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不労所得で生活してる人の実態|必要な資金と実現するための方法を徹底解説

不労所得で生活してる人の実態|必要な資金と実現するための方法を徹底解説

お金2026/01/26

    »不労所得だけで生活できる?現実的な将来資金を無料診断

    不労所得で生活している人とは、労働による給与収入に依存せず、資産から得られる収入を主な生活資金としている人を指します。

    代表的な不労所得には、株式の配当金投資信託の分配金不動産収入債券の利子などがあります。

    ただし「何もしなくても収入が入る」という意味ではなく、実際には元となる資産形成やリスク管理、定期的な見直しが不可欠です。多くの人は、生活費の一部を不労所得で補いながら、段階的に労働収入への依存度を下げています。

    本記事では「不労所得で生活する」とはどのようなことなのか、詳しく解説します。

    この記事を読んでわかること
    • 不労所得生活のリアルな実態と収入源
    • 生活費別に見た、必要な資金額のシミュレーション
    • 会社員から不労所得生活へ移行するための現実的な5ステップ


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    不労所得で生活してる人は本当に存在する?

    結論から言うと、不労所得だけで生活している人は実在します。しかし、その実態は「完全に働かず、何もしなくてもお金が入り続ける」という一般的なイメージとは少し異なります。

    実際には、不労所得を主な収入源としながらも、資産の管理や軽い労働を組み合わせている「半不労所得」のスタイルを送る人が多数派です。

    金融資産を1億円以上保有する「富裕層」は日本に2.75%存在しますが、その多くは現役の経営者や医師など、労働収入も得ています。

    そのため、純粋な不労所得のみで生活している人の割合は、日本全体の1%未満と推測されます。

    完全な不労所得生活と現実のギャップ

    「不労所得」という言葉から、「何もしなくても自動的にお金が入ってくる状態」を想像するかもしれません。しかし、現実には完全に手放しで収入が得られるケースは極めて稀です。

    例えば、不動産投資であれば物件の管理や入居者対応が必要であり、株式投資であれば市場の動向をチェックし、ポートフォリオを定期的に見直す必要があります。

    つまり、不労所得とは「労働がゼロ」なのではなく、「収入を生み出す仕組みを構築した後は、労働集約的な働き方から解放される」状態と理解するのが現実的です。

    多くの不労所得生活者は、資産を維持・管理するための最低限の労働や意思決定を行っています。

    メンテナンスフリーの収入源は存在しないという現実を理解することが、不労所得を目指す上での第一歩となります。

    不労所得生活者の典型的なパターン

    不労所得で生活している人々は、その収入源やライフスタイルによって、いくつかの典型的なパターンに分類できます。

    自分がどのタイプを目指すかを考えることで、目標がより具体的になります。

    1. 資産運用家タイプ

    潤沢な元手資金を株式や不動産などに投資し、その配当金や家賃収入だけで生活する王道パターンです。経済的自立と早期退職を目指す「FIRE」に一番近い考え方といえます。実現には数千万円単位の初期資金が必要となるため、本業で高い収入を得ている方や、まとまった資金がある方に適しています。

    2. 事業・コンテンツオーナータイプ

    ブログやYouTube、オンライン講座など、「収入を生む仕組み(デジタル資産)」を自ら構築し、そこから継続的な収入を得るパターンです。

    元手資金が少なくても始められますが、「不労」所得と呼べる状態になるまでには、膨大な作業時間と試行錯誤が必要です。

    3. ハイブリッドタイプ

    本業の収入の一部を資産運用に回しつつ、副業としてコンテンツ制作なども並行して行う、一番現実的なパターンです。本業という安定した収入源があるため、リスクを分散しながら長期的な視点で複数の収入の柱を育てることができます。

    不労所得で生活するために必要な資金はいくら?

    不労所得で生活するためには、当然ながら相応の元手資金が必要です。その目安として広く知られているのが「4%ルール」です。

    これは、「年間の生活費を、投資元本の4%の範囲内で賄えれば、資産を減らさずに生活できる」という考え方で、年間支出の25倍の資産を築くことが一つのゴールとされています。

    例えば、毎月の生活費が25万円(年間300万円)の場合、必要となる資産額は「300万円 ÷ 4% = 7500万円」と計算できます。その金額を見るとハードルが高いと感じるかもしれませんが、これはあくまで一つの目安です。

