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米国債の買い方完全ガイドを解説!初心者でもわかりやすい3ステップと証券会社の選び方

米国債の買い方完全ガイドを解説!初心者でもわかりやすい3ステップと証券会社の選び方

資産運用2026/05/08
  • #初心者向け

»あなたは債券に投資するべき?最適な運用を3分で診断 

「金利が高い米国債に興味があるけど、どうやって買えばよいかわからない」「円安対策としてドル資産を持ちたいけれど、具体的な方法が知りたい」といったお悩みはありませんか。

米国債は、日本の投資家にとって魅力的な選択肢ですが、外国債券ということもあり、買い方に戸惑う人も少なくありません。

本記事では、米国債の基礎知識から証券会社の選び方、具体的な購入手順まで、初心者でも始められるように3つのステップでわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 米国債は米国政府が発行する信用力と利回りの高い債券
  • ネット証券なら3ステップ(口座開設・入金・注文)で簡単に購入可能
  • 為替リスクと金利変動リスクを理解した上での投資が重要


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米国債とは?購入前に知っておきたい基礎知識

米国債への投資を検討する際は、まず米国債の基本的な特徴を理解しておくことが大切です。

米国債の仕組みや日本国債との違いを知ることで、より納得感のある投資判断につながります。

米国政府が発行する債券

米国債とは、アメリカ合衆国政府(米国財務省)が資金調達のために発行する債券のことです。「米国財務省証券」や「トレジャリー」とも呼ばれます。

そもそも債券とは、国や企業などが投資家からお金を借りる際に発行する「借用証書」のようなものです。

ポイントの解説

投資家は債券を購入することで、発行体に対してお金を貸し、見返りとして定期的に利子を受け取り、満期(償還日)になると元本が返還される仕組みです。

米国債は、世界第1位のGDPを誇る米国が発行する債券であり、その市場規模は世界最大です。

そのため、信用力や流動性は極めて高く、世界中の投資家から⽐較的安全性が⾼いとされる資産として認識されており、多くの投資家にとって主要な投資対象の1つとなっています。

日本国債との違い

米国債と日本国債の主な違いは、「通貨」「利回り」「リスク」の3点です。


米国債

米国債

日本国債

日本国債

通貨

米国債

米ドル建て

日本国債

円建て

利回り

米国債

日本国債に比べて高い傾向

日本国債

米国債に比べて低い傾向

主なリスク

米国債

為替リスク、金利変動リスク、信用リスク(極めて低い)

日本国債

信用リスク(極めて低い)、金利変動リスク

通貨

米国債は米ドル建てで取引されるため、購入や利子・償還金の受け取りはすべて米ドルで行われます。一方、日本国債は円建てで発行されます。

利回り

金利面でも日米は違いがあります。米国の政策金利は2026年4月時点で3.5〜3.75%ですが、日本は0.75%です。歴史的に見ても米国の方が日本よりも相対的に高い金利水準を維持しており、この傾向は10年国債などの利回りにおいても同様です。

そのため、米国債は、より高い利子収入を得られる投資先として選ばれやすい傾向があります。

主なリスク

米国債は米ドル建てであるため、為替リスクが伴います。購入時よりも円高・ドル安が進むと、利子や償還金を円に換金する際に為替差損が発生し、円ベースで元本割れする可能性があります。

一方、日本国債には為替リスクはありません。ただし、どちらの国債も金利の変動によって債券価格が動く金利変動リスクは共通して存在します。また、大きくはありませんが、投資である以上、米国債・日本国債ともに信用リスクがあることを理解しておく必要があります。

米国債を購入できる証券会社と選び方

米国債は、主に証券会社や銀行などの金融機関で購入できます。手数料が安く、オンラインで手軽に取引できるネット証券は初心者におすすめです。

ここでは、主要なネット証券と対面証券の違いを比較し、自分に合った金融機関の選び方を解説します。

主要ネット証券の比較

日本の個人投資家が米国債を購入する場合、SBI証券や楽天証券、マネックス証券といったネット証券を利用するのが一般的です。これらの証券会社は、いずれも取扱銘柄数が豊富で、選びやすいのが特徴です。

