
利付国債と個人向け国債の違いとは?7つの比較ポイントと選び方
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「利付国債と個人向け国債、どちらも国が発行する債券だけど、何が違うの?」と疑問に思っていませんか。
どちらも安全性の高い金融商品ですが、仕組みや特徴は異なります。
本記事では、両者の違いを7つのポイントで徹底比較し、あなたに合った国債の選び方を解説します。
- 利付国債と個人向け国債の最大の違いは中途換金時の元本割れリスクの有無
- 金利タイプや購入単位、利回り水準など7つの具体的な違い
- どちらの国債が自分の投資目的に合っているかがわかる選び方
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利付国債と個人向け国債の基本的な違い
利付国債と個人向け国債は、どちらも日本政府が発行する債券ですが、この仕組みや特徴には明確な違いがあります。
投資初心者が知っておくべきなのは、換金方法とそれに伴う元本割れリスクの有無です。
この基本的な違いを理解することが、自身に合った国債を選ぶ第一歩となります。
どちらも国が発行する安全性の高い債券
利付国債と個人向け国債は、いずれも日本国が資金調達のために発行する債券です。
国が元本と利子の支払いを約束しているため、金融商品の中でも信用リスクが極めて低いとされています。
国が破綻しない限り、満期まで保有すれば元本が全額返済される仕組みであり、この安全性の高さから、安定志向の投資家や、資産運用をこれから始める人に適した金融商品といえるでしょう。
最大の違いは中途換金時の元本割れリスク
利付国債と個人向け国債の一番大きな違いは、満期前に換金する際の元本割れリスクの有無です。
個人向け国債
発行から1年が経過すれば、国が買い取ってくれる制度があります。この制度を利用すれば、所定の調整額は差し引かれるものの、元本割れすることなく換金が可能です。
利付国債(新窓販国債など)
中途換金する場合は、市場で売却することになります。売却価格は市場の金利動向によって変動するため、購入時よりも金利が上昇している局面では債券価格が下落し、元本を割り込む可能性があります。この点が両者の一番重要な違いです。
利付国債と個人向け国債を7つの項目で徹底比較
利付国債と個人向け国債には、中途換金のリスク以外にもさまざまな違いがあります。
購入対象者から金利タイプ、購入単位まで、7つの具体的な項目で両者を比較することで、どちらが自身の投資スタイルに適しているかが見えてきます。
以下の表で、それぞれの特徴を確認してみましょう。
購入対象者の違い
国債の種類によって、購入できる対象者が異なります。
個人向け国債
個人のみが購入できるように設計された商品です。法人は購入することができません。
利付国債(新窓販国債など)
購入者の制限がなく、個人だけでなく法人やマンションの管理組合なども購入することが可能です。ただし、小口投資家への販売を目的としているため、1回の申し込みあたり額面3億円という上限が設定されている場合があります。
購入単位と最低投資額
国債を始める際の最低投資額にも違いがあります。
個人向け国債は、1万円以上1万円単位で購入できます。少額から始められるため、投資初心者や、まずは試してみたいという人にとってハードルが低いといえます。
対して、利付国債(新窓販国債)は額面5万円以上、5万円単位での購入となります(実際の購入金額は発行時の募集価格により変動します)。個人向け国債と比較すると、まとまった資金が必要です。
金利タイプと満期の種類
金利の変動方式と満期(償還期間)の選択肢も、両者の大きな違いです。
個人向け国債には、3つのタイプがあります。
- 変動10年: 半年ごとに金利が見直される変動金利タイプ
- 固定5年: 満期まで金利が変わらない固定金利タイプ
- 固定3年: 満期まで金利が変わらない固定金利タイプ
一方、利付国債(新窓販国債)は、すべて固定金利で、満期は2年、5年、10年の3種類です。金利が市場の動向に連動する変動金利タイプは、個人向け国債の10年満期のみとなります。
中途換金の方法と元本保証の有無
満期前に現金化したい場合の方法と、その際の元本保証の有無は、国債選びで重要なポイントの1つです。
個人向け国債
発行から1年経過すれば、国に買い取ってもらう形で換金できます。この際、「直前2回分の利子(税引前)相当額×0.79685」が調整額として差し引かれますが、元本は保証されます。
利付国債(新窓販国債)
金融機関を通じて市場で売却することで換金します。売却価格は市場金利に連動して変動するため、購入時より金利が上昇していると債券価格は下落し、元本割れするリスクがあります。逆に金利が下落していれば、売却益を得られる可能性もあります。
利回り水準の違い
一般的に、利付国債(新窓販国債)は、同じ満期の個人向け国債よりも利回りが高い傾向にあります。
これは、中途換金時の元本割れリスクの有無が影響しています。
個人向け国債は元本が保証される安心感がある一方、利付国債は市場での価格変動リスクを負うため、その分だけ利回りが高く設定される傾向があります。
