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アパート経営を会社員が始めるには?副業規定・融資・節税まで徹底解説

アパート経営を会社員が始めるには?副業規定・融資・節税まで徹底解説

資産運用2026/06/09

    給与以外の収入源として、アパート経営に興味を持つ会社員が増えています。しかし、副業規定や融資、税金など、何から手をつければよいか分からないことも多いでしょう。

    本記事では、会社員がアパート経営を始めるメリットや注意点、成功へのステップを専門家が網羅的に解説します。

    この記事を読んでわかること
    • 会社員がアパート経営を始めるメリットとリスク
    • 副業禁止規定とアパート経営の関係性
    • アパート経営における節税の仕組みと確定申告の基本


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    会社員がアパート経営を始める5つのメリット

    会社員がアパート経営を始めることには、多くのメリットがあります。

    安定した収入がある会社員だからこそ得られる融資の有利さや、本業と両立しやすい運営体制、さらには節税効果や生命保険代わりになる側面まで、5つのメリットを具体的に解説します。

    融資審査が通りやすい

    アパート経営の初期費用は高額になるため、多くの人が金融機関のアパートローンを利用します。金融機関が融資審査で重視するのは、申込者の返済能力と信用力です。

    その点、毎月決まった給与収入がある会社員は、収入が不安定になりがちな自営業者などに比べて「安定した返済能力がある」と評価されやすく、融資審査で有利に働きます。

    ポイントの解説

    会社員は安定した給与収入があるため、金融機関から一定の信用を得やすい傾向があります。ただし、融資審査では本人の年収や勤続年数だけでなく、物件の収益性、担保評価、自己資金、既存借入の状況なども総合的に判断されます。

    中でも、勤続年数が長く、企業の規模が大きいほど信用力は高まり、よりよい条件で融資を受けられる可能性が高まります。

    毎月の安定した家賃収入

    アパート経営の魅力の1つは、入居者が安定して確保できれば、毎月一定の家賃収入を得られる可能性があることです。

    また、アパートは複数の部屋から家賃収入を得るため、1部屋が空室になっても収入がゼロになることはありません。空室リスクを分散できる点は、1戸建ての賃貸経営にはないメリットです。

    ただし、空室や滞納、修繕費の発生により、収入が想定どおりにならないこともあります。

    本業に影響しない運営が可能

    「アパート経営は手間がかかり、本業に支障が出るのでは」と心配する人もいるかもしれません。しかし、専門の管理会社に運営を委託することで、こうした心配は軽減できます。

    管理会社は、入居者募集、家賃の集金、クレーム対応、建物の清掃やメンテナンスといった日常業務のほとんどを代行してくれます。オーナーは、管理会社からの定期的な報告を受け、大規模修繕などの重要な意思決定を行うだけで済みます。

    これにより、会社員は本業に集中しながら、アパート経営を続けることが可能です。

    節税効果が期待できる

    アパート経営は、所得税や住民税の節税につながる可能性があります。不動産経営で得た所得(不動産所得)は、家賃収入から必要経費を差し引いて計算されます。

    経費には、管理費や修繕費、固定資産税などに加え、「減価償却費」が含まれます。減価償却費は、建物の取得費用を法定耐用年数にわたって分割して計上するもので、実際にお金が出ていくわけではない「帳簿上の経費」です。

    この減価償却費などにより不動産所得が赤字になった場合、当該赤字分を給与所得と相殺(損益通算)できます。結果として課税所得全体が圧縮され、所得税や住民税の還付・軽減が期待できるのです。

    アパート経営では、減価償却費や借入金利子、管理費、修繕費などを必要経費として計上できます。その結果、不動産所得が赤字となった場合には、給与所得と損益通算できるケースがあります。

    ただし、節税効果だけを目的に始めるのは危険です。実際の手元資金、将来の修繕費、売却時の税金まで含めて、トータルで判断する必要があります。

    団体信用生命保険による保障効果

    アパートローンでは、金融機関や商品によって団体信用生命保険への加入が求められる場合があります。団信は、ローン契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、保険金でローンの残債が全額返済される仕組みです。

    万が一のことがあっても、家族にはローン返済の負担がなく、家賃収入を生み出し続ける無借金のアパートが遺産として残ります。これは、遺された家族の生活を支える生命保険と同様の効果を持つといえるでしょう。

    ローン残債が団信で返済されれば、遺族に借入返済の負担を残さずに済む可能性があります。ただし、相続後も固定資産税、修繕費、空室リスクなどは残るため、生命保険とまったく同じものとして考えるのではなく、保障機能の一つとして捉えることが大切です。

