マネイロ知識ゼロでも
ただしい資産運用を

債券投資信託とは?初心者が知っておくべき基本と選び方

債券投資信託とは?初心者が知っておくべき基本と選び方

投資信託2026/04/07
  • #初心者向け

»あなたに必要な投資は?最適な方法を3分で診断


債券投資信託に興味はあるけれど、仕組みやリスクがよくわからない」「株式投資より安全と聞くけど本当?」といったお悩みはありませんか?  

本記事では、債券投資信託の基本からメリット・デメリット、選び方のポイントまで、分かりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 債券投資信託の基本的な仕組みと株式投資信託との違い
  • 債券投資信託のメリット・デメリットと主なリスク
  • 自分の投資目的に合った債券投資信託の選び方


自分に必要な資産運用が知りたいあなたへ

目的やリスク許容度に合わせてベストな資産運用を選択しましょう。マネイロは働く世代向けにお金の診断・サービスを提供しています

3分投資診断:将来必要な金額とあなたに必要な投資がわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

オンライン無料相談:専門家と一緒に考える資産運用

債券投資信託の基本的な仕組み

債券投資信託は、多くの投資家から資金を集め、集めた資金を専門家がさまざまな債券に分散投資する金融商品です。

株式を中心に運用する投資信託とは異なり、比較的安定したリターンを目指す特徴があります。ここでは、債券投資信託の基本的な仕組みや収益構造について解説します。

債券投資信託とは何か

債券投資信託(債券ファンド)とは、投資家から集めた資金をまとめ、運用の専門家(ファンドマネージャー)が国や企業などが発行する複数の債券に分散投資を行う金融商品です。  

運用によって得られた利子収入や債券の売買益は、投資額に応じて投資家に還元される仕組みになっています。

株式を一切組み入れず、公社債や短期金融商品で運用する「公社債投資信託」と区別され、一般的に債券ファンドと呼ばれるものは、実質的に債券で運用されながらも、約款上は株式への投資も可能な「株式投資信託」に分類されます。

株式投資信託との違い

債券投資信託と株式投資信託の主な違いは、投資対象とそれに伴うリスク・リターンの特性です。  

  • 株式投資信託: 企業の株式に投資し、株価の値上がり益や配当金を収益源とします。企業の成長によっては高いリターンが期待できますが、価格変動リスクも高まります。
  • 債券投資信託: 国や企業が発行する債券に投資し、利子収入を主な収益源とします。株式に比べて価格変動が穏やかで、安定した収益を目指す特徴があります。  

一般的に、株式は債券よりもリスクが高い分、長期的に高いリターンが期待できるとされています。

ポートフォリオを組む際には、これらの特性の違いを理解し、自分のリスク許容度に合わせて組み合わせることが欠かせません。

債券投資信託の収益の仕組み

債券投資信託の収益は、主に2つの要素から構成されています。  

1つ目は「インカムゲイン」です。これは、投資信託が保有する債券から得られる利子収入のことです。債券は定期的に利子が支払われるため、これが安定的な収益の源泉となります。  

2つ目は「キャピタルゲイン」です。これは、保有する債券の価格が上昇した際に売却することで得られる売買差益を指します。債券の価格は市場金利の変動などによって上下するため、価格が安い時に購入し、高い時に売却することで利益が生まれます。

ポイントの解説

これらの収益から信託報酬などのコストを差し引いたものが、投資家の利益となります。利益は、分配金として投資家に支払われるか、ファンド内で再投資されて基準価額の上昇に反映されます。

債券投資信託のメリット

債券投資信託には、株式投資にはない魅力や、初心者でも始めやすいメリットがあります。具体的には、値動きの安定性や少額から分散投資できる手軽さなどが挙げられます。

ここでは、債券投資信託が持つ5つの主要なメリットを解説します。

株式より値動きが緩やか

債券投資信託のメリットの1つは、株式投資信託に比べて価格の変動(リスク)が小さい傾向にあることです。  

債券は、あらかじめ利率や満期日が決まっているため、発行体が財政破綻しない限り、定期的な利子収入満期時の元本償還が原則として支払われます。

こうした特性から、企業の業績や経済情勢によって価格が変動する株式に比べ、価格の動きが比較的安定しています。  

そのため、価格変動を避け、安定的な運用を目指したい投資家にとって、債券投資信託はポートフォリオの安定性を高めるための有効な選択肢となります。

少額から分散投資が可能

債券投資信託のメリットは、少額の資金で手軽に分散投資を始められる点です。  

個人で直接債券を購入する場合、国債でも数万円、社債や外国債券になると数十万円から数百万円といったまとまった資金が必要になることが多く、複数の銘柄に分散投資するのはさらに困難です。  

