
固定資産税はいつまで払う?納付期限と永続的な支払い義務を解説
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「固定資産税はいつまで払い続けるのだろう?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、固定資産税の支払い義務が終わるケースや年間の納付スケジュールについて、分かりやすく解説します。固定資産税に関する疑問を解消し、計画的な資産管理を実践していきましょう。
- 固定資産税の支払い義務が続く期間
- 年間の具体的な納付期限
- 支払い義務がなくなるケースと負担を軽減する方法
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固定資産税はいつまで払う?土地・建物各ケースを解説
固定資産税は、不動産を所有している限り毎年課税される地方税です。そのため、支払い義務がいつまで続くかは、所有する資産の種類によって異なります。
土地については原則として永続的に支払い義務が続きますが、建物については物理的に存在しなくなるまでと定められています。
年数の経過とともに税額が変動することはあっても、所有権を持つ限り支払い義務そのものがなくなることはありません。
土地の固定資産税は永続的
土地は建物と異なり、物理的に消滅することがないため、所有している限り固定資産税の支払い義務は永続的に続きます。つまり、その土地を売却するか、誰かに相続するなどして所有権を手放さない限り、納税義務がなくなることはありません。
地方税法では、毎年1月1日時点の所有者に対してその年度の固定資産税が課税されると定められています。
そのため、土地を所有し続ける限り、生涯にわたって納税が必要となるのが原則です。
建物の固定資産税は解体・滅失まで
建物に関する固定資産税は、その建物が物理的に存在する限り課税されます。逆にいうと、建物を解体した場合や、火災・自然災害などで倒壊・焼失(滅失)した場合には、支払い義務はなくなります。
建物を取り壊した場合は、法務局で「建物滅失登記」を行い、市町村の役場にも届け出る必要があります。手続きが完了すると、翌年度からその建物に対する固定資産税は課税されなくなります。
ただし、建物がなくなっても土地の所有権は残るため、土地に対する固定資産税の支払いは継続します。その際、後述する「住宅用地の特例」が適用されなくなり、土地の税額が上がることがあるため注意が必要です。
年数経過で税額は下がるが支払い義務は続く
建物は築年数の経過とともに劣化するため、その価値(固定資産税評価額)は年々下がっていきます。評価額の下落を反映するため、「経年減点補正率」という基準が用いられ、これにともない建物の固定資産税額も減少していくのが一般的です。
ただし、税額がゼロになることはありません。経年減点補正率には下限が設けられており、一定の年数が経過すると評価額は新築時の20%程度で下げ止まり、その後は建物を解体しない限り同程度の税額を支払い続けることになります。
一方で、土地の評価額は地価の動向に連動するため、景気や周辺地域の開発状況によっては上昇することもあります。
そのため、建物部分の税額が下がっても、土地部分の税額が上がり、全体の納税額としてはあまり変わらない、あるいは上昇するというケースもあります。
固定資産税の年間納付期限はいつ?
