
iDeCoの退職所得控除とは?改正内容と損しないための受取戦略をわかりやすく解説
»iDeCoのベストな受け取り方は?老後資金から確認
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、受け取り方によって税金の扱いが大きく変わります。
中でも一時金として受け取る場合に重要なのが「退職所得控除」です。退職所得控除を使えることで、iDeCoの受取額にかかる税負担を大幅に抑えられる可能性があります。
ただし、勤務先の退職金との関係や受け取るタイミングによっては、控除額が重複せず不利になるケースもあります。
本記事では、iDeCoと退職所得控除の仕組みや、受け取り時に注意すべきポイントを税理士監修のもと、わかりやすく解説します。
- 退職所得控除の基本的な仕組みと計算方法
- 2026年からの税制改正(5年ルール→10年ルール)の重要ポイント
- ケース別のシミュレーションでわかる最適な受け取り方
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iDeCoの退職所得控除とは?基本の仕組み
iDeCoの老齢給付金を受け取る際には税金がかかりますが、税負担を軽減するための優遇措置が設けられています。この中心となるのが「退職所得控除」です。
これは、iDeCoの資産を「一時金」として一括で受け取る場合に適用される特別な所得控除です。
長年の資産形成に対する税制上の配慮であり、この仕組みを理解することが、手取り額を最大化するための第一歩となります。
退職所得控除が適用される条件
iDeCoで退職所得控除の適用を受けるための条件は、老齢給付金を「一時金」として一括で受け取ることです。
一時金で受け取った場合、この所得は「退職所得」に分類されます。退職所得は、給与所得や事業所得など他の所得とは合算せずに税額を計算する「分離課税」の対象となるため、税率が抑えられやすいというメリットがあります。
一方で、年金形式で分割して受け取る場合は「雑所得」となり、公的年金など他の所得と合算して税額を計算する「総合課税」の対象です。この場合は、退職所得控除ではなく「公的年金等控除」が適用されます。
2分の1課税の優遇措置
退職所得控除の大きな特徴の1つに、控除額を差し引いた後の金額をさらに2分の1にしてから課税されるという優遇措置があります。
課税対象となる退職所得の金額は、以下の計算式で算出されます。
- (収入金額 − 退職所得控除額) × 1/2
例えば、iDeCoの一時金から退職所得控除額を引いた金額が500万円だった場合、実際に課税の対象となるのはこの半分の250万円です。この措置により、他の所得に比べて税負担が大幅に軽減される仕組みになっています。
長年の勤労や資産形成への報奨的な意味合いが強く、老後の生活資金を確保しやすくするための重要な制度です。
退職所得控除額の計算方法
退職所得控除額は、iDeCoの加入期間(掛金を拠出した期間)や会社の勤続年数に応じて決まります。期間が長くなるほど控除額も増額される仕組みです。
計算方法は、加入期間が20年を境に2段階に分かれています。自身の加入期間を確認し、どちらの計算式が適用されるかを把握することが欠かせません。

加入期間20年以下の場合
iDeCoの加入期間(または会社の勤続年数)が20年以下の場合は、以下の計算式で控除額を算出します。
- 40万円 × 加入年数
この計算式により、1年あたり40万円の控除が受けられます。例えば、加入期間が15年の場合、退職所得控除額は「40万円 × 15年 = 600万円」となります。
なお、計算結果が80万円に満たない場合は、一律で80万円が控除額となります。これは、短期間の加入であっても最低限の控除を保障するための措置です。
加入期間20年超の場合
加入期間が20年を超える場合は、計算方法が2段階になります。20年を超える部分については、1年あたりの控除額が70万円に増額され、より手厚い控除が受けられます。
- 800万円 + 70万円 × (加入年数 - 20年)
この計算式は、最初の20年分の控除額(40万円 × 20年 = 800万円)に、20年を超えた年数分(1年あたり70万円)を加算するものです。
例えば、加入期間が35年の場合、控除額は「800万円 + 70万円 × (35年 - 20年) = 1850万円」となります。
