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1000万円を元本保証で運用する方法はある?低リスクで堅実に増やす戦略を解説

1000万円を元本保証で運用する方法はある?低リスクで堅実に増やす戦略を解説

資産運用2025/11/26

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    1000万円というまとまった資金があるとき、「元本保証」で安全に運用したいと考える人は多いでしょう。しかし、投資の世界において「元本保証」を謳える商品は限られており、多くの投資商品には元本割れのリスクが伴います。

    この記事では、まず元本保証の真実と、ペイオフ制度などを活用して低リスクで堅実に増やすための具体的な運用戦略を解説します。個人向け国債や金銭信託など安全性の高い商品、さらにはリスクを許容する場合の資産運用の鉄則も紹介します。

    この記事を読んでわかること
    • 投資における「元本保証」の真実と、元本に近い安全性を確保する方法
    • 1000万円を低リスクで運用するための具体的な金融商品
    • 元本保証にこだわらず、リスク許容度に応じて運用を成功させるための鉄則


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    そもそも「元本保証」とは?投資における元本保証の真実と法的根拠

    元本保証とは、投資した金額(元本)が減ることなく、満期時または解約時にそのまま戻ってくることを保証する仕組みをいいます。

    しかし、日本の法律上、投資信託や株式など、元本割れのリスクがある投資商品を販売する際に、金融機関が「元本保証」を約束することは禁止されています。

    元本保証といえるのは、主に銀行預金(預金保険制度の範囲内)や、国が発行する国債など、安全性の高いごく一部の商品に限られます。

    「元本保証」の金融商品と制度の比較

    投資商品の中で法的に元本保証が認められているものはほとんどありません。例えば、株式や投資信託は価格変動リスクがあるため、元本割れが発生する可能性があり、これらはリスク資産と呼ばれます。

    一方で、実質的な元本保証といえる国債は国が発行体であるため、日本の信用力に依存するものの、もっとも安全性の高い金融資産の1つとされています。

    保険商品も所定の期間を経過すれば解約返戻金が払込保険料を上回り、実質的に元本を確保する設計のものがありますが、これは「保険契約者保護機構」による保護であり、銀行預金とは保護の性質が異なります。

    ポイントの解説

    基本的にリスクとリターンは比例します。元本保証商品は極めてリスクが小さいため、リターン(金利など)は非常に低く設定されます。

    銀行の預金保険制度(ペイオフ)

    日本の銀行などが破綻した場合に預金者を保護するために設けられているのが、預金保険制度、通称「ペイオフ」です。

    この制度により、当座預金や利息のつかない普通預金(決済用預金)は全額保護されます。これに対し、定期預金や通常の普通預金などは、預金者1人あたり、1金融機関ごとに合算して元本1000万円とその利息が保護の対象となります。

    そのため、1000万円を超える資金を確実に保護したい場合は、複数の金融機関に分散して預け入れることが有効な戦略となります。ペイオフは、元本保証の法的・制度的な限界を理解する上で非常に重要です。

    【ペイオフの対象・対象外】

    • 対象:普通預金、定期預金、当座預金、元本補てん契約のある金銭信託(一部)
    • 対象外:外貨預金、譲渡性預金(CD)、個人向け国債(国が保証)、投資信託、保険商品

    1000万円を元本保証に近い安全性で運用する具体的な商品

    ここでは、元本保証やそれに準ずる金融商品、あるいは元本保証に近い安全性で運用できる金融商品について詳しく解説します。

    1. 個人向け国債(変動10年)

    個人向け国債は、日本国が発行する債券であり、その信用力から、もっとも安全な資産の1つです。特に「変動10年」型は、半年ごとに金利が見直されるため、将来のインフレリスクに対応しやすい特徴があります。

    • 購入単位:1万円から購入可能で、手軽に利用できます。
    • 元本と利子の保証:国が発行体であるため、満期まで保有すれば元本が戻る点が魅力です。
    • 換金性:発行から1年が経過すれば、原則としていつでも中途換金が可能です。換金時には直前2回分の利子相当額が差し引かれますが、元本割れのリスクが非常に低いのが特徴です。

    2. 定期預金・大口定期預金

    定期預金は、もっとも身近な元本保証型の金融商品です。1000万円の運用を考える際、ペイオフ制度を意識した活用が重要です。

    • ペイオフ対策:1000万円を1つの銀行に預けると、そのうち1000万円までしか保護されません。そのため、1000万円を超える部分は、複数の金融機関に分散して預けることで、実質的に全額をペイオフで保護下に置くことができます。
    • 金利水準:一般的に、メガバンクよりもネット銀行のほうが高金利を提供している傾向があります。2025年11月現在、金利水準が上昇傾向にあるため、定期預金も以前より魅力的な選択肢となりつつあります。

