
【2026年6月】国債と定期預金どっちを選ぶ?金利・安全性・流動性で徹底比較
»国債と定期預金どっち?あなたに合った投資を無料診断
2026年6月、日銀は政策金利を1.0%に引き上げました。1995年以来、31年ぶりの水準です。この利上げを受けて、個人向け国債の固定5年の金利は1.89%に到達。わずか2年前(2024年初頭)は0.18%だったことを考えると、隔世の感があります。
「普通預金に置いたままではもったいない」と感じ始めた人が増えているのも、当然のことかもしれません。
ただ、いざ預け先を探すと「個人向け国債と定期預金、どちらがいいのか」という疑問にぶつかります。
本記事では、2026年6月時点の実際の金利数字をもとに、両者を金利・流動性・購入しやすさの3つの軸で比較します。
※本記事でいう「国債」とは、主に個人向け国債や先進国の国債のことを指します。新興国など、その他の国債については、必要に応じて個別に言及します。
- 国債と定期預金の元本保証の仕組みの違い
- 金利・流動性・購入しやすさの観点からの具体的な比較とそれぞれのメリット
- 資金の性質や目的に合わせた、国債と定期預金の最適な使い分け方や併用方法
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国債と定期預金基本の違い
国債と定期預金は、どちらも元本割れのリスクが低いとされる金融商品ですが、仕組みや性質は異なります。
安全な資産の置き場所として考えるうえで、まずはそれぞれの基本的な特徴を理解し、違いを明確にしておきましょう。


定期預金の仕組み

定期預金とは、あらかじめ預け入れる期間(例:1年、3年、5年など)を決めて、まとまったお金を金融機関に預ける預金商品です。
一般的に、いつでも引き出しが可能な普通預金よりも高い金利が設定されています。預け入れる期間が長く、金額が大きいほど金利が高くなる傾向があります。
満期まで預けることで所定の利息を受け取れますが、途中で解約することも可能です。ただし、その場合は当初の金利よりも低い「中途解約利率」が適用される点に注意が必要です。
主な種類として、一度にまとまった資金を預ける「一般定期預金」や、毎月決まった額を積み立てる「積立定期預金」などがあります。
個人向け国債の仕組み
国債とは、国が資金調達のために発行する「債券」のことです。債券は、発行体(この場合は国)にお金を貸した証明書のようなもので、購入者は満期になると元本が返済され、保有期間中は定期的に利子を受け取れます。
国が発行するため信用度が極めて高く、元本や利子が支払われなくなるリスクは低いとされています。
個人投資家向けに設計された「個人向け国債」は、1万円から購入可能で、毎月発行されています。
主な種類として、満期までの金利が変わらない「固定金利型(3年・5年)」と、半年ごとに金利が見直される「変動金利型(10年)」があります。
参考:個人で買える国債は主に「個人向け国債」
個人が購入できる国債には、「個人向け国債」のほかに「新窓販国債」などもあります。
新窓販国債は市場でいつでも売却できますが、売却価格は市場金利の影響を受けるため、満期前に売却すると元本割れする可能性があります。
一方、個人向け国債は発行から1年経過後であれば、国が額面金額で買い取る制度があるため、価格変動による元本割れリスクを抑えやすい特徴があります。
安全性を重視するなら、まずは個人向け国債の仕組みを理解するのがよいでしょう。
元本や利子の安全性の仕組みが違う
国債と定期預金はどちらも安全性が高いとされていますが、「元本保証」の根拠が異なります。
定期預金は「預金保険制度(ペイオフ)」の対象です。万が一金融機関が破綻した場合でも、預金者1人あたり、1金融機関ごとに元本1000万円までと利息が保護されます。
一方、個人向け国債は国が発行元であるため、国の信用力が保証の裏付けとなります。日本国が財政破綻しない限り、満期まで保有すれば元本と利子の支払いが国によって行われる仕組みであり、預金保険のような上限額はありません。
参考:預金保険制度と国債の違い
定期預金が保護される預金保険制度は、万が一銀行が破綻した際に預金者を守るためのセーフティネットです。
当座預金や利息のつかない普通預金は全額保護されますが、定期預金や利息のつく普通預金は、1金融機関につき1人あたり元本1000万円と利息までが保護の上限となります。
これに対し、個人向け国債は日本国が元本と利子の支払いを保証しています。そのため、1000万円を超える資金を安全に預けたい場合には、預金保険の上限を気にする必要のない個人向け国債が選択肢となります。