控除額を超えた場合の税金計算例
実際に退職所得控除額を超えた場合、どのくらいの税金がかかるのか具体例で見てみましょう。
【条件】
- 勤続年数:30年
- 受け取る一時金(退職金):2000万円
1. 退職所得控除額の計算
800万円 + 70万円 × (30年 - 20年) = 1500万円
2. 課税退職所得金額の計算
一時金が控除額を500万円超えています。この超過分に2分の1を乗じます。
(2000万円 - 1500万円) × 1/2 = 250万円
3. 所得税額の計算
課税退職所得250万円に対する所得税率と控除額を適用します。この場合、税率は10%、控除額は9万7500円です。
250万円 × 10% - 9万7500円 = 15万2500円
4. 復興特別所得税を含めた納税額
所得税額に復興特別所得税(2.1%)を加算します。
15万2500円 × 102.1% ≒ 15万5700円
この他に、住民税(約10%)が別途課税されます。このケースでは、2000万円の退職金に対して、所得税の負担は約15万5700円となります。
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会社退職金との重複ルール:5年→10年への改正
iDeCoの一時金と会社の退職金を両方受け取る場合、税金の計算が複雑になります。これは、退職所得控除を二重に有利に使えないようにするための調整ルールが存在するためです。
iDeCoを先に受け取り、その後に会社の退職金を受け取る場合のルールが、2026年から変わるため注意が必要です。
この改正は「iDeCoの出口戦略」に直接影響を与える重要なポイントです。


改正前の5年ルールとは
2025年までの制度では、通称「5年ルール」が適用されています。
これは、iDeCoの一時金を受け取った後、5年以上の期間を空けて会社の退職金を受け取れば、それぞれの退職所得に対して独立した退職所得控除を満額適用できるというルールです。
例えば、60歳でiDeCoの一時金を受け取り、65歳で定年退職して会社の退職金を受け取る場合、受取間隔が5年あるため、iDeCoと退職金のそれぞれで計算した退職所得控除を最大限活用することができました。
このルールにより、65歳定年の人は60歳定年の人に比べて税制上有利になるケースがあり、公平性の観点から見直しが検討されていました。
2026年からの10年ルール
2025年度の税制改正により、2026年1月1日以降に受け取るiDeCo(または企業型DC)の一時金については、5年ルールが「10年ルール」に変更されます。
これにより、iDeCoの一時金を受け取った後、前年以前9年以内(実質的に10年未満)に会社の退職金を受け取ると、退職金の控除額が調整されることになります。
つまり、iDeCoと退職金のそれぞれで控除を最大限活用するためには、受け取り間隔を10年以上空ける必要が出てきます。
なお、会社の退職金を先に受け取り、その後にiDeCoの一時金を受け取る場合に適用される「19年ルール」については、今回の改正でも変更はありません。
改正による影響を受ける人
この10年ルールへの改正で影響を受けるのは、主に「iDeCoを先に受け取り、その後6年から10年未満の間に会社の退職金を受け取る予定の人」です。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 60歳でiDeCoを受け取り、65歳で定年退職する人
- 60歳以降も働き続け、60代後半で退職する予定の人
これまで5年ルールを活用して節税を計画していた人は、税負担が増える可能性があります。例えば、60歳でiDeCo、65歳で退職金を受け取るプランでは、改正後は控除額が調整される対象となってしまいます。
一方で、iDeCoと退職金の受け取り間隔がもともと10年以上空いている人や、退職金を先に受け取る人(19年ルール適用)、退職金やiDeCoの額が控除枠内に収まる人などは、この改正による直接的な影響は少ないと考えられます。
損しない受取パターン別の戦略
iDeCoと会社の退職金を受け取る際、税負担を抑えるためには、受け取る順番とタイミングを計画的に設計する「出口戦略」が欠かせません。
2026年からの10年ルール改正を踏まえ、自身の状況に合わせた最適なパターンを検討する必要があります。
ここでは、代表的な受取パターン別の戦略を解説します。