固定資産税は、毎年4月から6月頃に自治体から送られてくる「納税通知書」に基づいて納付します。
納付方法は、年4回の分割払いが一般的ですが、希望すれば第1期の納付期限までに全額をまとめて支払う一括払いも選択できます。
具体的な納付期限は自治体によって異なるため、自身の自治体の情報を確認することが欠かせません。
一般的な納付スケジュール
固定資産税の納付は、年4回に分けて行われるのが一般的です。多くの自治体では、以下のようなスケジュールが採用されています。
- 第1期:6月末
- 第2期:9月末
- 第3期:12月末
- 第4期:翌年2月末
ただし、スケジュールはあくまで標準的な例です。例えば東京都23区では第1期が6月ですが、他の市では4月や5月が第1期の納付期限となっている場合もあります。
正確な納付期限は、毎年送付される納税通知書で必ず確認するようにしましょう。
主要都市の納付期限一覧
固定資産税の納付期限は自治体ごとに定められています。ここでは、参考としていくつかの主要都市の納付期限を一覧にまとめました。
自身の市区町村の正確な期限は、納税通知書や公式サイトで確認しておきましょう。
※上記は一般的な期限であり、該当日が土日祝日の場合は翌営業日となります。年度によって変更される可能性もあるため、最新の情報をご確認ください。
一括払いと分割払いの選択
固定資産税の納付書は、年4回分の分割払い用と、全期分を一括で支払うためのものが同封されて送られてくるのが一般的です。納税者はどちらかを選択して納付することができます。
一括で支払う場合は、第1期の納付期限までに全額を納める必要があります。分割で支払う場合は、それぞれの期の納付期限までに指定された金額を納めます。
以前は一部の自治体で一括払いをすると税額が割引される「報奨金制度」がありましたが、現在ではほとんどの自治体で廃止されています。
そのため、一括で支払っても分割で支払っても、総額は変わらないのが基本です。自身の資金計画に合わせて、都合のいい方法を選択するとよいでしょう。
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固定資産税を払わなくてよくなるケース
固定資産税の支払い義務は、不動産を所有している限り続きます。つまり、納税義務がなくなるのは「所有者でなくなった時」です。
具体的には、不動産の売却や相続による所有権の移転、または建物の解体や災害による滅失などが該当します。
重要なのは、これらの事由が発生した翌年度から納税義務がなくなるという点です。これは、固定資産税が毎年1月1日時点の所有者に対して課税されるためです。
不動産を売却した場合
不動産を売却して所有権が買主に移転すると、売主の納税義務は売却した年の翌年度からなくなります。固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に課税されるため、年度の途中で売却した場合でも、その年度分の納税義務は売主にあります。
ただし、実際の不動産取引では、売買契約時に固定資産税の負担を日割りで精算するのが一般的です。
具体的には、所有権が移転した日を境に、売主と買主がそれぞれの所有期間に応じて税額を負担します。
買主は自身の負担分を売買代金に上乗せする形で売主に支払い、売主が1年分をまとめて納税します。
相続により所有権が移転した場合
不動産の所有者が亡くなり、相続が発生した場合、固定資産税の納税義務は相続人に引き継がれます。被相続人が亡くなった後、法務局で相続登記を行い、不動産の名義を新たな所有者(相続人)に変更することで、翌年度からの納税義務者がその相続人となります。
もし、遺産分割協議が長引くなどの理由で、翌年の1月1日までに相続登記が完了しない場合は、その不動産は相続人全員の共有財産とみなされ、連帯して納税義務を負うことになります。その場合、自治体は相続人の中から代表者を指定して納税通知書を送付するのが一般的です。
相続人間で誰が支払うかを明確にしておくことが重要です。
建物を解体した場合