しかし、債券投資信託であれば、商品によっては100円や1万円といった少額から購入できます。

1つの投資信託を購入するだけで、国内外のさまざまな国や企業の債券、さらには償還までの期間が異なる多数の債券に分散投資したのと同じ効果が得られます。

これにより、特定の債券がデフォルト(債務不履行)に陥った場合のリスクを低減できます。

定期的な利子収入が期待できる

債券投資信託は、組み入れている債券から得られる利子収入を収益の源泉としています。そのため、安定的かつ定期的な収益(インカムゲイン)が期待できる点がメリットです。  

債券は発行時に利率が定められており、定期的に利子が支払われます。投資信託はこれらの利子収入をまとめ、分配金として投資家に還元したり、再投資して基準価額の上昇に繋げたりします。  

毎月分配型や年4回決算型などのファンドを選ぶと、定期的にお金を受け取ることが可能です。

注意点

ただし、分配金は運用成果によって変動し、元本の一部を取り崩して支払われる「特別分配金」の場合もあるため、注意が必要です。

NISAやiDeCoで非課税メリットを活用できる

債券投資信託は、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度の対象となっている点もメリットです。  

通常、投資信託の分配金や売却益には20.315%の税金がかかりますが、NISAやiDeCoの口座内で得た利益は非課税になります。

2024年から始まった新NISAでは、これまで「成長投資枠」を利用することで多くの債券投資信託を購入することができました。

さらに、令和8年度(2026年度)の税制改正により、「つみたて投資枠」の対象商品の要件が拡充され、新たに「主に公社債(債券)に投資する投資信託」も対象に加わることが決定しました。

金融庁のリスト更新や金融機関ごとのシステム対応にタイムラグはありますが、今後は「つみたて投資枠」でも債券ファンドを活用したリスクを抑えた積立投資が順次可能になる予定です。

(参考:金融庁|令和8(2026)年度税制改正について

一方で、個人で直接購入する個別債券はこれらの制度の対象外です。

長期的な資産形成において、非課税の恩恵は複利効果を高め、最終的な手取り額に差を生むため、税制優遇制度を活用できる点は債券投資信託の強みといえます。

流動性が高くいつでも売買できる

債券投資信託は、原則としていつでも購入・売却が可能で、流動性が高いというメリットがあります。  

証券会社や銀行などの金融機関を通じて、日々の基準価額で取引できます。急に資金が必要になった場合でも、比較的スムーズに現金化することが可能です。  

一方、個人で個別債券を保有している場合、社債などは市場での取引量が少なく、希望するタイミングや価格で売却できない「流動性リスク」があります。

その点、投資信託は換金性が高く、ライフプランの変化や市場の急変にも柔軟に対応しやすい金融商品といえるでしょう。

債券投資信託のデメリット・リスク

債券投資信託は比較的安定した運用が期待できる一方、元本が保証されているわけではなく、いくつかのリスクやデメリットが存在します。

投資を始める前にこれらの点を正しく理解し、自身のリスク許容度と照らし合わせることが欠かせません。

ここでは、主なデメリットとリスクについて解説します。

金利変動リスク

金利変動リスクとは、市場の金利が変動することによって、債券の価格が変わり、投資信託の基準価額が影響を受けるリスクです。

ポイントの解説

一般的に、市場金利が上昇すると、新たに発行される債券の利率が高くなるため、すでに発行されている利率の低い債券の魅力が相対的に低下し、価格は下落します。逆に、市場金利が低下すると、債券価格は上昇します。

