
金融資産の年代別平均・中央値は?20代〜70代の貯蓄額を世帯構成別に解説
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金融資産の年代別平均額と中央値はいくら?「NISAを始めたが、自分は周りと比べて貯蓄ができているのか?」といった不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、金融広報中央委員会の統計に基づき、単身世帯と2人以上世帯に分けて、20代から70代までの貯蓄実態を解説します。自分の資産額と比較しながら、ぜひ将来の資金計画の参考にしてみてください。
- 世帯構成ごとの、20代から70代までの金融資産の平均値と中央値
- 年代別の金融資産の詳細な分布状況
- 年代別に見た、預貯金、株式、投資信託、保険など全種類の金融資産の内訳
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年代別・金融資産の平均値と中央値
金融資産の状況を見る上では、「平均値」と「中央値」の両方を確認することが重要です。平均値は、一部の富裕層(超高額の資産保有者)によって大きく引き上げられる傾向があるため、多くの一般世帯の実態から乖離することがあります。
一方、中央値は、データを小さい順に並べたときにちょうど真ん中に位置する値であり、より実態に近い貯蓄状況を示す指標といえます。
ここでは、まず金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」に基づき、世帯全体の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)の平均値と中央値を見ていきましょう。
単身世帯の平均は989万円ですが、中央値は100万円に留まっており、ごく一部の富裕層が平均値を押し上げていることが分かります。
金融資産ゼロ世帯はどれくらい?
金融資産をまったく保有していない「貯金ゼロ世帯」(金融資産非保有世帯)の割合も、世帯構成や年代によって異なります。
全国ベースで見ると、単身世帯では32.8%が金融資産非保有であり、2人以上世帯では24.0%が金融資産非保有です。単身世帯のほうが、金融資産を持たない割合が高いことが分かります。
これを年代別に見ると、特に単身世帯の50代では40.2%と、4割以上が金融資産非保有となっています。また、年間収入がない単身世帯では、金融資産非保有率が61.1%に達します。
年代別の金融資産(平均・中央値・分布)
次に、年代ごとの金融資産の具体的な平均額と中央値、および貯蓄額の分布(非保有を含む)を見ていきます。データはすべて金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」に基づき、金融資産を保有していない世帯を含んだ数値となっています。
20代の金融資産
20代は社会人として働き始めたばかりの時期であり、資産額は他の年代に比べて低水準です。単身世帯の中央値は15万円と極めて低い水準にあります。
30代の金融資産
30代はライフイベントが多く、貯蓄目標が明確になる年代です。単身世帯の中央値も20代から上昇して90万円となり、資産形成が本格化し始める様子が見られます。
40代の金融資産
40代は収入が安定し「入金力」が高まる一方で、教育費などの出費が増加する傾向があります。単身世帯では中央値が85万円と、30代よりもわずかに低下しています。
50代の金融資産
50代は老後を具体的に意識し始め、老後資金の目途をつけるべき重要な時期です。単身世帯では、金融資産非保有率が全年代でもっとも高い40.2%に達しており、中央値も30万円と非常に低い水準です。
60代の金融資産
60代はリタイアを迎え、退職金を得るケースも多いことから資産水準が大きく向上する傾向があります。特に2人以上世帯の平均は2033万円、中央値も650万円と高い水準です。
70代の金融資産
70代は資産寿命を意識しながら、保有する金融資産を生活資金に充てていく年代です。2人以上世帯の中央値は800万円と、全年代でもっとも高い水準となっています。
年代別・金融資産の内訳
金融資産の内訳を見ることで、各年代がリスク許容度や資産形成目標に応じてどのような金融商品を選んでいるかが分かります。以下のデータは金融資産を保有している世帯のみを対象とした、平均保有額です。今回は、調査に含まれるすべての資産種類(11種類)を網羅して記載します。
