FIROとは?FIREとの違い&「働く・休むを選べる自由」を手に入れる方法
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「経済的に自立したいけれど、完全に仕事を辞めるのは不安」「FIREを目指しているが、本当に自分に合っているのか疑問」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
本記事を読めば、完全リタイアを目指すFIREとは異なる新しいライフスタイル「FIRO」の全貌がわかります。自身の価値観に合った、より柔軟なキャリアプランを描くためのヒントが見つかるでしょう。
- FIROとFIREの根本的な違い
- FIROが持つメリットと注意点
- 自分にFIROが向いているかの判断基準
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FIRO(ファイロ)とは何か?基本的な考え方
FIROとは「Financial Independence, Retire Optional」の略語で、「経済的自立と選択的退職」と訳される、新しいライフスタイルの概念です。
一般的な「FIRE(早期リタイア)」の派生形として提唱されており、資産収入などで生活できる経済的な基盤を築きながらも、完全なリタイアはせず、働くか休むかを自分で自由に選択できる状態を目指すライフスタイルです。
FIREのように「リタイア」をゴールにするのではなく、「選択肢を持つこと」に重きを置く、より柔軟な考え方として注目されています。
FIROの定義と意味
FIROは、「Financial Independence(経済的自立)」と「Retire Optional(選択的退職)」という2つの要素から成り立っています。
Financial Independence(経済的自立)
これは、株式の配当金や不動産収入といった資産から得られる収入だけで、日々の生活費を賄える状態を指します。労働収入に依存しないため、経済的な安定性が確保されます。
Retire Optional(選択的退職)
これは、リタイア(退職)が義務ではなく、あくまで選択肢の1つである状態を意味します。経済的に自立しているため、いつでも仕事を辞めることはできますが、やりがいや社会とのつながりを求めて働き続けることも自由に選べます。
この2つを組み合わせたFIROは、「いつでも辞められる」という精神的な余裕を持ちながら、自分の意思で働き続けるという、自由度の高い生き方を実現する考え方です。
なぜ今FIROが注目されているのか
近年、FIROという考え方が注目を集めている背景には、社会や個人の価値観の変化があります。
人生100年時代の到来
平均寿命が延び、「人生100年時代」といわれる現代において、40代や50代で完全にリタイアしてしまうと、その後の人生が長すぎると感じる人が増えています。働くことを通じて社会との関わりや生きがいを持ち続けたいというニーズが、FIROの考え方と合致しています。
働き方の多様化
終身雇用制度が過去のものとなり、副業やフリーランス、リモートワークといった多様な働き方が広まりました。1つの会社に依存せず、自分のペースで仕事を設計できる環境が整ったことも、FIROが現実的な選択肢として受け入れられるようになった要因の1つです。
FIREの課題への気づき
FIREを達成した人の中から「リタイア後の生活が退屈」「社会から孤立したように感じる」といった声が聞かれるようになりました。このことから、必ずしも「完全に働かないこと」が幸せとは限らないという認識が広まり、よりバランスの取れたFIROに関心が集まっています。
FIREとFIROの違いを比較
FIREとFIROは、どちらも「経済的自立」を目指す点で共通していますが、この先のゴールが異なります。FIREが「早期リタイア」を目的とするのに対し、FIROは「リタイアを選択できる自由」を重視します。
この違いは、必要な資産額や働き方、ライフスタイルにも影響を与えます。ここでは、両者の違いを具体的に比較し、どちらが自分に合っているかを考えていきましょう。
目指すゴールの違い
FIREとFIROの一番根本的な違いは、目指すゴールにあります。
FIREが目指すのは「経済的自立と早期退職」の言葉通り、労働から解放されることです。一方、FIROが目指すのは「経済的自立と選択的退職」であり、働くか休むかを自分で選べる状態を手に入れることです。
以下の表で、両者の価値観の違いを整理します。
このように、FIREは「働かない自由」を追求するのに対し、FIROは「働き方を選べる自由」を重視する点で異なります。
必要な資産額の違い
目指すゴールが異なるため、FIREとFIROでは目標とすべき資産額にも違いが生まれます。
FIREの場合
FIREでは、リタイア後の生活費のすべてを資産収入で賄う必要があります。この目標額の目安として有名なのが「4%ルール」です。これは、「年間支出の25倍の資産を築けば、年利4%で運用することで資産を減らさずに生活できる」という考え方です。