このため、金利が上昇する局面では、債券投資信託の基準価額が下落する可能性があります。

償還までの期間が長い債券を多く組み入れているファンドほど、金利変動の影響を受ける傾向があります。

信用リスク(デフォルトリスク)

信用リスクとは、債券を発行している国や企業(発行体)の財政状況が悪化し、利払いや元本の償還が滞る、あるいはできなくなるリスクのことです。

これをデフォルト(債務不履行)と呼びます。  

発行体がデフォルトに陥ると、当該債券の価値は下落し、投資した資金が回収できなくなる可能性があります。

債券投資信託は多数の銘柄に分散投資しているため、1つの発行体がデフォルトしても影響は限定的ですが、複数の発行体が同時にデフォルトするような金融危機時には、基準価額が下落する可能性があります。 

注意点

利回りが高い「ハイイールド債券」を中心に投資するファンドは、信用格付けが低い企業に投資するため、信用リスクが高くなる点に注意が必要です。

運用コスト(信託報酬)がかかる

債券投資信託を保有している間、運用管理費用として「信託報酬」が継続的にかかります。

信託報酬は、投資信託の運用や管理を専門家に行ってもらうための手数料で、信託財産から日々差し引かれます。  

信託報酬の料率はファンドによって異なり、一般的にインデックスファンドは低く、アクティブファンドは高くなる傾向があります。

例えば、国内債券インデックスファンドでは年率0.1%台のものもありますが、アクティブファンドでは1%を超えるものも少なくありません。  

債券投資はもともと期待リターンが低めであるため、信託報酬のわずかな差が長期的な運用成果に影響を与えます。

ファンドを選ぶ際には、コストがリターンを圧迫しすぎていないか、十分に確認することが必須です。

満期がなく元本保証もない

債券投資信託のデメリットとして、個別債券と異なり「満期」がなく、元本も保証されていない点が挙げられます。  

個別債券は、発行体が破綻しない限り、満期日(償還日)に額面金額が戻ってきます。

しかし、債券投資信託は多数の債券を組み入れ、常に売買を繰り返しながら運用するため、特定の満期日がありません。  

投資信託の価格である「基準価額」は、組み入れている債券の時価評価によって日々変動します。

そのため、購入時よりも基準価額が下落したタイミングで売却すると、元本割れが発生する可能性があります。

「債券=安全」というイメージがありますが、債券投資信託は預貯金とは異なり、元本が保証された金融商品ではないことを理解しておく必要があります。


自分に必要な資産運用が知りたいあなたへ

目的やリスク許容度に合わせてベストな資産運用を選択しましょう。マネイロは働く世代向けにお金の診断・サービスを提供しています

3分投資診断:将来必要な金額とあなたに必要な投資がわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

オンライン無料相談:専門家と一緒に考える資産運用

債券投資信託の種類と特徴

債券投資信託は、投資する債券の地域や種類によって、さまざまなタイプに分類されます。

それぞれの種類によってリスクとリターンの特性が異なるため、自身の投資方針に合ったものを選ぶことが肝となります。

ここでは、代表的な債券投資信託の種類と特徴について解説します。

国内債券ファンド

国内債券ファンドは、日本の国債や地方債、国内企業が発行する社債などを主な投資対象とする投資信託です。  

投資対象がすべて円建てであるため、外国債券ファンドのような為替変動リスクがありません。そのため、価格変動が比較的小さく、安定した運用を目指したい投資家に適しています。  

ただし、日本では長らく低金利が続いているため、期待できるリターンは他の種類の債券ファンドに比べて低い傾向にあります。

ポートフォリオの安定性を高める目的で、株式ファンドなどと組み合わせて保有されることが多いです。

外国債券ファンド

外国債券ファンドは、米国や欧州などの先進国、あるいは成長が期待される新興国の国債や社債などを主な投資対象とする投資信託です。  

一般的に、日本の債券よりも金利が高い国の債券に投資するため、国内債券ファンドよりも高いリターンが期待できます。

しかし、投資対象が外貨建てであるため、為替レートの変動によって資産価値が上下する「為替変動リスク」を伴います。

円安になれば為替差益が得られますが、円高になると為替差損が発生します。  

この為替変動リスクを軽減するために「為替ヘッジ」を行うファンドもありますが、ヘッジコストがかかるため、その分リターンが低下する点に注意が必要です。

ハイイールド債券ファンド

ハイイールド債券ファンドは、信用格付けが低い企業などが発行する高利回りの債券(ハイイールド債)を主な投資対象とする投資信託です。

ポイントの解説

「ハイイールド」とは「高い利回り」を意味し、信用力が低い分、国債や投資適格社債よりも高い金利が設定されています。そのため、他の債券ファンドに比べて高いリターンを期待できるのが特徴です。

