
30代で貯金なしの割合は?世帯構成別の実態と今からできる貯金方法
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「30代なのに貯金なしで将来が不安」「周りはどのくらい貯金しているのだろう」といったお悩みはありませんか?
本記事では、公的なデータをもとに30代の貯金の実態を解説し、貯金なしの状態から抜け出すための具体的な方法を紹介します。本記事を参考に自身の状況を客観的に把握し、将来に向けた資産形成を始めるきっかけにしてみてください。
- 30代で貯金なしの割合は単身世帯で32.3%、2人以上世帯で17.6%
- 30代の貯金額は平均値(898万円)より実態に近い中央値(200万円)を見ることが重要
- 貯金なしの状態から抜け出すには「収支の把握」「固定費の見直し」「先取り貯蓄」が基本
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30代で貯金なしは本当に多い?最新データで見る実態
30代で貯金がない世帯は、決して珍しくありません。金融経済教育推進機構(J-FLEC)が発表した2025年の「家計の金融行動に関する世論調査(2025)」によると、30代で金融資産を保有していない、つまり貯金がない世帯は一定数存在します。
ただし、この割合は世帯構成によって異なります。
ここでは「単身世帯」と「2人以上世帯」に分けて、具体的なデータを見ていきましょう。
単身世帯の貯金なし割合
30代の単身世帯(一人暮らし)において、金融資産を保有していない、つまり貯金がない人の割合は32.3%です。これは、およそ3人に1人が貯金ゼロという状況であることを示しています。
ライフスタイルの多様化や雇用の変化などを背景に、毎月の収入を生活費や自己投資に充て、貯蓄まで手が回らない単身者が一定数いることがうかがえます。一方で1000万円以上の資産を保有する世帯も15.7%おり、大きな差が生まれています。
2人以上世帯の貯金なし割合
30代の2人以上世帯(夫婦や親子など)で、金融資産を保有していない世帯の割合は17.6%です。
この数値は単身世帯の約半分であり、割合としては低くなります。それでも、約5〜6世帯に1世帯は貯金がないのが実情です。
結婚や出産、住宅購入といったライフイベントが重なりやすい年代であるため、支出が増加し、計画的に貯蓄を進めるのが難しい世帯も少なくないと考えられます。
ただし、資産1000万円以上を保有する世帯は25.8%にも上っており、貯金ゼロ世帯よりも多くなっています。
30代全体の割合は?
貯金が全くない世帯だけでなく、貯金額が少ない世帯の実態も見てみましょう。30代の総世帯(単身世帯と2人以上世帯の合計)において、「金融資産非保有」の割合は22.5%、さらに「100万円未満」の割合は13.2%です。
この2つを合計すると35.7%となり、30代のおよそ3分の1以上の世帯が、貯金がないか、あっても100万円未満という状況です。このデータから、貯金の少ない状況が決して特殊なケースではないことが分かります。
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30代の平均貯金額と中央値の大きな差
30代の貯金額について語る際、「平均値」と「中央値」という2つの指標が使われます。
この2つの数値には大きな開きがあり、どちらを見るかによって印象が変わるため、それぞれの意味を正しく理解することが欠かせません。
- 平均値:全員の貯金額を合計し、人数で割った数値。一部の極端に貯金額が多い人に影響され、実態より高く出やすい。
- 中央値:貯金額を少ない順に並べた時、ちょうど真ん中にくる人の数値。より実態に近い感覚を反映しやすい。
自身の状況を客観的に判断するためには、平均値よりも中央値を参考にすることが推奨されます。
平均値は898万円だが実態は?
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査によると、30代(総世帯)の金融資産保有額の平均は898万円です。この数字だけを見ると、多くの人が多額の貯金をしているように感じるかもしれません。
しかし、これは一部の人が数千万円、数億円といった多くの金融資産を保有していることで、全体の平均値が引き上げられている結果です。そのため、平均値は30代の一般的な貯蓄状況を正確に表しているとはいいがたい側面があります。
中央値は200万円
一方で、30代(総世帯)の金融資産保有額の中央値は200万円です。これは、貯金額の少ない人から多い人まで順番に並べた時に、ちょうど真ん中に位置する人の金額が200万円であることを意味します。
平均値の898万円と比較すると、かなり現実的な数字に感じるのではないでしょうか。貯金が全くない人や100万円未満の人も多く含まれる中で、中央値である200万円は、30代のより実態に近い貯蓄水準を示しているといえます。
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貯金なしでも問題ないケースと危険なケース
「貯金なし」という状況は同じでも、この背景にある個人の状況によって、将来的なリスクの大きさは異なります。自身の状況がどちらに近いか、客観的に判断するための基準を見ていきましょう。
問題ないケース
30代で貯金がない状況でも、特定の条件を満たしていれば、過度に将来を悲観する必要はないかもしれません。特に以下のような人は、将来的に資産を形成できる可能性は十分になるでしょう。
今後の収入増が明確に見込める
専門職や成長産業に従事しており、今後の昇進や昇給が具体的に見えている場合です。現在の収入がまだ低くても、将来の収入増によって貯蓄のペースを速めることが可能です。
自己投資で一時的に支出が増えている
資格取得の学費や大学院への進学費用など、将来のキャリアアップや収入増を目的とした「自己投資」にお金を使っている場合です。これは浪費ではなく、将来への布石と捉えることができます。