    目指す生活水準や投資の利回りによって必要な資金は変動します。

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    生活費別の必要資産額シミュレーション

    不労所得生活に必要な資産額は、自身の生活水準によって異なります。ここでは、一般的な投資利回り(年3〜5%)を想定し、生活費別に必要な元本をシミュレーションしてみましょう。

    毎月の生活費

    年間生活費

    年間生活費

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    20万円

    年間生活費

    240万円

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    6000万円

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    8000万円

    25万円

    年間生活費

    300万円

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    7500万円

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    1億円

    30万円

    年間生活費

    360万円

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    9000万円

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    1億2000万円

    40万円

    年間生活費

    480万円

    必要な資産額(利回り4%の場合)

    1億2000万円

    必要な資産額(利回り3%の場合)

    1億6000万円

    例えば毎月25万円で生活する場合、利回り4%で運用できれば7500万円の資産が必要となります。

    家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯の消費支出(非消費支出を除く)は1世帯当たり月額約30万円であるため、多くの場合、1億2000万円前後の資産が一つの目安になると考えられます。

    ただし、これは税金やインフレを考慮していない単純計算です。

    実際には、税金で20%程度が差し引かれることや、物価上昇によって将来の生活費が増加する可能性も踏まえ、より多くの資産を用意しておくことが望ましいでしょう。

    4%ルールとは?安全な取り崩し率の考え方

    「4%ルール」とは、資産運用における有名な経験則の一つで、「毎年、投資元本の4%を生活費として取り崩していけば、資産を減らすことなく生活できる」という考え方です。

    これは、米国のトリニティ大学の研究論文で示されたもので、年間支出の25倍の資産を築けば、理論上は資産が枯渇する可能性が低いとされています。

    このルールの背景には、米国の株式市場が歴史的に年平均7%程度で成長してきたという事実があります。インフレ率を3%と仮定すると、資産の成長率(7%)からインフレ率(3%)を差し引いた4%分を取り崩すのであれば、資産の実質的な価値は目減りしないという計算です。

    ただし、このルールを日本で適用する際には注意が必要です。

    • 税金: 日本では投資の利益に対して約20%の税金がかかるため、実質的な取り崩し率は4%よりも低く設定する必要があります。
    • 市場の違い: 米国市場を前提としたルールであり、日本の市場環境が同じとは限りません。

    これらの点を考慮し、より安全性を重視する専門家の中には、税金などを差し引いた手取り額で計算したり、取り崩し率を3%に設定したりする「3%ルール」のような、より保守的なアプローチを推奨する声もあります。


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    不労所得で生活してる人の主な収入源

    不労所得で生活している人々は、単一の収入源に頼るのではなく、複数の収入源を組み合わせてポートフォリオを構築していることが一般的です。

    実際に活用されている主な収入源の種類と、それぞれの特徴について解説します。

    株式配当・ETF分配金

    株式投資からの配当金や、ETF(上場投資信託)からの分配金は、不労所得の代表的な収入源です。企業が上げた利益の一部を株主に還元する仕組みで、安定した配当を出す「高配当株」を保有することで、定期的な現金収入を得ることができます。

    メリット

    • 流動性が高い: 株式市場でいつでも売買できるため、現金化しやすいです。
    • 少額から始められる: ネット証券を利用すれば数万円からでも投資が可能です。
    • 株主優待: 企業によっては、配当金に加えて自社製品やサービスを受けられる優待制度があります。

    デメリット

    • 元本割れリスク: 株価は常に変動するため、購入時より価値が下がる可能性があります。
    • 減配リスク: 企業の業績が悪化すると、配当金が減らされたり、支払われなくなったりする(減配・無配)リスクがあります。

    現実的な配当利回りは年3〜5%程度が目安です。例えば、年間120万円の配当収入を目指す場合、利回り4%で計算すると3000万円の投資元本が必要になります。

    不動産投資(家賃収入)

    マンションやアパートなどの不動産を購入し、第三者に貸し出すことで得られる家賃収入も、不労所得の柱となりうる収入源です。入居者がいる限り、毎月安定した収入が見込めるのが最大の魅力です。

    【メリット】

    • レバレッジ効果: 金融機関からの融資を利用することで、自己資金以上の大きな資産を動かすことができます。
    • 安定したキャッシュフロー: 一度入居者が決まれば、契約期間中は安定した収入が期待できます。
    • インフレ対策: 物価が上昇すると、家賃や不動産価格も上昇する傾向があるため、インフレに強い資産とされています。

