
【10月19~23日】日経平均動向:「コアウィーブショック」でAI・半導体関連銘柄が売られる展開か。中東情勢も懸念広がる
2026年10月16日の日経平均株価は、前日比898円高となり、7営業日ぶりに反発しました。ただし、AI関連企業の資金調達コストに対する懸念は根強く、相場の先行きには不透明感が残っています。
今週は米国の主要ハイテク企業や日本の半導体関連企業の決算発表が控えており、その内容が株価を左右する可能性があります。また、中東情勢の緊迫化に伴う原油高にも注意が必要です。
本記事では、日経平均株価が反発した背景を振り返るとともに、今週の株式市場の見通しや注目ポイントを解説します。
- 日経平均株価が7営業日ぶりに反発した背景とAI・半導体関連株の動向
- 今週の株式市場を左右する米ハイテク企業・国内半導体関連企業の決算
- AI投資への懸念や原油高が今後の株価に与える影響
日経平均は7営業日ぶりに反発

押し目買いの買い戻しは続かず
2026年10月16日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比898円34銭高の6万5324円29銭でした。7営業日ぶりの反発です。
前日まで6日続落のきっかけになったのが、米新興クラウドサービスのコアウィーブの社債価格急落です。同社はAI半導体を搭載したデータセンターをAIの開発企業やクラウドサービス提供会社などに貸し出す「ネオクラウド」の先駆けです。
ビジネスの拡大のためにはデータセンター整備が不可欠になりますが、その資金調達の金利が上昇しコストが膨らんでいることが報道され警戒感が広がりました。コアウィーブ株は一時、15%安をつける場面もありました。
米株式市場でハイテク株売りが加速し、ナスダック総合株価指数は14日に前日比下落率が一時2%を超え、およそ1カ月ぶりの安値圏となりました。
日経平均も15日には6万4425円と1カ月ぶりの安値を付けました。1日で終値が3300円以上下落。過去3番目の下げ幅でした。
16日には押し目買いも入り、アドバンテスト、キオクシア、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンなどAI・半導体関連銘柄が買い戻されました。ただし、積極的な買いには続きませんでした。
コンサルティングのベイカレントがストップ高
16日にはコンサルティングを手掛けるベイカレントが急騰し、一時、制限値幅の上限(ストップ高水準)となる前日比1500円(17.25%)高の1万195円を付けました。株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。
15日に発表した2026年3〜8月期の連結決算(国際会計基準)で、営業利益が前年同期比28%増の298億円となり、市場予想を上回りました。人工知能(AI)関連やサイバーセキュリティー関連の需要拡大が寄与しています。
同日発表した新たな中期経営計画も好感されて買いが進みました。
AI・半導体関連は下値圧力か。原油高にも警戒感

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、終値は前日比175ドル28セント安の5万2002ドル41セントでした。コアウィーブはダウ平均の構成銘柄ではありませんが、同日11.9%安となっています。
ダウ平均の構成銘柄ではアルファベット、セールスフォース、シスコシステムズ、マイクロソフトなどが売られました。日本株も週初からAI・半導体関連銘柄が軟調になる可能性があります
気になるのは、ここにきて中東情勢で再度不透明感が増していることです。軍事衝突が続いており、エネルギーの供給不安から原油高となっています。
16日のニューヨーク市場ではWTIが1バレル101ドル台の大台に乗せ、一時はおよそ1カ月ぶりの高値をつけました。
米テスラ、メタの決算発表に注目
21日は米テスラ、メタが決算を発表します。日本では22日に半導体の切削・研磨装置大手のディスコが決算を発表します。来週もAI・半導体関連企業の決算が相次いで行われます。
これらが好業績の場合、「コアウィーブショック」のリスクを後退させる材料になることが期待されます。逆に市場予想に届かない場合、失望売りにつながる可能性があります。
こういったことから今週はメタの決算を見極めたいと様子見傾向になることも考えられます。
AI投資への疑念が広がるなか、相場の一段安に警戒

これまで株価上昇を牽引してきたAI関連銘柄ですが、巨額の設備投資に見合う収益を確保できるのか、市場の視線は厳しくなっています。
中東情勢の緊迫化による原油高も懸念材料です。企業決算の内容次第では、相場が一段安となる可能性にも警戒が必要でしょう。
株価を動かすニュース、投資家はどこを見る?
今後の日本株の動向を見極めるうえでは、AI・半導体関連企業の決算に加え、中東情勢の緊迫化による原油高にも注目が集まります。
ただし、好決算が発表されても、必ずしも株価が上昇するとは限りません。業績が市場予想を下回った場合や、好業績がすでに株価に織り込まれている場合には、売りが優勢になることもあります。
また、株価は企業業績だけでなく、金利や為替、地政学リスクなど、さまざまな要因によって変動します。
ニュースを投資判断に活かすには、市場が何に注目し、その材料が株価にどの程度織り込まれているのかを理解することが大切です。
決算発表を例に、株価が動く仕組みやニュースの読み解き方を、元機関投資家の泉田良輔が初心者にもわかりやすく解説します。
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