- 計算例:年間支出が400万円の場合、必要な資産は 400万円 × 25 = 1億円 となります。※税金・手数料は考慮せず
FIROの場合
一方、FIROは働き続けることを前提としているため、必ずしも生活費のすべてを資産収入でカバーする必要はありません。そのため、FIREよりも少ない資産額で達成が可能です。
例えば、年間支出400万円で、労働収入(フルタイム)が500万円、資産収入が200万円ある場合で考えてみましょう。
仮に現在のフルタイム労働を辞めたとしても、資産収入が200万円あるため、残り200万円を副業やパートなどで稼げれば生活費を賄えることになります。つまり、必ずしも生活のためにフルタイム労働をしなくてもよく、「辞めて好きな仕事をする」という選択肢も選べるようになります。
- 計算例:年間支出400万円のうち、半分の200万円を資産収入で賄える場合、必要な資産は 200万円 × 25 = 5000万円 となり、FIREに比べて目標達成のハードルが下がります。※税金・手数料は考慮せず
実際にフルタイム労働を終えてフリーランスやパートで生活費の一部を稼ぐスタイルに移行した場合、「サイドFIRE」「バリスタFIRE」といった種類のFIREを達成したことになります。
つまり、「辞めるオプションを持った状態で働き続ける」のがFIROです。

働き方・ライフスタイルの違い
FIREとFIROでは、理想とする働き方やライフスタイルも異なります。
FIREのライフスタイル
FIREを達成した後は、基本的に労働から完全に離れます。日々の時間を趣味や旅行、家族との時間、ボランティア活動など、仕事以外の活動に自由に使うことができます。
FIROのライフスタイル
FIROでは、働くことを人生の一部として捉え続けますが、この関わり方は自由です。例えば、以下のような柔軟な働き方が可能になります。
- 波のようなキャリア:数年間集中的に働いて資産を増やし、その後1年間は長期休暇を取って海外で暮らす。そしてまた興味のあるプロジェクトに復帰するといった、働く期間と休む期間を繰り返すスタイルです。
- 多様な働き方の選択:正社員にこだわらず、プロジェクト単位の契約や週3日勤務、あるいは好きなことでの副業など、自分のペースに合わせた働き方を選びます。
FIROは、キャリアを一度きりで終わらせるのではなく、人生のステージに合わせて働き方をデザインしていく、より現代的なライフスタイルといえるでしょう。
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FIROのメリットとデメリット
FIROは柔軟な働き方を実現できる魅力的なライフスタイルですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここではFIROの利点と注意点を両面から解説します。
FIROのメリット
FIROを目指すことには、FIREにはない多くのメリットがあります。
達成のハードルがFIREより低い
働き続けることを前提とするため、目標資産額がFIREよりも少なくて済みます。これにより、より多くの人が現実的な目標として資産形成に取り組むことができます。
精神的な余裕が生まれる
「いつでも仕事を辞められる」という経済的な後ろ盾は、精神的な余裕につながります。苦手な人間関係や理不尽な要求にも毅然と対応でき、結果として仕事のパフォーマンスが向上する可能性もあります。
社会とのつながりや生きがいを維持できる
仕事を続けることで、社会との接点を持ち続け、孤立感や目的喪失を防ぐことができます。また、働くことを通じて自己実現や社会貢献を続けることは、人生の充実感にもつながります。
収入源の多角化によるリスク分散
資産収入に加えて労働収入もあるため、経済的な安定性が高まります。株価の暴落などで資産収入が減少した場合でも、労働収入がセーフティネットとして機能します。
FIROのデメリット・注意点
多くのメリットがある一方で、FIROにはいくつかのデメリットや注意すべき点も存在します。
完全な自由時間は得られない
働き続けることを選択する以上、労働に一定の時間を割く必要があります。FIREほど多くの時間を自分の好きなことに使えるわけではありません。
中途半端な状態に陥るリスク
「いつでも辞められる」という安心感が、かえってキャリアチェンジや独立といった大きな決断を先延ばしにする原因になることもあります。現状維持に甘んじてしまう可能性も考慮する必要があります。
働くモチベーションの維持
経済的に「働かなくてもよい」状態になると、仕事への意欲を維持するのが難しくなる場合があります。なぜ働き続けるのか、自分なりの目的や目標を明確にしておくことが欠かせません。
スキルの陳腐化リスク
長期休暇などを挟む「波のようなキャリア」を実践する場合、市場の動向や必要なスキルが変化している可能性があります。休暇中も自己研鑽を続けるなど、自身の市場価値を維持する努力が求められます。