    【デメリット】

    • 空室リスク: 入居者が見つからない期間は収入がゼロになります。
    • 修繕・管理コスト: 建物の老朽化に伴う修繕費や、管理会社への委託費用がかかります。
    • 流動性が低い: 株式などと比べて売却に時間がかかり、すぐに現金化することが難しいです。
    ポイントの解説

    不動産投資では、物件価格や家賃収入から経費を差し引いた「実質利回り」で収益性を判断することが肝となります。また、物件選びや資金計画には専門的な知識が求められるため、信頼できる不動産会社をパートナーに選ぶことが成功の鍵となります。

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    債券・REITからの利子・分配金

    ポートフォリオの安定性を高める収入源として、債券やREIT(不動産投資信託)も有効な選択肢です。

    債券は、国や企業が資金調達のために発行するもので、購入すると定期的に利子を受け取れ、満期になると元本が返還されます。国が発行する国債は安全性が高い一方、利回りは低い傾向にあります。

    REITは、投資家から集めた資金で複数の不動産に投資し、その賃料収入や売却益を分配金として投資家に還元する金融商品です。証券取引所に上場しているため株式のように手軽に売買でき、少額から不動産への分散投資が可能です。

    これらの資産は、一般的に株式よりも価格変動が穏やかで、安定したインカム収入が期待できるため、不労所得ポートフォリオのリスクを抑える役割を果たします。

    注意点

    ただし、債券には発行体の信用リスク、REITには不動産市況の変動リスクが存在します。

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    ビジネスオーナー収入(自動化された事業)

    自分が直接働かなくても収益を生み出す「仕組み化された事業」からの収入も、不労所得の一形態です。これには、まとまった資金よりも、時間とスキルを先行投資する必要があります。

    代表的な例としては、以下のようなものが挙げられます。

    • ブログ・アフィリエイトサイト運営: 価値のある記事コンテンツを作成し、広告収入やアフィリエイト(成果報酬型広告)で収益を得ます。一度作成した記事が検索エンジンで上位表示されれば、継続的にアクセスを集め、収益を生み出し続けます。
    • YouTubeチャンネル運営: 動画コンテンツを配信し、広告収入やメンバーシップなどで収益を得ます。過去の動画が再生され続ける限り、資産として収益を生み出します。
    • オンライン講座・デジタルコンテンツ販売: 自身の専門知識やスキルを動画講座や電子書籍として販売します。一度コンテンツを作り込めば、それが自動的に収益を生む資産となります。

    これらの方法は、完全に自動化することは難しく、情報の更新やシステムのメンテナンスといった定期的な管理作業が必要です。しかし、一度軌道に乗れば、労働時間に対して高い収益性を実現できる可能性があります。

    印税・ロイヤリティ収入

    書籍の出版による印税、音楽や写真などの著作権使用料(ロイヤリティ)、あるいは自身が開発した技術の特許権使用料なども、一度権利を確立すれば継続的な不労所得となり得ます。

    これらの収入源の最大のメリットは、一度質の高い作品や技術を生み出せば、追加の労働をほとんど必要とせずに、長期間にわたって収入を得られる可能性がある点です。例えば、ベストセラーとなった書籍の印税は、著者が亡くなった後も遺族に支払われ続けることがあります。

    しかし、その一方で、誰もが成功できるわけではなく、実現難易度が極めて高いというデメリットがあります。多くの人に受け入れられる作品や、革新的な技術を生み出すには、専門的なスキル、才能、そして多大な時間と労力が必要です。

    そのため、安定した収入源となるケースは限定的であり、多くの人にとっては現実的な選択肢とは言いにくい側面があります。

    会社員から不労所得生活へ移行する現実的なステップ

    会社員が不労所得生活を目指す場合、いきなり仕事を辞めるのはリスクが大きすぎます。安定した給与収入があるうちに、段階的に準備を進め、安全に移行していくことが成功の鍵です。

    多くの人が実践している現実的な5つのステップを紹介します。焦らず、着実に資産と収入の柱を育てていきましょう。

    ステップ1:生活防衛資金の確保と支出の最適化

    不労所得生活への挑戦は、まず守りを固めることから始まります。何よりも先に確保すべきなのが「生活防衛資金」です。

    これは、病気や失業といった不測の事態に備えるための緊急資金で、一般的に生活費の6ヶ月分から1年分が目安とされています。

    その資金があることで、投資で一時的な損失が出ても冷静に対応でき、生活を切り詰めて投資資金を捻出するといった危険な行動を避けられます。

    同時に、家計簿をつけるなどして自身の支出を正確に把握し、不要な固定費(過剰な保険、使っていないサブスクリプションなど)を見直して支出を最適化します。

    これにより、投資に回せる資金を増やせるだけでなく、将来不労所得で賄うべき生活費の目標額を具体的に設定することができます。

    ステップ2:種銭を作る(資産形成期)

