米国債を買ってはいけない?投資のプロが売買のタイミングと知っておきたいデメリットを解説
「米国債を買ってはいけない?」「売買するならどのタイミング?」と米国債について詳しく知りたい人も多いのではないでしょうか。
米国債とは、米国財務省が発行する債務証券(公債)のことです。先進国の債券であることから比較的安全性が高く、日本国債より高い利回りを期待できるのがメリットのひとつです。
一方、米国債の主なデメリットとして金利リスクや為替リスクなどがあります。購入する場合は、為替に関する知識はもちろんのこと、債券自体の仕組みも理解しておくことが大切です。
本記事では「米国債は買ってはいけない?」「購入するならどのタイミング?」と悩んでいる人に向けて、米国債のデメリット・注意点、知っておきたい売買タイミングの見極め方について投資のプロがわかりやすく解説します。
- 米国債をおすすめできないのは「まとまったお金がない人」「為替変動リスクを許容できない人」など
- 債券は「債券価格が下がったタイミングで購入、上がったタイミングで売却」
- 米国債の選び方は「新発債か既発債か」「利付債かゼロクーポン債か」「償還期間(または残存期間)」
米国債はなぜ買ってはいけない?主なデメリット
外国の債券といえば、真っ先に思いつくのは信用力の高い米国債ではないでしょうか。
米国債には多くのメリットがありますが、一部では「米国債を買ってはいけない」という声もあります。以下のデメリットがあることを理解しておきましょう。
価格変動がある
債券は償還日に額面金額が返還されますが、保有期間中はさまざまなリスクによって価格が変動します。
米国債の価格変動の要因には、信用リスク、流動性リスクなどがありますが、大きく影響するのは次の2つの要因です。
- 金利変動リスク
- 為替リスク
満期前に米国債を売却する場合は、金利変動リスクにより損失が生じることがあります。また、米国債は米ドルでの取引になるため、円と外貨を交換する際の為替リスクにも注意が必要です。
金利変動リスクがある
金利の変動は、資金の需要と供給のバランス、景気や物価など、さまざまな要因によって引き起こされます。
近年は日銀の金融政策によって金利が変動しましたが、このような金利の変動は債券価格にも影響を及ぼします。
特に債券価格と金利は逆相関の関係で、金利が上昇すると債券価格は下がり、金利が下落すると債券価格は上昇します。
債券の保有期間中は価格が大きく変動することもあるので、途中で売却する時は元本が割れる可能性もあります。
為替リスクがある
米国債は為替リスクのある金融商品です。
米国債の購入、利子や償還金の支払いはいずれも米ドルで行われるため、外貨から円、あるいは円から外貨にする時は、すべて為替レートが関係します。
為替相場の変動が大きい時は、数日で数円の変動が起こることもあり、ほんの2日や3日で利益や損失額が変わることもあります。
為替レートは損益にダイレクトに関係することなので、米国債の購入時の為替レートなどをしっかり覚えておき、円転時に役立てるようにしましょう。
また、為替に関するニュースもチェックしておき、為替の推移を把握しておくことも大切です。
株式ほどのリターンは期待できない
債券投資と株式投資では、そもそもリターンの源泉が異なります。
債券投資(利付債)の場合、リターンは利子収入がメインです。保有期間中に売却することでキャピタルゲインを得ることもできますが、償還まで保有すれば額面金額で戻ってくるため、最終的に得られるのはインカムゲインのみになります。
一方、株式投資は日々の株価の変動によるキャピタルゲインがリターンの中心です。変動幅は銘柄によって異なりますが、市況などによって大きく変化し、その変動率は1日で債券の年利を上回ることもあります。
ただし、株式投資で大きなリターンが見込めるということは、それだけリスクが高いということの表れでもあります。リターンだけに注目するのではなく、自分に合った投資商品を選ぶことが大切です。
米国債が向いていない人
以下の特徴に該当する場合は、米国債の購入をあまりおすすめできません。
まとまったお金を投資に回せない人
現在購入できる米国債は、条件にもよりますが、年3〜5%程度の利率が多く、円定期預金よりも高いリターンを得られるのが特徴です。
高金利が魅力の米国債ですが、ネット証券では少額投資も可能で、100米ドルから購入できる証券会社もあります。
しかし、100米ドル(日本円で約15000円)程度を投資しても、実際に受け取る利子は年450〜750円ほどです。(※)
金利が高くても、預ける額が少なければ、高金利のメリットを十分活かすことができません。米国債に投資をするなら、最初からまとまった金額を準備しておく方が良いでしょう。