新生活を始めたばかりで一時的に貯金が減っている
結婚や転職に伴う引越しなど、新生活を始めたばかりのタイミングは、敷金・礼金、引越し費用、家具・家電の一式購入などでまとまったお金が一気に出ていきます。
これはライフステージの変化や自立に伴う「必要な初期費用」であり、無計画な浪費によって貯金がない状態とは異なります。
新生活のペースが掴め、毎月の収支が安定してくれば、これから再び貯金ペースを作っていけるため、現時点の貯金額だけで過度に焦る必要はありません。
資産形成に関する具体的な計画がある
現在は手元に資金がなくても、NISAやiDeCoといった制度の知識があり、いつから、いくらずつ始めるかといった明確な計画を立てている場合です。計画性があれば、効率的な資産形成が期待できます。
これらのケースに該当する場合でも、病気や失業といった不測の事態に備えるための資金は不可欠です。現状に安心せず、できるだけ早く貯蓄を始めることが望ましいでしょう。
危険なケース
将来の生活に影響を及ぼす可能性がある「危険なケース」とは、単に貯金がないだけでなく、家計の状況や将来への備えに課題がある場合を指します。以下のような特徴に当てはまる場合は、将来的に困窮するリスクが高まるため注意が必要です。
収入や支出の管理ができていない
毎月の収入を計画なく使い切ってしまう、何にいくら使ったかを把握していないなど、家計管理の意識が低い状態は危険です。将来の収入増やライフイベントの変化に対応できなくなる可能性があります。
クレジットカードのリボ払いや消費者金融からの借入がある
貯蓄がないだけでなく、負債を抱えている状態です。金利の高い借金は返済が長期化しやすく、資産形成の大きな妨げになります。
将来のライフイベントへの備えがない
結婚や出産、住宅購入、子どもの教育費、自身の老後など、将来必要となる資金について具体的な計画を立てていない場合、いざという時に資金不足に陥るリスクがあります。
病気や失業など不測の事態への備えがない
貯金は、急な病気や怪我、会社の倒産などで収入が途絶えた際の生活防衛資金としての役割も担います。この備えがないと、生活が一気に立ち行かなくなる可能性があります。
貯金なしから抜け出すための3つのステップ
貯金がない状況から抜け出すためには、具体的な行動を起こすことが不可欠です。ここでは、誰でも今日から始められる3つの基本的なステップを紹介します。
収支を把握する
貯金への第一歩は、自分のお金の流れを正確に知る「収支の把握」から始まります。毎月何にいくら使っているかを把握することで、どこに無駄があり、いくら貯金に回せるのかが明確になります。
具体的な方法は以下の通りです。
- 1. 収入を書き出す:給与明細などを確認し、手取りの金額を正確に把握します。
- 2. 支出を書き出す:支出を「固定費」と「変動費」に分けて記録します。
- 固定費:家賃、水道光熱費、通信費、保険料など
- 変動費:食費、交際費、趣味・娯楽費など
- 3. 収支を計算する:「収入 − 支出」を計算し、毎月黒字か赤字かを確認します。
家計簿アプリや表計算ソフト、ノートなど、自身が続けやすい方法で構いません。まずは1ヶ月間、大まかでよいので記録を続けることが大切です。
固定費を見直す
貯金を始めるうえで、最初に取り組むべきなのが「固定費」の見直しです。固定費は毎月決まって出ていくお金のことで、一度見直せばこの効果が継続するため、効率的に支出を削減できます。
見直すべき固定費の項目と優先順位は以下の通りです。
これらの項目を1つずつ確認し、自身の状況に合わせて見直しを進めることが、貯金体質への転換につながります。
先取り貯蓄の仕組みを作る
貯金を成功させるための基本的で効果的な方法が「先取り貯蓄」です。これは、給料などの収入があった際に、使う前に一定額を貯蓄用の口座へ移してしまう仕組みを指します。
人間の意志は弱いもので、「余ったら貯金しよう」と考えていると、手元にお金がある分だけ使ってしまいがちです。先取り貯蓄は、この「あったら使う」という心理的な傾向を逆手に取り、物理的にお金を使えない状況を作り出すことで、半ば強制的に貯金を進めることができます。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 財形貯蓄制度:勤務先の給与から天引きで貯蓄する制度
- 自動積立定期預金:毎月決まった日に、指定した金額を普通預金から定期預金へ自動で振り替えるサービス
- つみたて投資:証券会社などで、毎月一定額を自動で投資信託などの金融商品に積み立てる(NISAやiDeCoの活用)
将来への備えを始めるのに早すぎることはなく、このような自動化された仕組みを利用することが、貯金なしの状態から抜け出すための確実な第一歩となります。
まとめ
本記事では、公的なデータをもとに30代の貯金なし世帯の割合・実態について解説しました。
データでは、30代で貯金がない世帯は、単身世帯で約3人に1人、2人以上世帯でも約6世帯に1世帯あり、決して少なくないことが示されています。
30代全世帯の平均貯金額は900万円近い数値が出ていますが、実態に近い中央値は200万円であり、多くの人が貯蓄に課題を抱えているのが現状です。
大切なのは、現状を悲観するのではなく、自身の状況を正しく把握し、今日からできることに着手することです。まずは家計の収支を見直すことから始め、少額からでも先取り貯蓄を始めることで、着実に資産を築くことができます。将来の安心のために、今すぐ最初の一歩を踏み出しましょう。
将来のお金について、まずは自身の状況を客観的に把握することから始めてみませんか?簡単な質問に答えるだけで、あなたに合った資産形成の方法がわかります。
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監修
高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。