20代の金融資産内訳
20代は資産額は小さいものの、積極的な投資を始めている層が多く、特に2人以上世帯では運用資産の比率が高まっています。
2人以上世帯では、投資信託(126万円)と株式(105万円)の合計231万円が、預貯金(175万円)を上回る割合で投資に回されています。
30代の金融資産内訳
30代になると、資産形成の加速と並行して、保険や個人年金にも資金が振り分けられ始めます。
30代の2人以上世帯の金融資産合計は平均909万円です。株式と投資信託の運用資産の合計は282万円であり、多くの世帯が着実に資産運用を進めていることがうかがえます。
40代の金融資産内訳
40代は、投資額が増加し、特に単身世帯では株式や投資信託の割合が目立って高くなります。
単身世帯の40代は、金融資産合計1342万円のうち、株式(385万円)と投資信託(268万円)で運用資産が653万円を占めており、総資産の約48%に相当します。
50代の金融資産内訳
50代は、資産の「ボリュームゾーン」が厚くなり、個人年金保険や生命保険への保有額も増えます。
2人以上世帯では、老後を見据え、生命保険(224万円)や個人年金保険(136万円)といった貯蓄性保険の保有額が増加している点が特徴的です。
60代の金融資産内訳
60代は、資産額がもっとも高水準となる年代です。預貯金とリスク資産のバランスが変化し、リスク資産の保有額も高くなります。
2人以上世帯の金融資産合計は平均2581万円と最大です。株式(546万円)や投資信託(284万円)などのリスク資産も合計830万円と非常に大きく保有していることが分かります。
70代の金融資産内訳
70代は、資産の「取り崩し」が始まりますが、同時に安全性の高い預貯金の割合が増加します。
2人以上世帯の預貯金(1087万円)は、60代からさらに増加し、全体の44%超を占めます。単身世帯では債券の保有額が156万円と全年代でもっとも高くなっています。
これは、資産寿命の長期化を見据え、リスクを抑えた中長期的な資産運用を継続している世帯が一定数存在していることを示唆しています。
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平均以下でも焦らない!年代別・資産形成プラン
もしあなたの現在の金融資産が平均や中央値に届いていなくても、焦る必要はまったくありません。重要なのは、現在の年代と目標に応じて、適切な資産形成戦略を立てることです。最適な資産形成は年代ごとに異なるため、以下で大枠を確認しておきましょう。
20代・30代:「時間」を武器に複利効果を最大化
20代と30代の最大の武器は「時間」です。少額であっても長期にわたって投資を継続することで、複利効果(利益が利益を生む効果)を最大限に享受できます。
- 戦略:積極的なリスクテイクが可能。国内株式や先進国株式などの値動きが大きい一方で長期的な成長が期待できる資産への投資比率を高めるのが有効です。
- 具体的施策:NISAのつみたて投資枠と成長投資枠を活用し、インデックスファンドを積み立てます。iDeCoも税制優遇が大きいため、可能であれば利用を検討しましょう。
- 目標設定:20代・30代は、毎月の「入金力」を高めること、そして一度設定した積立を続けることを最優先にすべきです。
40代・50代:入金力を活かして資産形成を加速
40代・50代は、多くの場合、収入がピークを迎え、貯蓄に回せる金額(入金力)がもっとも大きくなる時期です。教育費などの大きな支出とバランスを取りながら、リタイアメントに向けたラストスパートをかける必要があります。
- 戦略:「コア・サテライト戦略」が有効です。コア(中核)資産として、高い入金力を活かして、安定したインデックス投資を継続・増強しつつ、サテライト(衛星)資産として、個別株やテーマ型ファンドなどでのリターンも狙います。
- 具体的施策:50代後半に入ったら、リスク資産の割合を少しずつ落とし、債券や現金の比率を上げていく「リスク調整」を意識し始めましょう。
- 留意点:50代の単身世帯は金融資産非保有率が高い(40.2%) というデータが出ています。この年代で資産ゼロの場合は、少額からでもiDeCoやNISAを始め、退職金以外の老後資金確保を急ぐ必要があります。
60代以降:資産の「取り崩し」と「守り」の運用