一方で、発行体の信用力が低いため、デフォルト(債務不履行)に陥るリスク(信用リスク)が高くなります。

景気後退期などにはデフォルト率が上昇し、基準価額が下落する可能性があります。

株式と債券の中間的なリスク・リターンの特性を持つとされ、ある程度のリスクを許容できる投資家向けの金融商品といえます。

インデックスファンドとアクティブファンド

債券投資信託は、運用方針によって「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類に大別されます。  

インデックスファンド

日経平均株価やTOPIXのような特定の市場指数(ベンチマーク)と同じ値動きを目指す運用を行います。市場平均並みのリターンを目指すため、運用コスト(信託報酬)が低く設定されているのが特徴です。  

アクティブファンド

市場指数を上回るリターンを目指す運用を行います。ファンドマネージャーが独自の調査や分析に基づいて投資銘柄を選定するため、運用が上手くいけば高いリターンが期待できますが、その分、信託報酬は高くなる傾向があります。また、必ずしも市場平均を上回る成果が出るとは限りません。 

ポイントの解説

コストを抑えて市場平均並みのリターンを狙うならインデックスファンド、コストをかけてでも市場平均以上のリターンを狙いたいならアクティブファンドが選択肢となります。

»ベストな投資先は?あなたに最適な運用方法を診断

債券投資信託の選び方

数多くある債券投資信託の中から、自分に合った1本を見つけるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

投資目的やコスト、リスクなどを総合的に考慮して判断することが、後悔しないファンド選びにつながります。

ここでは、債券投資信託を選ぶ際の具体的なチェックポイントを解説します。

投資目的とリスク許容度を明確にする

債券投資信託を選ぶ前に、「何のために、いつまでに、いくら貯めたいのか」という投資目的を明確にすることが重要です。

例えば、「10年後の子供の教育資金」と「30年後の老後資金」では、選ぶべきファンドの特性は異なります。  

同時に、自身の「リスク許容度」を把握することも大切です。リスク許容度とは、どの程度の価格変動(損失)までなら精神的に耐えられるかという度合いのことです。  

  • リスクを抑えたい人: 国内債券ファンドなど、価格変動が小さい商品が適しています。
  • ある程度のリスクを取ってリターンを狙いたい人: 外国債券ファンドやハイイールド債券ファンドも選択肢に入ります。  

投資目的とリスク許容度を明確にすることで、ファンドの選択肢を絞り込みやすくなります。

信託報酬などのコストを確認する

債券投資信託を選ぶ上で、信託報酬をはじめとする運用コストの確認は不可欠です。信託報酬は保有期間中ずっと発生し続けるため、長期的に見ると運用成果に影響を与えます。  

同じ指数に連動するインデックスファンドを比較する場合は、信託報酬が低いものを選ぶのが基本です。国内債券インデックスファンドであれば年率0.1%~0.3%程度が目安となります。  

アクティブファンドの場合は信託報酬が高くなりますが、コストに見合うだけのリターンが期待できるか、過去の運用実績などを参考にして慎重に判断する必要があります。

また、購入時にかかる「購入時手数料」が無料の「ノーロード」ファンドを選ぶことも、コストを抑える上で欠かせません。

為替ヘッジの有無を確認する

外国債券ファンドに投資する場合、「為替ヘッジ」の有無を確認することが重要です。為替ヘッジとは、為替レートの変動による資産価値の目減りを防ぐための仕組みです。  

  • 為替ヘッジあり: 為替変動リスクを抑えることができますが、「ヘッジコスト」がかかるため、その分リターンが低下します。円高による損失を防ぎたい場合に有効です。

  • 為替ヘッジなし: 為替変動の影響を直接受けます。円安になれば為替差益でリターンが上乗せされますが、円高になると為替差損でリターンが減少、あるいは損失が発生します。  