    生活防衛資金が貯まったら、次はいよいよ不労所得を生み出すための元手となる「種銭」作りの段階です。その時期の目標は、本業の収入を最大限に活用して、投資の元本を効率的に増やすことです。

    具体的なアクションとしては、以下が挙げられます。

    • 本業収入の最大化と貯蓄率の向上: スキルアップや昇進を目指して本業の収入を増やす努力をすると同時に、支出を管理して貯蓄率を高めます。
    • 副業による収入源の追加: 本業以外の時間で副業を始め、収入の柱を増やします。その副業収入を生活費ではなく、すべて投資に回すことで資産形成が加速します。
    • 非課税制度の活用: 新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度を最大限に活用し、インデックスファンドなどで長期的な積立投資を行います。

    ポイントの解説

    このステップでは、まず1000万円、次に3000万円といった具体的な資産目標を立て、入金力を高めながら着実に資産を積み上げていくことが肝となります。

    ステップ3:不労所得の仕組みを構築

    ある程度の種銭(例えば1,000万円以上)が貯まったら、積立投資を継続しつつ、より直接的にキャッシュフローを生み出す「不労所得の仕組み」の構築を本格化させます。

    その段階では、インデックス投資だけでなく、以下のようなインカムゲインを目的とした投資をポートフォリオに組み入れていきます。

    • 高配当株やREITへの投資: 安定した配当や分配金が期待できる銘柄を選んで投資を開始します。
    • 不動産投資の検討: 自己資金と属性(年収や勤務先など)によっては、融資を活用した不動産投資も視野に入ります。
    • 副業の仕組み化: もしブログやYouTubeなどの副業を行っている場合、外注化やツール導入によって作業を自動化し、自分が動かなくても収益が上がる仕組み作りを目指します。

    このステップの目標は、まず「月5万円」、次に「月10万円」といった形で、具体的な不労所得の金額目標を達成していくことです。これにより、給与収入への依存度を徐々に下げていきます。

    ステップ4:セミリタイア(労働時間の削減)

    不労所得が順調に成長し、月々の生活費の半分程度を賄えるようになったら、「セミリタイア」という選択肢が現実味を帯びてきます。

    セミリタイアとは、完全に仕事を辞めるのではなく、労働時間を大幅に減らし、労働収入と不労所得を組み合わせて生活するスタイルです。

    例えば、正社員から時短勤務や週3日勤務の契約社員に切り替えたり、フリーランスとして自分のペースで仕事を受けたりすることで、自由な時間を確保しつつ、社会とのつながりや安定した収入の一部を維持します。

    この段階のメリットは、完全な不労所得生活へソフトランディングできる点にあります。

    万が一、資産運用がうまくいかなくても労働収入があるため精神的な安定を保ちやすく、社会保険(厚生年金や健康保険)の恩恵を引き続き受けられる場合もあります。

    不労所得だけで生活することに不安を感じる方にとって、極めて現実的な中間ゴールと言えるでしょう。

    ステップ5:完全な不労所得生活への移行

    最終ステップは、労働収入がゼロになっても、不労所得だけで生活費を完全にカバーできる状態への移行です。この判断を下すタイミングは、以下の条件が満たされたときが目安となります。

    • 目標資産額の達成: 「4%ルール」などに基づいて算出した目標資産額に到達していること。
    • 安定したキャッシュフローの確立: 不労所得の収入が、年間を通じて安定して生活費を上回っていること。
    • 十分な生活防衛資金: 市場の暴落などに備え、生活費の2〜3年分程度の現預金を別途確保できていること。

    これらの条件をクリアし、精神的にも「もう働かなくても大丈夫」という確信が持てたときが、完全な不労所得生活をスタートするタイミングです。

    ただし、移行後も完全に手放しにできるわけではありません。

    ポイントの解説

    経済状況の変化に対応するため、年に一度はポートフォリオの資産配分を見直す「リバランス」を行うなど、資産を維持するための継続的な管理は必要不可欠です。

    不労所得生活のリスクと失敗パターン

    不労所得生活は多くの人が憧れる目標ですが、その道にはリスクも伴います。「不労所得はやめとけ」という意見があるのは、これらのリスクを軽視して失敗するケースが少なくないためです。

