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1億円で利息生活は可能?必要な利回りと実現可能性は?

1億円で利息生活は可能?必要な利回りと実現可能性は?

資産運用2026/01/28

    ≫将来いくら必要?あなたの不足額を3分で診断


    1億円の資産があれば、働かずに利息生活ができるのだろうか?」
    「FIRE(経済的自立と早期リタイア)に憧れるけれど、現実的に可能なのか知りたい」

    このような期待や疑問をお持ちではないでしょうか。1億円という大きな資産を前に、その可能性とリスクを正しく理解することは、豊かなセカンドライフを送るための第一歩です。

    本記事では、1億円での利息生活の実現可能性について、専門家の視点から具体的なデータを用いて徹底的に検証します。漠然とした不安を解消し、経済的自立への一歩を踏み出しましょう。

    この記事を読んでわかること
    • 利息生活の基本「4%ルール」と1億円の位置づけ
    • 生活費と利回りから見る実現可能性シミュレーション
    • 利息生活を成功させるための戦略と注意点


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    1億円の利息生活とは?FIREの基本を理解する

    1億円での利息生活を考える上で理解しておきたいのが、近年若者を中心に盛り上がりを見せている「FIRE」という概念です。FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的自立と早期リタイア」を意味します。

    これは、資産運用から得られる収入(不労所得)だけで生活費をまかない、会社などの組織に縛られずに自分の時間を生きるライフスタイルを指します。

    利息生活は、そのFIREを実現するための1つの形態といえるでしょう。その中心的な考え方となるのが「4%ルール」です。

    FIREと利息生活の違い

    FIREと利息生活は密接に関連していますが、厳密には少し意味合いが異なります。

    FIREは、資産運用による収入で生活するというライフスタイル全般を指す広い概念です。これには、完全に労働から解放される「フルFIRE」や、生活費を切り詰める「リーンFIRE」のほか、副業などで収入の一部を補う「サイドFIRE」や「バリスタFIRE」といったセミリタイアの形態も含まれます。

    一方、利息生活は、文字通り資産から得られる利息や配当金といったインカムゲインを中心に生活するスタイルを指し、FIREの1つの具体的な形と捉えることができます。つまり、どのような形で経済的自立を達成するかの選択肢の1つが利息生活なのです。

    4%ルールの考え方と1億円の位置づけ

    FIREを実現するための目安として広く知られているのが「4%ルール」です。

    これは、「年間の生活費の25倍の資産を築き、その資産を年利4%で運用すれば、理論上は資産を減らすことなく生活できる」という考え方です。

    ルールは、米国のトリニティ大学の研究に基づいており、過去の株式市場のデータから導き出されたものです。

    4%ルールに当てはめると、1億円という資産がどのような生活水準に対応するかがわかります。

    1億円 ÷ 25 = 400万円

    つまり、1億円の資産は、年間の生活費が400万円(月額約33万円)の世帯にとって、FIREを達成するための1つの目安となる金額です。自身の現在の生活費がその水準に近いかどうかで、1億円での利息生活の現実味を測ることができます。

    注意点

    なお、実際に利息生活をする場合には分配金など投資から得た収益に20.315%の税金がかかるため、手取りの金額はこれよりも少なくなる点には注意が必要です。

    1億円で利息生活は実現できる?必要な利回りと生活費の関係

    1億円で利息生活が実現可能かどうかは、最終的に「運用利回り」と「年間の生活費」のバランスで決まります。ここでは、具体的なシミュレーションを通じて、その関係性を明らかにしていきましょう。

    自身の状況と照らし合わせながら、どの程度の利回りを目指すべきか、あるいは生活費をどの水準に設定すべきかの目安を確認してみてください。

    利回り別の年間収入シミュレーション

    1億円を資産運用した場合、期待される利回りによって年間の収入は変わります。

    以下の表は、利回り別に得られる年間の運用益と、そこから税金(20.315%)を差し引いた後の手取り額を試算したものです。

    運用利回り(年率)

    年間収入(税引前)

    年間収入(税引前)

    年間収入(税引後)

    年間収入(税引後)

    月額換算(税引後)

    月額換算(税引後)

    1%

    年間収入(税引前)

    100万円

    年間収入(税引後)

    79万6850円

    月額換算(税引後)

    約6万6404円

    2%

    年間収入(税引前)