建物を解体すると、その建物は課税対象から外れるため、翌年度から建物部分の固定資産税はかからなくなります。
解体工事が完了したら、法務局で「建物滅失登記」を行い、その旨を管轄の市区町村役場に届け出る必要があります。
手続きを怠ると、存在しない建物に課税され続ける可能性があるため注意が必要です。
一方で、建物を取り壊すと、土地に対する「住宅用地の特例」が適用されなくなる点には留意しなければなりません。特例は、住宅が建っている土地の税負担を軽減する制度です。
特例がなくなると、土地の課税標準額が最大で6倍になり、結果として土地の固定資産税が大幅に上昇する可能性があります。
災害で建物が滅失した場合
火災や地震、台風といった災害によって建物が全壊・焼失するなど、物理的に存在しなくなった(滅失した)場合、その建物は課税対象から外れます。これにより、災害が発生した翌年度から、建物部分の固定資産税は課税されなくなります。
この場合も、所有者は自治体に対して建物の滅失に関する届出を行う必要があります。
また、被害の程度によっては、その年度の固定資産税が減額または免除される「減免制度」を利用できる可能性があります。
減免制度の適用要件や申請方法は自治体によって異なるため、災害に遭った際は速やかに管轄の役所に問い合わせることが必須です。
固定資産税の負担を軽減する方法
固定資産税の支払い義務は不動産を所有する限り続きますが、いくつかの制度を活用することで税負担を軽減することが可能です。これらの制度は自動的に適用されるものと、申請が必要なものがあります。
代表的な軽減措置として、住宅が建っている土地に適用される「住宅用地の特例」や、新築住宅を対象とした減額措置、特定の要件を満たすリフォームを行った場合の減額措置などが挙げられます。
住宅用地の特例を活用する
住宅が建っている土地(住宅用地)には、税負担を軽減するための特例措置が設けられています。この特例により、土地の課税標準額が大幅に引き下げられます。軽減の内容は以下の通りです。
- 小規模住宅用地(200㎡以下の部分):課税標準額が評価額の6分の1に軽減されます。
- 一般住宅用地(200㎡を超える部分):課税標準額が評価額の3分の1に軽減されます。
この特例は、固定資産税の節税において効果が大きいです。
しかし、建物を解体して更地にすると、この特例の適用対象外となり、土地の固定資産税が大幅に上昇する可能性があるため、注意が必要です。
新築住宅の減額措置
2026年3月31日までに新築された住宅には、一定期間、家屋にかかる固定資産税が2分の1に減額される措置があります。
この制度は、住宅取得者の初期負担を軽減することを目的としています。減額される期間は住宅の種類によって異なります。
- 一般の住宅(3階建て未満など):新築後3年度分
- 3階建て以上の耐火・準耐火構造の住宅(マンションなど):新築後5年度分
- 認定長期優良住宅:一般の場合は5年度分、マンションなどの場合は7年度分
この減額措置の適用期間が終了すると、翌年度から本来の税額に戻るため、税金が急に高くなったと感じることがあります。あらかじめ期間終了後の税額を想定しておくことが大切です。
耐震改修・バリアフリー改修による減額
既存の住宅に対して特定の要件を満たすリフォームを行った場合、工事完了の翌年度分の固定資産税が減額される制度があります。
これは、住宅の安全性や快適性を高める改修を促進するための措置です。主な減額制度には以下のようなものがあります。
- 耐震改修:1982年1月1日以前に建築された住宅を対象に、現行の耐震基準に適合させる工事を行った場合、翌年度の固定資産税が2分の1に減額されます。
- バリアフリー改修:新築後10年以上経過した住宅で、65歳以上の人などが居住している場合に、通路の拡幅や手すりの設置などの工事を行うと、翌年度の固定資産税が3分の1に減額されます。
これらの制度を利用するには、工事完了後に市区町村への申告が必要です。
適用要件や申告期限が定められているため、改修を検討する際は事前に自治体の窓口や専門家に相談することをおすすめします。
固定資産税を払えない・払い忘れたらどうなる?
