

ワンルーム投資でカモにされる人の特徴と回避策は?年収・属性別リスク診断
「ワンルーム投資に興味があるけれど、『カモにされる』という話を聞いて不安…」そんな悩みはありませんか?
安定した家賃収入や節税効果が期待される一方で、知識不足から不利な契約を結んでしまい、資産を失うケースも少なくありません。
本記事では、ワンルーム投資で失敗しやすい人の特徴から、悪質な業者の手口、そしてカモにされないための具体的な回避策まで、専門家が徹底解説します。
記事を読むことで、安全な不動産投資の第一歩を踏み出すための知識が身につきます。
- ワンルーム投資でカモにされやすい人の具体的な特徴と心理
- 悪質な業者が使う典型的な勧誘トークとその見抜き方
- カモにされないために契約前に必ず自分で確認すべき必須項目
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なぜワンルーム投資で「カモ」が生まれるのか
ワンルーム投資で「カモ」が生まれる背景には、新築物件特有の価格構造や業者が利益を得る仕組み、そして投資家と業者の間に存在する情報格差があります。
これらの構造を理解することが、失敗を避けるための第一歩です。
新築ワンルームの価格構造

新築ワンルームマンションの販売価格には、本来の建物価値に加えて、販売会社の利益や広告宣伝費などが上乗せされています。この上乗せ分は「新築プレミアム」と呼ばれ、価格の1〜3割を占めることもあります。
購入者が物件を手にした瞬間、当該物件は「中古」となり、新築プレミアム分の価値は即座に失われます。
結果として、購入価格がローン残高を上回る「オーバーローン」状態に陥りやすく、売却したくても売却損が出るため手放せないという状況に陥りがちです。
業者が儲かる仕組み
不動産業者は、物件の売買仲介手数料や、自社で物件を安く仕入れて高く売る際の売却益(転売利益)によって収益を上げています。
中でも「三為業者(さんためぎょうしゃ)」と呼ばれる業者は、「第三者のためにする契約」を行います。売主から物件を購入する契約と、買主へ同じ物件を売却する契約を同時に行い、登記を一度で済ませることで中間マージンを得ます。
通常、不動産の転売では「A(売主)→B(業者)」「B(業者)→C(買主)」と2回登記が行われ、その都度登録免許税や不動産取得税が発生します。
しかし、「三為」という手法を使うと、B(業者)は登記を省略して「AからCへ直接」権利を移転させることができます。業者は登記費用や税金を節約しつつ、中間利益(抜きの利益)を最大化できるのがメリットです。
この手法では、買主は業者の仕入れ値を知ることができず、相場より割高な価格で購入させられるリスクがあります。
その他にも、管理委託手数料やサブリース契約による保証料など、業者はさまざまな形で利益を確保する仕組みを構築しています。
情報の非対称性
不動産市場は専門性が高く、一般の投資家とプロである不動産業者の間には「情報の非対称性(情報の格差)」が存在します。
業者は物件のメリットだけでなく、潜在的なリスクや不利な情報も把握していますが、それをすべて投資家に開示するとは限りません。
不動産投資の初心者は、物件の適正価格や将来のリスクを自力で判断することが難しく、業者の営業トークを信じ込んでしまいがちです。
この情報格差を利用し、業者にとって都合のよい物件を売却するケースも見られます。
カモにされやすい人の5つの特徴