※年利率3~5%、1ドル150円で計算した場合。税金は考慮していません
為替の計算ができない人
米国債は為替リスクのある金融商品です。米国債の購入を検討するなら、円高・円安など、基本的な為替の仕組みを理解した上で購入することをおすすめします。
例えば、1ドルが100円の時に、米ドルを1万ドル購入したとします。2年後に1ドルが120円になっていた場合の損益は下記のように計算します。
為替が100円から120円になると、20万円の利益が生じます。
一方、1ドル100円が80円になった場合を考えてみましょう。
為替が100円から80円になると、20万円の損失が生じます。
また、上記のように、為替が100円から120円になることを「円安」、100円から80円になることを「円高」といいます。
為替変動リスクを許容できない人
米国債に投資をする場合、米国債の購入、利子や償還金の受け取りは基本的に米ドルで行われます。
そのため、米国債を購入するときは円を外貨にする必要がありますし、受け取った米ドルの利子を日本円に変えたい場合なども、その時点の為替レートで計算することになります。
円と米ドルを交換する都度、為替レートによる資産の変動が生じるので、為替リスクが許容できない人には向いていないかもしれません。
そもそも米国債とは
米国債とは米国財務省が発行する米ドル建ての債券のことです。基軸通貨である米ドルの高い信用力を背景として「世界で最も安全な資産」とも呼ばれています。
米国債は世界最大の市場規模で取引されていることから、流動性が高く、世界中で取引が活発に行われています。
そのため、機関投資家をはじめとして、世界中の投資家がポートフォリオの中核を為す資産として保有する金融商品でもあります。
コロナ禍以降、米国債の発行総額が急速に増え続けていることに懸念の声が上がる一方、いまだ金利の恩恵を享受できていない日本人にとっては、高金利の米国債は魅力的な投資先のひとつになっています。
米国債の仕組み
債券とは、国や地方自治体、企業が資金調達のために発行する有価証券のことです。
一定期間、発行体にお金を預けることで、あらかじめ約束されたリターンを受け取ることができる仕組みで、これは米国債でも日本国債でも同じです。
ただし、外貨建て債券である米国債は、購入時の支払い、利子・償還金の受け取り時の取引通貨が、すべて米ドルになります。
米国債は、日本の国債や社債と比較すると利率が高い傾向にありますが、為替リスクがある点に注意が必要です。
米国債の主な種類
米国債にはさまざまな種類があります。
米国債は償還期間によって債券の呼称が異なり、
- 1年以内の債券…トレジャリービル
- 1年超10年以下の債券…トレジャリーノート
- 10年超の債券…トレジャリーボンド
と呼びます。
トレジャリービルには償還期限が1年以内の割引債、トレジャリーノートは2、3、5、7、10年物の利付債、トレジャリーボンドは10年超の利付債がそれぞれ該当します。
ほかにも物価に連動するインフレ連動債や、利付債の元本部分と利子部分を切り離し、それぞれを割引債として販売するストリップス債などがあります。
ここからはゼロクーポン債(ストリップス債)と利付債について、それぞれの特徴を詳しく解説します。
ゼロクーポン債(ストリップス債)
利子(クーポン)を受け取るかわりに、額面金額から一定金額が割り引かれて販売される債券のこと
償還時には額面金額が返還され、販売価格と額面金額の差が利益になる仕組みです。したがって期間中、利子のように定期的な利益を受け取ることはありません。
ゼロクーポン債は利子を受け取らない仕組みなので、複利効果を得やすいと言われています。同条件の利付債があれば、それぞれのリターンを実際に計算した上で比較してみると良いでしょう。
利付債
利子を定期的に受け取ることができ、償還時には額面金額が返還される債券のこと
利子が受け取れる点などは、日本の個人向け国債などと仕組みがほぼ同じです。
米国の利付債には2、3、5、7、10年物があり、超長期国債の30年物も定期的に発行されています。
日本で購入できる米国債には限りがあり、証券会社によってラインナップは異なりますが、さまざまな条件の債券が発行されているので、目的に応じて選びやすいでしょう。
金融機関によって取り扱いのある債券は異なります。
さまざまな債券を比較しながら、自分に合った債券を選ぶのがおすすめです。
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知っておきたい米国債の主なメリット
米国債は代表的な外国債券の一つです。米国債のメリットについて詳しく見ていきましょう。
相対的に信用力が高い