①金利で比較:2026年6月時点の実際の数字

資産を預けるうえで重要な判断材料となるのが「金利」です。2026年6月の日銀による利上げを受けて、定期預金と個人向け国債の金利はどちらも上昇傾向にあります。
具体的な金利を基に両者を比較し、どちらが有利な選択肢となりうるかを見ていきましょう。
金利は2026年6月時点の情報です。定期預金の金利は各金融機関が随時変更するため、必ず各行の公式サイトで最新金利を確認しましょう。個人向け国債の金利は毎月変動します。

参考:主要銀行の定期預金金利と個人向け国債を比較
【個人向け国債(2026年6月募集分)】
財務省が2026年6月3日に公表した最新の金利は以下の通りです。
※変動10年の1.74%は初回適用利率。以降は半年ごとに市場金利に連動して見直されます。
【100万円を預けた場合の年間手取り利子・利息(税引後)】
実際の感覚をつかむために、100万円を預けた場合の年間手取り利息を計算しました。
※メガバンクの金利は記事作成時点の参考値であり、実際の適用金利は金融機関や預入条件によって異なります
・利子には20.315%の税金が差し引かれます。変動10年は現在の金利が継続した場合の試算です。
・上記の試算は概算値です。運用に関するリスク、手数料、税金は考慮しておらず、実際値とは異なる場合があります。また、将来の結果を予測し、保証するものではありません
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②流動性で比較:お金が必要になった時の対応
資産を預ける際には、途中で急にお金が必要になった場合に、どれだけスムーズに現金化できるかという「流動性」も重要な比較ポイントです。
定期預金と個人向け国債では、満期前にお金を引き出す際のルールが異なります。それぞれの特徴を理解し、自分の資金計画に合った商品を選びましょう。

シミュレーション:100万円を預けて1年後に解約した場合
100万円を預けて1年後に急な出費で現金化が必要になった場合、定期預金と個人向け国債では対応が異なります。
定期預金の場合は、満期前でもいつでも中途解約が可能です。元本100万円が割れることはありませんが、適用される金利は当初の約束された利率ではなく、中途解約利率が適⽤されます。
そのため、期待していた利息はほとんど受け取れないと考えたほうがよいでしょう。
一方、個人向け国債は原則として発行から1年間は中途換金できません。そのため、1年後に現金化することは可能ですが、中途換金調整額として「直前2回分の利子(税引前)相当額 × 0.79685」が差し引かれます。
この調整額が差し引かれることで元本割れはしませんが、受け取った利子の一部を手放すことになります。
1年以内に使う可能性がある資金であれば、いつでも解約できる定期預金のほうが流動性は高いといえます。
少なくとも1年は使わない資金であれば、個人向け国債も選択肢となります。
③購入のしやすさで比較:どこで買える?

実際に始めようと思った時、どこでどのように手続きをすればよいのでしょうか。定期預金と個人向け国債では、購入できる場所や手続きの手軽さが異なります。
定期預金は、銀行や信用金庫などの金融機関で手軽に始められます。普段利用している銀行の窓口やインターネットバンキングを通じて、普通預金口座から資金を振り替えるだけで手続きが完了するため、多くの人にとって馴染み深く、心理的なハードルが低いのが特徴です。
一方、個人向け国債は、証券会社、銀行、郵便局など、幅広い金融機関で購入できます。購入するには、まずこれらの金融機関で各⾦融機関で所定の⼝座などを開設する必要があります。
すでに口座を持っている場合は、証券総合口座を通じて購入手続きを行います。個人向け国債は毎月発行されており、募集期間中に申し込むことで購入でき、購入時の手数料はかかりません。
金融機関によっては、定期預金や個人向け国債の購入を対象としたキャンペーンを実施している場合があります。
これから始める人は、こうしたキャンペーンを活用することで、通常よりも有利な条件でスタートできる可能性があります。


こんな人には定期預金がおすすめ
定期預金は、手軽さと流動性の高さから、特定のニーズを持つ人にとって有効な選択肢です。
資金の使い道や期間が比較的短期に決まっている場合や、手間をかけずに貯蓄を始めたい場合にメリットを発揮します。


2年以内に使う予定のお金を預けたい
個人向け国債は発行後1年間、原則として中途換金ができません。そのため、1年以内、あるいは2年以内といった比較的短い期間で使う可能性がある資金の置き場所としては、いつでも解約できる定期預金が適しています。
例えば、翌年に予定している旅行資金や、車の購入の頭金など、使う時期が近いお金を安全に保管しつつ、普通預金より少しでも高い金利を付けたい場合に有効です。
積立で自動的に貯めたい