ワンルーム投資でカモにされやすい人には、特定の年収層や知識レベル、相談相手の有無など、いくつかの共通した特徴が見られます。
自分に当てはまる点がないか確認し、対策を講じることが欠かせません。
年収600万円以上の会社員・公務員・医師
年収が高く、安定した職業に就いている会社員や公務員、医師などは、金融機関からの社会的信用が高く、不動産投資ローンの審査に通りやすい傾向があります。悪質な業者から見れば、ローンを組ませやすい「優良なターゲット」と映ります。
「融資が下りる=よい投資」と安易に考えがちですが、融資の可否と投資の成否は全く別問題です。金融機関はあくまで返済能力を重視しており、物件の将来的な収益性や資産価値まで保証してくれるわけではありません。
自身の属性のよさが、かえってリスクの高い物件を勧められる要因になり得ることを認識しておく必要があります。
不動産投資の知識が不足している
不動産投資に関する知識が不足している人は、業者のセールストークを鵜呑みにしてしまう傾向があります。
例えば、物件価格の相場観がないため割高な物件を提示されても気づかなかったり、経費を考慮しない「表面利回り」だけで判断してしまったりします。
また、節税やサブリース契約の仕組み、リスクについて正しく理解していないと、メリットだけを強調する営業トークに流され、不利な条件で契約してしまう可能性が高まります。
内容を十分に確認しないまま契約すると、想定より収益が出ない、契約期間中でも解約されるなどのトラブル発生も考えられます。
自ら学ぶ姿勢がなければ、カモにされるリスクは高まる一方です。
相談相手がいない
不動産投資について、営業担当者以外に相談できる相手がいない人は、客観的な視点を持ちにくく、判断を誤るリスクが高まります。家族や友人に内緒で投資を進めようとすると、孤独な判断を迫られ、業者のペースに巻き込まれやすくなります。
信頼できる投資家仲間や、利害関係のない第三者の専門家(セカンドオピニオン)に相談できる環境があれば、提案された物件や契約内容の妥当性を冷静に評価できます。
不動産投資は金額が大きく、長期間にわたる取引です。営業担当者の説明だけで即決せず、複数の視点から慎重に検討することが大切です。孤立した状態での投資判断は避けましょう。
忙しくて判断する時間がない
本業が多忙で、不動産投資についてじっくりと調査・検討する時間がない人もカモにされやすい特徴の1つです。
時間がないことを理由に、物件の現地確認や周辺相場のリサーチ、収支シミュレーションの精査などを怠り、業者にすべてを任せてしまう傾向があります。
業者は「お忙しいでしょうから、こちらですべて手配します」といった言葉で信頼を得ようとしますが、業者側では自社に有利な条件で話を進めている可能性があります。
不動産という高額な買い物において、他人任せは禁物です。忙しい中でも最低限の情報収集や比較検討を行い、納得したうえで判断することが欠かせません。
プライドが高く失敗を認められない
自身の判断力に過剰な自信を持っている人も、注意が必要です。
社会的に成功している高所得者層にこの傾向が見られます。「自分は優秀だから、特別な儲け話が来た」「自分は騙されるはずがない」といったプライドが、客観的な判断を曇らせることがあります。
一度「買う」と決めた手前、後から不利な点に気づいても、判断の誤りを認めたくない一心で契約を進めてしまうケースもあります。
不動産投資では、どれだけ経験や収入があっても、冷静に情報を比較し、必要であれば立ち止まって再検討する姿勢が必要です。
常に謙虚な姿勢で情報を吟味し、間違いを認める勇気を持つことも大切です。
ワンルーム投資が「やめとけ」と言われる4つのリスク

ワンルーム投資が「やめとけ」と忠告される背景には、初心者が見落としがちな4つのリスクが存在します。
これらのリスクを理解せずに始めると、資産形成どころか損失を抱えることになりかねません。

新築プレミアムの即座消滅
新築ワンルームマンションの価格には、建物の原価や土地代に加え、デベロッパーの利益や広告宣伝費などが上乗せされています。
この上乗せ分は「新築プレミアム」と呼ばれ、購入後は中古物件として評価されるため、価格が下がりやすくなります。
つまり、購入直後に売却しようとしても、新築プレミアム分(一般的に価格の1〜3割)は下落するため、多くの場合でローン残債を下回る価格でしか売れません。売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態になることも考えられます。
この構造を理解していないと、購入した瞬間に含み損を抱えることになるため、注意しましょう。
実質利回りの低さ
不動産業者が提示する「表面利回り」は、年間の家賃収入を物件価格で割っただけの単純な指標です。
しかし、実際の不動産経営には管理費、修繕積立金、固定資産税、賃貸管理手数料といったさまざまな経費がかかります。
これらの経費を家賃収入から差し引いて計算する「実質利回り」は、表面利回りよりも1〜2%以上低くなるのが一般的です。
特に都心部の新築ワンルームマンションは、物件価格が高い一方で家賃水準に限界があるため、実質利回りが低くなりやすい傾向があります。
その結果、ローン返済や各種経費を差し引くと、手元にお金が残らない「キャッシュフローがマイナス」の状態に陥るケースが多く見られます。
出口戦略がない
出口戦略とは、購入した不動産を将来どのように手放すか(売却するか)という計画のことです。
多くの初心者は購入時の家賃収入ばかりに目を奪われ、売却時のことまで考えていません。
新築ワンルームは購入直後から価値が下落するため、長期間保有してローン残債を減らさない限り、売却時に損失が発生する可能性が高いです。
ある投資家の実例では、1610万円で購入した物件が数年後に700万円の査定額となり、売却すると多額の損失が出るため売るに売れない状況に陥りました。
売却したくてもローン残債を完済できないと、赤字を抱えたまま保有し続けなければならないという、出口のない塩漬け状態にはまってしまう可能性もあります。
購入前に出口戦略を立てておかないと、将来の足かせとなりかねません。
節税効果の誤解
「ワンルーム投資は節税になる」というセールストークはよく聞かれますが、節税の仕組みを正しく理解する必要があります。
不動産投資の節税は、建物の減価償却費などを経費として計上し、不動産所得を帳簿上「赤字」にすることで、給与所得と損益通算して所得税や住民税の還付を受けるというものです。
しかし、この節税効果は永続的ではありません。減価償却期間の終了やローン返済の進行によって帳簿上の赤字は縮小し、数年後には帳簿上も黒字化して、逆に納税額が増える可能性があります。
また、節税できる金額よりも、不動産経営による毎月の持ち出し(赤字)のほうが大きいケースも少なくありません。
節税効果だけを目的とした投資は本末転倒になりがちです。