ただし、手数料、最低購入金額などに違いがあります。

証券会社

取扱銘柄数

取扱銘柄数

為替手数料(買付時)※米国債の場合

為替手数料(買付時)※米国債の場合

最低購入金額の目安

最低購入金額の目安

SBI証券

取扱銘柄数

新発債は600以上(2019~2023年)の取扱い実績あり

為替手数料(買付時)※米国債の場合

25銭(条件により無料)

最低購入金額の目安

100米ドル〜

楽天証券

取扱銘柄数

外国債券は常時300以上

為替手数料(買付時)※米国債の場合

25銭

最低購入金額の目安

100米ドル〜

マネックス証券

取扱銘柄数

国内外さまざまな銘柄を豊富にラインナップ

為替手数料(買付時)※米国債の場合

0銭(米ドル建て債券を円貨で購入する場合に限り無料)、売却時は25銭

最低購入金額の目安

100米ドル〜

・上記は2026年4月時点の情報です。
・手数料や最低購入金額はキャンペーンや取引条件によって変動する場合があります。最新の正確な手数料・条件は必ず各証券会社の公式サイトでご確認ください。

(参考:当社為替スプレッド|SBI証券
(参考:為替手数料一覧(外貨建て債券/外貨建て投資信託) | 債券 | マネックス証券

SBI証券やマネックス証券は、特定の条件下で為替手数料が無料になるサービスを提供しており、コストを抑えたい場合に有利です。楽天証券は、楽天ポイントを使った投資ができるなど、楽天ユーザーにとってメリットがあります。

取扱銘柄数は各社とも充実していますが、購入したいタイミングで希望の年限(償還までの期間)の銘柄があるかどうかが鍵となります。口座を開設する前に、各社のWebサイトで現在の取扱銘柄を確認してみるとよいでしょう。

ネット証券と対面証券、どちらがおすすめか

米国債は、野村證券などの対面型の証券会社でも購入できます。

ポイントの解説

ネット証券と対面証券のどちらを選ぶかは、商品のラインナップや手数料水準に加え、最低購入金額やサポート体制などによって変わります。とくに、米国債の仕組みやリスクを自分で判断できるか、それとも担当者に相談しながら購入したいかは重要な判断基準になります。

対面証券は担当者から直接アドバイスが受けられるのが大きなメリットです。一方で、手数料はネット証券よりも高めに設定される傾向があり、最低購入金額が1000米ドル以上など、まとまった資金が必要になる場合もあります。

【ネット証券がおすすめの人】

  • 手数料をできるだけ抑えたい人
  • 自分のペースで手軽に取引したい人
  • 少額から始めてみたい人
  • 米国債の仕組みやリスクをある程度理解している人

【対面証券がおすすめの人】

  • 対面で営業職員から情報を得たり、アドバイスが欲しい人
  • まとまった資金の運用を相談したい人
  • インターネットでの操作に不安がある人
  • 債券以外の、より高度な金融商品にも興味がある人

どちらがよいかは投資スタイルや経験、知識によって異なります。例えば、コストを重視し、自身の判断で取引したい場合はネット証券、相談しながら進めたいなら対面証券を検討するとよいでしょう。


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米国債の買い方|購入までの3ステップ

米国債の購入は、ネット証券を使えばオンラインで完結します。ここでは、口座開設から実際の注文までの流れを、3つのステップに分けて具体的に解説します。

この手順に沿って進めれば、初心者の方でも簡単に米国債を購入できます。

STEP1:証券口座を開設する

米国債を購入するためには、まず証券会社の口座が必要です。まだ口座を持っていない場合は、希望の証券会社の公式サイトから申し込みましょう。

口座開設の際には、以下の2種類の口座を申し込む必要があります。

  1. 証券総合口座: 株式や投資信託など、基本的な取引を行うための口座です。
  2. 外国証券取引口座: 米国債のような外国の金融商品を取引するための専用口座です。

多くのネット証券では、証券総合口座の開設と同時に外国証券取引口座も申し込めるようになっています。申し込み手続きは、スマートフォンやパソコンからオンラインで行います。

手続きにはマイナンバー確認書類(マイナンバーカードなど)と本人確認書類(運転免許証など)が必要になるため、あらかじめ手元に準備しておくとスムーズです。

STEP2:資金を入金する

証券口座の開設が完了したら、次に購入資金を入金します。一般的な流れは、まず開設した証券総合口座に日本円、あるいは外貨(米ドル)を入金します。

米国債は米ドル建てですが、購入に関しては外貨決済だけでなく「円貨決済」も可能な場合がほとんどです。ドルを保有していなくても、お持ちの円をそのまま口座に入金すれば購入が可能です。

