マネイロ知識ゼロでも
ただしい資産運用を

投資しないほうがいい人の特徴とは?失敗する前に確認すべきことを解説

投資しないほうがいい人の特徴とは?失敗する前に確認すべきことを解説

資産運用2025/12/23
  • #初心者向け

≫あなたがやるべき資産運用は?3分で診断

「将来のために資産運用を始めたいけれど、自分は投資に向いているのだろうか」「投資しないほうがいい人もいるのでは」とお悩みではありませんか?投資は資産を増やす有効な手段ですが、誰にでも適しているわけではなく、実際に状況によっては「しないほうがいい」ケースも存在します。

本記事を読めば、投資で失敗しやすい人の特徴や、資産運用を始める前に整えておくべき準備について理解できます。自身の状況を客観的に見つめ直し、将来の資産形成について冷静に判断するためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読んでわかること
  • 投資しないほうがいい人の7つの具体的な特徴
  • 投資を始める前にやるべきこと
  • 投資をしてもいい人の条件と安全な始め方


資産運用が気になるあなたへ

将来、お金の不安なく暮らすために、今の自分に合った資産運用を理解して準備を始めましょう。マネイロでは、将来資金の準備を便利に進められる無料ツールを利用できます。

将来資金の無料診断:将来必要になる金額が3分でわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

NISAで始める資産運用~基本編~:NISAの基本と資産運用の始め方入門

関連記事
関連記事

「投資しないほうがいい人」もいる?

結論として、個人の経済状況や性格によっては「投資をしないほうがいい」あるいは「まだ始めるべきではない」人が存在します。投資は資産を増やす可能性がある一方で、元本割れのリスクも伴うため、誰にでも無条件で推奨されるものではありません。

生活の基盤が安定していない状態で始めると、かえって経済的な困難を招く可能性があります。まずは今の自分の状況が投資に適しているか、客観的に判断することが欠かせません。

投資で失敗する人の多くは「準備不足」が原因

投資で失敗するケースの多くは、知識や資金といった「準備不足」が根本的な原因です。金融庁の調査「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果(令和6年)」によると、投資未経験者(検討者)が資産運用を行わない理由として「資産運用に関する知識がない」「余裕資金が無い」が上位を占めています。

そのデータが示すように、多くの人が資金面や知識面での準備が整っていないことを自覚しています。十分な準備をせずに投資を始めると、冷静な判断ができずに損失を出したり、詐欺的な金融商品に手を出してしまったりするリスクが高まります。成功するためには、まず土台となる準備を整えることが不可欠です。

投資未経験者(検討者)が資産運用を行わない上位の理由

理由

割合

割合

資産運用に関する知識がないから

割合

55.5%

余裕資金が無いから

割合

51.1%

購入・保有することに不安を感じるから

割合

33.4%

参照:金融庁「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果

投資しないほうがいい人の特徴7選

ここでは、投資を始める前に一度立ち止まって考えるべき人の特徴を7つ具体的に解説します。これらの特徴に当てはまる場合、投資で失敗するリスクを高める要因となり得ます。

1.生活防衛資金が貯まっていない人

生活防衛資金が十分にない状態で投資を始めることは推奨されません。生活防衛資金とは、病気や失業といった予期せぬ事態に備え、最低限の生活を維持するためのお金です。その資金がないと、投資資産が値下がりしたタイミングで急な出費が発生した場合、損失を確定させて売却せざるを得なくなる可能性があります。

精神的な余裕がなくなり、冷静な判断が難しくなるため、まずは生活の基盤を固めることが最優先です。一般的に、会社員なら生活費の6ヶ月分程度、収入が不安定な自営業の方なら1年分程度を目安に、すぐに引き出せる預貯金として確保しておきましょう。

2.高金利の借金がある人

カードローンやキャッシングなど、住宅ローン以外の高金利な借金を返済中の人は、投資よりも返済を優先すべきです。多くの場合、投資で期待できるリターンよりも借金の利息の方が高いためです。

例えば、投資の期待リターンが年5%程度であるのに対し、カードローンの金利は年15%を超えることも珍しくありません。その状況で投資をするのは、効率的な資産形成とはいえません。まずは高金利の負債を完済し、家計を健全な状態に戻すことが、確実でリスクの低い「自分への投資」となります。「投資で儲けて返済しよう」という考えは、リスクの高い行動につながりやすいため避けましょう。