    家族のための保障を手厚くしながら資産形成ができる点は、会社員にとってメリットです。

    (参考:団体信用生命保険 | 一般社団法人 全国信用保証協会連合会

    会社で副業禁止でもアパート経営は可能?規定との関係

    多くの会社員が気になるのが「副業禁止」の規定です。アパート経営は副業にあたるのでしょうか。結論からいえば、経営規模や運営方法によっては副業とみなされず、会社に認められるケースが少なくありません。

    ここでは、副業規定とアパート経営の関係について解説します。

    資産管理と副業の違い

    会社の就業規則で禁止される「副業」とは、一般的に本業以外の労働契約を結び、時間を切り売りして対価を得る行為を指します。

    一方、アパート経営は、所有する資産(不動産)から収益を得る「資産運用」の一環と捉えることができます。中でも、管理会社に運営を委託し、オーナー自身が日常業務にほとんど関与しない場合、労働の対価というよりは資産からの収益という側面が強くなります。

    このため、多くの企業では、小規模なアパート経営を副業とはみなさず、資産運用として容認する傾向にあります。

    事業的規模の基準「5棟10室」

    アパート経営が「事業」とみなされるかどうかの1つの目安として、所得税法上の「事業的規模」の基準があります。

    これは「独立した家屋が概ね5棟以上」または「アパート等については、独立した室数が概ね10室以上」という基準です。

    この基準は元々、税務上の青色申告特別控除の適用などを判断するために設けられたものですが、多くの企業が副業規定の判断基準としても参考にしています。経営規模が「5棟10室」未満であれば、資産運用と判断されやすく、副業禁止規定に抵触する可能性は低いといわれています。

    ただし、「5棟10室」は所得税上、不動産貸付けが事業的規模かどうかを判断する際の目安であり、会社の副業規定における副業該当性とは別の問題です。これはあくまで一般的な目安であり、最終的な判断は各企業の就業規則によります。

    5棟10室未満であっても、会社の就業規則で届出が必要な場合や、副業と判断される場合があります。必ず自社の就業規則を確認しましょう。

    (参考:No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分|国税庁

    就業規則の事前確認は必須

    アパート経営を始める前に、必ず自社の就業規則を確認することが必須です。企業によっては、不動産投資であっても規模にかかわらず事前の届け出を義務付けている場合や、独自の基準を設けている場合があります。

    ポイントの解説

    判断に迷う場合は、まず就業規則を確認し、必要に応じて人事部門などに相談しましょう。相談する際は、本業に支障が出ない運営体制であること、管理会社に委託すること、規模や収益見込みなどを整理して伝えることが大切です。

    事前の確認と相談が、安心してアパート経営を始めるための第一歩です。

    会社員がアパート経営で直面する4つのリスク

    アパート経営は安定した収益が期待できる一方で、事業である以上、さまざまなリスクが伴います。

    会社員は、本業があるため迅速な対応が難しい場面も想定されます。事前にリスクを理解し、対策を講じておくことが成功への鍵です。

    空室・家賃下落リスク

    アパート経営における最大のリスクは、入居者が決まらない「空室リスク」です。空室期間が長引けば、その分家賃収入が途絶え、ローンの返済や経費の支払いが自己資金から持ち出しになります。

    また、周辺の競合物件の増加や建物の老朽化により、家賃を下げざるを得なくなる「家賃下落リスク」も存在します。これらのリスクを軽減するためには、賃貸需要の安定した立地を選ぶことが肝となります。

    加えて、適切なリフォームや設備投資で物件の魅力を維持し、信頼できる管理会社と連携して効果的な入居者募集を行うことが求められます。

    金利上昇リスク

    アパートローンの多くは、金利が定期的に見直される「変動金利」で組まれます。日本の低金利政策が転換期を迎え、将来的に金利が上昇する可能性は十分に考えられます。

    金利が上昇すると、毎月のローン返済額が増加し、収支計画を圧迫します。この「金利上昇リスク」に備えるためには、シミュレーションの段階で将来の金利上昇をある程度見込んでおくことが鍵となります。

    また、自己資金の割合を増やして借入額を抑える、返済期間を短く設定する、金利が低い間に繰り上げ返済を進めるなどの対策が有効です。

    修繕・維持費の増大

    アパートは経年劣化が避けられません。給湯器やエアコンなどの設備交換といった突発的な修繕に加え、築10〜15年を超えると外壁塗装や屋上防水などの「大規模修繕」が必要になります。これらの費用は数百万円単位になることも珍しくありません。