為替相場の予測はプロでも困難です。自身のリスク許容度や、為替変動をリターンの機会と捉えるか、リスクとして避けたいかと考えるかによって、ヘッジの有無を選択しましょう。

分配金の扱いを確認する

投資信託の分配金の扱いには、「受取型」と「再投資型」の2種類があります。自身の投資目的に合わせて選択することが大切です。  

  • 受取型: 決算時に支払われる分配金を、現金として受け取るコースです。定期的な収入を得たい人や、お小遣いのように使いたい人に適しています。
  • 再投資型: 分配金を受け取らず、分配金で同じ投資信託を自動的に買い増すコースです。利益がさらなる利益を生む「複利効果」が働き、長期的に資産を育てたい人に適しています。  

また、分配金が運用益から支払われているか(普通分配金)、元本を取り崩して支払われているか(特別分配金)も確認しましょう。

特別分配金の割合が高いファンドは、資産が目減りしている可能性があるため注意が必要です。

おすすめの債券投資信託【2026年版】

債券投資信託には、国内債券型や外国債券型、ハイイールド債券型などさまざまな種類があります。

ここでは、それぞれのカテゴリーで代表的なファンドの例を紹介します。自身の投資方針に合ったファンド選びの参考にしてください。  

本記事は個別銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は自身の責任で行ってください。

国内債券ファンドの代表例

国内債券ファンドの代表例として、「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」が挙げられます。  

このファンドは、日本の債券市場全体の動きを表す代表的な指数である「NOMURA-BPI総合」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。  

主な特徴は以下の通りです。

  • 投資対象: 日本の国債、地方債、社債など、国内の公社債に幅広く分散投資します。
  • コスト: 業界最低水準の運用コストを目指す「eMAXIS Slim」シリーズの1つであり、信託報酬が年率0.132%(税込)と低く設定されています。
  • リスク: 為替リスクがなく、価格変動が比較的小さいため、安定的な運用を目指すポートフォリオの土台として適しています。  

低コストで手軽に日本の債券市場全体に分散投資したいと考える投資家にとって、有力な選択肢の1つです。

外国債券ファンドの代表例

外国債券ファンドの代表例として、「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)」が挙げられます。  

このファンドは、日本を除く世界の主要先進国の国債市場の動きを表す「FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。  

主な特徴は以下の通りです。

  • 投資対象: 米国、英国、フランス、ドイツなど、日本を除く主要先進国の国債に分散投資します。
  • コスト: 信託報酬が年率0.154%(税込)と、外国債券ファンドの中でも低水準です。
  • 為替リスク: 原則として為替ヘッジを行わないため、為替レートの変動が基準価額に影響します。円安局面ではリターンが向上し、円高局面ではリターンが低下する可能性があります。

記載している信託報酬などの各種データは、2026年3月時点のものです。最新の情報は各運用会社や販売会社の交付目論見書等でご確認ください。

低コストで世界の先進国の国債に幅広く分散投資したい場合に適したファンドです。

ハイイールド債券ファンドの代表例

ハイイールド債券ファンドの代表例として、「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」が挙げられます。  

このファンドは、米国の高利回り社債(ハイイールド債)を主な投資対象とするアクティブファンドです。  

主な特徴は以下の通りです。

  • 投資対象: 米国企業が発行する、信用格付けがBB格以下のハイイールド債券に投資します。
  • リターン: 国債や投資適格社債に比べて高い利回り(インカムゲイン)を追求します。
  • リスク: 信用リスクが高く、景気後退局面などではデフォルト(債務不履行)の増加により基準価額が下落する可能性があります。

記載している信託報酬などの各種データは、2026年3月時点のものです。最新の情報は各運用会社や販売会社の交付目論見書等でご確認ください。

高いインカム収益を狙いたいものの、株式投資ほどのリスクは取りたくないという、ある程度のリスク許容度がある投資家向けの選択肢です。

アクティブファンドであり、専門家による銘柄選定のコストがかかるため、信託報酬は年率1.738%(税込)程度(※)と、インデックスファンド(年率0.1%台)に比べて高めに設定されています。 投資を検討する際は、このコストを上回るリターンが期待できるかを十分に検討することが大切です。