3.短期間で儲けたいと考えている人

「すぐに稼ぎたい」「一攫千金を狙いたい」など、短期的な利益を期待している人は投資に向いていません。短期間で大きなリターンを狙う投資は、価格変動の影響を強く受けるため、大きな損失を被るリスクも高まります。

そのような投資は、企業の成長性や経済動向を分析するよりも、単なる価格の上下を予測する「ギャンブルに近くなりがちです。資産形成の基本は、長期的な視点でコツコツと資産を育てていくことです。リスクを抑え、複利の効果を活かすためには時間が必要であり、すぐにお金が増えるわけではないことを理解しておく必要があります。

4.損失に耐えられない・元本割れが怖い人

投資の世界では、元本が保証されていない金融商品を扱うのが一般的です。そのため、資産価値が購入時よりも下落する「元本割れのリスクは常に存在します。

もし「1円も損をしたくない」「元本が保証されていることが必須条件」と考えるのであれば、株式や投資信託などの価格変動がある商品への投資は精神的な負担が増加するでしょう。

投資における「リスク」とは、危険性だけでなくリターンの振れ幅を意味します。その振れ幅を受け入れられない場合、価格が少し下落しただけで冷静な判断ができなくなり、損失を確定させてしまう可能性があります。まずは自分自身の性格やリスク許容度を冷静に分析することが大切です。

5.投資の勉強をする時間・意欲がない人

資産運用で安定した成果を出すためには、継続的な学習が不可欠です。勉強や情報収集が面倒だと感じる人は、投資に手を出さないほうがよいかもしれません。

金融商品の仕組みや経済の動向、税制など、学ぶべきことは多岐にわたります。知識がない金融リテラシーが低いまま投資を始めると、手数料の高い不利な商品を選んでしまったり、詐欺的な話に騙されたりするリスクが高まります。楽をして稼ぎたいという気持ちで臨むと、思わぬ失敗につながることもあります。最低限の知識を身につけ、学び続ける意欲を持つことは、大切な資産を守る上で欠かせません。

6.収入が不安定で将来の見通しが立たない人

投資は、あくまで生活に影響のない「余剰資金」で行うのが大原則です。自営業やフリーランスなどで収入が月によって変動し、安定していない場合、まずは生活の基盤を固めることを優先すべきです。

将来の見通しが立たない状況では、どこまでが余剰資金なのかを判断するのが難しくなります。また、収入が途絶えた際に投資資金を取り崩さなければならない事態も想定され、計画的な長期運用が困難になります。まずは安定した収入源を確保し、生活防衛資金を十分に貯めてから、投資を検討するのが賢明な手順です。

7.他人の意見に流されやすい・自分で判断できない人

友人やSNSの情報、営業担当者の話を鵜呑みにしてしまう人は、投資で失敗する可能性が高いです。投資の世界では「高利回り・元本保証必ず儲かるといった話は詐欺である可能性が非常に高いです。

他人からの情報をきっかけに検討するのは悪いことではありませんが、最終的な投資判断は自分自身で行わなければなりません。商品の内容を理解せず、他人の意見に流されて投資をすると、気づかないうちにハイリスクな商品に手を出していたり、高額な手数料を支払っていたりする可能性があります。

投資は自己責任が原則であり、自分で調べて納得した上で判断する姿勢が求められます。

≫あなたがやるべき資産運用は?3分で診断

投資しないほうがいい人が今やるべきこと

もし前述した「投資しないほうがいい人」の特徴に当てはまる項目があったとしても、悲観する必要はありません。それは、あなたが安全に資産形成を始めるために、今何をすべきかを示すものだからです。ここでは、投資を始める前に取り組むべき3つの準備について解説します。

まずは家計を整えて生活防衛資金を貯める

投資を検討する前に、何よりも優先すべきは家計の健全化と生活防衛資金の確保です。家計簿アプリなどを活用して毎月の収入と支出を正確に把握し、無駄な出費がないか見直しましょう。

通信費や保険料、サブスクリプションサービスなどの固定費は、一度見直すだけで継続的な節約効果が期待できます。そうして生まれた余裕資金を、まずは生活防衛資金として貯蓄に回します。その「お金の基盤」があることで、将来投資を始めた際に、日々の値動きに一喜一憂することなく冷静な判断ができるようになります。

借金があるなら返済を最優先する

カードローンやキャッシングなど、金利の高い借金がある場合は、その返済を最優先事項としましょう。前述の通り、これらの借金の金利は、投資で得られる期待リターンを上回ることがほとんどです。