    事前に典型的な失敗パターンを理解し、適切な対策を講じることが、目標達成の確率を高めます。

    資産が想定より早く減少するリスク

    不労所得生活における最大のリスクは、想定よりも早く資産が枯渇してしまうことです。その主な原因は以下の通りです。

    • 市場の暴落: リーマンショックやコロナショックのような金融危機が発生すると、株式などの資産価値が大幅に下落します。資産が減少した状態で生活費を取り崩し続けると、元本の回復が遅れ、資産寿命が縮まる原因となります。
    • 高すぎる取り崩し率: 「4%ルール」はあくまで過去のデータに基づく目安です。自身のポートフォリオのリスク許容度や将来の市場環境を考慮せず、楽観的な取り崩し率を設定すると、資産が想定より早く減少する可能性があります。
    • インフレ(物価上昇): 物価が上昇すると、同じ生活水準を維持するためにより多くのお金が必要になります。想定以上のインフレが続くと、実質的な資産価値が目減りし、計画が狂うことがあります。
    ポイントの解説

    これらのリスクへの対策として、生活防衛資金を厚めに確保しておくことや、取り崩し率を保守的(例:3%)に設定すること、インフレに強い資産(不動産や物価連動国債など)をポートフォリオに組み入れることなどが有効です。

    収入源の集中リスク

    単一の収入源に依存することは、不労所得生活において大きなリスクとなります。特定の資産やビジネスモデルに収入を頼り切っていると、その収入源に問題が生じた際に生活が立ち行かなくなる可能性があるためです。

    例えば、以下のようなケースが考えられます。

    • 不動産投資: 所有する物件で長期間の空室が発生したり、大規模な修繕が必要になったりすると、キャッシュフローが悪化します。
    • 株式投資: 特定の企業の株式に集中投資している場合、その企業の業績悪化による減配や株価の暴落が直撃します。
    • ブログ・YouTube: Googleのアルゴリズム変更により、突然アクセスが激減し、広告収入が途絶えることがあります。

    このようなリスクを回避するためには、収入源を複数持つことが不可欠です。

    株式、不動産、債券といった異なる資産クラスに分散投資したり、資産運用と小規模なビジネスを組み合わせたりすることで、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。

    早期リタイア後の社会保障の問題

    会社員という立場を離れると、社会保障の面でいくつかの変化が生じます。これらを理解せずリタイアすると、将来の年金額が想定より少なかったり、保険料の負担が予想以上に重くなったりする可能性があります。

    • 年金: 会社員は国民年金と厚生年金に加入していますが、リタイア後は国民年金のみの加入となります。厚生年金の加入期間が短くなるため、将来受け取る老齢年金の額が減少します。
    • 健康保険: 会社の健康保険から脱退し、国民健康保険に切り替えるか、会社の健康保険を任意継続する必要があります。多くの場合、国民健康保険料は前年の所得に基づいて計算されるため、リタイア直後は高額になることがあります。
    ポイントの解説

    これらの問題への対策としては、iDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金基金、付加年金などを活用して、将来の年金額を上乗せすることが考えられます。また、健康保険料の負担についても、リタイア後のシミュレーションに含めておくことが鍵となります。

    詐欺的な投資話に騙されるリスク

    「不労所得」という言葉は、残念ながら投資詐欺の謳い文句としても頻繁に使われます。「元本保証で月利5%」「誰でも簡単に月100万円」といった、市場の常識からかけ離れた好条件を提示する話には、細心の注意が必要です。

    以下のような特徴を持つ投資話は詐欺の可能性が高いと考えられます。

    • 高すぎる利回りの保証: 投資の世界に「必ず」や「元本保証」は存在しません。
    • 仕組みが不透明: 何に投資して利益を上げているのか、具体的な説明がない。
    • 紹介制度の強調: 新しい投資家を紹介すると報酬がもらえる、いわゆるポンジ・スキームの疑いがあります。

    大切な資産を失わないためには、甘い言葉に惑わされず、冷静に判断することが鍵となります。

    投資を検討する際は、その事業者が金融庁に登録された正規の金融商品取引業者であるかを確認するなど、基本的な確認を怠らないようにしましょう。

    不労所得生活を目指す上で知っておくべきこと

    不労所得生活は魅力的な目標ですが、その実現を目指す前に、メリットとデメリットの両面を正しく理解しておくことが鍵となります。

    また、誰もがこのライフスタイルに向いているわけではありません。自身の性格や価値観と照らし合わせ、本当に目指すべき道なのかを冷静に考える必要があります。

    不労所得生活のメリット

    不労所得生活がもたらす最大の恩恵は、経済的な自由とそれに伴う時間的な自由です。具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。

