
銀行口座を持ちすぎるデメリットとは?適切な口座数と整理のポイントを解説
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「学生時代に作った口座がそのままになっている」「転職や引っ越しで使わない口座が増えてしまった」など、銀行口座の持ちすぎに心当たりはありませんか。
複数の口座を放置すると、管理が煩雑になるだけでなく、思わぬ手数料が発生する可能性もあります。
本記事では、銀行口座を持ちすぎることの具体的なデメリットと、家計管理がしやすくなる適切な口座数について、お金の専門家が解説します。
口座を整理する手順も紹介しますので、自身の資産管理を見直すきっかけにしてみてください。
- 銀行口座の持ちすぎは、管理の手間、コスト増、セキュリティリスクなどのデメリットがある
- 長期間利用しないと「未利用口座管理手数料」や「休眠預金」になる可能性がある
- 適切な口座数は目的別に3〜4つが目安。不要な口座は解約して整理することが重要
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銀行口座を持ちすぎると何が問題なのか
銀行口座の数が増えすぎると、いくつかの問題が生じる可能性があります。
具体的には
- キャッシュカードやパスワードの管理が煩雑になる
- 資産の全体像が把握しにくくなる
- 口座間の資金移動で余計な手数料がかかる
といった点が挙げられます。
また、長期間利用しない口座を放置することで、不正利用などのセキュリティリスクも高まるため注意が必要です。
管理の手間が増える
銀行口座の数が増えるほど、管理の手間は増加します。
口座ごとに通帳やキャッシュカードが存在し、インターネットバンキングを利用する場合はIDやパスワードも個別に管理しなければなりません。
これらの情報が混在すると、いざという時に必要な情報が見つからなかったり、暗証番号を忘れてしまったりする可能性が高まります。
また、引っ越しをした際には、すべての銀行で住所変更の手続きが必要になるなど、各種手続きの手間も口座の数に比例して増加します。
資産の全体像が把握しにくい
複数の銀行口座に預金が分散していると、自分が保有する総資産額を正確に把握することが難しくなります。
各口座の残高を個別に確認する必要があるため、全体の資産状況が見えにくくなるのです。
総資産が把握できていないと、効果的な貯蓄計画や資産運用の戦略を立てることが困難になります。
お金の流れが不明確になることで、意図せず無駄遣いをしてしまうなど、結果として資産形成の妨げになる可能性も考えられます。
振込手数料などのコストが発生
複数の銀行口座を使い分ける際、口座間で資金を移動させる機会が増えます。この時、異なる銀行への振込には手数料が発生するのが一般的です。
例えば、給与が振り込まれるA銀行から貯蓄用のB銀行へ毎月お金を移す場合、都度振込手数料がかかる可能性があります。
1回あたりの手数料は数百円程度でも、年間で考えると無視できないコストになるでしょう。
ATMを利用して現金を引き出し、別のATMで入金する方法もありますが、時間帯や曜日によってはATMの利用手数料がかかる場合もあるため、注意が必要です。
セキュリティリスクが高まる
保有する銀行口座の数が増えると、それにともないセキュリティリスクも高まります。
口座が多いということは、不正利用の標的となる可能性のある金融機関の数が増えることを意味します。
長期間利用していない口座は残高の変動を確認する機会が少ないため、万が一不正な引き出しなどがあっても発見が遅れがちです。
知らないうちに犯罪の温床として利用されてしまうといった事態も考えられます。
不要な口座を解約し、管理する口座を絞ることは、自身の資産を不正利用のリスクから守る上でも欠かせません。

見落としがちな金銭的デメリット
銀行口座を持ちすぎることには、管理の手間だけでなく、直接的な金銭的デメリットも存在します。
注意したいのが、長期間利用していない口座に対して課される「未利用口座管理手数料」や、預金が「休眠預金」として扱われてしまうリスクです。
これらのデメリットを理解し、不要なコストを発生させないための対策が求められます。
未利用口座管理手数料が課される可能性
近年、多くの金融機関で、長期間取引のない口座に対して「未利用口座管理手数料」を導入する動きが広がっています。
これは、口座を維持するためのコストを預金者が一部負担するものです。
例えば、りそな銀行では2年以上利用がない口座に年間1320円、三菱UFJ銀行では2021年7月以降に開設された口座で2年以上未利用の場合に年間1320円の手数料が課されることがあります。
これらの手数料は、預金残高から自動的に引き落とされます。残高が手数料に満たない場合は、残高全額が引き落とされた上で口座が解約されるケースもあります。