退職金を先、iDeCoを20年以上後に受け取る
会社の退職金を先に受け取り、その後にiDeCoの一時金を受け取る場合、「19年ルール」が適用されます。
これは、退職金を受け取ってから19年以内にiDeCoを受け取ると、iDeCoの退職所得控除額が調整されるという厳しいルールです。
控除の調整を完全に避けるためには、両者の受け取り間隔を19年以上空ける必要がありますが、iDeCoの資産(一時金)は75歳までに受け取らなければならないので、iDeCoの控除を満額使うには55歳までに退職金を受け取る必要があり、現実的ではありません。
特別な事情がない限り、iDeCoを先に受け取る戦略を検討するほうがよいでしょう。
iDeCoを先、退職金を10年以上後に受け取る
iDeCoの一時金を先に受け取り、その後に会社の退職金を受け取るパターンは、税負担を抑えるための基本的な戦略です。2026年からの「10年ルール」をクリアするため、両者の受け取り間隔を10年以上空けることがポイントです。
例えば、以下のようなプランが考えられます。
- 60歳でiDeCoの一時金を受け取る
- 70歳以降に会社の退職金を受け取る
この方法であれば、iDeCoと退職金のそれぞれで退職所得控除を満額適用できるため、手取り額を最大化できる可能性が高まります。
自身の退職予定年齢やライフプランと照らし合わせ、10年以上の間隔を確保できるか検討してみましょう。
10年以内に両方受け取る場合の対処法
働き方の都合上、iDeCoと退職金の受け取り間隔を10年以上空けるのが難しい場合も少なくありません。
この場合の対処法として、以下の2つの戦略が考えられます。
①退職所得控除の残枠を活用する
iDeCoと退職金の合計額が、自身の退職所得控除額の範囲内に収まるのであれば、同じ年に受け取っても税金はかかりません。
まずは自身の控除額を計算し、合計額が枠内に収まるか確認しましょう。
iDeCoを年金形式で受け取る
合計額が控除枠を超える場合、資産残高にもよりますがiDeCoを一時金ではなく年金形式で受け取る方法も有効です。
年金で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されるため、退職所得控除とは別の非課税枠を活用できます。
公的年金の受給が始まる65歳より前の期間(60歳~64歳)は、iDeCoだけで控除枠を使えるため有利です。
一時金と年金の併用受取
税負担を最適化するための有効な戦略として、一時金と年金を組み合わせる「併用受取」があります。これは、iDeCoの資産の一部を一時金で、残りを年金で受け取る方法です。
この方法のメリットは、退職所得控除と公的年金等控除の両方を活用できる点にあります。
具体的な戦略としては、まず会社の退職金と合わせて、退職所得控除の枠を使い切る金額までを一時金として受け取ります。そして、控除枠からあふれてしまう分を年金形式で受け取ることで、公的年金等控除を適用し、税負担をさらに軽減します。
例えば、退職所得控除の枠が残り60万円ある場合、iDeCoの一部から60万円を一時金として非課税で受け取り、残りの資産は60歳から64歳までの5年間で年金として受け取る(年間60万円まで非課税)といったプランが考えられます。
ただし、併用受取が可能かどうか、一時金と年金をどのように按分できるか、などのルールは金融機関によって異なるため、事前に確認が必要です。
受取タイミングで変わる手取り額シミュレーション
iDeCoと退職金の受け取り方によって、実際に手取り額がどのくらい変わるのか、具体的なケースでシミュレーションしてみましょう。
退職金とiDeCoの金額が異なる2つの代表的なケースを取り上げ、受け取りパターンごとの税額を比較します。自身の状況に近いケースを参考に、最適な出口戦略を考えるヒントにしてください。
※シミュレーションは所得税のみを計算しており、住民税(約10%)が別途かかります
ケース①:退職金2000万円、iDeCo500万円
勤続年数が長く、退職金が比較的多額になるケースです。
【前提条件】
- 勤続年数:38年(退職所得控除額:2060万円)
- iDeCo加入期間:20年
- 60歳でiDeCo、65歳で退職金を受け取る(5年間隔)
【解説】 このケースでは、退職金2000万円が控除額2060万円の範囲内に収まるため、退職金は全額非課税です。iDeCoの500万円をどう受け取るかがポイントになります。