業者が使う典型的な勧誘トーク

悪質な不動産業者は、投資家の不安や期待を巧みに利用したセールストークで契約を迫ります。
これらの言葉の裏に隠された真実を見抜き、冷静に判断することが、カモにされないための鍵となります。
「節税になります」の真実
「不動産投資で節税しませんか?」は、高年収のサラリーマンに向けられる常套句です。
不動産所得の赤字を給与所得と損益通算することで所得税・住民税が還付される仕組みですが、これはあくまで帳簿上の赤字を利用したものです。
実際には、ローンの返済などで手元からお金が出ていく「キャッシュフローの赤字」が発生しているケースも見られます。
つまり、税金が少し戻ってくる以上に、毎月の持ち出しが発生している可能性があるということです。税金が戻ってきても、それ以上に実際の支出が大きければ、トータルでは損をしています。
節税額だけで判断せず、家賃収入・経費・ローン返済・将来の売却価格まで含めて、トータルで損をしていないか慎重に判断することが必要です。
「年金代わりになります」の落とし穴
「ローン完済後は家賃がまるごと収入になり、私的年金になります」というトークも魅力的ですが、注意が必要です。35年ローンを組んだ場合、完済時には物件の築年数も35年古くなっています。
完済時には、建物の老朽化による修繕費の増大や、家賃が下落する可能性があります。また、入居者が見つかりにくくなる空室リスクも懸念材料の一つです。
ローン返済がなくなっても、経費を差し引くと手元に残る金額は想定よりずっと少なくなる可能性があることを理解しておきましょう。
「サブリースで安心」の注意点
サブリース契約は、不動産会社が物件を借り上げ、入居者の有無にかかわらず一定の家賃を保証してくれる仕組みです。「空室リスクがなく安心」と勧められますが、物件によっては罠が潜んでいます。
多くの契約では、2年ごとに家賃保証額の見直し条項があり、周辺の家賃相場の下落などを理由に保証賃料を引き下げられるリスクがあります。
一度契約すると、オーナー側からの解約は「正当事由」がない限り困難です。契約内容によっては、オーナー側からの中途解約に制限や違約金(相場:家賃収入の約6か月分)が設定されているケースもあります。
過去には、サブリースをうたい文句に多くの投資家を集めた会社が経営破綻し、オーナーがローン返済に窮するという社会問題も発生しました。2018年に発生した「かぼちゃの馬車」の事件です。
運営会社であるスマートデイズが、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」でサブリース契約を展開していましたが、経営悪化によりオーナーへの家賃保証を停止しました。
多額のローンを抱えた投資家が返済困難に陥り、サブリース契約のリスクが社会問題として大きく注目された事例です。
サブリース契約では、会社の運営状態や保証賃料の見直し条件、契約期間、中途解約の可否、違約金の有無などを事前に確認することが重要です。「家賃保証」という言葉だけで判断しないよう注意しましょう。
「今だけの特別価格」の真相
「この条件で紹介できるのは今だけです」「他にも検討している方がいるので、今日中に決めてください」といった言葉で決断を急がせるのは、悪質な業者の典型的な手口です。
本当に価値のある物件であれば、業者は焦らせる必要はありません。むしろ、投資家に冷静に考える時間を与えず、雰囲気や勢いで契約させようとしている証拠です。
決断を急がせるトークが出てきた場合は、一度立ち止まり、即決は必ず避けるべきです。時間をかけて検討すれば、よりよい条件の物件が見つかる可能性は十分にあります。
カモを回避するための5つの対策