つまり、借金を残したまま投資を始めても、その利益は借金の金利に食いつぶされる可能性が高いということです。逆にいうと、借金を返済することは高い利息の支払いをなくすことになり、資産の減少を食い止めることにつながります。

手元資金を投資に回す前に、まずはマイナスの資産を解消し、財務状況を健全にすることが、将来の安定した資産形成への第一歩です。

投資の基礎知識を少しずつ学ぶ

資金面の準備と並行して、投資の基礎知識を学ぶ時間を確保しましょう。焦って投資を始める必要はありません。まずは書籍や信頼できるWebサイト、金融機関が提供するセミナーなどを活用して、以下のような「基本」を理解することから始めましょう。

  • 投資におけるリスクとリターンの関係
  • 長期・積立・分散投資の重要性
  • NISAやiDeCoといった税制優遇制度
  • 株式、投資信託、債券などの主な金融商品の特徴

知識を身につけることで、金融商品のリスクを正しく理解し、自分に合った投資手法を選択できるようになります。これが、将来の失敗を防ぐための重要な準備となります。


資産運用が気になるあなたへ

将来、お金の不安なく暮らすために、今の自分に合った資産運用を理解して準備を始めましょう。マネイロでは、将来資金の準備を便利に進められる無料ツールを利用できます。

将来資金の無料診断:将来必要になる金額が3分でわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

NISAで始める資産運用~基本編~:NISAの基本と資産運用の始め方入門

投資を始めてもいい人の条件とは?

ここまでは投資をしないほうがいい人の特徴や、その準備について解説しました。では、逆にどのような状態になれば、安心して投資を始められるのでしょうか。ここでは、投資を始めてもいいと考えられる4つの条件を解説します。

生活防衛資金が確保できている

投資を始めるための必須条件は、生活防衛資金が十分に確保されていることです。生活防衛資金を準備しておくことで、万が一の事態が起きても慌てて投資資産を売却する必要がありません。

その資金的な余裕が、市場の短期的な変動に動じない精神的な余裕につながり、長期的な視点での資産運用を可能にします。投資に回すお金は、生活防衛資金とは別の「余剰資金」であることが非常に重要です。

高金利の借金がない

カードローンや消費者金融からの借り入れなど、年率の高い借金がないことも重要な条件です。これらの返済が残っている状態で投資を始めても、高い利息の支払いが資産の増加を妨げてしまいます。

住宅ローンや自動車ローンなど、目的が明確で比較的金利の低い借金は一概に問題とはいえませんが、それでも返済額が家計を圧迫しない範囲であることが大前提です。まずはマイナスの資産を整理し、健全な財務状況を確立してから投資を検討しましょう。

長期投資の覚悟ができている

投資は、数ヶ月や1年といった短期間で成果を求めるものではありません。市場は常に変動しており、一時的に資産が減少することもあります。そうした状況でも慌てず、10年、20年といった長期的な視点で資産を育てていく覚悟が必要です。

時間を味方につけることで、複利の効果を最大限に活かし、短期的な価格変動のリスクを平準化することができます。一喜一憂せず、コツコツと継続できる人が、最終的に投資で成功する可能性が高まります。

基本的な投資知識がある

他人の意見に流されず、自分で投資判断を下せるだけの基本的な知識があることも条件の一つです。少なくとも、自分が投資しようとしている金融商品の仕組みやリスク、手数料については理解しておく必要があります。

また、NISAやiDeCoといった非課税制度のメリット・デメリットを把握し、活用できる知識も持っておくと有利です。すべての情報を完璧に網羅する必要はありませんが、自分がどんな資産に投資しているのかを自分で説明できるレベルの知識は身につけておきましょう。

投資しないという選択も間違いではない

すべての準備を整えた上で、それでも「投資はしたくない」と感じる場合、その選択は決して間違いではありません。資産形成の方法は投資だけに限られません。ここでは、投資以外の資産形成の選択肢について解説します。

預金や国債でも資産は守れる

元本割れのリスクを避けたい場合、預貯金や個人向け国債が有効な選択肢となります。これらは価格変動リスクがほとんどなく、安全に資産を保管する「守り」の手段として優れています。

ただし、現在の低金利環境では、これらの金融商品だけで資産を増やすことは期待できません。また、物価が上昇するインフレ局面では、お金の実質的な価値が目減りするリスクがあることも理解しておく必要があります。資産を「守る」ことには長けていますが、「増やす」力は限定的です。