一番有利なのは「併用受取」です。
iDeCoのうち60万円を一時金として受け取り退職所得控除(残枠60万円)を使い切り、残りの440万円を年金(年額88万円)で受け取れば、公的年金等控除の枠(このケースでは60万円)も活用でき、税負担を軽減することができます。
ケース②:退職金1000万円、iDeCo1000万円
転職経験があるなど、会社の勤続年数が比較的短く、iDeCoの比重が高いケースです。
【前提条件】
- 勤続年数:20年(退職所得控除額:800万円)
- iDeCo加入期間:20年
- 60歳でiDeCo、65歳で退職金を受け取る(5年間隔)
【解説】 このケースでは、退職金とiDeCoの「両方を一時金で受け取る」と課税対象額は600万円となり、所得税率は20%になることから、税負担は大きくなります。
退職金のみを一時金として受け取る場合でも、退職所得控除額を200万円超えてしまいますが、課税対象額はその2分の1ですから税負担は軽減されます。
なお、超過額の200万円を年金として受け取る場合は、iDeCoの年金受取分と併せて公的年金等控除の対象になりますが、退職所得ほど優遇(2分の1課税)されるものではないので、このケースでは「併用受取」の方が若干ですが所得税額が増えると試算されました。
ただし、これはあくまで一例であり、公的年金の額など個人の状況によって最適な方法は異なります。
退職所得控除を最大限活用するための注意点
iDeCoや退職金を受け取る際に退職所得控除を最大限に活用するためには、いくつかの重要な注意点があります。
税制のルールは複雑であり、知らずに手続きを進めると、本来受けられるはずの優遇を逃してしまう可能性があります。
おさえておくべき3つのポイントを解説します。
受取開始年齢と受取期限
iDeCoの老齢給付金は、原則として60歳から受け取りを開始できます。ただし、これはiDeCoの加入期間(通算加入者等期間)が10年以上ある場合の条件です。加入期間が10年に満たない場合は、受給開始可能年齢が最高で65歳まで段階的に引き上げられます。
また、受け取りには期限があり、75歳になるまでに受給を開始する必要があります。75歳までに請求手続きを行わない場合、全額が一時金として自動的に支払われ、意図しないタイミングでの課税が発生する可能性があるため注意が必要です。
自身のライフプランに合わせて、60歳から75歳までの間で最適な受給開始時期を選択することが肝となります。
企業型DCとの通算ルール
会社の福利厚生で企業型DC(企業型確定拠出年金)に加入している、または過去に加入していた場合、この加入期間はiDeCoの加入期間と通算して退職所得控除額を計算します。
例えば、企業型DCに10年加入し、その後iDeCoに15年加入した場合、退職所得控除の計算で使われる加入期間は合計の25年となります。これにより、より大きな控除額を適用できるメリットがあります。
また、企業型DCとiDeCoをそれぞれ一時金で受け取る場合、これらは税制上1つの退職所得とみなされるため、受け取るタイミングによっては控除額の調整(10年ルールや19年ルール)の対象となります。
両方の制度に加入している場合は、一体のものとして出口戦略を考える必要があります。
複数回の退職金がある場合
転職経験があり、複数の会社から退職金を受け取る場合、税金の計算はさらに複雑になります。原則として、それぞれの退職金を受け取るタイミングに応じて、退職所得控除の調整ルールが適用されます。
例えば、A社から退職金を受け取り、この5年以内にB社から退職金を受け取ると、B社の退職金に対する控除額が調整される可能性があります。さらに、その後にiDeCoの一時金を受け取る場合も、直近の退職金との期間に応じて調整計算が行われます。
すべての退職所得(会社の退職金、企業型DC、iDeCoなど)の受け取り履歴とタイミングを時系列で整理し、どのルールが適用されるかを慎重に確認する必要があります。
このような複雑なケースでは、自身での判断は難しいため、税理士などの専門家に相談することを強く推奨します。
iDeCoの退職所得控除に関するよくある質問
ここでは、iDeCoの退職所得控除に関して、多くの人が疑問に思う点についてQ&A形式で簡潔に解説します。制度の要点を押さえ、自身の状況と照らし合わせてみてください。
5年ルールが10年に変わるのはいつから?