    3. 変動型終身保険・一時払い終身保険

    貯蓄性のある終身保険も、元本確保性の高い商品として検討されます。特に、保険料を一括で支払う一時払い終身保険や、市場金利に応じて積立利率が変動する変動型終身保険は、運用の選択肢となり得ます。

    • 性質:これらは投資商品ではなく「貯蓄型保険」であり、本来の機能は契約者に万が一のことがあった際の死亡保障を提供するものです。
    • 元本確保性:払込期間や契約期間が長期にわたるため、早期に解約すると元本割れする可能性がありますが、所定の期間を経過すれば解約返戻金が払込保険料を上回る設計になっているものが多くあります。
    • 活用法:死亡保障と同時に資産形成を進めたい場合や、相続対策として現金を保険に変えて残したい高齢者層に活用されることがあります。

    【要注意】「元本保証×高利回り」は99.9%詐欺と心得る

    運用において、「元本保証」と「高利回り」が両立することはありません。低リスクであるということは、必然的に得られるリターンも低いことを意味します。もし、非公開の案件で「元本保証で年利10%以上」といった謳い文句で勧誘を受けた場合、その多くは金融詐欺である可能性が極めて高いと心得るべきです。

    投資で元本保証を謳うことは法律で厳しく制限されており、金融庁などの登録がない業者がこのような宣伝を行うのは違法です。甘い話には必ず裏があるため、信頼できる金融機関かどうか、金融商品取引法上の登録があるかなどを必ず確認することが重要です。


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    運用はリスク許容度に応じて行うことが大切

    1000万円をすべて元本保証に近い安全資産で運用することも可能ですが、金利以上に物価が上昇するインフレによって実質的な価値が目減りするリスクも無視できません。そのため、自身の年齢、家族構成、資産状況、そしてリスク許容度に応じて、安全資産とリスク資産のバランスをとることが大切です。

    リスクをある程度許容できるのであれば、選択肢は個人向け国債や定期預金に留まらず、さらに広がり、より高いリターンを目指すことができます。

    長期目線の運用でリスクをコントロール

    株式や投資信託といったリスク資産は、短期的には価格が大きく変動する可能性があります。しかし、運用期間を長期(10年以上など)に設定することで、短期的な価格変動の影響を抑え、時間分散の効果を得ることができます。

    過去のデータを見ても、世界の株式や債券に分散投資を行う場合、運用期間が長くなるほど元本割れのリスクは低くなる傾向にあります。これは、長期的な経済成長の恩恵を受けるためです。

    NISAを活用した非課税運用

    リスク資産で効率的に資産を増やすためには、税制優遇制度であるNISA(少額投資非課税制度)の活用が不可欠です。NISAで得られた運用益(分配金や売却益)は、通常20.315%かかる税金が非課税になります。

    1000万円というまとまった資金がある場合、NISAの年間投資枠(成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円)を最大限に活用し、非課税メリットを享受しながら、長期の国際分散投資を行うことが推奨されます。

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    【元本保証以外の不安解消】1000万円運用を成功させるための4つの鉄則

    元本保証にこだわることなく、1000万円を将来に向けて成長させるためには、明確な戦略が必要です。ここでは、運用を成功させるための4つの重要な鉄則を紹介します。

    鉄則1:年齢と目標に応じた「リスク許容度」の把握と「安全資産」の確保

    資産運用を始める前に、自分がどれだけのリスクを受け入れられるかを示すリスク許容度を把握することが重要です。一般的に、若くして運用期間が長く取れる人や、生活に必要ない余剰資金が多い人は、リスク許容度が高い傾向があります。

    また、今後数年で使う予定のある生活費(予備資金)は、投資に回さず、必ず定期預金や個人向け国債といった安全資産として確保しておくべきです。この安全資産を確保することで、投資部分で一時的に損失が出ても、生活への不安が軽減されます。

    鉄則2:運用期間と目標利回りから選ぶ「分散投資」の具体的比率

    資産運用では、「卵を1つのカゴに盛るな」といわれるように、分散投資が基本です。資産クラス(株式、債券、不動産、現金)や地域(国内、先進国、新興国)に分けて投資することで、特定のリスクの影響を抑えられます。