入金方法は、提携銀行からのオンライン即時入金や、銀行振込など、金融機関によって複数の選択肢が用意されています。

お持ちの外貨を活用したい場合は、金融機関ごとに外貨入金サービスに違いがあるので、事前に調べることをおすすめします。

出金元との連携状況によっては、振込が必要で手数料がかかる場合があります。一般的に、外貨振込手数料は数千円かかることもあるので注意が必要です。

STEP3:銘柄を選んで注文する

資金の準備ができたら、いよいよ銘柄を選んで注文します。ネット証券での一般的な注文手順は以下の通りです。

  1. 証券会社のWebサイトにログインし、「債券」または「外国債券」のメニューを選択します。
  2. 取扱銘柄一覧から購入したい米国債を探します。新発と既発の区分、利率、利回り、償還日、残存期間などが銘柄ごとに異なるため、条件を絞り込むと希望に合う銘柄を見つけやすくなります。
  3. 銘柄の詳細情報を確認します。購入したい銘柄が見つかったら、銘柄の条件を確認します。投資のリスクなどが記載された「契約締結前交付書面」や「商品説明資料」には必ず目を通しましょう。
  4. 注文画面で購入数量を入力し、注文を確定します。購入したい金額(数量)を入力し、注文内容の確認画面で最終チェックを行います。問題がなければ注文を確定し、手続きは完了です。

円貨決済と外貨決済の違いと選び方

米国債を購入する際、決済方法には「円貨決済」と「外貨決済」の2種類があります。どちらを選ぶかによって、為替取引の手間やタイミングの自由度が異なります。

それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。

円貨決済のメリット・デメリット

円貨決済は、証券口座にある日本円を使って、日本円のまま米国債の買い注文を出す方法です。注文時に証券会社が自動で円を米ドルに振り替えて決済してくれます。

【メリット】

  • 手間がかからない: 事前に自分で米ドルを用意する必要がなく、日本株を買うのと同じような感覚で手軽に購入できます。
  • 初心者でも簡単: 為替取引に慣れていない人でも、迷うことなく取引を完了できます。

【デメリット】

  • 為替タイミングを選べない: 円から米ドルへの振替は注文時の適用レートで自動的に行われるため、自分で有利なタイミング(円高時)を選ぶことができません。
  • コストが分かりにくい場合がある: 為替手数料が取引価格に含まれているため、コストを意識しにくい面があります。

外貨決済のメリット・デメリット

外貨決済は、あらかじめ自分で円を米ドルに振り替えておき、米ドル資金(外貨預り金)を使って米国債を購入する方法です。

【メリット】

  • 為替タイミングを自分で選べる: 円高のタイミングで事前に米ドルに交換しておくと、円貨決済よりも有利な価格で購入できる可能性があります。
  • コスト管理がしやすい: 為替手数料と債券の購入価格を分けて管理できるため、コスト意識を持ちやすくなります。

【デメリット】

  • 手間がかかる: 外貨送金を行う際は事前の準備が必要な場合があるほか、高額の振込手数料がかかる場合があります。
  • 為替判断が必要: 外貨を自身で交換する人は、為替に関する知識が求められます。

初心者はどちらを選ぶべきか

初めて米国債を購入する投資初心者は、まずは手軽で簡単な「円貨決済」がおすすめです。円が自動的に米ドルに交換されて買付がおこなわれる仕組みなので、通貨を交換するタイミングに煩わされずに購入できます。

一方、外貨決済の場合、口座に外貨を入金する手続きが円入金よりも複雑になる場合があります。証券会社ごとに外貨に関する事務が異なるため、その確認も必要になるでしょう。

まずは円貨決済で始め、投資に慣れてきて、為替のタイミングを見ながら積極的にリターンを狙いたいと考えるようになったら、「外貨決済」に挑戦してみるのもひとつの方法です。

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新発債と既発債の違いと選び方

米国債には、新たに発行される「新発債」と、すでに市場で取引されている「既発債」の2種類があります。どちらも証券会社を通じて購入できますが、購入方法や価格の決まり方が異なります。

