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国民年金基金で満額いくらもらえる?年齢別・受給額シミュレーション

国民年金基金で満額いくらもらえる?年齢別・受給額シミュレーション

年金2026/02/25
  • #老後資金
  • #自営業者・個人事業主

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自営業やフリーランスなど、国民年金だけでは心もとないと感じる人にとって、国民年金基金は有力な選択肢ですが、「満額ではいくらもらえるの?」と疑問に感じている人もいらっしゃるでしょう。

本記事では、国民年金基金の掛金上限である月額6万8000円を拠出した場合に、将来いくら年金を受け取れるのかを、年齢別にシミュレーションします。ぜひ、将来の老後設計の参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること
  • 国民年金基金の掛金上限は月額6万8000円で、受給額は加入年齢や給付型で決まる
  • 30歳で掛金上限で加入すると、65歳から月額約12万4000円の年金が上乗せされる
  • 終身年金と確定年金を組み合わせることで、ライフプランに合わせた設計が可能


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国民年金基金の「満額」とは?掛金上限と受給額の関係

国民年金基金における「満額」という言葉は、国民年金(老齢基礎年金)の満額とは意味合いが異なります。

ここでは、掛金の上限額と、それがどのように将来の受給額に結びつくのか、基本的な仕組みを解説します。

掛金上限は月額6万8000円

国民年金基金の掛金は、月額6万8000円が上限です。この金額が、事実上の「満額」の掛金といえます。

この上限額は、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している場合、この掛金と合算した金額になります。例えば、iDeCoで月額2万円を拠出している場合、国民年金基金の掛金上限は月額4万8000円です。

自身の資産計画に合わせて、iDeCoと国民年金基金のバランスを考えることが欠かせません。

令和8年(2026年)12月分から掛金上限が引き上げに

国民年金基金の制度は、社会情勢に合わせて見直しが行われています。令和8年(2026年)には掛金上限額の引き上げが予定されているため、確認しておきましょう。

令和7年12月24日に公布された政令により、国民年金基金の掛金上限額は、令和8年12月分の掛金から月額7万5000円に引き上げられる予定です。この変更は、令和9年2月の引き落とし分から適用されます。

これにより、将来の年金額をさらに手厚く準備できる選択肢が広がります。

注意点

ただし、令和8年11月分までの掛金上限は、現行の月額6万8000円のままとなります。

受給額は加入時年齢と給付型で決まる

掛金が同じでも、将来受け取れる年金額は一律ではありません。国民年金基金の受給額は加入時の年齢・性別・給付の型(A型/B型など)・口数によって決まります。

一般的に、加入時の年齢が若いほど、同じ掛金でも受給額は多くなります。これは、運用期間が長くなるためです。

また、給付の型には、生涯にわたって年金が受け取れる「終身年金」と、決められた期間だけ受け取れる「確定年金」があります。どの型を選ぶかによっても、年間の受給額は変動します。

給付型による受給額の違い

国民年金基金の受給額は、どの給付型を選ぶかによっても変わります。給付型は大きく分けて「終身年金」と「確定年金」の2種類があり、それぞれに特徴があります。

自分のライフプランやリスク許容度に合わせて最適な型を選ぶことが大切です。

終身年金A型・B型の特徴

終身年金は、この名の通り生涯にわたって年金を受け取れるタイプです。「人生100年時代」といわれる現代において、長生きリスクに備えられる点が最大のメリットです。

終身年金にはA型とB型の2種類があります。

  • A型:65歳から支給が開始され、15年間の保証期間があります。万が一、年金受給前や保証期間中に亡くなった場合、遺族に一時金が支払われます。
  • B型:A型と同じく65歳から生涯受け取れますが、保証期間はありません。その分、A型よりも毎月の掛金が安く設定されています。

長生きした場合の受取総額は増えますが、早くに亡くなった場合は払い込んだ掛金総額を下回る、いわゆる元本割れのリスクがあります。A型はこのリスクを軽減する仕組みといえます。

確定年金I〜V型の特徴

確定年金は、あらかじめ定められた期間、年金を受け取れるタイプです。受給期間や開始年齢によってI型からV型までの5種類に分かれています。

項目

国民年金基金

国民年金基金

iDeCo

iDeCo

給付額

国民年金基金

確定(加入時に決定)

iDeCo

変動(自己の運用次第)