世界ではさまざまな債券が発行されていますが、米国債はそのなかでも特に信用力の高い債券です。
現時点での米国の信用格付けは、Aaa(ム-ディーズ)、AA+(S&P、フィッチ)となっており、ムーディーズは最上位、S&P、フィッチは最上位より一段階下の評価を与えています。
ちなみに日本の信用格付けはA1(ムーディーズ)、A+(S&P)、A(フィッチ)で、信用リスクは低いものの、米国の格付けよりも低い評価を受けています。
※ムーディーズ、S&Pは米国系、フィッチは欧米系の、いずれも民間の格付け会社です
流動性が高く換金しやすい
米国債は発行される債券自体が多く、必然的に取引量も多い債券です。そのため、市場規模が大きく、世界中で活発に取引されています。
他の債券と比較しても流動性が高く、購入や換金しやすいのもメリットのひとつです。
日本国債より高い利回りが期待できる
米国など諸外国の政策金利と比較すると、日本の金利はいまだ低い状況が続いています。
日銀の金融政策の変更に伴い、日本国債の金利も上昇しましたが、依然として米国債よりも低く、昨今の物価上昇対策として投資するには物足りない水準です。
インフレ対策で投資をするのであれば、米国債のように高金利が期待できる商品がおすすめです。格付けが高い点、投資商品として仕組みがわかりやすい点も安心材料になります。
為替リスクはあるものの、債券投資は将来のキャッシュフローがはっきりしているので、いくらのレートで円に交換したら損失が出るなど、損益分岐レートを計算しやすいこともメリットのひとつです。
米国債は余裕資金を多く保有している人におすすめ
債券の利回りは固定なので、投資する金額が多ければ多いほど利益は大きくなります。
例えば、利回りが5%の米国債を100万円購入した場合、利子は年5万円ですが、米国債を1000万円分購入すると、利子は年50万円になります。(※)
償還まで保有すれば、途中の値動きに振り回されることもないため、ある程度まとまったお金や余裕資金がある人に有利な商品ともいえるでしょう。
米国債の場合、為替リスクはありますが、将来のキャッシュフローが明確なので損益分岐レートを自分で計算することも可能です。
投資したお金が余裕資金であれば、円安になるのを待ってから円に交換することも可能です。
※税金は考慮していません
米国債の売買タイミングの見極め方
米国債を購入するにあたって、売買タイミングの決め方についてプロがわかりやすく解説します。
売買タイミングを決める時のポイント
売買のタイミングを決めるにあたり、以下の要素について理解しておきましょう。
それぞれの要素は、債券の価格形成において互いに影響し合っています。そのため、売買のタイミングを決める時は、ひとつの要因にとらわれることなく、複合的に判断することが大切です。
1.金利動向
新発債を購入するなら、単純に高金利の時がおすすめです。償還まで保有すれば、受け取った利子がそのままリターンとなり、運用途中の価格変動に振り回されることもありません。
既発債を購入する場合は、金利が上昇した時が良いタイミングです。金利が上がれば、債券価格が下がるので、割安になった債券を選ぶことができます。
また、債券を売却する時は、金利が下がった時がおすすめです。金利が下がると債券価格は上昇するので、リターンを増やす良いタイミングになります。
2.政治・経済状況
政情が不安定になったり、景気が悪くなると、多くの投資家はリスク回避のため、安全資産である米国債にお金を投資する傾向があります。
一方、政治的に安定し、経済の先行きが明るくなると、債券よりも株式に資金を振り分ける人が多くなります。
あくまで一般論ではありますが、その時々の政治や経済の状況、要人の発言などによって、人々の投資行動は左右されがちです。
日頃から経済に関する情報や知識をストックしておけば、売買のタイミングを判断する時にも役立つでしょう。
3.インフレ動向
インフレ(インフレーション)とは、物の値段が上がりお金の価値が下がることです。
物価が上昇すると金利が上昇しますが、債券の利率は固定なので、このような状況下では債券の実質的なリターンは低下することになります。
しばらくインフレが続きそうであれば、金利は上昇する可能性が高くなります。一方で債券価格は下落傾向にあるため、購入を検討するには良いタイミングかもしれません。
金利が上昇傾向にあり、これ以上の上昇が見込めない場合は、新発債の購入もおすすめです。相対的に高い金利が得られるなら、償還期間が長めの債券を選ぶのも良いでしょう。
4.為替動向
外貨預金などに投資をして為替差益を狙う時は、円高の時に外貨を購入し、円安の時に外貨を売るのが基本です。
