
20代の貯金はいくらあれば安心?平均・中央値&目標額を解説
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20代で「貯金はいくらあれば安心?」と漠然とした不安を抱えていませんか?将来への備えは大切だと分かっていても、具体的な目標額や効率的な貯金方法が分からない方も多いでしょう。
この記事では、20代の平均・中央貯金額を解説するとともに、20代が近い将来に直面する結婚や出産などのライフイベントを見据えた貯金目標の立て方を解説します。
ぜひこの記事を参考に、将来に向けた貯金計画を立てていきましょう。
- 20代の単身世帯と2人以上世帯それぞれの金融資産保有額の平均値と中央値
- 結婚や出産、住宅購入といったライフイベントに必要となる貯金の考え方
- 今日から実践できる、効率的な貯金方法や積立投資の基本
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20代の平均貯金額はいくら?
まずは、世の中の20代がどれくらい貯金しているのか、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2024)」のデータをもとに、平均値と中央値を見ていきましょう。
20代・単身世帯では、金融資産あり世帯が63.4%、金融資産なし世帯が36.6%となっています。そして、金融資産ありと回答した世帯の内訳は以下のとおりです。
20代単身世帯(金融資産あり世帯)の金融資産保有額は、平均260万円、中央値は100万円です。
内訳を見ると、41.5%が金融資産100万円未満、15.0%が100~200万円未満、7.8%が200~300万円未満と、比較的少額の層が多いのが特徴です。これは、20代が資産形成の初期段階にあることを示唆しています。
平均値が中央値を大きく上回るのは、一部の高額保有者が平均を引き上げているためと考えられます。そのため、中央値の100万円のほうが実感に近いという人が多いでしょう。
20代(2人以上世帯)の平均貯金額は?
一方の20代・2人以上世帯では、金融資産あり世帯が77.2%、金融資産なし世帯が22.8%となっています。そして、金融資産ありと回答した世帯の内訳は以下のとおりです。
20代の2人以上世帯(金融資産あり世帯)の金融資産保有額は、平均で508万円、中央値が185万円となっており、単身世帯と比較して高い水準です。
分布を見ると、100万円未満が30.3%ですが、3000万円以上の金融資産を持つ世帯も3.0%存在し、平均値を押し上げています。
中央値185万円は単身世帯の100万円より高く、結婚や子育てを見据え、計画的に貯蓄を進めている世帯が多いことが考えられます。
【ライフイベント別】安心のために必要な貯金はいくら?
では、具体的に20代で安心できるといえる貯金額はどれくらいなのでしょうか。ここではライフイベント別に必要な金額について考えてみましょう。
結婚費用
結婚には、結婚式、新婚旅行、新生活準備など様々な費用が伴います。結婚情報誌「ゼクシィ」の「結婚トレンド調査2023」によると、婚約指輪や新婚旅行なども含めた総額の平均は415万7000円となっています。
特に多くの費用がかかるのが挙式で全国平均は327万1000円となっています。双方の親族からどれくらい援助をもらえるかにもよりますが、結婚式や披露宴を催す場合は大きなお金がかかることを想定しておく必要があるでしょう。
最近では敢えて挙式をしない、あるいは披露宴をしない選択をする夫婦も増えています。その場合、結婚費用を大きく抑えることも可能です。
出産・育児費用
厚生労働省「出産一時金について」によると、2021年度の平均の出産費用(正常分娩のみ)は47万3315円となっています。
2023年に「出産育児一時金」が42万円から50万円に引き上げられましたが、分娩費用も年々上昇しており、大きな負担減にはつながっていないという声もあります。
また、出産にあたっては、洋服やベビーベッド、哺乳瓶などさまざまな準備費用がかかるほか、出産後にも多くの費用がかかります。産休・育休中の収入減も考慮し、事前に生活費6ヶ月分程度の貯金を確保しておくと安心です。
住宅購入費用
将来マイホームを検討する場合、頭金の準備が重要です。物件価格の1〜2割程度が目安とされますが、物件価格やローン種類で異なります。
ローン返済に加え、固定資産税や修繕費などの維持管理費も考慮し、長期的な視点で資産形成を考えましょう。
万が一の備え
病気や失業など、予期せぬ事態に備える「生活防衛資金」は非常に重要です。目安は生活費6ヶ月分程度です。
収入減などへの備えという意味では出産に備える費用も一部同じ性質がありますが、生活防衛資金については結婚や出産の予定がない場合でもしっかり確保しておくことで、のちのライフイベントにも対応しやすくなります。
20代が効率的に貯金するための簡単3ステップ
では、20代が上記のような資金を貯めるためにどんなアプローチをすればよいのでしょうか。ここではステップを3つにわけて解説します。
ステップ1.将来設計をざっくり書き出す
まず、将来どのような生活を送りたいか、ざっくりとライフプランを書き出しましょう。「何歳までに結婚したいか」「いつ頃マイホームが欲しいか」など、項目をリストアップすることで、大まかに、「いつまでに」「いくら」必要になるのかを計算することができます。
あくまで想定なので、ここでの将来設計の精度については、さほど気にする必要はありません。将来の目標を「自分ごと」として捉えることで、貯金のモチベーションにつなげていきましょう。
ステップ2.いつまでに、いくら必要か計算する