満期まで保有することを前提とし、少しでも高いリターンを求めるのであれば利付国債が、換金の可能性を考慮し安全性を最優先するなら個人向け国債が、それぞれ適しているといえるでしょう。
購入方法と取扱機関
利付国債と個人向け国債は、どちらも身近な金融機関で購入できます。
購入できる場所は、証券会社、銀行、信用金庫、郵便局、農業協同組合など多岐にわたります。
多くの金融機関では、窓口での対面取引だけでなく、インターネットバンキングやオンライントレードを通じての購入手続きが可能です。
国債を初めて購入する際は、まずこの金融機関で国債専用の口座を開設する必要があります。
口座開設には本人確認書類やマイナンバーが確認できる書類などが必要となるため、事前に準備しておくとスムーズです。
金利変動への対応力
将来の金利変動にどう対応できるかも、両者の違いの1つです。
利付国債(新窓販国債)
すべて固定金利です。購入時の金利が満期まで適用されるため、将来市場金利が上昇した場合、相対的に不利になる可能性があります。また、金利が上昇すると債券の市場価格は下落します。
個人向け国債
変動金利タイプの「変動10年」は、半年ごとに適用利率が見直されるため、市場金利の上昇に合わせて受け取る利子が増える可能性があります。将来の金利上昇やインフレに備えたい場合に適しています。
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利付国債が向いている人・向いていない人
利付国債(新窓販国債)は、個人向け国債と比較してやや高い利回りが期待できる一方で、価格変動リスクも伴います。
それぞれのメリットとデメリットを整理し、どのような投資家に向いているのかを見ていきます。
利付国債のメリット
利付国債(新窓販国債)の主なメリットは、個人向け国債に比べて利回りが高い傾向にあることです。
これは、満期前に売却する際の価格変動リスクを引き受ける対価と考えることができます。
また、購入対象者に制限がないため、法人でも購入できる点は大きなメリットです。
さらに、満期が2年、5年、10年と設定されており、個人の資産計画だけでなく、企業の短期的な資金運用などにも活用できます。
利付国債のデメリットとリスク
利付国債の最大のデメリットは、満期前に換金する場合の価格変動リスクです。市場金利が上昇すると債券価格は下落するため、売却時に元本を割り込む可能性があります。
また、個人向け国債と異なり、国が直接買い取る制度がないため、市場で売却する際には買い手を見つける必要があります。
日本国債は流動性が高いため売却できないケースはまれですが、理論上は買い手がつかないリスクも存在します。

利付国債が向いている人
利付国債の特性を踏まえると、以下のような人に向いているといえます。
- 満期まで資金を固定できる人
- 個人向け国債より少しでも高い利回りを求める人
- 市場金利の変動リスクを理解し、許容できる人
- 法人格で国債の購入を検討している場合
満期まで保有すれば価格変動による元本割れのリスクはないため、資金の利用予定が決まっており、途中で換金する必要がない人にとっては、個人向け国債よりも有利な選択肢となる可能性があります。
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個人向け国債が向いている人・向いていない人
個人向け国債は、この安全性と手軽さから「資産運用の第一歩」として選ばれることが多い商品です。
元本割れのリスクを避けたいと考える人にとって、極めて魅力的な選択肢といえるでしょう。
しかし、この反面、収益性は限定的です。メリットとデメリットを把握し、どのような人に適しているか確認しましょう。
個人向け国債のメリット
個人向け国債の最大のメリットは、安全性の高さです。国が発行するため信用リスクが極めて低いことに加え、発行から1年経過すれば元本割れすることなく中途換金が可能です。
その他のメリットは以下の通りです。
- 最低金利保証: 市場金利がどれだけ低下しても、年率0.05%の最低金利が保証されます。
- 少額から投資可能: 1万円から購入できるため、投資初心者でも気軽に始められます。
- 金利上昇への対応: 「変動10年」タイプは、半年ごとに金利が見直されるため、将来の金利上昇局面にも対応できます。
個人向け国債のデメリットとリスク
個人向け国債の主なデメリットは、収益性の低さです。安全性が高い反面、株式や投資信託といった他の金融商品と比較すると、得られるリターンは限定的です。
また、以下の点にも注意が必要です。
- 中途換金の制限: 発行後1年間は原則として換金できません。急な資金需要に対応できない可能性があります。
- 中途換金時の調整額の差し引き: 1年経過後に換金する場合でも、「直前2回分の利子(税引前)相当額×0.79685」が調整額として差し引かれます。
- インフレリスク: 固定金利タイプの場合、インフレによって物価が上昇すると、実質的な資産価値が目減りする可能性があります。
個人向け国債が向いている人
個人向け国債のメリット・デメリットを踏まえると、以下のような人に向いています。
- 投資初心者で、まずは安全な商品から始めたい人
- 元本割れのリスクを避けたい安定志向の人
- 1万円などの少額からコツコツと資産形成をしたい人