米国債の場合も売買のスタンスは同じです。できるだけ円高の時に米国債を購入して、購入時よりも円安になれば、売却を検討するタイミングとして悪くありません。
為替の動向は日米の金利差と密接に関係しています。日頃から、日米の金利動向も含めて為替に関するニュースをチェックする習慣があると、売買のタイミングを判断しやすくなります。
債券価格が下がったタイミングで購入
債券価格が下がるタイミングがあれば、その時は債券を購入する良いタイミングといえます。
債券は償還時に額面金額で返還されるため、購入時の価格と額面金額の差が利益になります。
したがって、債券価格が下落して、購入金額と額面金額に差が生じると、その差額分はリターンとして償還時に受け取ることができます。
債券価格が上がったタイミングで売却
当然のことではありますが、債券を売却する時は債券価格が上昇したタイミングが良いでしょう。
債券価格が上昇する理由には、さまざまな要因がありますが、理由のひとつに金利の低下が挙げられます。金利が低下すると、債券価格は上昇します。
他の要因として、各国の金融政策なども挙げられます。日頃から経済ニュースなどを見て、各国の政策や要人の発言などから為替動向を予測し、売買の参考にしましょう。
為替レートが円安になったタイミングで売却
米国債を売却すると、外貨のまま入金される場合が一般的です。戻ってきた外貨は、利益が出るように円安になるタイミングで売却して円に交換しましょう。
例えば、1ドル100円で10万ドルを購入し、1ドル150円の時に日本円に戻した場合を考えてみましょう。
売却時の為替レート 150円
購入時の10万ドル 1000万円(1ドル@100円)
売却時の10万ドル 1500万円(1ドル@150円)
※計算をわかりやすくするため、税金、利子等は考慮していません
米ドルの過去の推移を振り返ってみると、直近では2016年に1ドル100円、2022年10月に一時150円をつけています。
およそ6年の間に50%も円安になるタイミングがあったことになります。
ただし、このように比較的短い間で大きく円安になる例が頻繁に起こるわけではありません。投資の目標金額に到達するレートになれば、売却するタイミングと考えましょう。
一方で、大きく円高になる可能性もあります。円転するタイミングがなかなか巡ってこない可能性もあるので、最初から長期投資のつもりで運用することも大切です。
(参考:【参考】為替レートの推移はこちら(TTM) | 為替レート情報 | 第一フロンティア生命)
米国債の選び方
証券会社には、さまざまな条件の米国債が販売されていますが、どの債券を選んだら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここからは、投資のプロが米国債を選ぶ上でのポイントを解説していきます。
1.新発債か既発債か
米国債には、新たに発行される新発債と、既に発行され市場で取引されている既発債の2種類があります。
あらかじめ募集価格や利率など、条件が決められた状態で販売されるのが「新発債」です。当初設定されている利率と最終利回りが同じになるので、償還まで保有するのであれば、わかりやすい仕組みといえるでしょう。
一方、既に市場に出回っており、日々価格が変動し、最終利回りも変動するのが「既発債」です。購入時には日割りで計算された利子分にあたる「経過利子」を支払う必要があるなど、新発債よりも仕組みがやや複雑です。
ただし、商品数でいえば既発債の方が潤沢です。
わかりやすさで選ぶなら新発債、債券の商品性がよく理解できているなら既発債への投資も検討してみましょう。
2.利付債かゼロクーポン債か
米国債には利付債とゼロクーポン債(ストリップス債)があります。
利付債は年2回、定期的に利子が受け取れ、償還時には額面金額が返還される債券です。利払いなどに関しては、日本の個人向け国債などと同じ仕組みなので、馴染みがある人も多いかもしれません。
一方、ゼロクーポン債は利子の支払いがない債券で、発行価格または購入価格と額面金額の差が利益になります。
利子の支払いがない分、複利効果が高まりやすいと言われていますが、実際の利回りに関しては、同条件の利付債と比較して計算してみましょう。
定期的に利子を受け取りたい人は、もちろん利付債をおすすめしますが、長期運用が可能で、できるだけ有利に運用したい人はゼロクーポン債を検討してみましょう。
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3.償還期間(または残存期間)
基本的な債券の仕組みとして、償還期間が長ければ長いほど債券の利率は、一般的に高くなる傾向があります。
新発債の場合、償還期間は2〜10年、長いものであれば30年物もあります。一方、既発債に関しては残存期間がさまざまな債券が出回っており、ラインナップも豊富です。