ステップ1のライフプランに基づき、各ライフイベントまでにいくら必要になるのかを具体的な金額として計算します。「〇歳までに〇〇万円」のように目標額と期日を設定しましょう。
前述のライフイベント別費用目安を参考に、現実的な数字を割り出してみましょう。これにより、貯金が具体的な「目標」へと変わります。
ステップ3.毎月の貯金額に落とし込む
ステップ2で設定した目標額と期日をもとに、毎月いくら貯金すれば良いかを計算します。「目標額 ÷ 残り月数」で毎月の積立額を算出します。
金額が厳しいと感じた場合は無理のない範囲で調整しましょう。まず大切なことは必要額を把握することと、貯金の習慣をつけることです。貯金への意識が根付いてくれば、少しずつ金額を増やしていくこともできるようになっていきます。
20代は、まだまだこれから給与収入が増えていく可能性が高い年代です。まずは貯金を習慣化することを重視し、金額は徐々に増やしていく、という意識で問題ありません。
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20代が今日からできる貯金の鉄則5つ
次に、すぐにでも始められる貯金のコツについて解説していきます。
給料日に自動で貯める「先取り貯金」
貯金が苦手でも確実に貯められるのが「先取り貯金」です。給料が入ったらまず貯蓄用の口座に一定額を移すか、自動積立制度を活用し、自動的に貯まる仕組みを作りましょう。手元に残ったお金で生活する習慣がつき、着実に目標達成に近づきます。
「固定費」の見直し
毎月かかる「固定費」の見直しは、継続的な貯蓄効果が得られる非常に効果的な貯金術です。スマホ料金やネット回線、保険料、サブスクなど、不要なサービスを解約したり安価なプランへ切り替えたりすることで、大きな貯蓄効果が期待できます。まずは家計簿アプリなどで削減できる固定費がないか把握することから始めましょう。
キャッシュレス決済と家計簿アプリの連携
キャッシュレス決済と家計簿アプリを連携させると、お金の流れを「見える化」できます。何にいくら使ったか自動で記録されるため、家計簿をつける手間が省け継続しやすくなります。支出の内訳が明確になるので、無駄遣いを特定して節約意識を高めることができます。
使う口座と貯める口座を分ける
生活費用と貯蓄用の口座を明確に分けることは、効率的に貯金を進めるうえで大変有効です。具体的には、給料が入ったらすぐに貯蓄分を貯蓄用口座に移し、生活費用の口座には必要な金額だけを残すようにしましょう。
このようにすることで、「貯めるお金」と「使うお金」が混同せず、貯蓄に手をつけてしまうリスクを減らせます。また、目的別の資金管理もしやすくなります。
少額から始める「積立投資」
貯蓄と合わせて、少額から始められる積立投資も検討しましょう。NISAなどを活用すれば、毎月数千円から投資を始められます。
投資には基本的に元本保証がなく、リスクも伴いますが、長期・積立・分散投資を徹底することで、リスクを抑えながら資産を増やす効果が期待できます。特に20代は投資期間を長く取れるため、複利効果を最大限活用できるメリットがあります。
20代の貯金に関するよくある質問(Q&A)
最後に、20代の貯金に関するよくある質問にお答えします。
Q. 実家暮らしと一人暮らしでは貯金額の目安は変わる?
はい、大きく変わります。実家暮らしは家賃や光熱費、食費などの生活費を抑えられるため、一人暮らしに比べて貯蓄に回せる金額が多くなります。
理想の貯蓄割合は手取り収入の10~20%程度といわれていますが、実家暮らしの場合はさらに多くの額を貯めていくことも可能です。実家暮らしのうちは「たくさんお金を使える時期」ではなく「貯金のチャンス」と捉えて積極的に貯金に回してくとよいでしょう。
Q. 年収200万円台でも貯金できる?
はい、可能です。継続的に貯金をするには、年収の大小だけでなく支出コントロールが大きな鍵になります。
まずは、支出を把握するところから始め、削減できる固定費がないかチェックしてみましょう。
次に、最初は少額からでもよいので先取り貯金を始めてみましょう。小さい額でもコツコツ続けることで貯蓄は増えていくはずです。
Q. 20代は毎月どれくらい貯金すればいい?
毎月貯金すべき金額は、個人のライフプランや目標によって異なります。まずは将来のライフイベント(結婚、出産、住宅購入など)に必要な時期と金額を具体的に設定しましょう。
その目標を達成するため、「目標額 ÷ 残り月数」で毎月の積立額を算出します。まずは無理のない範囲から、先取り貯金を実践していきましょう。
まとめ
20代の貯金は、将来のライフイベントに備える上で非常に重要です。20代単身世帯の金融資産は平均で260万円・中央値100万円、2人以上世帯では平均508万円・中央値185万円となっており、これらの数値も貯金の目標設定の参考にするとよいでしょう。
ただし、想定されるライフイベントやその時期については個々人で大きく異なるため、自ずと目標金額も変わってきます。まずは自身のライフプランを想定することから始め、自分自身の目標金額を決めましょう。
将来への不安を解消し、安心できる未来を築くため、ぜひ本記事の内容を着実な一歩を踏み出すための参考にしてみてください。
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※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます
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監修
高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。