※信託報酬は「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(毎月決算型)B(為替ヘッジなし)」の2026年3月時点のデータです。購入コースによって異なる場合があるため、最新情報は販売会社の目論見書等でご確認ください。

債券投資信託をNISAで活用する方法

2024年から始まった新NISAは、債券投資信託を活用して非課税メリットを享受する絶好の機会です。

「成長投資枠」を利用することで、さまざまな債券ファンドに投資できます。ここでは、NISAで債券投資信託を効果的に活用する方法について解説します。

NISA成長投資枠で購入できる債券ファンド

新NISAの「成長投資枠」では、年間240万円までの非課税投資枠を使って、幅広い種類の債券投資信託を購入できます。  

  • 国内債券ファンド
  • 外国債券ファンド(先進国・新興国)
  • ハイイールド債券ファンド
  • インデックスファンド、アクティブファンド  

これらのファンドから得られる分配金や売却益が非課税になるため、税金の負担なく効率的に資産を増やすことが期待できます。  

一方、「つみたて投資枠」では、金融庁が定めた基準を満たす商品に限定されており、債券100%で運用される投資信託は対象外とされていました。

しかし、上述のとおり、令和8年度(2026年度)の税制改正により対象商品の要件が拡充され、新たに「主に公社債(債券)に投資する投資信託」も対象に加わることが決定しています。

金融庁の対象商品リストの更新や各金融機関での取り扱い開始にはタイムラグがあるため、今すぐ純粋な債券ファンドに投資したい場合は引き続き「成長投資枠」を活用するのが基本です。

ただし今後は、「つみたて投資枠」でも債券ファンドを選べるようになり、よりご自身の希望に合わせた非課税投資が可能になる予定です。

株式ファンドとのバランス配分

NISA口座内で債券投資信託を活用する際は、株式ファンドと組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを管理するのが効果的です。  

株式と債券は異なる値動きをする傾向があるため、両方を保有することで、市場が変動した際の影響を和らげることができます。  

資産配分の例としては、以下のような考え方があります。

  • 若年層・積極的な運用を目指す人: 株式ファンドを中心に、ポートフォリオの安定性を高める目的で債券ファンドを10~20%程度組み入れる。
  • 中年層・バランスを重視する人: 株式ファンドと債券ファンドを50%ずつなど、均等に近い比率で保有する。
  • 退職が近い世代・安定性を重視する人: 債券ファンドの比率を60%以上に高め、資産を守りながら安定的な収益を目指す。  

自身の年齢やリスク許容度に合わせて、NISA口座内で株式と債券の最適なバランスを見つけることが、長期的な資産形成の成功につながります。

債券投資信託が向いている人・向いていない人

債券投資信託は、リスク・リターンの特性から、すべての人に適した金融商品というわけではありません。

自身の投資経験や目的、リスクに対する考え方によって、向き不向きが分かれます。

ここでは、どのような人が債券投資信託に向いているのか、また逆に向いていないのかを具体的に解説します。

向いている人

以下のような特徴を持つ人は、債券投資信託の活用を検討する価値があります。  

投資初心者で、まずは安定的な運用から始めたい人

株式投資に比べて値動きが穏やかなため、価格変動に慣れていない初心者でも安心して始めやすいです。また、少額から分散投資ができるため、投資の第一歩として適しています。  

ポートフォリオ全体のリスクを抑えたい人

すでに株式などのリスクが高い資産を保有している人が、資産全体の安定性を高める目的で組み入れるのに向いています。株式と債券は異なる値動きをする傾向があるため、分散投資の効果が期待できます。  

退職が近く、老後資金を安定的に運用したい人

資産を増やすことよりも、守りながら安定的な収益を得ることを重視する年代の人に適しています。定期的な分配金が期待できるファンドは、老後の生活費の一部としても活用できます。