    例えば、目標利回りを年3%程度に設定する場合、国内債券(安全資産)50%、国内株式25%、外国株式25%といった配分が考えられます。1000万円を運用する場合、この比率に従って、500万円を安全資産、残りの500万円をリスク資産として国際分散投資に回すなど、具体的な比率を設定しましょう。

    鉄則3:目標資産額から目標利回り別を決める

    目標利回りによって、将来の資産額は大きく変わります。ここでは、1000万円を20年間運用した場合のシミュレーション(複利計算、小数点以下切り捨て)を行います。

    • 利回り 0.5% (安全資産中心):20年後 約1104万円
    • 利回り 3% (分散投資中心):20年後 約1806万円
    • 利回り 5% (株式比率高め):20年後 約2653万円

    目標利回りが高くなるほど、必要なリスク許容度も高くなります。このシミュレーション結果から、元本保証に近い運用では資産を大きく増やすことは難しいことが分かります。

    鉄則4:金融機関の「選び方」

    金融機関の選び方は、運用効率に直結します。

    • コスト重視の場合:NISAや投資信託の運用においては、手数料が安く、商品ラインナップが豊富なネット証券が有力な候補となります。
    • サポート重視の場合:対面で相談したい場合は、銀行や証券会社の窓口を利用しますが、その際、販売手数料(ノーロードか)や信託報酬(低いか)をしっかりと確認する必要があります。
    • 安全資産の場合:定期預金については、金利水準が高いネット銀行や、地域に密着した信用金庫などが選択肢となります。

    1000万円運用・元本保証に関するQ&A

    1000万円の資産運用や、元本保証の金融商品に関するよくある疑問・質問に回答いたします。

    Q. 投資で元本保証を謳うのは違法?

    はい、原則として、投資信託や株式などのリスク資産に関して、金融商品取引業者などが「元本が保証されている」「元本割れしない」といった断定的な表現を用いて勧誘することは、金融商品取引法によって禁止されています

    元本保証を約束することは、顧客を誤認させる行為にあたるためです。もし、投資商品で元本保証を強く謳う業者があれば、その正当性を疑い、金融庁の登録業者であることを確認すべきです。

    Q. 証券会社における保証額は1000万円ですか?

    銀行預金とは異なり、証券会社で対象になるのは日本投資者保護基金という制度です。

    万が一、証券会社が破綻した場合には、顧客が預けている有価証券(株式や債券など)は、顧客資産として分別管理されているため、原則として全額返還されます。

    しかし、分別管理が不十分であった場合など、例外的なケースにおいては、日本投資者保護基金によって、顧客一人あたり1000万円を上限として補償されます。銀行のペイオフ制度と同じ1000万円という金額ですが、対象となる資産や保護の仕組みがまったく異なる点には注意が必要です。

    なお、この制度は証券会社の違法行為などによる資産の消失を補償するものであり、投資による「値下がり損」や「元本割れ」を補償するものではありません

    Q. 貯金が1000万円を超えたらどうすればいいですか?

    貯金が1000万円を超えた場合、もっとも懸念すべきは、預金保険制度(ペイオフ)で全額が保護されなくなることです。この場合、とるべき対応は主に2つあります。

    1つは、1000万円を超える部分を他の金融機関の預金口座に分散し、ペイオフの保護を最大限に活用することです。もう1つは、超過部分をリスク許容度に基づき、個人向け国債やNISAを活用した投資信託など、より高いリターンを目指す資産運用に振り分けることです。単に1つの銀行に大金を置いておくのは、機会損失とリスク管理の両観点から望ましくありません。

    まとめ

    1000万円の運用において「元本保証」を厳密に求める場合、選択肢はペイオフ制度内の銀行預金や、個人向け国債など、極めて安全性の高い商品に限られます。これらの商品は、安全性がもっとも高い反面、大きなリターンは期待できません。

    資産を長期的にインフレに負けないように成長させるためには、自身のリスク許容度を正確に把握し、使う予定のない資金については、NISAなどを活用した国際分散投資を取り入れることが重要です。

    高利回りと元本保証を謳う話は詐欺である可能性が高いため、必ず信頼できる金融機関を選び、正しい知識のもと、計画的に資産を増やしていきましょう。

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    監修
    高橋 明香
    • 高橋 明香
    • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

    みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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    執筆
    マネイロメディア編集部
    • マネイロメディア編集部
    • お金のメディア編集者

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