毎月コツコツとお金を貯めたいと考えている人には、「積立定期預金」が便利です。毎月指定した金額を普通預金から自動的に振り替えて積み立てることができるため、手間をかけずに先取り貯蓄の仕組みを作れます。
個人向け国債には、自動積立の仕組みは基本的にありません。そのため、意志の力に頼らず、着実に貯蓄を増やしていきたい人には定期預金が向いています。
預金保険制度の範囲内で安心したい
預ける資金が1000万円以下の場合、預金保険制度によって元本と利息が保護されるため、定期預金でも十分な安全性を確保できます。
新たに証券口座を開設する手間をかけたくない人や、普段利用している銀行で手軽に手続きを完結させたい人にとって、慣れ親しんだ定期預金は安心感のある選択肢といえるでしょう。
こんな人には個人向け国債がおすすめ
個人向け国債は、高い安全性と金利の有利さから、特定のニーズを持つ人にとって最適な選択肢となります。
長期的な視点で資産を守りながら、金利上昇の恩恵も受けたい場合に強みを発揮します。

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3年以上使わないお金を有利に運用したい
個人向け国債は、現在の金利水準では多くの銀行の定期預金よりも高い利率が設定されています。そのため、少なくとも3年、5年、10年といった単位で使う予定のない余裕資金を、少しでも有利な条件で運用したい人に向いています。
普通預金に預けておくだけでなく、安全性を確保しながら少しでも資産を増やしたいと考える人にとって、有力な選択肢の1つです。
将来の金利上昇に備えたい
現在のように金利が上昇傾向にある局面では、個⼈向け国債の「変動10年」が選択肢の⼀つとして注⽬されます。
変動10年は、半年ごとに適用利率が見直されるため、市場金利が上昇すれば、受け取れる利子も増えていきます。
固定金利の金融商品に長期間預けてしまうと、将来の金利上昇の機会を逃す可能性がありますが、変動10年であれば金利上昇の恩恵を受けやすいと考えられます。⼀⽅で、市場⾦利が低下した場合には、受け取れる利⼦も低下する可能性があります。
国の信用を重視したい

個人向け国債は、日本国が元本と利子の支払いを保証しています。そのため、預金保険制度の上限である1000万円を超えるまとまった資金を、1つの金融機関で安全に運用したい場合に適しています。
退職金など、リスクを極力避けたい大切な資金の運用先として、国の信用力を重視する人にとって安心できる選択肢です。
チェック:あなたは定期預金派?国債派?
自分はどちらに向いているか、以下の項目でチェックしてみましょう。
【定期預金がおすすめな人】
- 1〜2年以内に使う予定があるお金を預けたい
- 毎月コツコツ自動で貯蓄したい
- 預けるお金は1000万円以下で、慣れた銀行で手続きしたい
【個人向け国債がおすすめな人】
- 3年以上使う予定のないお金を、少しでも有利に運用したい
- 今後の金利上昇に期待している
- 1000万円を超える資金を安全に預けたい
併用という選択肢:リスク分散の考え方
国債と定期預金、どちらか一方を選ぶのではなく、両方を組み合わせて保有する「併用」も有効な戦略です。それぞれのメリットを活かし、デメリットを補い合うことで、よりバランスの取れた資産管理が期待できます。
流動性と収益性のバランスを取りながら、大切な資産を守り育てていきましょう。


短期資金は定期預金、長期資金は国債
資産を併用する際の基本的な考え方は、お金の使い道や使う時期によって預け先を分けることです。
- 流動性を重視する資金: 1〜2年以内に使う可能性があるお金(車の買い替え費用、教育費など)は、中途解約が可能な定期預⾦に預けます。
- 収益性を重視する資金: 3年以上は使う予定のないお金(老後資金など)は、個⼈向け国債を選択肢として検討します。変動10年は、⾦利動向に応じて適⽤利率が⾒直される仕組みです。
このように使い分けることで、「動かしやすさ」と「増えやすさ」のバランスを取ることができます。
積立定期預金で貯めて、まとまったら国債へ
具体的な実践方法として、まず「積立定期預金」で毎月コツコツと資金を貯めていきます。そして、ある程度まとまった金額(例えば100万円など)になったら、普通預⾦や短期の預⾦と⽐較しながら、個⼈向け国債などを選択肢として検討する⽅法もあります。
この方法なら、日々の貯蓄は自動化しつつ、まとまった資金はより有利な条件で運用することができ、効率的な資産形成が可能です。
1000万円を超える資金の分散先として