iDeCoを先に、会社の退職金を後に受け取る場合に適用される調整ルールが「5年」から「10年」に延長されるのは、2026年1月1日以降に支払いを受けるiDeCo(または企業型DC)の一時金からです。
2025年12月31日までにiDeCoの一時金を受け取った場合は、経過措置として従来の5年ルールが適用されます。
退職所得控除を使い切った場合は?
会社の退職金などで退職所得控除の枠をすでに使い切ってしまった場合、iDeCoを一時金で受け取ると控除が適用できず、税負担が増える可能性があります。
ただし、退職所得控除の枠を超えても課税対象額はその2分の1に軽減されます。
iDeCoを「年金形式」で受け取れば「公的年金等控除」という別の控除枠が使えます。65歳未満であれば年間60万円まで非課税で受け取れるため、税負担を抑えることが可能です。
具体的な税負担は、一時金としていくら、年金としていくら受け取るかで異なってきます。
年金受取と一時金受取、どちらが得?
どちらが有利かは、個人の状況によって異なります。一概にどちらが得とは言えません。
一般的には、退職所得控除の枠が余っている場合は、税制優遇の大きい「一時金受取」が有利になる傾向があります。
一方で、退職金が多くて控除枠を超えてしまう場合や、公的年金の受給額が少ない場合は、「年金受取」のほうが税負担を抑えられる可能性があります。
自身の退職金や公的年金の額を基に、両方のパターンで税額を試算してみることが鍵となります。
まとめ
iDeCoの受け取り時に活用できる「退職所得控除」は、老後の手取り額を左右する重要な制度です。会社の退職金も受け取る方は、受け取る順番とタイミングを計画的に設計する「出口戦略」が不可欠です。
- iDeCoを一時金で受け取ると、税制上有利な退職所得控除と2分の1課税が適用される。
- iDeCoを先に、退職金を後に受け取る場合、控除の調整ルールが2026年から「5年」→「10年」に延長される。
- 税負担を抑えるには、iDeCoを先に受け取り、退職金との間隔を10年以上空けるのが基本戦略となる。
- 間隔を空けられない場合は、iDeCoを年金で受け取る、または一時金と年金を併用するなどの対策が有効。
最適な受け取り方は、自身の退職金の額、iDeCoの資産額、公的年金の受給見込み額などによって異なります。まずは自身の状況を正確に把握し、本記事で紹介したケース別シミュレーションなどを参考に、最適なプランを検討してみましょう。
判断が難しい場合は、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することをおすすめします。
大切なのは、退職金・iDeCo・公的年金を合わせて、老後にいくら使えるのかを整理することです。
ここが明確になれば、一時金で受け取るか、年金形式にするか、併用するかの判断もしやすくなります。
3分投資診断では、老後に必要な金額と現在の資産状況から、iDeCoを含めた老後資金の全体像を整理できます。
控除の有無だけでなく、受け取り後の生活が成り立つかを確認するための診断です。
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監修
黒澤 伸
- 税理士/社会保険労務士/CFP®認定者
東京都出身。中央大学商学部会計学科を卒業後、東京国税局に入局。国税庁、東京国税局等に38年間勤務し、2023年に高松国税局長を最後に退官。同年、黒澤伸税理士事務所を開設し、2024年には社会保険労務士としても登録。現在は、税務・会計、社会保険、労働保険等の士業務を中心に、CFPとして事業者のトータルサポートを行っている。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。