    修繕費を計画的に積み立てていないと、いざという時に資金が不足し、必要なメンテナンスができなくなります。その結果、建物の資産価値が低下し、空室の増加につながる悪循環に陥る可能性があります。

    長期的な修繕計画を立て、毎月の家賃収入から計画的に修繕積立金を取り分けておくことが不可欠です。

    災害リスク

    地震、台風、洪水といった自然災害は、アパート経営において避けて通れないリスクです。災害によって建物が損壊した場合、修復には多額の費用がかかり、修復期間中の家賃収入も得られなくなります。

    こうしたリスクに備えるためには、火災保険や地震保険への加入が必須です。火災保険への加入は基本的な対策です。地震による損害は火災保険だけでは補償されないため、地震保険の加入も含めて検討する必要があります。

    また、物件を選ぶ際には、ハザードマップを確認し、地盤の強さや浸水のリスクが低いエリアを選ぶといった視点も大切になります。

    会社員がアパート経営を始める7つのステップ

    アパート経営は、思いつきで始められるものではありません。入念な準備と計画が成功の鍵を握ります。ここでは、会社員がアパート経営を始めるための具体的な7つのステップを、順を追って解説します。

    自己資金と借入可能額の確認

    最初のステップは、自身の財務状況を正確に把握することです。アパート経営には、物件購入費や建築費の頭金、登記費用などの諸費用として、総事業費の10〜30%程度の自己資金を用意するのが一般的です。

    自己資金がいくら準備できるかを確認し、それに基づいて金融機関からどの程度の融資(アパートローン)を受けられるかの目安を立てます。会社員としての年収や勤続年数、他の借入状況などが審査に影響するため、自身の「属性」を客観的に評価しておくことが必須です。

    情報収集と収支シミュレーション

    次に、アパート経営に関する知識を深めるための情報収集を行います。書籍やインターネット、セミナーなどを活用して、不動産投資の基礎から税務法務まで幅広く学びましょう。

    同時に、具体的な収支シミュレーションを作成します。想定家賃収入から、ローン返済、管理費、修繕積立金、固定資産税などの支出を差し引き、手元にいくら残るかを試算します。

    空室率や家賃下落率、金利上昇なども考慮した、複数のシナリオでシミュレーションすることが肝となります。

    エリア・立地の選定

    アパート経営の成否を左右するのが立地です。将来にわたって安定した賃貸需要が見込めるエリアを選定する必要があります。

    人口動態、最寄り駅からの距離、周辺の商業施設や教育機関の有無、治安などを多角的に調査します。

    インターネット上の情報だけでなく、実際に現地を訪れて、街の雰囲気や人の流れを自分の目で確かめることが不可欠です。複数の候補エリアを比較検討し、自分の投資戦略に合った場所を絞り込んでいきます。

    物件の選定または建築プラン策定

    エリアが決まったら、具体的な物件を探します。新築か中古か、土地を購入して建築するのか、所有地に建てるのかなど、選択肢はさまざまです。

    ポイントの解説

    不動産会社や建築会社(アパートメーカー)に相談し、自分の予算や希望に合った物件情報や建築プランを複数提案してもらいましょう。単身者向け、ファミリー向けなど、当該エリアのターゲット層に合った間取りや設備を備えているかが重要な判断基準となります。

    金融機関への融資相談

    購入したい物件や建築プランが固まったら、収支シミュレーションなどの事業計画書を添えて、複数の金融機関にアパートローンの相談をします。

    金融機関によって、融資額、金利、返済期間などの条件は異なります。また、物件の収益性や担保価値の評価も金融機関ごとに差があります。複数の選択肢を比較検討し、有利な条件を提示してくれた金融機関と交渉を進めていきます。

    管理会社の選定

    物件の契約と並行して、運営を委託する管理会社を選定します。管理会社の力量は、入居率や運営コストに直結するため、パートナー選びは慎重に行う必要があります。

    管理手数料の安さだけで選ぶのではなく、当該エリアでの入居者募集の実績、管理戸数、担当者の対応力、トラブル発生時のサポート体制などを総合的に評価します。

    複数の管理会社から話を聞き、信頼して任せられるパートナーを見つけることが、会社員がアパート経営を成功させるための重要なポイントです。

    契約・引き渡し・運営開始

    融資の内定が下りたら、不動産の売買契約または建築請負契約、そして金融機関との金銭消費貸借契約(ローン契約)を締結します。契約内容をよく確認し、不明な点は必ず質問しましょう。