ワンルーム投資でカモにされないためには、物件選びの原則を守り、業者の提示する情報を鵜呑みにせず、冷静に判断することが不可欠です。
ここでは、具体的な5つの対策を紹介します。

新築物件の購入は慎重に検討する
ワンルーム投資でカモにされる最大の原因の1つが、新築物件に手を出すことです。
新築物件には販売会社の利益や広告費が上乗せされた「新築プレミアム」があり、購入した瞬間に資産価値が1〜3割下落すると言われています。
この価値下落により、ローン残債が物件の時価を上回る「オーバーローン」状態に陥りやすく、売却時に損失を被るリスクが高いです。
初心者は、価格がすでに市場で形成されていてある程度安定している中古物件から検討することも有効な選択肢の一つです。
表面利回りで騙されない
不動産業者が提示する「表面利回り」は、年間の家賃収入を物件価格で割ったシンプルな指標です。
実際の不動産経営では、管理費、修繕積立金、固定資産税、賃貸管理手数料などの経費が必ず発生します。
これらのランニングコストを考慮した「実質利回り」を必ず自分で計算しましょう。計算式は以下の通りです。
実質利回り(%)=(年間家賃収入-年間経費)÷(物件価格+購入時諸費用)×100
この計算を行い、ローンの金利を支払っても手元にお金が残る(キャッシュフローがプラスになる)かを確認することが、騙されないための基本です。
業者のいう「節税」「年金」を鵜呑みにしない
「節税になる」「年金代わりになる」といったセールストークは、メリットの一部を切り取ったものに過ぎません。しかし、メリットだけで判断するのは注意が必要です。
不動産投資の節税は、減価償却費などを経費計上し、不動産所得を赤字にすることで給与所得と損益通算する仕組みです。節税効果は、不動産所得が赤字になることで得られますが、それはつまり手出しが発生しているということです。
税金は減っていても実際にはローン返済や各種経費によって持ち出しが発生するケースもあります。
また、節税効果が将来にわたって続くとは限りません。減価償却期間の終了や収支状況の変化によって、将来的に税負担が増える可能性もあります。
さらに年金代わりという点も、ローン完済時には物件が古くなり、修繕費の増加や家賃下落、空室リスクなどで期待した収入が得られない可能性があります。
不動産投資ではこれらの言葉を鵜呑みにせず、あくまで投資の基本である「キャッシュフロー」と「資産価値」で物件を評価する視点を持ちましょう。
即決しない
「今日中に契約すれば割引します」「他に検討者がいるので今決めないとなくなります」など、決断を急がせる営業トークには乗ってはいけません。
これは、投資家に冷静な判断をさせないための典型的な手口です。
不動産は高額な買い物であり、一度契約すると簡単には後戻りできません。どんなに魅力的な条件に見えても、必ず即決せず、「一度持ち帰って検討します」と伝えましょう。
時間を置くことで、客観的に物件の価値やリスクを評価できるようになります。
契約前に必ず確認すべき5項目
ワンルーム投資でカモにされないためには、契約前に以下の5つの項目を必ず自分の目で確認することが肝となります。
レントロール(家賃履歴)
現在の入居者の家賃だけでなく、過去の入居者の家賃推移を確認します。現在の家賃が相場より不自然に高くないか、下落傾向にないかをチェックします。
長期修繕計画と修繕積立金の状況
マンション全体の修繕計画と、積立金が計画通りに貯まっているかを確認します。積立金が不足していると、将来的に一時金の徴収や管理費の大幅な値上げにつながります。必要な修繕が先送りされると、建物の資産価値や入居率に影響を与えることもあるため注意が必要です。
登記簿謄本
物件の所有権や抵当権など、権利関係が明確になっているかを確認します。特に、差押えや共有持分、借地権など、権利関係が複雑な物件は、将来的な売却や運用時にトラブルにつながる可能性があります。
内容が分かりにくい場合は、不動産会社や司法書士に確認しましょう。
周辺の類似物件の取引事例
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」などを活用し、周辺の似たような物件がいくらで取引されているかを確認します。
築年数・駅距離・広さ・エリアなどが近い物件と比較することで、提示されている価格が相場に対して妥当かを判断しやすくなります。
ハザードマップ
物件が立地するエリアの洪水、地震、土砂災害などのリスクを確認します。災害リスクが高い物件は、将来的な資産価値の下落や保険料の高騰につながる可能性があります。
自治体のハザードマップを活用し、周辺環境まで含めて確認するようにしましょう。
既にワンルーム投資を始めている人の対処法
もし既にワンルーム投資を始めてしまい、「もしかしてカモにされたかもしれない」と不安に感じている場合でも、冷静に対処することで被害を最小限に抑えることが可能です。
焦らず、まずは現状を正確に把握することから始めましょう。
現状を正確に把握する