- 当面使う予定はないが、1年後以降に使う可能性がある資金を運用したい人
定期預金よりは高い金利を求めつつも、リスクは最小限に抑えたいというニーズに合致した商品といえるでしょう。
状況別・目的別の選び方ガイド
利付国債と個人向け国債、どちらを選ぶべきかは、自身の投資目的やリスクに対する考え方によって異なります。
「損はしたくない」「少しでも高い利回りがほしい」など、具体的な状況に合わせて最適な選択をすることが欠かせません。
ここでは4つのケース別に、どちらの国債が適しているかを解説します。
元本割れを避けたい場合
「投資したお金が1円でも減るのは避けたい」と、元本保証を最優先に考える人には、個人向け国債が唯一の選択肢となります。
利付国債は満期前に売却すると市場価格によっては元本を割り込むリスクがありますが、個人向け国債は発行から1年経過すれば、国による買取制度によって元本が保証されます。
中途換金の調整として利子の一部は差し引かれますが、投資した元本そのものが市場価格の変動によって減ることはありません。この安心感が、個人向け国債の最大の強みです。
より高い利回りを求める場合
元本割れのリスクを許容したうえで、少しでも高いリターンを目指したい人には、利付国債(新窓販国債)が向いています。
一般的に、利付国債は同じ満期の個人向け国債よりも金利が高めに設定される傾向があります。
これは、満期前に売却する際の価格変動リスクがあるためです。
満期まで保有する予定の資金であれば、この価格変動リスクは発生しないため、利付国債のほうが有利な条件で運用できる可能性があります。
金利上昇局面に備えたい場合
今後、市場の金利が上昇すると予想する場合や、インフレによってお金の価値が目減りするリスクに備えたい場合には、個人向け国債の「変動10年」が適しています。
この商品は半年ごとに適用金利が見直されるため、市場金利が上昇すれば、受け取れる利子も増加します。
一方、固定金利である利付国債や個人向け国債の「固定3年」「固定5年」は、金利が上昇すると相対的に魅力が薄れ、利付国債は市場価格が下落する要因となります。
少額から投資を始めたい場合
「まずは少しのお金から投資を体験してみたい」という人には、個人向け国債が最適です。
個人向け国債は1万円という少額から購入できるため、投資初心者でも気軽に始めることができます。
一方、利付国債(新窓販国債)は最低購入金額が5万円からとなっており、個人向け国債に比べて初期投資額が多くなります。
手軽さを重視するなら、個人向け国債を選ぶのがよいでしょう。
利付国債・個人向け国債に関するよくある質問
利付国債や個人向け国債について、多くの人が抱く疑問にお答えします。
商品のリスクや購入上限など、投資を始める前に解消しておきたいポイントを確認しましょう。
Q. 利付国債は危険?
利付国債は「危険」な金融商品ではありません。発行体が日本国であるため、信用リスク(デフォルトリスク)は極めて低いとされています。
ただし、「リスクがゼロ」というわけではありません。注意すべきなのは、満期前に売却する場合の価格変動リスク(金利リスク)です。
市場金利が上昇すると債券価格は下落し、元本割れする可能性があります。
このリスクを理解していれば、利付国債は安全性の高い運用先の1つといえます。満期まで保有すれば、元本割れすることはありません。
Q. 個人向け国債を買ってはいけない理由は?
「個人向け国債を買ってはいけない」という意見は、主にこの収益性の低さを指摘するものです。
株式投資や投資信託など、より高いリターンが期待できる金融商品と比較すると、国債の金利は低めです。資産を増やしたい人にとっては、物足りなく感じられるかもしれません。
また、発行後1年間は換金できないという流動性の低さもデメリットとして挙げられます。
しかし、これらの特徴は安全性の裏返しでもあります。元本保証を最優先し、安定的に資産を守りたい人にとっては、優れた選択肢といえるでしょう。
まとめ
利付国債と個人向け国債は、どちらも国が発行する安全性の高い金融商品ですが、この特徴は異なります。
個人向け国債は、1万円から購入でき、中途換金時も元本が保証されるため、投資初心者や安全性を最優先する方に向いています。「変動10年」は金利上昇にも対応可能です。
一方、利付国債は、元本割れのリスクがあるものの、個人向け国債より高い利回りが期待でき、法人も購入できます。満期まで保有できる資金があり、少しでも高いリターンを狙いたい方に適しています。
それぞれの違いを理解し、自身の投資目的やリスク許容度に合った国債を選ぶことが、賢い資産運用の第一歩です。
自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、最適な国債を選ぶことが大切です。まずは、自身の資産状況からどのような運用が合っているか確認してみましょう。
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高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。




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