    契約手続きが完了し、物件の引き渡しを受けたら、いよいよアパート経営のスタートです。管理会社と連携し、入居者募集を開始します。早期に満室稼働を実現し、安定した経営を目指しましょう。

    会社員が知っておくべき確定申告の基礎

    アパート経営を始めると、会社員であっても原則として確定申告が必要になります。会社の年末調整だけでは完結しないため、税金の仕組みを正しく理解しておくことが必須です。

    ここでは、確定申告の基本的なルールについて解説します。

    不動産所得20万円超で申告義務

    会社員がアパート経営を行う場合、給与所得以外の所得、つまり不動産所得が年間で20万円を超えると、確定申告を行う義務が生じます。

    不動産所得とは、年間の総家賃収入から必要経費を差し引いた金額です。経費には管理費、修繕費、固定資産税、損害保険料、ローンの利子、減価償却費などが含まれます。

    注意点

    これらの経費を差し引いた結果、所得が20万円以下であれば申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要になるため注意が必要です。

    会社員の場合、給与所得以外の所得が年間20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。ただし、20万円以下であっても住民税の申告は必要です。また、医療費控除など別の理由で確定申告を行う場合は、20万円以下の不動産所得も含めて申告する必要があります。

    (参考:確定申告が必要な方|国税庁
    (参考:No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)|国税庁

    青色申告と白色申告の違い

    確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。白色申告は簡易な帳簿付けで済みますが、税制上の特典はほとんどありません。

    ポイントの解説

    青色申告特別控除は、不動産貸付けが事業的規模で、正規の簿記による記帳などの要件を満たす場合は最大55万円、さらに電子申告または電子帳簿保存の要件を満たす場合は最大65万円の控除を受けられます。事業的規模に満たない場合は、原則として10万円控除となります。

    また、赤字を最大3年間繰り越せる「純損失の繰越控除」も利用できます。節税効果を最大化するためには、青色申告の活用が不可欠です。

    (参考:はじめてみませんか? - 青 色 申 告

    経費として計上できる項目

    不動産所得を計算する上で、どのような支出が経費になるかを正しく理解しておくことが節税の第一歩です。アパート経営において経費として認められる主な項目は以下の通りです。

    項目

    内容

    内容

    租税公課

    内容

    固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税など

    損害保険料

    内容

    火災保険料、地震保険料など

    減価償却費

    内容

    建物や設備の取得費用を耐用年数に応じて分割計上したもの

    修繕費

    内容

    原状回復費用、設備の修理・交換費用など

    管理費

    内容

    管理会社に支払う委託手数料

    借入金利子

    内容

    アパートローンの利子部分(元本返済分は経費にならない)

    その他

    内容

    不動産会社との打ち合わせのための交通費、通信費、書籍代など

    これらの経費を漏れなく計上することで、課税対象となる所得を適正に圧縮できます。領収書やレシートは必ず保管しておきましょう。

    アパート経営の成功確率を高めるための3つのポイント

    アパート経営は投資であり、失敗は避けたいものです。成功確率を高めるためには、いくつかの重要なポイントがあります。会社員が陥りがちな落とし穴を回避し、堅実な経営を続けるための3つの要点を解説します。

    楽観的すぎる収支計画を避ける

    不動産会社が提示する収支シミュレーションは、満室稼働を前提とした楽観的な数字になっていることがあります。鵜呑みにせず、自分自身で現実的な計画を立てることが不可欠です。

    具体的には、周辺エリアの平均的な空室率を考慮し、将来的な家賃下落の可能性も織り込みましょう。また、突発的な修繕費や設備交換費用なども予備費として見込んでおく必要があります。

    複数のシナリオを想定し、最悪のケースでも経営が破綻しないかを確認する「ストレステスト」を行うことが、失敗を避けるための鍵となります。

    立地選定を最優先する

    アパート経営において、建物や設備は後から変更できますが、立地だけは変えることができません。長期的に安定した賃貸需要が見込めるかどうかは、立地でほぼ決まるといっても過言ではありません。

    駅からの距離や交通の便、スーパーや病院などの生活利便施設の充実度、大学や企業の有無などを徹底的に調査しましょう。また、将来の都市開発計画人口動態の予測も重要な判断材料です。