それぞれの特徴を理解し、自分の投資スタイルに合った方を選びましょう。

新発債とは

新発債とは、新たに発行される債券のことです。

国や企業が資金調達のために初めて市場に出す債券で、決められた募集期間中に申し込み、購入します。

新発債の主な特徴は以下の通りです。

  • 固定価格で購入: 通常、額面100に対して100の価格(パー)で発行されるため、購入価格が分かりやすい。
  • 表面利率と最終利回りが同じ: 発行時の利率はそのまま、満期まで保有した場合の利回りになる。
  • 計画が立てやすい: 購入価格、利率、償還日が決まっているため、将来の資金計画を立てやすい。
注意点

債券には、募集期間があり、販売される額も決まっています。希望するタイミングで常に購入できるわけではない点にも注意が必要です。

既発債とは

既発債とは、すでに発行され、投資家の間で売買(流通)されている債券のことです。

証券会社が在庫として保有しているものを、時価で購入します。

既発債の主な特徴は以下の通りです。

  • 時価で購入: 債券の価格は市場の金利動向などによって日々変動する。そのため、購入価格は額面100を上回ることも(オーバーパー)、下回ることも(アンダーパー)ある。
  • 利回りが変動: 購入価格が変動するため、最終的な利回りも購入タイミングによって変わる。
  • いつでも購入可能: 証券会社に在庫があれば、募集期間などを気にせずいつでも購入できる。
  • 多様な選択肢: 償還までの期間(残存期間)がさまざまな銘柄から選べるため、自分の希望する運用期間に合った債券を見つけやすい。

どちらを選ぶべきか

新発債と既発債のどちらを選ぶべきかは、投資家の目的によって異なります。

【新発債がおすすめの人】

  • 購入から満期までの運用計画をきっちり立てたい人
  • 購入価格や利子収⼊があらかじめ定められているという安心感を重視する人

【既発債がおすすめの人】

  • 自分の希望する運用期間(残存期間)や利回りの銘柄を柔軟に探したい人
  • 市場価格の変動を利用して、償還差益を狙いたい人

購入価格や利回りの分かりやすさを重視する場合は、新発債の方が向いているかもしれません。

一方、より多くの選択肢の中から自分に合った条件の債券を見つけたい場合は、既発債のラインナップをチェックしてみるのがおすすめです。

米国債購入時の最低投資額と必要資金

米国債への投資を始めるにあたり、どのくらいの資金が必要になるかは重要なポイントです。

最低投資額は、購入する金融機関によって異なります。一般的に、ネット証券は少額から、対面証券はまとまった資金が必要になる傾向があります。

ネット証券は100米ドルから

SBI証券や楽天証券などの主要ネット証券では、最低購入金額が100米ドル程度から設定されている銘柄もあります。

例えば、1ドル150円の場合、約1万5000円から米国債投資を始めることが可能です。

少額から始められるため、「まずは少しだけ試してみたい」という投資初心者でも、気軽に挑戦しやすいメリットがあります。

ただし、すべての銘柄が100米ドルから購入できるわけではなく、銘柄によっては1000米ドルや2000米ドル単位での購入となる場合もあります。

購入したい銘柄の最低購入単位を事前に確認しましょう。

対面証券は1000米ドルから

野村證券などの対面証券では、最低購入単位が額面1000米ドルからとなっているのが一般的です。

1ドル150円の場合、最低でも約15万円の資金が必要になります。

ポイントの解説

対面証券は、担当者から専門的なアドバイスを受けながら、まとまった資金を運用したい投資家向けのサービスが中心です。そのため、最低投資額もネット証券に比べて高めに設定されています。

初めての投資で、まずは少額から始めたいという場合は、ネット証券のほうがハードルが低いといえるでしょう。

米国債投資にかかるコスト・税金

投資を行う際に気をつけたいのがコスト税金です。これらを事前に把握しておくことは、正確なリターンを計算する上で不可欠です。

ここでは、米国債の購入時から売却・償還時まで、各段階でかかる主な費用について解説します。

購入時の費用

米国債を証券会社を通じて購入する場合、取引手数料(売買委託手数料)はかからないのが一般的です。投資家は、証券会社が提示する購入価格で債券を買い付けることになります。

ただし、日本円から米ドルに交換して購入するため、為替手数料(為替スプレッド)が発生します。為替スプレッドとは、通貨を交換する際の基準レートと実際の取引レートの差額のことで、証券会社の実質的な手数料となります。