知らないうちに預金が目減りする事態を避けるためにも、使わない口座は整理することが推奨されます。
休眠預金になるリスク
10年以上、入出金などの取引がない銀行口座は「休眠預金」として扱われる可能性があります。これは「休眠預金等活用法」という法律に基づく制度です。
休眠預金になると、この口座の預金は預金保険機構に移管され、NPO法人などが行う民間の公益活動の資金として活用されます。
2019年1月からこの制度は始まっており、毎年多くの預金が休眠預金となっています。
もちろん、休眠預金になった後でも、取引のあった金融機関の窓口で手続きをすれば、預金を引き出すことは可能です。
しかし、手続きには手間と時間がかかるため、普段から利用しない口座は整理しておくほうが賢明といえるでしょう。
インターネットバンキング利用料
多くの銀行ではインターネットバンキングを無料で利用できますが、一部のサービスや機能については手数料が発生する場合があります。
また、直接的な利用料ではありませんが、三井住友銀行が導入している「デジタル未利用手数料」のように、インターネットバンキング(SMBCダイレクト)を長期間利用していない場合に手数料が課されるケースも出てきています。
これは、2021年4月1日以降に開設された普通預金口座で、2年以上SMBCダイレクトのログインがなく、かつ残高が1万円未満などの条件に合致した場合に適用されます。
このように、口座を持っているだけで、利用状況によっては意図しないコストが発生する可能性があるため、定期的な見直しが肝となります。

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銀行口座はいくつ持つのが適切か
銀行口座を持ちすぎることのデメリットを解説しましたが、では一体いくつ持つのが適切なのでしょうか。
結論からいうと、最適な口座数は個人のライフスタイルや資産状況によって異なります。
しかし、一般的に管理がしやすく、かつ効率的な家計運営に役立つとされる目安は存在します。
世間の平均的な保有数と、専門家が推奨する目的別の口座数について見ていきましょう。
世間の平均は4つ以上が約47%
世間一般では、複数の銀行口座を保有している人が多数派です。
マイボイスコム株式会社が2025年4月に実施した最新の調査(第5回)によると、所有している銀行口座の数は「3個」と回答した層が一番多いボリュームゾーンでした。
【2025年4月調査】
- 1個:11.3%
- 2個:18.1%
- 3個:22.6%(ボリュームゾーン)
- 4個:15.8%
- 5個:13.3%
さらに、「5個以上」と回答した人が全体の3割強(30%超)を占めており、「4個」保有している人を含めると、非常に多くの人が4つ以上の口座を保有している計算になります。
一方で、「2個」以下の口座しか持たない人や「1個」のみの人は相対的に少なく、現代では3つ以上の口座を用途に合わせて使い分けるスタイルが主流となっていることがわかります。
目的別に3〜4つが管理しやすい
専門家の視点から推奨されるのは、目的別に3つから4つの口座を使い分ける方法です。これにより、お金の流れが明確になり、計画的な資産管理が可能になります。
基本的な使い分けの例は以下の通りです。
- 生活費用口座(メインバンク): 給与の受け取りや家賃、公共料金、クレジットカードなどの固定費の引き落としに利用します。日常的な入出金はこの口座に集約します。
- 貯蓄用口座: 将来のための貯蓄専用の口座です。給与が振り込まれたら、まず決まった額をこの口座に移す「先取り貯蓄」を実践します。普段は引き出さないようにすることが欠かせません。
- 緊急用口座: 病気や怪我、冠婚葬祭といった予期せぬ出費に備えるための口座です。生活費の3ヶ月分から半年分程度を目安に準備しておくと安心です。
さらに、株式投資や投資信託を行う場合は、これらに加えて「投資用口座」を設けると、資産運用の状況がより把握しやすくなります。
目的が明確でない口座は整理対象
なんとなく保有している口座や、過去に使っていたものの現在はほとんど利用していない口座は、整理の対象と考えるべきです。
目的が明確でない口座は、管理の目が届きにくく、デメリットの温床になりやすいからです。
例えば、残高がほとんどないまま放置されている口座は、未利用口座管理手数料によって残高がゼロになり、自動的に解約される可能性があります。
また、休眠預金になってしまい、引き出す際に煩雑な手続きが必要になることも考えられます。
「生活費」「貯蓄」「緊急用」「投資用」といった明確な役割を割り振れない口座は、資産管理をシンプルにし、リスクを減らすためにも解約を検討するのが賢明です。
口座を整理する具体的な手順
増えすぎた銀行口座を整理したいと思っても、何から手をつければよいか分からないという人もいるでしょう。
ここでは、口座を整理するための具体的な手順を4つのステップに分けて解説します。