60代以降は、資産形成から資産活用(取り崩し)へとシフトする年代です。資産寿命を延ばすために、効率的な取り崩しと、残存資産をインフレから守るための運用が必要です。
- 戦略:「定率」「定額」での取り崩し計画を立てることや、「年金プラスαの運用」が中心となりあす。資産をすべて現金化するのではなく、低リスクの範囲で運用を継続し、資産寿命を延ばすことを考えましょう。
- 具体的施策:生活資金として使う予定のない資金については、安全性の高い債券や定期性預貯金の割合を増やしつつ、資産の一部(例:1~3割程度)を株式や投資信託での運用を継続し、インフレリスクに対処します。
- 注意点:70代の中央値は高く安定していますが、取り崩し開始時期が遅れると、急激な市場変動に対応できなくなるリスクがあるため、計画的な取り崩し計画が重要です。
年代別の金融資産に関するQ&A
金融資産の関するよくある疑問・質問にQ&A形式で回答します。
Q. 資産3000万円を持つ人はどのくらいの割合?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、「3000万円以上」の金融資産を保有している世帯の割合は以下の通りです。
- 単身世帯全体:9.3%
- 2人以上世帯全体:12.2%
Q. 金融資産には何が含まれる?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」でいう「金融資産」とは、以下の11種類の金融商品の合計額を指します。
- 預貯金(運用または将来の備え)
- うち定期性預貯金
- 金銭信託
- 生命保険
- 損害保険
- 個人年金保険
- 債券
- 株式
- 投資信託
- 財形貯蓄
- その他金融商品
これらはすべて、調査時点での時価評価額または契約に基づいて評価された額です。ただし、日常的な出し入れのために保有している普通預金や当座預金は含みません。
Q. 30代・40代で早期リタイア(FIRE)は目指せる?
30代・40代での早期リタイア(FIRE:Financial Independence Retire Early)の目標達成は、不可能ではありませんが、高い貯蓄率と入金力、そして高い運用利回りが前提となります。
- 現実とのギャップ:30代の2人以上世帯の金融資産中央値は180万円、40代の中央値は250万円です。これらの水準から、一般的に数千万円~1億円以上の資産が必要とされるFIRE目標に到達するには、多くの場合、一般的な資産形成のスピードを大きく超える必要があります。
- FIRE達成のための要素:30代・40代でFIREを目指すには、平均的な世帯と比較して、年間収入が非常に高く、かつ収入に対する貯蓄・投資割合(貯蓄率)が50%を超えるなど、極端な入金力が求められます。
- データからの示唆:30代・40代の単身世帯で3000万円以上の資産を持つ割合はそれぞれ3.1%と8.6%に留まっており、この年代でFIREを達成しているのは、非常に限られた層であるといえます。
まとめ
金融広報中央委員会の調査によると、日本の家計の金融資産は、世帯構成や年代によって大きな差が見られます。特に、平均値は一部の富裕層に強く影響されるため、中央値を確認することが、自身の資産形成の進捗を客観的に測る上で重要です。
詳細な分布データから、単身世帯は中央値が低く推移する傾向があり、特に50代の単身世帯は40.2%が金融資産非保有という厳しい実態が明らかになっています。一方で、60代・70代になると資産中央値は大きく増加し、老後資金の備えが進んでいることが示唆されています。
また、資産の内訳を見ると、若年層(20代)の2人以上世帯では預貯金よりも株式や投資信託といったリスク資産の保有額が上回るなど、早期からの資産運用が浸透している様子が見て取れます。
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もし資産の準備が遅れていても焦ることはありません。資産形成においてもっとも重要なのは、年代に合わせた戦略を実行することです。今回のデータを参考に、NISAやiDeCoを最適活用し、自分の目標に合った資産形成プランを練っていきましょう。
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監修
高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。