例えば、SBI証券やマネックス証券では特定の条件下で為替手数料が0銭になるなど、証券会社によってコストが異なるため、比較検討することが大切です。

保有中の費用

米国債を保有している期間中にかかる費用は、基本的にありません。多くの証券会社では、口座管理手数料は無料です。

投資信託のように信託報酬などの継続的なコストが発生しない点は、債券投資のメリットの1つといえます。

一度購入すれば、満期まで追加の費用を気にすることなく利子を受け取り続けることができます。

売却・償還時の費用

米国債を途中で売却して譲渡益が出た場合、あるいは満期まで保有して償還金を受け取る場合、特に必要な手数料はありません。受け取った米ドルを日本円に振り替えるときは、購入時と同様に為替手数料がかかる場合があります。

また、保有期間中に受け取った利子、売却益、償還差益、為替差益に対しては、約20.315%の税金が課されます。

特定口座(源泉徴収あり)を選択していれば、証券会社が自動的に税金を計算し、源泉徴収してくれるため、確定申告は不要です。

米国債のリスクと購入時の注意点

米国債は安全性の高い資産とされていますが、投資である以上リスクは存在します。外国債券であることから生じる特有のリスクには注意が必要です。

購入前にこれらのリスクを正しく理解し、自身の許容範囲内であるかを確認することが大切です。

為替リスク

米国債投資における主要なリスクのひとつが為替リスクです。米国債は米ドル建てのため、円とドルの為替レートの変動が、円換算後の資産価値に直接影響します。

ポイントの解説

例えば、1ドル=150円の時に1000ドルの米国債を15万円で購入し、償還時に1ドル=130円の円高になっていた場合、受け取る1000ドルは円換算で13万円になります。この場合、購入時と比べて2万円の為替差損が発生します。

米ドルベースでは利子などにより資産が増えたとしても、円高の影響で、円ベースでは元本割れする可能性があります。一方で、円安・ドル高が進めば為替差益を得られる場合もあります。

金利変動リスク

債券価格は、市場金利の動きと逆方向に動く傾向があります。一般的に、市場金利が上昇すると、すでに発行されている固定金利の債券価格は下落します。これは、より高い金利の新発債が発行されることで、相対的に金利の低い既発債の魅力が下がるためです。

債券は、満期まで保有すれば原則として額面金額が償還され、途中の価格変動は償還額に直接影響しません。しかし、途中売却する場合は、市場価格で取引されるため、購入時よりも価格が下落し、元本割れの可能性があります。

また、償還までの期間が長い長期国債ほど、金利変動による価格の変動幅は大きくなる傾向があります。長期の米国債に投資をする場合は、満期前に売却する可能性も踏まえて検討することが大切です。

信用リスク

信用リスクとは、債券を発行した国や企業が財政難などにより、利子や元本の支払いができなくなる(デフォルト=債務不履行に陥る)可能性のことです。

米国債の発行体はアメリカ合衆国政府です。世界最大の経済大国であり、基軸通貨である米ドルを発行していることから、米国債の信用リスクは極めて低いと評価されています。「安全資産」と呼ばれる理由もここにあるでしょう。

ただし、近年の米国では、財政赤字の拡大や債務残高の増加、政治的な対立の長期化などが指摘されており、信用力に対する見方が以前より慎重になりつつあります。

米国債は引き続き、安全性の高い投資対象ですが、信用リスクが全くないわけではありません。その点を理解した上で投資を検討することが大切です。

直接購入以外の投資方法|投資信託・ETFとの比較

米国債への投資は、債券そのものを直接購入する以外にも、投資信託ETF(上場投資信託)を通じて間接的に投資する方法があります。

これらの方法は、少額から始められ、分散投資がしやすいというメリットがあります。直接購入との違いを理解し、自分に合った投資方法を選びましょう。

投資信託で米国債に投資

投資信託は、多くの投資家から集めた資金をさまざまな資産に分散投資し、専門家(ファンドマネージャー)が運用する金融商品です。米国債を主要な投資対象とする投資信託を購入することで、間接的に米国債へ投資できます。