    200万円

    年間収入(税引後)

    159万3700円

    月額換算(税引後)

    約13万2808円

    3%

    年間収入(税引前)

    300万円

    年間収入(税引後)

    239万550円

    月額換算(税引後)

    約19万9212円

    4%

    年間収入(税引前)

    400万円

    年間収入(税引後)

    318万7400円

    月額換算(税引後)

    約26万5616円

    5%

    年間収入(税引前)

    500万円

    年間収入(税引後)

    398万4250円

    月額換算(税引後)

    約33万2020円

    6%

    年間収入(税引前)

    600万円

    年間収入(税引後)

    478万1100円

    月額換算(税引後)

    約39万8425円

    7%

    年間収入(税引前)

    700万円

    年間収入(税引後)

    557万7950円

    月額換算(税引後)

    約46万4829円

    8%

    年間収入(税引前)

    800万円

    年間収入(税引後)

    637万4800円

    月額換算(税引後)

    約53万1233円

    9%

    年間収入(税引前)

    900万円

    年間収入(税引後)

    717万1650円

    月額換算(税引後)

    約59万7637円

    10%

    年間収入(税引前)

    1000万円

    年間収入(税引後)

    796万8500円

    月額換算(税引後)

    約66万4041円

    ※金融所得課税20.315%で計算。手数料等は考慮していません。

    表から、FIREの目安とされる年利4%を達成できれば、税引き後で月額約26万5000円の収入が得られることがわかります。年利5%を目指せれば、月額33万円を超え、より安定した生活基盤を築くことが可能です。

    生活費水準別に見る必要利回り

    次に、自身の目標とする生活費から、必要な運用利回りを逆算してみましょう。これにより、目指すべき運用目標がより明確になります。

    年間生活費(目標)

    月額換算

    月額換算

    必要な税引後年収

    必要な税引後年収

    必要な税引前年収

    必要な税引前年収

    必要な運用利回り

    必要な運用利回り

    300万円

    月額換算

    25万円

    必要な税引後年収

    300万円

    必要な税引前年収

    約376万円

    必要な運用利回り

    約3.8%

    400万円

    月額換算

    約33万円

    必要な税引後年収

    400万円

    必要な税引前年収

    約502万円

    必要な運用利回り

    約5.0%

    500万円

    月額換算

    約42万円

    必要な税引後年収

    500万円

    必要な税引前年収

    約627万円

    必要な運用利回り

    約6.3%

    ※税引前年収 = 税引後年収 ÷ (1 - 0.20315) で計算

    公的年金を考慮した収支計画

    利息生活の計画を立てる際、公的年金の存在は大きな安心材料となります。65歳以降は、運用収入に加えて年金収入も得られるため、収支計画に余裕が生まれます。

    例えば、生命保険文化センターの調査によると、老後の最低日常生活費として考えられている金額は月額平均で約24万円です。この収入があれば、資産運用で賄うべき金額は大幅に減少します。

    • 年金受給前(例:60歳〜64歳):この期間は運用収入のみで生活費を賄う必要があります。
    • 年金受給後(例:65歳以降):「生活費 - 年金収入 = 運用で必要な収入」となり、目標とすべき運用利回りを下げることができます。

    仮に月30万円の生活費が必要な場合、年金で23万円がカバーできれば、残り6万円(年間72万円)を運用で得ればよくなります。この場合、必要な運用利回りは1%程度で済む計算になり、より安全性の高い資産運用計画を立てることが可能になります。

    (参考:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/2025(令和7)年度

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    1億円の運用先と期待利回り|リスク別に比較

    1億円の資産を運用する際には、どのような金融商品を選ぶかが鍵となります。ここでは、代表的な運用先を「低リスク」「中リスク」「高リスク」の3つのカテゴリーに分け、それぞれの期待利回りと特徴を比較します。

    これらの選択肢を組み合わせることで、自身のリスク許容度に合ったポートフォリオを構築することができます。

    低リスク運用(年0.2〜1%)

    安全性を最優先し、元本を極力減らしたくない方向けの運用方法です。

    定期預金

    銀行に一定期間お金を預けることで、普通預金より高い金利が得られます。2024年以降、金利は上昇傾向にありますが、それでも年0.2%から0.5%程度が一般的です。元本は預金保険制度により1金融機関あたり1000万円まで保護されます。

    個人向け国債(変動10年)