運用

国民年金基金

基金がまとめて行う

iDeCo

加入者自身が行う

受取期間

国民年金基金

終身年金が基本

iDeCo

原則、有期(最長20年)

掛金上限

国民年金基金

月額6万8000円(iDeCoと合算)

iDeCo

月額6万8000円(基金と合算)

確定年金は、保証期間中に亡くなった場合、残りの期間分の年金に相当する額が遺族一時金として支払われます。

終身年金と比較して、同じ掛金額であれば年間の受給額は多くなりますが、受給期間が終わると給付は終了します。「60代、70代を手厚くしたい」など、特定の期間の収入を補強したい場合に有効です。

組み合わせて加入する方法

国民年金基金では、これらの給付型を柔軟に組み合わせることが可能です。ただし、ルールがあります。

1口目は、必ず終身年金A型またはB型を選択しなければなりません。これは、制度の根幹が老後の生涯にわたる所得保障にあるためです。

2口目以降は、7種類すべての型から自由に組み合わせて選ぶことができます。例えば、以下のような組み合わせが考えられます。

  • 基本保障重視型:1口目をA型、2口目以降もA型を追加して、生涯にわたる年金額を増やす。
  • バランス型:1口目をA型、2口目に確定年金I型を加えて、65歳から80歳までの収入を手厚くしつつ、80歳以降も終身年金で備える。

このように、終身年金で長生きリスクに備えつつ、確定年金で活動的な時期の収入を補うといった、自身のライフプランに合わせた設計が可能です。

掛金上限6万8000円で加入した場合の受給額シミュレーション

実際に掛金上限の月額6万8000円で国民年金基金に加入した場合、将来の年金額はいくらになるのでしょうか。

ここでは、上限6万8000円に近い最大拠出を想定し、男性のケースで、1口目を終身年金A型(15年保証期間付、遺族一時金あり)とし、残りもA型で調整して掛金月額を6万8000円に近づけた場合でシミュレーションします。

(参照:年金額シミュレーション|国民年金基金

30歳で加入した場合

30歳男性(30歳1ヶ月で加入)のケースでは、もっとも上限に近づくのが月額6万5400円(終身年金A型を11口)です。その場合のシミュレーションは以下の通りです。

項目

金額

金額

毎月の掛金

金額

6万5400円

60歳までの掛金総額

金額

約2347万円

65歳からの年金受給額(年額)

金額

約149万6000円

65歳からの年金受給額(月額)

金額

約12万4000円

30歳から加入すると、60歳までの30年間で約2347万円を払い込み、65歳からは国民年金に加えて年間約149万円(月額約12万円)を生涯受け取ることができます。長生きするほど受取総額が増えるのが終身年金の大きな特徴です。

40歳で加入した場合

次に、40歳男性(40歳1ヶ月で加入)のケースを見てみましょう。このケースでは、もっとも上限に近づくのが月額6万7575円(終身年金A型を13口)です。

項目

金額

金額

毎月の掛金

金額

6万7575円

60歳までの掛金総額

金額

約1615万円

65歳からの年金受給額(年額)

金額

約95万円

65歳からの年金受給額(月額)

金額

約7万9000円

40歳から加入した場合、60歳までの20年間で約1600万円を払い込み、65歳からは年間約95万円(月額約8万円)を生涯受け取れます

30歳で加入した場合と比較すると、掛金総額は約732万円少なくなりますが、年間の受給額も50万円以上少なくなります。この差からも、早期に加入するメリットの大きさがわかります。

50歳で加入した場合

最後に、50歳男性(50歳1ヶ月で加入)のケースを見てみましょう。このケースでは、もっとも上限に近づくのが月額6万4400円(終身年金A型を6口)です。

項目

金額

金額

毎月の掛金

金額

6万4400円

60歳までの掛金総額

金額

約766万円

65歳からの年金受給額(年額)

金額

約41万6000円

65歳からの年金受給額(月額)