【メリット】

  • 少額から始められる: 証券会社によっては100円や1000円といった少額から購入できます。
  • 自動で分散投資: 1つの投資信託で、償還期間の異なるさまざまな米国債に分散投資されるため、リスクを抑える効果が期待できます。
  • 手間がかからない: 銘柄選びやリバランス(資産配分の調整)を専門家に任せられます。

【デメリット】

  • 信託報酬などの手数料がかかる: 保有している間、運用管理費用として信託報酬がかかります。また、ファンドに対する監査費用や売買委託手数料などのコストも信託財産から別途支払われています。
  • 満期がない: 債券そのものではないため、満期や額面金額の償還はありません。そのため、自分で売却のタイミングを見計らう必要があります。

ETFで米国債に投資

ETF(Exchange Traded Fund)は、日本語で「上場投資信託」といい、特定の指数(例えば、米国債の価格指数)に連動するように運用される投資信託の一種です。証券取引所に上場しており、株式と同じようにリアルタイムで売買できます。

【メリット】

  • リアルタイムで売買可能: 株式と同様に、取引時間中であればいつでも時価で売買できます。
  • コストが比較的低い: 一般的に、投資信託よりも信託報酬が低めに設定される傾向があります。
  • 透明性が高い: 連動する指数や構成銘柄が公開されており、値動きが分かりやすいです。

【デメリット】

  • 売買手数料がかかる場合がある: 多くの場合、無料。ただし、証券会社によっては手数料がかかることがあります。
  • 分配金の自動再投資ができない場合がある: 受け取った分配金を再投資するには、自分で再度買い付けを行う必要があります。
  • 満期がない:投資信託と同様に、ETFにも満期がありません。

直接購入との違い

米国債を直接購入する方法と、投資信託・ETFで間接的に投資する方法の主な違いは、「NISA口座の利用可否」と「満期の有無」です。


直接購入

直接購入

投資信託・ETF

投資信託・ETF

投資対象

直接購入

個別の債券

投資信託・ETF

複数の債券、債券指数

満期

直接購入

あり(額面金額が償還される)

投資信託・ETF

なし(自分で売却する)

NISA口座

直接購入

利用不可

投資信託・ETF

利用可能

コスト

直接購入

為替手数料

投資信託・ETF

信託報酬、売買手数料など

特徴

直接購入

計画的なインカム収入

投資信託・ETF

少額からの分散投資

個別の米国債は2026年現在、NISA(新NISA)の対象外です。しかし、米国債を投資対象とする投資信託やETFの多くはNISAの対象となっており、国内課税が非課税になる恩恵を受けながら投資できます。

安定した利子収入を得ることができ、満期まで保有し、為替変動の影響を受けなければ元本回収が期待できます。

この債券本来のメリットを重視するなら直接購入、NISAを活用して少額から分散投資を始めたいなら投資信託やETF、というように目的によって使い分けるのがよいでしょう。

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まとめ

本記事では、米国債の基礎知識、購入までの3つのステップ、証券会社の選び方、投資する際の注意点まで解説しました。

米国債は、信用力や利回りの高さが魅力の金融商品です。購入方法は一見難しく感じるかもしれませんが、ネット証券を利用すればオンラインで取引できるため、初心者でも比較的始めやすいでしょう。

一方で、営業職員などに相談しながら購入したい人は、対面型の金融機関を利用する方法もあります。

ただし、米国債には為替リスクや金利変動リスク、信用リスクなどがあり、投資を検討する際は、これらのリスクを理解し、自身の資産状況やリスク許容度に合っているかを確認することが大切です。

そのうえで、米国債が自分に合うと判断できる場合は、資産運用の選択肢の1つとして、ポートフォリオに加えることを検討してみてもよいでしょう。

投資方法に迷う場合は、専門家のアドバイスを参考にするのも1つの方法です。まずは無料のシミュレーションを活用し、自身に合った資産運用のヒントを見つけてみましょう。

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監修
土屋 史恵
  • 土屋 史恵
  • ファイナンシャルプランナー/金融ライター/編集者

神戸市外国語大学卒業後、外資系生命保険会社、都市銀行にてリテール営業、法人営業に携わる。遺言信託など資産承継ビジネスに強み、表彰歴あり。その後は長年の金融機関勤務経験を活かし、金融メディアに転職。記事執筆や編集などを担当。現在はフリーランスとして活動中。AFP、FP2級、証券外務員一種を保有。

記事一覧

執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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