    日本国が発行する債券で、安全性が極めて高い金融商品です。金利は半年ごとに見直され、最低でも年0.05%が保証されています。元本割れのリスクはほぼありません。

    ポイントの解説

    これらの運用は安全性が高い反面、期待できるリターンは高くはなくインフレ率を下回る可能性もあります。そのため、利息生活の主軸とするには不十分であり、資産の一部を安全に保管しておく場所と位置づけるのがよいでしょう。

    中リスク運用(年1〜4%)

    低リスク運用より高いリターンを目指しつつ、過度なリスクは避けたい方向けの、バランスの取れた選択肢です。

    外国債券

    米国債など、先進国の国債や信用力の高い社債が対象です。一般的に日本の債券より高い利回りが期待でき、年2%から4%程度が目安となります。ただし、為替レートの変動による「為替リスク」が伴います。

    投資信託(バランス型)

    国内外の株式や債券など、複数の資産に分散投資する商品です。専門家が資産配分を管理してくれるため、手軽に分散投資を始められます。期待利回りは年3%から5%程度です。

    高配当株式

    安定して高い配当金を支払う実績のある企業の株式です。配当利回りが年3%から4%を超える銘柄も多く、定期的な収入源(インカムゲイン)として活用できます。ただし、株価自体の変動リスクは常に存在します。

    ポイントの解説

    これらの商品は、利息生活の基盤となる安定したキャッシュフローを生み出すための中心的な役割を担います。

    高リスク運用(年5%以上)

    元本割れのリスクを受け入れた上で、資産の成長を積極的に狙う方向けの運用方法です。

    株式投資(インデックスファンドなど)

    日経平均株価や米国のS&P500といった株価指数に連動するインデックスファンドは、市場全体の成長を享受できるため、長期的に年5%から8%程度のリターンが期待されます。個別株投資はさらに高いリターンを狙えますが、銘柄選定の難易度も上がります。

    不動産投資(J-REITなど)

    不動産投資信託(J-REIT)を通じて、少額から間接的に不動産オーナーになることができます。オフィスビルや商業施設の賃料収入が分配金の原資となり、年4%から5%程度の分配金利回りが期待できます。

    ヘッジファンド

    専門家が多様な手法を駆使して、市場環境にかかわらず安定的なリターンを目指すファンドです。最低投資額が高いものの、年10%を超える高いリターンを目標とするものもあります。

    ポイントの解説

    これらの商品は、ポートフォリオ全体の収益性を高めるための「攻め」の資産として位置づけられます。ただし、資産の大部分を投じるのではなく、一部に留めることがリスク管理の観点から欠かせません。


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    NISAで始める資産運用~基本編~:NISAの基本と資産運用の始め方入門

    利息生活を実現するための5つの戦略

    1億円という資産を築いただけでは、利息生活は保証されません。その資産を「守りながら賢く活用する」ための具体的な戦略が不可欠です。

    ここでは、資産運用、生活設計、税金対策、リスク管理という多角的な視点から、利息生活を成功に導くための5つの戦略を解説します。

    生活費を最適化する

    利息生活の成否を分ける最大の要因は、生活費のコントロールです。必要な運用利回りは年間の支出額に直結するため、まずは家計を見直し、支出を最適化することが第一歩となります。

    効果が大きいのが、住居費、保険料、通信費といった「固定費」の見直しです。一度見直せば、その効果が継続的に続くため、無理なく支出を削減できます。例えば、不要な保険の解約や、スマートフォンの料金プラン変更などが考えられます。

    変動費については、家計簿アプリなどを活用して支出を「見える化」し、無駄な出費がないかを確認する習慣をつけましょう。

    現役時代と同じ金銭感覚でいると、資産は想定より早く減少してしまいます。リタイアを機に、収入に見合った生活レベルへとシフトすることが欠かせません。

    長期・積立・分散の原則を守る

    資産運用の王道とされるのが「長期・積立・分散」の3つの原則です。これは利息生活においても同様に重要な考え方です。

    • 長期投資:短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産の成長を目指します。複利効果を最大限に活かすことができます。
    • 積立投資:1億円を一括で投資するのではなく、時間やタイミングをずらして段階的に投資することで、高値掴みのリスクを軽減できます(時間分散)。
    • 分散投資:株式、債券、不動産など、値動きの異なる複数の資産に分けて投資することで、特定の資産が下落した際の影響を和らげることができます。