投資目的が決まっている場合は、償還期間や残存期間は投資目的に合わせる必要がありますが、高金利で運用することを目的にするなら、期間が長いものを選んでみるのも良いでしょう。
ただし、希望に叶う債券が見つかるかどうかは、証券会社のラインナップにもよります。
米国債の買い方
米国債に投資をする時、投資家は証券会社で米国債を直接購入する方法もありますが、さまざまな金融商品を通じて購入することも可能です。
ここでは米国債の買い方について、詳しく解説をしていきます。
①直接購入する
米国債を購入する場合は、証券会社に口座を開設する必要があります。
口座を開設したら窓口に直接出向いたり、証券会社のサイトにアクセスしたりして購入の手続きをおこないます。
債券のラインナップは証券会社によって、それぞれ異なります。取り扱う債券の数が多い証券会社もあれば、少ない証券会社もあるため、品揃えをチェックすることは大切なポイントです。事前に確認しておきましょう。
②投資信託やETFを通じて投資する
ファンドの構成銘柄が債券のみ、あるいは債券の組み入れ割合が高い投資信託や債券型ETFを購入すれば、間接的に債券に投資をしていることになります。
それぞれのファンドには数十銘柄以上の債券が組み入れられているため、個人では購入できない銘柄にも分散投資することが可能です。
投資信託、ETFは債券を直接購入する場合と異なり、信託期間が無期限、あるいは延長されることがほとんどです。
運用期間中は金利動向や市況により、元本が割れる可能性もあるほか、運用を任せている分、運用関係費用が必要になる点に注意が必要です。
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債券は米国債以外にも、日本国が発行する日本国債、会社が発行する社債、地方公共団体が発行する地方債などがあります。
それぞれの債券は利回り、額面価格、償還期間、格付け、リスクなども異なるため、投資家にとっては自分に合った商品選びがしやすいかもしれません。
一方で、商品数が多いこと、一部の商品説明には専門用語が多用されていることから、商品の理解が難しく、どの債券を選んだら良いかわからなくなる場合もあります。
債券に興味がある人、債券投資をやってみたい人は、まずは投資のアドバイザーなどに相談して、わからない点をよく聞いてみることをおすすめします。
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資産運用に悩みはつきものです。マネイロに相談して、一緒にお金の悩みを解決しながら、目標を達成してみませんか。
まとめ:米国債の特徴を理解して上手く活用しよう
米国債は債券の中でも市場規模が大きく、流動性の高い金融商品です。
多くの投資家にとって、ポートフォリオの中核を為す商品でもあり、基軸通貨である米ドルへの信認を背景として、信用力が高い債券のひとつとして位置づけられています。
市場に出回っている米国債は、それぞれ利率、償還期間が異なるため、投資の目的や投資金額に合う債券を選んで購入すると良いでしょう。
また、債券自体は少額投資が可能な金融商品ですが、まとまった資金で購入する方がリターンも大きくなります。
途中で解約すると元本割れの可能性があるので、安定的に運用したい人は償還期限まで運用を継続することをおすすめします。
米国債への投資を検討している人は、まずはしっかりと特徴を理解するところから始めてみてはいかがでしょうか。
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監修者
土屋 史恵
- ファイナンシャルプランナー/金融ライター/編集者
神戸市外国語大学卒業後、外資系生命保険会社、都市銀行にてリテール営業、法人営業に携わる。遺言信託など資産承継ビジネスに強み、表彰歴あり。その後は長年の金融機関勤務経験を活かし、金融メディアに転職。記事執筆や編集などを担当。現在はフリーランスとして活動中。AFP、FP2級、証券外務員一種を保有。
執筆者
長井 祐人
- ファイナンシャルアドバイザー
日本大学国際関係学部卒業後、東洋証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。特に中国株・投資信託の提案を得意とし、自身でも幅広く投資を行ってきたため、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。現在は個人向け資産運用のサポート業務を行う。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有