向いていない人

一方で、以下のような考え方を持つ人には、債券投資信託はあまり向いていないかもしれません。  

高いリターンを積極的に狙いたい人

債券投資信託は、株式投資信託に比べて期待できるリターンが低い傾向にあります。短期間で資産を増やしたいと考えている人には、物足りなく感じられる可能性があります。  

運用コストを極力抑えたい人

個別債券であればかからない信託報酬が、投資信託では継続的に発生します。コストを徹底的に排除したいと考える人には、個別債券を直接購入するほうが適している場合があります。  

満期まで保有して元本を確保したい人

債券投資信託には満期がなく、元本も保証されていません。特定の時期に資金が必要で、元本割れリスクを避けたい場合は、満期が設定されている個別債券のほうが適しています。 

債券投資信託に関するよくある質問

債券投資信託について、投資を検討している人からよく寄せられる質問と回答をまとめました。元本保証の有無やNISAでの取り扱いなど、基本的な疑問を解消していきましょう。

Q. 債券投資信託は元本保証?

いいえ、元本保証ではありません。

債券投資信託は預貯金とは異なり、投資元本が保証された金融商品ではありません。組み入れている債券の価格は、市場金利の変動などによって日々上下します。

そのため、購入時よりも基準価額が下落したタイミングで売却すると、元本割れとなる可能性があります。

Q. つみたてNISAで債券ファンドは買える?

いいえ、債券100%の投資信託は購入できません。

新NISAの「つみたて投資枠」(旧つみたてNISA)の対象商品は、金融庁が定めた基準を満たすものに限られており、債券のみで運用されるファンドは対象外です。  

しかし、令和8年度(2026年度)の税制改正によりルールが拡充され、つみたて投資枠でも「主に公社債(債券)に投資する投資信託」が対象に加わることが決定しました。

ただし、金融庁による具体的な「対象商品一覧」の更新や、各金融機関での取り扱い開始にはタイムラグがあるため、今すぐにつみたて投資枠で債券ファンドを購入することは難しい状況です(※記事執筆時点)。

そのため、「今すぐに純粋な債券ファンドに投資したい」という場合は、引き続き「成長投資枠」を利用するのが基本となります。今後の対象商品の追加ニュースを注視しておきましょう。

Q. 債券ファンドと個別債券、どちらがよい?

どちらがよいかは、投資家の資金量や投資目的によって異なります。

  • 債券ファンドが向いている人: 少額から分散投資を始めたい投資初心者、運用を専門家に任せたい人、NISAなどの非課税制度を活用したい人。  
  • 個別債券が向いている人: まとまった資金があり、満期まで保有して元本を確保したい人、運用コストを極力抑えたい人。

手軽さや分散効果を重視するなら債券ファンド、元本の安全性を重視し、自分で管理できるなら個別債券、というように、それぞれのメリット・デメリットを理解して選択することが鍵となります。

まとめ

本記事では、債券投資信託の基本的な仕組みからメリット・デメリット、選び方までを解説しました。

債券投資信託は、株式に比べて値動きが穏やかで、少額から手軽に分散投資を始められる点が魅力です。  

金利変動リスクや信用リスク、運用コストといった注意点もありますが、特性を正しく理解すれば、資産全体の安定性を高める有効なツールとなります。

自身のポートフォリオに組み入れることで、リスクを抑えた資産形成が期待できるでしょう。  

まずは少額から、自身の投資目的やリスク許容度に合ったファンドを探してみてはいかがでしょうか。安定的な資産形成への第一歩となるでしょう。

自身の資産状況やリスク許容度に合わせた運用方法を知りたい方は、無料の投資診断を試してみてはいかがでしょうか。

»老後資金の不足リスクと最適な運用方法を3分で診断


自分に必要な資産運用が知りたいあなたへ

目的やリスク許容度に合わせてベストな資産運用を選択しましょう。マネイロは働く世代向けにお金の診断・サービスを提供しています

3分投資診断:将来必要な金額とあなたに必要な投資がわかる

賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる

オンライン無料相談:専門家と一緒に考える資産運用

※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます

※本記事の内容は予告なしに変更することがあります。予めご了承ください

オススメ記事

監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

記事一覧

執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。

一覧へもどる