    これらの原則を守ることで、市場の急な変動に対する耐性を高め、安定した資産運用を目指すことが可能になります。

    税制優遇制度を最大限活用する

    資産運用で得た利益には、通常約20%の税金がかかります。この税負担を軽減するために、国が用意している税制優遇制度を最大限に活用しましょう。

    NISA(少額投資非課税制度)

    2024年から始まった新しいNISAは、生涯で1800万円までの投資から得られる利益が非課税になる制度です。夫婦であれば合計3600万円の非課税枠を利用できます。1億円の資産の一部をこの非課税枠で運用することで、手取り収入を増やすことができます。

    iDeCo(個人型確定拠出年金)

    掛金が全額所得控除の対象となり、運用益も非課税になる制度です。原則60歳まで引き出せないため、老後の生活費を目的に運用することになります。2027年1月には掛金の上限引き上げも予定されており、さらに強力な老後資金準備ツールになる見込みです。

    インフレリスクに備える

    インフレ、つまり物価の上昇は、現金の価値を実質的に目減りさせる静かなリスクです。仮に年2%のインフレが続くと、30年後には1億円の購買力は約5500万円分にまで低下してしまいます。

    このインフレリスクに対抗するためには、預貯金だけでなく、インフレに強いとされる資産をポートフォリオに組み入れることが重要です。

    • 株式:企業の売上や利益はインフレにともない増加する傾向があるため、株価も上昇が期待できます。
    • 不動産(REITなど):物価が上がると、家賃や不動産価格も上昇する傾向があります。

    これらの資産を保有することで、物価上昇分を運用リターンでカバーし、資産の実質的な価値を維持することを目指します。

    ポイントの解説

    利息生活を長期的に続けるためには、インフレを上回るリターンを確保するという視点が不可欠です。

    定期的にポートフォリオを見直す

    一度構築したポートフォリオも、永続的に最適であり続けるわけではありません。市場環境の変化や、自身のライフステージの変化(年齢、健康状態、家族構成など)に応じて、資産配分を定期的に見直す「リバランス」が必要です。

    例えば、株式市場が好調で株式の割合が想定以上に増えた場合、一部を売却して債券の比率を高めるなど、当初決めた資産配分に戻す作業を行います。これにより、リスクを取りすぎてしまうことを防ぎます。

    年に1回程度、誕生日や年度末などのタイミングを決めてポートフォリオを確認する習慣をつけましょう。

    この見直しを通じて、常に自分のリスク許容度に合った資産配分を維持し、長期的に安定した運用を続けることができます。

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    1億円の利息生活で失敗しないための注意点

    1億円での利息生活は魅力的な目標ですが、計画には楽観的な見通しだけでなく、潜在的なリスクへの備えも不可欠です。

    ここでは、多くの人が見落としがちな注意点を4つ挙げ、失敗を避けるための具体的な対策を解説します。これらのリスクを事前に理解し、備えておくことが、長期的に安定した利息生活を送るための鍵となります。

    下落リスクを過小評価しない

    資産運用には必ず運用商品の価格下落や元本割れのリスクがともないます。年5%以上の高いリターンを目指す場合、その分リスクも高くなります

    過去には、リーマンショックのような金融危機で世界の株式市場が1年で50%以上下落したこともありました。このような暴落が起きた場合、1億円の資産が一時的に5000万円近くまで減少する可能性もゼロではありません。

    「長期的に見れば回復する」と頭ではわかっていても、実際に資産が半減する状況に冷静でいられる人は少ないでしょう。

    ポイントの解説

    高いリターンを追求する際は、それ相応の価格変動リスクがあることを常に意識し、自分が精神的に耐えられる範囲で投資を行うことが非常に大切です。

    生活防衛資金を確保する

    資産運用を行う大前提として、運用資産とは別に「生活防衛資金」を確保しておくことが極めて重要です。生活防衛資金とは、病気や失業、市場の暴落といった不測の事態に備え、すぐに使えるようにしておく現金のことです。

    特に資産収入のみでの生活を想定する場合、目安として、生活費の1年から2年分を普通預金などで確保しておくことが推奨されます。この資金があれば、株価が暴落している最中に、生活費のために慌てて資産を売却する(狼狽売り)といった最悪の事態を避けることができます。