金額

約3万4000円

50歳からでも、60歳までの10年間で約766万円を払い込むことで、65歳から年間約41万円(月額約3万4000円)の終身年金を確保できます。

加入期間が短くなるため、若い世代と比較すると年金額は少なくなりますが、老後の収入の柱を1つ増やすという点で、50代からの加入も有効な選択肢といえるでしょう。


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国民年金基金の受給額を最大化するポイント

国民年金基金の制度を有効に活用し、将来の受給額をできるだけ多くするためには、いくつかのポイントがあります。

加入時期や掛金の設定方法、税制上のメリットを理解することが、賢い老後資金準備につながります。

できるだけ早く加入する

国民年金基金の受給額を最大化するための一番の基本的なポイントは、1日でも早く加入することです。

前述のシミュレーションでも示した通り、加入時の年齢が若いほど、同じ給付額を確保するための掛金は安くなります。これは、国民年金基金が年齢別掛金制度を採用しており、予定利率や平均余命などをもとに掛金が設計されているためです。

若く加入すればその分長期間加入できるため、将来の年金額をより大きく設計することも可能になります。

例えば、同じ月額約7万円の年金を受け取る場合でも、30歳で加入する場合と40歳で加入する場合では、掛金の総支払額/支払い金額に大きな差が生まれます。

老後資金の準備を考え始めたら、まずはシミュレーションをしてみて、早期加入を検討することが推奨されます。

掛金額は無理のない範囲で設定

将来の年金額を増やしたいからといって、最初から掛金上限額で加入することが必ずしも最善とは限りません。国民年金基金は、原則として自己都合での途中解約ができません。2口目以降は減口できますが、1口目は掛金を払い続ける必要があります。

自営業やフリーランスは収入が変動しやすいため、無理な掛金を設定すると、支払いが困難になるリスクがあります。掛金の支払いが滞ると、この期間に応じて将来の年金額が減額されてしまいます。

国民年金基金は、1口単位で掛金額を調整できます。まずは家計に無理のない範囲で始め、収入に余裕ができた際に増口を検討するのが賢明な方法です。

税制メリットも考慮する

国民年金基金の大きな魅力の1つが、税制上の優遇措置です。支払った掛金は、この全額が「社会保険料控除」の対象となります。

これにより、課税対象となる所得金額が減るため、所得税や住民税の負担が軽減されます。例えば、課税所得400万円の人が年間30万円の掛金を支払った場合、所得税・住民税合わせて約9万円の節税効果が期待できます。

将来の年金を準備しながら、現在の税負担も軽くできる点は、国民年金基金の受給額を考える上で見逃せないポイントです。実質的な負担額を考慮しながら、掛金額を検討するとよいでしょう。

≫老後資金は大丈夫?あなたの本当の不足額をシミュレーション

国民年金基金と他の年金制度との比較

自営業者やフリーランスの方が老後資金を準備する方法は、国民年金基金だけではありません。iDeCo(個人型確定拠出年金)や付加年金、民間の個人年金保険など、さまざまな選択肢があります。

それぞれの制度の特徴を比較し、自身に最適な方法を見つけることが大切です。

iDeCoとの違い

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、国民年金基金と並んで自営業者の方によく利用される制度です。両者の一番の違いは、給付額が確定しているか、運用次第で変動するかという点です。

項目

国民年金基金

国民年金基金

iDeCo

iDeCo

給付額

国民年金基金

確定(加入時に決定)

iDeCo

変動(自己の運用次第)

運用

国民年金基金

基金がまとめて行う

iDeCo

加入者自身が行う

受取期間

国民年金基金

終身年金が基本

iDeCo

原則、有期(最長20年)

掛金上限

国民年金基金

月額6万8000円(iDeCoと合算)

iDeCo

月額6万8000円(基金と合算)

国民年金基金は将来の受給額が見通せる安定性が魅力ですが、iDeCoは運用が上手くいけば受給額を増やせる可能性があります。一方で、iDeCoには元本割れのリスクも伴います。

ポイントの解説

安定性を重視するなら国民年金基金、積極的にリターンを狙いたいならiDeCoという選択が考えられます。両制度は併用も可能なので、それぞれのメリットを活かした組み合わせも有効です。

付加年金との違い

付加年金は、国民年金の第1号被保険者が利用できる、手軽な上乗せ制度です。

毎月の国民年金保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納めることで、将来の老齢基礎年金に「200円 × 付加保険料を納付した月数」の金額が加算されます。

例えば、20年間(240月)納付した場合、年間の受給額が4万8000円(200円×240月)増えます。2年間年金を受け取れば、支払った保険料の元が取れる計算になり、コストパフォーマンスがよい制度です。