    • 時間的自由の創出: 労働時間に縛られなくなるため、趣味や自己投資、家族と過ごす時間など、自分が本当にやりたいことに時間を使えるようになります。
    • 場所の制約からの解放: 多くの不労所得は特定の場所にいることを要求しないため、国内外を問わず好きな場所で生活する選択肢が生まれます。
    • 精神的な安定: 労働収入だけに依存しないため、会社の業績や人間関係といったストレスから解放されます。万が一、本業の収入が途絶えても生活できるという安心感は、大きな精神的余裕につながります。
    • インフレ対策: 株式や不動産といった資産は、物価上昇に合わせて価値が上昇する傾向があるため、現金の価値が目減りするインフレに対する有効な対策となり得ます。

    不労所得生活のデメリット

    一方で、不労所得生活には見過ごせないデメリットや注意点も存在します。これらを理解せずにリタイアすると、後悔につながる可能性があります。

    • 社会的つながりの希薄化: 会社というコミュニティから離れることで、社会的な接点が減り、孤独感を感じることがあります。
    • 収入の不安定性: 資産からの収入は市場環境に左右されます。経済危機が起これば収入が大幅に減少するリスクがあり、常に収入変動の可能性と隣り合わせです。
    • 社会保障の手薄さ: 会社員が受けられる厚生年金や手厚い健康保険といった社会保障がなくなります。国民年金のみになり、国民健康保険料は自己負担となるため、将来への備えや現在の負担が増加します。
    • キャリアの中断と復職の難しさ: 一度労働市場から完全に離れると、スキルや経験が陳腐化し、万が一再び働きたくなった場合に希望する条件での復職が難しくなる可能性があります。
    • 生きがいの喪失: 「働くこと」がアイデンティティの一部であった場合、リタイア後に目的を見失い、無気力になってしまうリスクもあります。

    不労所得生活に向いている人・向いていない人

    不労所得生活は、誰にとっても理想的なライフスタイルとは限りません。自身の性格や価値観が、この生活様式に合っているかを見極めることが鍵となります。

    【向いている人】

    • 自己管理能力が高い人: 決まったスケジュールがない中で、自分を律して資産管理や日々の生活を計画的に送れる人。
    • 計画性があり、長期的な視点を持てる人: 目先の利益に一喜一憂せず、数十年単位で資産運用計画を考え、継続できる人。
    • 精神的に自立しており、孤独に強い人: 会社などの組織に属さなくても、自分で楽しみや生きがいを見つけられる人。
    • 情報収集や学習が苦にならない人: 税制や市場環境の変化に常に関心を持ち、学び続ける意欲がある人。

    【向いていない人】

    • 安定志向が強すぎる人: 収入の変動に強いストレスを感じ、元本が減るリスクに耐えられない人。
    • 社会的なつながりや評価を重視する人: 会社での役職や同僚との関係性に生きがいを感じる人。
    • 自己管理が苦手な人: 自由な時間があると、つい浪費してしまったり、無計画に過ごしてしまったりする人。

    自身の適性を冷静に分析し、もし向いていないと感じる点があれば、完全なリタイアではなく、労働時間を減らす「セミリタイア」を目指すなど、柔軟な目標設定を検討するのが良いでしょう。

    まとめ

    本記事では、不労所得で生活している人の実態、必要な資金、そして実現に向けた具体的なステップについて解説しました。

    不労所得生活は決して夢物語ではありませんが、「完全に働かない楽な生活」というイメージとは異なり、計画的な準備と継続的な資産管理が必要です。

    生活費の25倍の資産を目安とする「4%ルール」を参考に、まずは自身の目標額を明確にすることが第一歩です。

    収入源としては、株式配当や不動産投資、事業収入など複数の柱を組み合わせることがリスク分散の観点から推奨されます。

    会社員の方は、いきなりリタイアを目指すのではなく、生活防衛資金の確保から始め、種銭作り、不労所得の仕組み構築、そしてセミリタイアという段階的な移行プランが現実的です。

    リスクを正しく理解し、自分に合った方法で焦らず着実に資産を育てていくことが、経済的自由への一番確実な道筋となるでしょう。

    まずは少額からでも、資産形成の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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    監修
    高橋 明香
    • 高橋 明香
    • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

    みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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    マネイロメディア編集部
    • マネイロメディア編集部
    • お金のメディア編集者

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