    目先の利回りや物件価格の安さだけで判断せず、将来にわたって「選ばれ続ける場所」かどうかを見極めることが、重要な成功要因です。

    信頼できる専門家に相談する

    アパート経営には、不動産、建築、税務、法務など、多岐にわたる専門知識が必要です。会社員が本業の傍ら、これらすべてを独学でマスターするのは容易ではありません

    成功のためには、各分野の信頼できる専門家をパートナーに持つことが不可欠です。実績豊富な不動産会社や賃貸管理会社、不動産に強い税理士など、客観的な視点から的確なアドバイスをくれる専門家を見つけましょう。

    手数料を惜しまず、専門家の知見を活用することが、結果的に失敗を防ぎ、成功への近道となります。

    アパート経営に関するよくある質問

    アパート経営を検討する会社員の人からよく寄せられる質問と回答をまとめました。自己資金や会社への報告など、具体的な疑問にお答えします。

    Q. 自己資金はいくら必要?

    A. 必ずしも多額の自己資金が必要なわけではありません。物件価格の全額をローンで賄う「フルローン」を利用できる場合もあります。

    しかし、一般的には物件価格の10〜30%程度の自己資金を用意することが推奨されます。

    自己資金を多く入れることで、借入額が減り、月々の返済負担が軽くなります。また、金融機関からの信用も高まり、より有利な金利で融資を受けられる可能性が高まります。

    安定した経営のためには、ある程度の自己資金を準備しておくほうが安心です。

    Q. 会社に知られる可能性はある?

    A. 会社に知られずにアパート経営を始めることは可能ですが、100%保証されるわけではありません。会社に知られる主な原因は、住民税の金額の変動です。

    不動産所得が発生すると、その分の住民税が給与から天引きされる住民税額に上乗せされるため、経理担当者に所得の増加が分かってしまう可能性があります。これを避けるには、確定申告の際に、不動産所得分の住民税を自分で納付する「普通徴収」を選択する方法があります。

    ただし、自治体によっては普通徴収への切り替えが認められない場合もあるため、事前に確認が必要です。

    確定申告時に普通徴収を選択できる場合もありますが、自治体の取扱いによって希望どおりにならないこともあります。

    副業規定に不安がある場合は、隠して始めるのではなく、就業規則を確認したうえで慎重に判断しましょう。

    Q. 管理をすべて任せられる?

    A. はい、管理会社に委託することで、運営管理の大部分を任せることが可能です。入居者募集、契約手続き、家賃集金、クレーム対応、清掃、定期点検など、日常的な業務はほぼすべて代行してもらえます。

    ただし、最終的な経営責任はオーナーにあります。例えば、大規模修繕の実施判断や、家賃設定の変更、入居者の審査基準の決定など、重要な意思決定はオーナー自身が行う必要があります。

    管理会社はあくまでパートナーであり、経営のすべてを丸投げするのではなく、定期的に報告を受け、状況を把握しておくことが必須です。

    まとめ

    会社員がアパート経営を始めることは、安定した副収入の確保、節税、生命保険効果など、多くのメリットをもたらす可能性があります。会社員という属性は融資審査で有利に働き、専門の管理会社に委託すれば本業との両立も十分に可能です。


    会社員のアパート経営は、給与収入があることで融資を受けやすい一方、借入額が大きくなりすぎると本業の収入で赤字を補填する状態に陥るリスクがあります。

    重要なのは「借りられる金額」ではなく、「無理なく返せる金額」と「空室や金利上昇があっても耐えられる収支計画」です。

    一方で、空室や金利上昇といったリスクも存在するため、事前の情報収集と慎重な計画が不可欠です。就業規則の確認を忘れずに行い、信頼できる専門家をパートナーに選ぶことが成功への鍵となります。

    本記事で解説したステップとポイントを参考に、将来の資産形成に向けた第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

    アパート経営は将来の資産形成に有効な選択肢ですが、自身の状況に合っているか不安な人もいるでしょう。まずは自身の投資タイプを把握することから始めてみませんか。


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    監修
    叶 温
    • 叶 温
    • 税理士/宅地建物取引士/マンション管理業務主任者

    不動産投資に特化した税理士。2006年に自身の投資を開始し、約20年にわたり不動産投資における税務戦略および資産形成支援に従事。購入前の段階から収益設計と節税提案を行う点を強みとする。独自に不動産投資シミュレーションソフト「REITISS」を開発し、特許を取得。これまでに多数の投資家を支援してきた実績を有する。

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    執筆
    マネイロメディア編集部
    • マネイロメディア編集部
    • お金のメディア編集者

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