収入を増やす・スキルアップに投資する選択肢

金融商品への投資だけでなく、自分自身のスキルやキャリアに投資することも、将来の資産を増やすための有効な手段です。資格取得や専門知識の学習に時間とお金をかけることで、本業での昇進や転職につながり、生涯にわたって得られる収入(生涯年収)を増やすことができます。

稼ぐ力を高めることは、確実な資産形成の基盤となります。金融投資と自己投資のバランスを考え、自分にとって最適な資産の増やし方を見つけることが重要です。

≫あなたがやるべき資産運用は?3分で診断

投資を始めるなら少額・低リスクから

投資を始める準備が整い、いざスタートする際には、いきなり大きな金額を投じるのではなく、少額かつリスクの低い方法から試すのが賢明です。まずは投資に慣れ、値動きの感覚を掴むことから始めましょう。

NISAの「つみたて投資枠」を活用する

投資を始めるなら、まずはNISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」を活用しましょう。

対象商品は、金融庁が「長期・積立・分散」に適していると厳選した投資信託に限られており、手数料(信託報酬)が低い商品が中心です。

ネット証券などを利用すれば月100円からでも始められるため、生活防衛資金を確保しつつ、並行して「少額での練習」をスタートさせるのに最適です。

ポイント投資で練習する

現金を使うことにまだ抵抗がある場合は、「ポイント投資」から始めてみるのもよい方法です。これは、日々の買い物などで貯まったポイントを利用して、株式や投資信託などを購入できるサービスです。

現金を使わないため、実質的な損失のリスクなしに投資の疑似体験ができます。ポイントがどのように増減するのかを実際に体験することで、値動きに対する感覚を養うことができます。投資の世界に慣れるための「練習」として、気軽に始められるのが大きなメリットです。

投資しない方がいい人に関するQ&A

ここでは、投資を始めるかどうか悩んでいる方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 周りがみんな投資を始めており焦っています。今すぐ始めるべき?

焦って始める必要はまったくありません。投資は他人の動向に流されて行うものではなく、今後のライフプランや経済状況に合わせて判断すべきです。周りに流されて準備不足のまま始めると、失敗するリスクが高まります。まずは現在の家計や目的を整理することから始めましょう。

Q. 生活防衛資金がなくても少額なら投資しても大丈夫?

いいえ、それはおすすめできません。たとえ少額であっても、生活防衛資金を確保することが最優先です。投資には元本割れのリスクがあり、急な出費が必要になった際に、運悪く資産が値下がりしていると損失を確定させて売却せざるを得なくなります。まずは生活の土台を固めることから始めましょう。

Q. 投資をしないと老後資金が足りなくなる?

その可能性は確かにありますが、投資だけが老後資金対策のすべてではありません。インフレにより預金の価値が目減りするリスクは存在します。しかし、収入を増やす努力や支出の見直し、年金の繰下げ受給など、対策は多岐にわたります。総合的な視点で自身の状況に合った対策を考えることが大切です。

まとめ

本記事では、投資をしないほうがいい人の7つの特徴と、投資を始める前にやるべきことについて解説しました。

  • 生活防衛資金がない、借金があるなど、経済的基盤が不安定な人
  • 短期的な利益を求めたり、損失に耐えられなかったりする人
  • 勉強する意欲がなく、他人の意見に流されやすい人

上記に当てはまる場合は、まず家計を整え、基礎知識を学ぶことから始めるのが賢明です。とはいえ、投資はあくまで個人の状況や目的に合わせて行うべきものであり、焦る必要はありません。

投資をしないという選択肢や、自己投資によって収入を増やす道もあります。現在の自分の状況を客観的に把握し、長期的な視点で自分に合った資産形成の方法を見つけていきましょう。

≫あなたが今やるべき資産運用は?無料ツールで3分で診断


資産運用が気になるあなたへ

将来、お金の不安なく暮らすために、今の自分に合った資産運用を理解して準備を始めましょう。マネイロでは、将来資金の準備を便利に進められる無料ツールを利用できます。

将来資金の無料診断:将来必要になる金額が3分でわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

NISAで始める資産運用~基本編~:NISAの基本と資産運用の始め方入門

※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます

※本記事の内容は予告なしに変更することがあります。予めご了承ください

オススメ記事

監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

記事一覧

執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。

一覧へもどる