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FIROに向いている人・向いていない人
FIROはすべての人にとって最適な選択肢とは限りません。自身の性格や仕事に対する価値観によって、向き不向きがあります。
ここでは、FIROというライフスタイルがどのような人に適しているのか、また、むしろFIREを目指したほうがよいのはどのような人なのか、具体的な特徴を挙げて解説します。
FIROに向いている人
以下のような考え方や価値観を持つ人は、FIROというライフスタイルに適しているといえるでしょう。
働くこと自体は嫌いではない人
「仕事から完全に解放されたい」とまでは思わず、仕事にやりがいや楽しみを感じている人はFIROに向いています。
何もしない生活に不安や退屈を感じる人
完全にリタイアして何もすることがない状態よりも、適度に働きながら社会とのつながりを持ち続けたいと考える人もFIREするよりも幸福度が上がる可能性があります。
極端な節約や我慢をしたくない人
FIRE達成のために過度な節約生活を送るよりも、現在の生活も楽しみながら、将来の自由を少しずつ手に入れたいと考える、バランス重視の人も働きながら余裕のある生活を送るほうが日々が充実するでしょう。
仕事とプライベートのメリハリをつけたい人
集中的に働く時期と、趣味や旅行に没頭する時期を自分でコントロールしたい人はFIROの柔軟な働き方が向いています。人生のオンとオフを自分のペースで切り替えたいと考えている人にぴったりのライフスタイルです。
FIROに向いていない人
一方で、次のようなタイプの人は、FIROよりもFIREを目指すほうが合っている可能性があります。
労働から完全に解放されたい人
仕事はあくまで生活のための手段と考えており、一刻も早く労働から解放され、時間的な自由を最優先したい人は、働き続けるよりもリタイアを目指すほうがよいでしょう。
現在の仕事に強いストレスを感じている人
仕事内容や人間関係に強い苦痛を感じており、「働き続ける」という選択肢自体を考えたくない人もFIREのほうが向いているといえます。
仕事以外に明確な生きがいがある人
趣味や家族との時間、ボランティア活動など、仕事以外に情熱を注ぎたい対象がはっきりと決まっている人はFIROで労働に時間を割くよりも、FIREで自由な時間を手に入れたほうが幸福度が増すでしょう。
シンプルなライフプランを好む人
働くか休むかをこの都度考えるのではなく、「リタイア後は働かない」というシンプルな計画を立て、資産管理に集中したい人もFIREのほうが向いています。
FIROに関するよくある質問
ここまでFIROについて解説してきましたが、まだ具体的な疑問点もあるかもしれません。このセクションでは、FIROに関してよくある疑問・質問とその回答をまとめました。
Q. FIREとFIROはどちらがおすすめ?
どちらがよいかは、個人の価値観や仕事に対する考え方次第です。労働から完全に解放されたいならFIRE、仕事にやりがいを感じつつ選択の自由を得たいならFIROが向いています。
自身の理想のライフスタイルを軸に判断するとよいでしょう。
Q. FIROに必要な資産額は?
FIROは働き続けることが前提のため、FIREで目安とされる「年間生活費の25倍」よりも少ない資産で実現可能です。例えば、生活費の半分を資産収入で賄う場合、年間生活費の12.5倍程度が1つの目安になります。
ただし、これは個人の働き方やリスク許容度によって変動します。
Q. FIROは何歳から目指すべき?
FIROを目指すのに決まった年齢はありません。資産形成は早く始めるほど複利の効果を活かせるため有利ですが、40代や50代からでも十分に目指せます。
大切なのは、年齢にかかわらず「FIROを目指す」と決意し、資産形成やスキルアップなどの行動を今日から始めることです。
まとめ
本記事では、新しいライフスタイルであるFIROについて、FIREとの違いやメリット・デメリットを解説しました。
FIROは「経済的自立と選択的退職」を目指し、働くか休むかを自分で選べる自由を手に入れる考え方です。完全リタイアをゴールとするFIREに比べて達成のハードルが低く、社会とのつながりを保ちながら柔軟な働き方を実現できる点が魅力です。
どちらのスタイルが合っているかは、自身の価値観や仕事に対する考え方によって異なります。まずは自身の理想の人生を思い描き、この実現に向けた第一歩として、家計の見直しや資産状況の把握から始めてみましょう。
またFIROを達成するには、将来の必要額を把握しておくことも大切です。無料のシミュレーションツールで「自分の不足額」をチェックしてみましょう。
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監修
高橋 明香
- ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者
みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。