退職金などで1000万円を超えるまとまった資金がある場合、リスク分散の観点から併用は欠かせません。
定期預金は預金保険制度(ペイオフ)により1金融機関あたり1000万円までしか保護されないため、超過分については、個⼈向け国債などを選択肢として検討する⽅法があります。国が元利⾦の⽀払いを⾏う個⼈向け国債には、預⾦保険制度のような保護上限はないため、大切な資産を安全に守ることができます。
さらにリスクを分散させるなら、定期預金も複数の銀行に分けて預けることを検討しましょう。
ケース別:預金と国債の配分例
資産の配分に正解はありませんが、1つの目安として「個人向け国債7割、定期預金3割」といったバランスが考えられます。
- 個人向け国債(7割): 当面使う予定のない老後資金などを、金利上昇の恩恵を受けやすい「変動10年」でじっくり育てます。1年後からは1万円単位で換金できるため、柔軟性も確保できます。
- 定期預金(3割): 近いうちに使う可能性がある「予備費」として、1年満期などの短期商品で確保します。急な出費にも対応でき、精神的な安心感につながります。
この配分はあくまで一例です。自身の年齢や家族構成、リスク許容度に合わせて、「5対5」や「8対2」など、心地よいバランスを見つけることが欠かせません。
記載の将来予測は特定のシナリオに基づくものであり、実際の金利動向や運用成果を保証するものではありません。
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国債と定期預金に関するよくある質問
国債や定期預金を検討する際、多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で分かりやすくお答えします。商品選択の際の参考にしてください。

Q. 2026年はどっちがお得?
A. 2026年6月時点の金利水準では、個人向け国債のほうが定期預金よりも高い金利が設定されているため、お得といえるでしょう。
今後も金利が上昇する可能性があると考えるなら、半年ごとに金利が見直される「変動10年」が選択肢の1つとなります。一方、将来金利が低下すると考えるなら、現在の金利を長期間固定できる「固定5年」や長期の定期預金も選択肢となります。
ただし、金利は変動するため、最新の金融機関のキャンペーン情報なども確認して総合的に判断することが欠かせません。
Q. 個人向け国債はなぜやめとけと言われる?
A. 「個人向け国債はやめとけ」といわれることがありますが、これは主に以下の4つの理由が挙げられます。
- リターンは期待できない: 株式や投資信託のように、価格上昇による利益を狙う商品ではありません。
- インフレに弱い可能性がある: 固定金利型の場合、物価上昇率が金利を上回ると、実質的な資産価値が目減りします。
- 1年間は換金できない: 発行後1年間は原則として中途換金できないため、急な資金需要に対応しにくい側面があります。
- NISAの対象外: 受け取る利子には20.315%の税金がかかり、NISAのような非課税制度は利用できません。
これらの点はデメリットですが、個人向け国債の目的は資産を積極的に増やすことではなく、「安全に守ること」です。目的を理解すれば、有効な金融商品といえます。
Q. 個人向け国債は何年がおすすめ?
A. どの期間の個人向け国債がおすすめかは、資金の目的と金利動向の考え方によって異なります。
- 変動10年: 10年以上の長期で使う予定のない余裕資金の運用に向いています。将来の金利上昇に対応しやすいため、インフレ対策としても有効です。
- 固定5年・固定3年: 5年後や3年後など、使う時期が決まっている資金(教育費や住宅購入資金など)の置き場所として適しています。購入時の金利が満期まで変わらないため、収益計画を立てやすいのがメリットです。
「利率の高さ」だけでなく、「お金をいつ使うか」を基準に、自身のライフプランに合ったタイプを選ぶことが大切です。

まとめ

個人向け国債と定期預金は、どちらも元本保証で安全性の高い金融商品ですが、金利、流動性、保証の仕組みなどに違いがあります。
現在の金利水準では個人向け国債のほうが有利な傾向にありますが、1年以内に使う可能性がある資金はいつでも解約できる定期預金が適しています。
どちらか一方を選ぶだけでなく、資金の目的や期間に応じて両者を「併用」することで、それぞれのメリットを活かしたバランスのよい資産管理が可能です。
自身のライフプランやお金に対する考え方に合った最適な選択肢を見つけ、堅実な資産形成の一歩を踏み出しましょう。
自分に合った選択をするためには、現在の資産状況や将来の目標を明確にすることが重要です。
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