この手順に沿って進めることで、スムーズに必要な口座と不要な口座を仕分け、管理しやすい状態にすることができます。
保有口座の棚卸しをする
口座整理の最初のステップは、自身が保有しているすべての銀行口座をリストアップし、現状を正確に把握することです。
通帳やキャッシュカードをすべて集め、どの金融機関の、どの支店の口座を持っているのかを一覧にまとめましょう。
長年使っていない口座の場合、存在自体を忘れている可能性もあります。記憶を頼りにするだけでなく、手元にある資料をすべて確認することが必須です。
この「棚卸し」作業を行うことで、整理すべき口座の全体像が明確になります。
各口座の使用状況を確認
次に、リストアップした各口座の現在の使用状況を確認します。具体的には、以下の項目をチェックしていくとよいでしょう。
- 最終取引日: いつ、どのような取引を最後に行ったか。
- 残高: 現在いくら預金があるか。
- 自動引き落とし・振込の設定: 公共料金やクレジットカードの引き落とし、定額自動送金などの設定が残っていないか。
自動引き落としの設定が残っている口座を解約してしまうと、支払いが滞る原因になります。
記帳やインターネットバンキングで取引履歴を確認し、現在も動いている口座なのか、完全に放置されている口座なのかを正確に分類しましょう。
解約する口座を決める
口座の棚卸しと使用状況の確認が終わったら、次はいよいよ解約する口座を決定します。
前述した「生活費」「貯蓄」「緊急用」といった目的別の分類を参考に、残す口座と解約する口座を仕分けましょう。
以下の基準に当てはまる口座は、解約の候補と考えられます。
- 1年以上取引がない
- 残高がほとんどない
- 他の口座と目的が重複している
- 引っ越しや転職により、ATMや支店が遠くなり不便になった
将来使う可能性が少しでもある場合は無理に解約する必要はありませんが、明確な目的がない口座は整理することで、管理の手間やリスクを減らすことができます。
解約手続きの進め方
解約する口座を決めたら、実際に手続きを進めます。
一般的に、銀行口座の解約は、この銀行の窓口で行います。口座を開設した支店(取引店)でなくても、最寄りの支店で手続き可能な場合が多いです。
手続きには、以下のものが必要になるのが原則です。
- 通帳
- キャッシュカード
- 届出印
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
もし通帳やキャッシュカード、届出印を紛失してしまった場合でも、解約は可能です。その際は、金融機関で紛失の届出を行った上で、本人確認を厳格に行うなどの手続きを経て解約に進むのが一般的です。
手続き方法は金融機関によって異なるため、事前に電話やWebサイトで必要書類や手順を確認しておくとスムーズです。
口座を減らさずに管理を楽にする方法
仕事の都合や個人的な理由で、どうしても口座の数を減らせないという場合もあるでしょう。
この場合は、管理方法を工夫することで、複数の口座を効率的に把握することが可能です。
ここでは、口座を減らさずに管理の負担を軽減するための3つの方法を紹介します。
家計簿アプリで一元管理
複数の銀行口座の情報を一元管理するのに役立つのが、家計簿アプリです。多くの家計簿アプリには、銀行口座やクレジットカードと連携する機能が備わっています。
一度連携設定をすれば、各口座の残高や入出金履歴がアプリ上に自動で反映されるため、個別にインターネットバンキングへログインして確認する手間が省けます。
資産全体の状況をスマートフォン1つでいつでも手軽に把握できるようになり、お金の流れの「見える化」が実現します。
これにより、どの口座にどれだけ資産があるかが一目瞭然となり、管理の負担を大幅に軽減できます。
パスワード管理ツールの活用
インターネットバンキングを利用する上で煩雑になりがちなのが、口座ごとのIDとパスワードの管理です。
セキュリティのためには口座ごとに異なる複雑なパスワードを設定することが推奨されますが、すべてを記憶するのは困難です。
そこで役立つのが、パスワード管理ツールやアプリです。
これらのツールを使えば、複数のIDとパスワードを暗号化された安全な状態で一元管理できます。マスターパスワードを1つ覚えておくだけで、各サイトへのログイン情報を安全に呼び出すことが可能です。
これにより、パスワード忘れのリスクを減らし、セキュリティレベルを保ちながらスムーズに各口座へアクセスできるようになります。
定期的な見直しの習慣化
口座の数を減らせない場合でも、定期的に保有口座を見直す習慣をつけることが鍵となります。
年に1回、あるいは半年に1回など、タイミングを決めてすべての口座の利用状況を確認しましょう。
この見直しによって、以下のような点を確認します。
- 登録している住所や連絡先に変更はないか
- 長期間利用していない口座はないか
- 各銀行の手数料体系に変更はないか