ただし、国民年金基金と付加年金は併用できません。どちらか一方を選択する必要があります。

少額から手軽に始めたい場合は付加年金、より手厚い保障を求める場合は国民年金基金が向いているといえるでしょう。

個人年金保険との違い

個人年金保険は、民間の保険会社が提供する貯蓄型の保険商品です。公的な制度である国民年金基金とは、いくつかの点で異なります。

一番の違いは税制上の取り扱いです。国民年金基金の掛金は全額が社会保険料控除の対象です。

一方、個人年金保険は、「個人年金保険料税制適格特約」を付加した契約のみ保険料が「個人年金保険料控除」の対象となり、控除額には上限があります(所得税で最大4万円、住民税で最大2万8000円)。

このため、節税効果という点では国民年金基金のほうが有利です。

一方で、個人年金保険は商品の種類が豊富で、外貨建てや変額タイプなど、より多様なニーズに対応できる商品があります。

公的制度の安定性をとるか、民間商品の多様性をとるか、自身の考え方によって選択が変わってくるでしょう。

国民年金基金に関するよくある質問

国民年金基金への加入を検討するにあたり、多くの人が抱きやすい疑問についてまとめました。掛金額の変更や受給開始年齢など、具体的な点を確認しておきましょう。

Q. 掛金上限まで払うと年金はいくら増える?

加入時の年齢によって異なります。例えば、終身年金A型を中心に掛金上限(月額約6万8000円)で加入した場合、65歳から受け取れる年金額の目安は以下の通りです。

  • 30歳男性:年間 約149万円(月額 約12万4000円)
  • 40歳男性:年間 約95万円(月額 約7万9000円)

正確な金額は、性別や選択する給付型によって変動するため、国民年金基金Webサイトのシミュレーターで試算することをおすすめします。

Q. 途中で掛金額を変更できる?

加入後に2口目以降の口数を減らす(減口する)ことはできます。

また、収入に余裕ができた場合などに、掛金の上限(月額6万8000円)の範囲内で口数を増やす(増口する)ことも可能です。

最初の掛金設定は将来の収入変動も考慮し、無理のない範囲で行うことが重要です。

Q. 国民年金基金は何歳から受け取れる?

年金の受給開始年齢は、選択する給付の型によって異なります。

  • 終身年金A型・B型、確定年金I型・II型:原則として65歳から受給開始となります。
  • 確定年金III型・IV型・V型60歳から受け取ることができます。

自身の引退プランに合わせて、60歳から受け取り始めるか、65歳から受け取り始めるかを選択することが可能です。

まとめ

国民年金基金は、自営業者やフリーランスの方が老後の所得を増やすための有効な公的制度です。掛金の上限である月額6万8000円で加入した場合、加入時の年齢が若いほど多くの年金を受け取ることができます。

受給額は、加入年齢だけでなく、終身年金確定年金といった給付の型の選択によっても変動します。自身のライフプランに合わせて、最適な組み合わせを設計することが鍵となります。

将来の安心のために、まずは国民年金基金のシミュレーターなどを活用して、自身のケースではいくらもらえるのかを確認することから始めてみるのがおすすめです。

国民年金基金は老後資金を準備する上で有効な手段ですが、自分の状況に合っているかどうかの確認も大切です。まずは将来どのくらいの資金が必要になるのか、簡単なシミュレーションで把握してみましょう。 

≫老後資金は足りる?あなたの本当の不足額を3分で診断


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将来、お金の不安なく生活していくため、老後に必要な資金を早めに把握し、計画的に準備を始めましょう。マネイロでは、老後資金づくりをサポートする無料ツールを利用いただけます。

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監修
森本 由紀
  • 森本 由紀
  • ファイナンシャルプランナー/AFP(日本FP協会認定)/行政書士

行政書士ゆらこ事務所(Yurako Office)代表。愛媛県松山市出身。神戸大学法学部卒業。法律事務所事務職員を経て、2012年に独立開業。メイン業務は離婚協議書作成などの協議離婚のサポート。離婚をきっかけに自立したい人や自分らしい生き方を見つけたい人には、カウンセリングのほか、ライフプラン、マネープランも含めた幅広いアドバイスを行っている。法律系・マネー系サイトでの記事の執筆・監修実績も多数。

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執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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