固定資産税の納付期限を過ぎてしまうと、さまざまなペナルティが発生します。まず、納付期限の翌日から延滞金が加算され、納税総額が増えてしまいます。
さらに滞納を続けると、自治体から督促状が送付され、最終的には給与や預金、不動産といった財産が差し押さえられる可能性があります。
経済的な事情で支払いが困難な場合は、放置せずに速やかに自治体の窓口に相談することが鍵となります。
延滞金が発生する
固定資産税を納付期限までに支払わなかった場合、その翌日から完納する日までの日数に応じて延滞金が自動的に加算されます。延滞金の利率は法律で定められており、納付期限の翌日から1ヶ月を経過する日までと、それを過ぎた期間で異なります。
例えば、令和8年1月1日以降の東京都のケースでは、納期限の翌日から1ヶ月以内は年2.8%、1ヶ月を超えると年9.1%の利率が適用されます。
この利率は銀行の預金金利などと比べて高く設定されているため、滞納期間が長引くほど負担は雪だるま式に増えていきます。
うっかり払い忘れた場合でも延滞金は発生するため、納付期限の管理は徹底しましょう。
参照:延滞金について|千代田区
督促状が届き、最終的に差し押さえも
納付期限を過ぎても固定資産税を支払わないでいると、法律に基づき、期限後20日以内に自治体から「督促状」が送付されます。この督促状を無視し続けると、電話や文書による「催告」が行われ、それでも納付されない場合は、財産調査が開始されます。
財産調査は、滞納者の同意なしに勤務先や金融機関などに対して行われ、差し押さえるべき財産(給与、預貯金、不動産など)を特定します。そして最終的には、予告なく財産の「差押え」が強制的に実行されます。
不動産が差し押さえられると、自由に売却できなくなり、最終的には公売にかけられて所有権を失うことにもなりかねません。
払えない場合は自治体に相談を
失業や病気、事業不振など、やむを得ない事情で固定資産税の納付が困難になった場合は、決して放置せず、速やかに自治体の税務担当窓口に相談することが欠かせません。支払う意思があることを伝え、現状を正直に話すことで、担当者も解決策を一緒に考えてくれます。
相談により、納税計画の見直し(分割納付)や、一定期間納税を待ってもらう「徴収猶予」などの制度を利用できる可能性があります。
これらの制度を利用すれば、延滞金の一部または全部が免除されたり、差し押さえを回避できたりします。
督促状が届いてからでも遅くはありません。できるだけ早い段階で相談にいきましょう。
固定資産税に関するよくある質問
ここでは、固定資産税の支払い期間に関して、多くの人が抱く疑問についてQ&A形式で解説します。
Q. 固定資産税は一生払い続ける?
はい、原則として不動産を所有している限り、一生涯にわたって支払い続ける必要があります。
固定資産税の納税義務は、その不動産の所有権を持つことで発生します。
したがって、支払い義務がなくなるのは、不動産を売却したり、相続によって所有権が他の人に移転したり、建物が解体・滅失されたりするなど、所有者でなくなった場合のみです。
Q. 固定資産税は年々下がる?
建物部分の固定資産税は、経年劣化により評価額が下がるため、年々減少していく傾向にあります。ただし、一定の築年数が経過すると評価額は下げ止まり、その後はほぼ横ばいになります。
一方、土地部分の固定資産税は、地価の変動に影響されるため、必ずしも下がるとは限りません。周辺地域の開発などで地価が上昇すれば、土地の評価額も上がり、税額が上昇することもあります。
Q. 固定資産税が払えない場合は?
固定資産税の支払いが困難な場合は、放置せず、速やかに市区町村の納税相談窓口に相談してください。
事情を説明することで、分割での納付(分納)や、一定期間の納税猶予(徴収猶予)といった措置を受けられる可能性があります。
督促状が届いてからでも相談は可能です。
放置すると延滞金が増え続け、最終的には財産を差し押さえられるリスクがあるため、早期の相談がポイントです。
まとめ
固定資産税を「いつまで払うか」について解説しました。固定資産税の支払い義務の期間は不動産を所有し続ける限り永続します。
土地は所有権を手放さない限り、建物は解体・滅失しない限り、納税義務は続きます。年数の経過で建物の税額は下がりますが、ゼロにはなりません。
納付期限を守ることはもちろん、もし支払いが困難な場合は、決して放置せずに自治体の窓口へ相談することが重要です。
この記事を参考に、固定資産税について正しく理解し、計画的な納税を心がけましょう。
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監修
内山 智絵
- 公認会計士/税理士/AFP
大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人の地方事務所にて約10年間勤務し、上場企業を中心とした法定監査などの業務に携わる。出産・育児を機に監査法人を退職した後、2021年春に個人会計事務所を開業。地域の中小企業や個人事業主の身近な相談役として、法人・個人問わず税務・会計サポートを提供している。2025年夏に株式会社SheBlissを設立。自身の経験や女性起業特有の課題を踏まえ、女性が「やりたい」を形にして続けていけるように、専門性の高いサポートとコミュニティを提供している。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。

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