住所変更を怠っていると、休眠預金になる前の重要なお知らせが届かない可能性があります。
定期的な見直しを習慣化することで、口座を放置することによるリスクを未然に防ぎ、常に最適な状態で資産を管理することができます。
複数口座を持つメリットも理解しておく
銀行口座の持ちすぎにはデメリットがある一方で、複数の口座を計画的に使い分けることには多くのメリットがあります。
デメリットを回避しつつ、メリットを最大限に活用することが、賢い資産管理の鍵となります。
ここでは、複数口座を持つことの主な3つのメリットを再確認しておきましょう。
目的別の管理がしやすい
複数の銀行口座を持つ最大のメリットは、目的別にお金を管理できる点です。
「生活費」「貯蓄」「投資」など、お金の役割に応じて口座を分けることで、資金の流れが明確になります。
例えば、給与振込口座から毎月決まった額を貯蓄用口座へ自動的に移す仕組みを作れば、「あるだけ使ってしまう」という事態を防ぎ、計画的に貯蓄を進めることができます。
お金の使い道がはっきりすることで、無駄遣いの抑制にもつながり、資産形成を加速させることが可能です。

銀行破綻リスクの分散
取引している金融機関が破綻した場合に備えられる「預金保険制度(ペイオフ)」があります。1つの金融機関につき保護される預金は、定期預金や利息のつく普通預金などの場合、1つの金融機関につき「預金者1人当たり:元本1000万円とその利息まで」と定められています。
そのため、1000万円を超える預金がある場合、複数の銀行に資産を分けて預けることで、このリスクを分散できます。
例えば、2000万円の預金を1つの銀行に預けていると、破綻時には1000万円しか保護されませんが、2つの銀行に1000万円ずつ分けていれば、全額が保護の対象となります。
また、システムトラブルなどで一時的に口座が利用できなくなるリスクにも、別の銀行口座があれば対応できるというメリットもあります。
各銀行の特典を活用できる
金融機関はそれぞれ、顧客獲得のために独自のサービスや特典を提供しています。
複数の銀行口座を持つことで、これらの特典を組み合わせて活用できるのも大きなメリットです。
例えば、以下のような特典が挙げられます。
- A銀行: 他行宛の振込手数料が月5回まで無料
- B銀行: 提携コンビニATMの利用手数料が24時間無料
- C銀行: 普通預金の金利が他の銀行より高い
- D銀行: 提携サービスの利用でポイント還元率がアップ
生活費用口座は手数料が優遇されているA銀行やB銀行、貯蓄用口座は金利の高いC銀行、といったように、それぞれの銀行の「よいところ取り」をすることで、よりお得に、効率よく資産を管理することが可能になります。
銀行口座の持ちすぎに関するよくある質問
ここでは、銀行口座の持ちすぎに関してよく寄せられる質問とこの回答をまとめました。
使わない口座は解約すべき?
はい、将来的に使う予定が全くない口座は解約することが推奨されます。
放置しておくと、未利用口座管理手数料が課されたり、休眠預金になったりする可能性があります。
また、不正利用のリスクを減らす観点からも、管理する口座は絞っておくほうが安全です。
休眠預金になったお金は戻る?
はい、戻ります。
休眠預金になった後でも、取引のあった金融機関の窓口で本人確認などの所定の手続きを行えば、預金を引き出すことが可能です。
ただし、手続きには手間がかかるため、休眠預金になる前に口座を整理しておくことが望ましいでしょう。
(参考:長い間、お取引のない預金等はありませんか?:金融庁)
口座を持ちすぎると何個から問題?
「何個以上は問題」という明確な基準はありません。
重要なのは、自身がすべての口座の目的と残高をきちんと把握し、管理できているかどうかです。
一般的には、目的別に3〜4つ程度に絞ると管理しやすいといわれています。自身が管理しきれないと感じる数になった時が、整理を検討するタイミングといえるでしょう。
まとめ
銀行口座を持ちすぎることは、管理の手間が増え、資産状況が把握しにくくなるだけでなく、未利用口座管理手数料や休眠預金といった金銭的なデメリットにもつながります。
自身の資産を効率的かつ安全に管理するためには、保有する口座の数を適切に保つことが大切です。
一般的には、「生活費用」「貯蓄用」「緊急用」といった目的別に3〜4つの口座を使い分けるのが管理しやすい目安とされています。
本記事で紹介した手順を参考に、一度自身の保有口座を棚卸しし、使っていない口座がないか確認してみましょう。
定期的な見直しを習慣づけ、すっきりとした家計管理を目指すことが、着実な資産形成への第一歩となります。
自身の資産状況を正しく把握し、最適な管理方法を見つけることが大切です。まずは、簡単な診断で自身の家計の状況を確認してみませんか。
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