    生活防衛資金は、精神的な安定をもたらし、冷静な投資判断を続けるための「バッファ」としての役割も果たします。

    注意点

    1億円の資産があっても、その全額を投資に回すのは絶対に避けましょう。

    医療・介護費用を見積もる

    利息生活の計画を立てる際、見落とされがちなのが将来の医療費や介護費用です。年齢を重ねるにつれて、これらの費用は増加する傾向にあり、月々の生活費とは別にまとまった支出が必要になる可能性があります。

    生命保険文化センターの調査によると、介護にかかる一時的な費用の平均は約47万円、月々の費用は平均約9万円とされています。これらは公的保険を利用した場合の自己負担額ですが、より手厚いサービスを望む場合はさらに費用がかさみます。

    これらの費用をすべて運用収入だけでまかなおうとすると、計画が崩れる可能性があります。あらかじめ医療保険や介護保険で備えておく、あるいは資産の一部を医療・介護用の予備費として別に取り分けておくなど、余裕を持った資金計画を立てましょう。

    (参考:リスクに備えるための生活設計|生命保険文化センター

    為替リスクを理解する

    米国株や外国債券など、外貨建ての資産に投資する場合、「為替リスク」を理解しておく必要があります。為替リスクとは、為替レートの変動によって、円に換算した時の資産価値が変わる可能性のことです。

    例えば、1ドル150円の時に1万ドルの米国債(150万円相当)を購入し、その後円高が進んで1ドル130円になった場合、円換算での資産価値は130万円に減少してしまいます。逆に円安が進めば、資産価値は増加します。

    このリスクを完全に避けることは難しいですが、複数の通貨(円、ドル、ユーロなど)に資産を分散させることで、特定の通貨の変動による影響を和らげることができます。

    注意点

    外貨建て資産はポートフォリオの収益性を高める上で有効ですが、為替の動きによっては円ベースでの元本割れもあり得ることを念頭に置いておきましょう。

    1億円の利息生活に関するよくある質問

    ここでは、1億円での利息生活に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。

    Q. 1億円で何年暮らせる?

    生活費の水準によって異なります。例えば、資産運用をせずに毎月30万円(年間360万円)を取り崩す場合、約27.8年で資産は尽きます。

    一方、FIREの基本である「4%ルール」に基づき、年4%で運用しながら年間400万円(資産の4%)を引き出す場合(税金を考慮する場合、実際の手取り金額は月26万円程度)、理論上は資産を減らすことなく半永久的に生活することが可能です。

    Q. 定期預金だけで利息生活は可能?

    現在の金利水準では、1億円の資産をもとに定期預金の利息で生活費を賄うのはほぼ不可能といえます。

    例えば、年利0.4%の定期預金に1億円を預けても、年間の利息は税引前で40万円、税引後では約32万円にしかなりません。これでは月々の生活費を賄うことはできないでしょう。

    ポイントの解説

    利息生活を実現するには、インフレ率を上回るリターンを目指せる資産運用が不可欠です。

    Q. 利息生活中に資産が減ったらどうする?

    市場の暴落などで一時的に資産が減少した場合、慌てて売却しないことが大切です。

    まずは生活防衛資金を取り崩して生活を維持し、市場の回復を待ちましょう

    それでも不足する場合は、一時的に生活費を切り詰める、あるいは短期的なアルバイトなどで副収入を得るといった対応が考えられます。そのためにも、事前のリスク管理と生活防衛資金の確保が不可欠です。

    まとめ

    1億円での利息生活は、決して夢物語ではありません。FIREの基本である「4%ルール」に基づけば、年間400万円の生活費を資産運用で賄うことで、理論上は実現可能です。

    しかし、その実現には、インフレや市場の変動といったリスクを理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。

    具体的には、生活費を最適化し、自身のリスク許容度に合ったポートフォリオを構築すること、そして「長期・分散」の原則を守りながら、NISAなどの税制優遇制度を最大限に活用することが成功の鍵となります。

    重要なのは、自身のライフプランや価値観に合った、無理のない計画を立てることです。

    まずは現状の生活費を把握し、どの程度の利回りを目指す必要があるのかを明確にすることから始めてみましょう。

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    監修
    高橋 明香
    • 高橋 明香
    • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

    みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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    執筆
    マネイロメディア編集部
    • マネイロメディア編集部
    • お金のメディア編集者

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