リスクを取りつつも将来の成長が期待できる資産を中心にポートフォリオを組むのが基本戦略です。

短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産を育てていくことが重要になります。

【20代におすすめのポートフォリオの考え方】

  • 株式を中心に配分する:世界の経済成長の恩恵を受けやすい「全世界株式」や「先進国株式」の投資信託をポートフォリオの中核に据えるのが1つの方法です。
  • リスク許容度に応じて調整する:積極的にリターンを狙いたい人は株式100%の「成長型」、安定性も重視したい人は株式と債券を組み合わせた「バランス型」、投資初心者で不安な人は元本確保型商品も加えた「保守型」など、自身の考え方に合わせて調整しましょう。

<ポートフォリオ例:成長型>

  • 全世界株式インデックスファンド:80%
  • 日本株式インデックスファンド:20%

これはあくまで一例です。大切なのは、自身の収入やライフプラン、そして何より「どの程度のリスクなら受け入れられるか」というリスク許容度を把握することです。

最初は保守的な配分から始め、投資に慣れてきたら徐々に株式の比率を高めていくという方法も有効です。

iDeCoとNISA、20代はどっち?

資産形成を始める20代にとって、iDeCoとNISAはどちらも魅力的な制度ですが、それぞれの特徴を理解して使い分けることが重要です。

【iDeCoとNISAの主な違い】

項目
iDeCo
NISA
目的
老後資金の準備
自由(教育、住宅、老後など)
引き出し
原則60歳まで不可
いつでも可能
税制優遇
①掛金が全額所得控除 ②運用益が非課税 ③受取時に控除あり
運用益が非課税
最低投資額
月額5000円
金融機関による(100円や1000円から可能)

【20代の使い分け戦略】
結論として、どちらか一方を選ぶのではなく、両方の制度を併用することも選択肢の1つです。

  • iDeCo:原則60歳まで引き出せない特性を活かし、「老後資金を貯めたい」として活用します。所得控除のメリットも受けられるため、税負担を軽減しながら将来に備えられます。
  • NISA:いつでも引き出し可能なため、「近い将来のライフイベント(結婚、住宅購入、旅行など)に備える資金」や、iDeCoの掛金上限を超えてさらに投資したい場合の受け皿として活用します。

まずはiDeCoで少額から老後資金の積立を始め、余裕資金をNISAで運用するという形が、20代にとってはバランスの取れた資産形成の第一歩となるでしょう。

20代でiDeCoをさらに活かす方法

iDeCoは単体でも強力な資産形成ツールですが、他の制度と組み合わせることで、効果をさらに高めることができます。

会社員の人は、自身の勤務先の制度を確認することが重要です。

企業型確定拠出年金(企業型DC)と併用する

勤務先が企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入している場合、iDeCoとの併用が可能です。2022年10月の法改正により、以前よりも併用しやすくなりました。

企業型DCは、会社が掛金を拠出し、従業員自身が運用する制度です。企業型DCの運用商品は会社が選定するため、自身が運用したい商品が含まれていないケースもあります。

その場合、iDeCoを併用することで、自身で金融機関や運用商品を選べるようになり、投資の選択肢が広がります。

ただし、企業型DCとiDeCoの掛金には合算の上限額が定められているため、注意が必要です。

自身の働き方に合わせて、両制度の活用を検討してみましょう。

NISAと併用する

iDeCoとNISAは、それぞれのメリット・デメリットを補い合える関係にあります。両制度を併用することで、より柔軟で効果的な資産形成が可能になります。

【役割分担の例】

  • iDeCo:所得控除のメリットを活かし、税負担を抑えながら老後資金を準備する。
  • NISA:いつでも引き出せる流動性の高さを活かし、結婚資金や住宅購入の頭金、子どもの教育費など、ライフイベントに備える。

このように目的別に使い分けることで、iDeCoの「60歳まで引き出せない」というデメリットをNISAでカバーできます。

ポイントの解説

緊急で資金が必要になった場合はNISAの資産を活用し、iDeCoは将来のための資金として腰を据えて運用を続ける、という戦略が立てられます。

20代のうちから両制度をバランスよく活用し、計画的な資産形成を目指しましょう。

20代のiDeCoに関するよくある質問

20代でiDeCoを始めるにあたり、多くの人が抱く疑問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。

Q. iDeCoは20代から始めると早い?

早くありません。むしろ、運用期間を長く確保できるため、複利効果を効率的に活かせるというメリットがあります。

少額からでも早く始めるほうが、将来の資産形成において有利になります。

Q. iDeCoに20代で加入している割合は?

2025年3月末のデータによると、iDeCo加入者全体のうち20代が占める割合は4.9%です。人数にすると17万7473人で、まだ多数派ではありませんが、若年層の加入者は年々増加傾向にあります。

(参考:確定拠出年金統計資|運営管理機関連絡協議会提供)

Q. 20代はiDeCoとNISAのどちらがいい?

目的によって使い分けるのがおすすめです。

原則60歳まで引き出せないiDeCoは老後資金、いつでも引き出せるNISAは結婚や住宅購入などのライフイベント資金、というように目的別に活用し、両制度を併用するのが賢い選択です。

Q. iDeCoは20代で毎月いくら?

国民年金基金連合会の調査(2026年3月末時点)によると、全体の平均掛金は1万6655円です。しかし、掛金は職業や収入によって上限が異なります。

まずは最低金額の月5000円から始め、家計に余裕ができたら増額を検討するのがよいでしょう。

(参考:iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況)

まとめ

20代でiDeCoを始めることは、決して早すぎることはなく、むしろ将来の資産形成においてアドバンテージとなります。運用期間を長く確保できるため、複利効果を十分に活用し、効率的に資産を増やすことが期待できます。

もちろん、原則60歳まで引き出せないというデメリットもあるため、自身のライフプランを考慮し、NISAなど他の制度と組み合わせて活用することが重要です。

投資の目的を明確にし、自身のリスク許容度に合ったポートフォリオを組むことが、長期的な資産形成を成功させる上で重要になります。

まずは無理のない範囲で、将来に向けた第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

自身の状況に合った資産形成の方法がわからない場合は、専門家に相談するのも1つの方法です。

簡単な診断から、自身のタイプを確認してみてはいかがでしょうか。

»あなたはiDeCoをやるべき?今やるべき投資がわかる3分診断

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資産運用の不安を解消するために、マネイロではさまざまなサポートを無料でご提供しています。

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ご留意事項

  • 本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品の取引を勧誘するものではありません。
  • 本記事の内容は記事公開時または更新時点の情報に基づいています。制度・法令・税制等の変更により、現在の情報と異なる場合があります。
  • 本記事の内容の正確性、完全性、最新性を保証するものではなく、予告なく変更または更新する場合があります。
  • 投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任とご判断のもとで行っていただきますようお願いいたします。

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執筆・監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。