まずは、自身の投資状況を客観的な数字で把握することが不可欠です。以下の3つの数値を必ず確認し、一覧表などにまとめてみましょう。
- 毎月のキャッシュフロー:家賃収入から、ローン返済額、管理費、修繕積立金、税金などのすべての支出を差し引いた、手元に残る(あるいは持ち出す)金額を正確に計算します。
- ローン残債:金融機関から発行される返済予定表などで、現在のローン残高を確認します。
- 現在の物件査定額:複数の不動産会社に査定を依頼し、現在の物件がいくらで売れそうか、客観的な市場価値を把握します。
これらの数値を一覧表で「見える化」することで、感情的にならずに現状を冷静に分析できます。
売却を検討する判断基準
現状を把握した上で、物件を売却すべきかどうかを判断します。売却は「損切り」になる可能性もありますが、将来のさらなる損失を防ぐための重要な選択肢です。
以下の基準に当てはまる場合は、売却を前向きに検討しましょう。
- 毎月のキャッシュフローが赤字(持ち出し)になっている
- 築年数が古く、今後、修繕費の大幅な増加や家賃の大幅な下落が見込まれる
- 物件の立地エリアの人口が減少傾向にある
売却によって損失が確定したとしても、毎月の持ち出しがなくなることで精神的・経済的な負担が軽くなり、他の健全な資産形成に資金を振り分けることができます。
専門家に相談する
現状分析や売却の判断に迷う場合は、一人で抱え込まずに専門家に相談することが鍵となります。
ただし、相談相手は慎重に選ぶ必要があります。物件を購入した不動産会社は、自社の利益を優先する可能性があるため、避けるのが賢明です。
相談先としては、以下のような中立的な立場の専門家が推奨されます。
- 不動産投資に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)
- 投資家側の立場でアドバイスくれる不動産コンサルタント
- 複数の不動産会社(セカンドオピニオンとして査定や意見を聞く)
客観的なアドバイスを受けることで、自身の状況に適した解決策を見つけ出すことができます。
ワンルーム投資に向いている人・向いていない人
ワンルーム投資は、すべての人にとって最適な投資手法というわけではありません。
ワンルーム投資の特性を理解し、自身の目的や資産状況、リスク許容度に合っているかどうかを見極めることが成功の鍵となります。
向いている人の条件
ワンルーム投資は、以下のような条件や目的を持つ人に向いている可能性があります。
- 高年収で節税メリットを最大限に活用したい人:所得税率が高い人ほど、減価償却による損益通算の節税効果が高まります。ただし、節税効果は永続的ではない点に注意が必要です。
- 団体信用生命保険(団信)による生命保険効果を重視する人:ローン契約時に団信に加入すれば、万が一の際にローン残債がゼロになり、家族に無借金の投資用不動産を残せます。家賃を生活費の一部として利用できるため、生命保険の代わりとして活用できます。
- 長期的な視点で資産形成を考えられる人:ワンルーム投資は短期で利益を狙うものではありません。インカムゲイン(家賃収入)をコツコツと得ながら、長期保有を前提に考えられる人に向いています。
- 不動産投資の知識を自ら学ぶ意欲がある人:業者任せにせず、物件の価値やリスクを自分で判断できる、または学んでいこうとする姿勢が不可欠です。
特に、長期的に安定収入を得たい人や、本業以外で資産形成の柱を持ちたい人にとっては、リスクを理解したうえで活用すれば副収入を得られる選択肢の1つとなる可能性があります。
向いていない人の特徴
一方で、以下のような特徴を持つ人はワンルーム投資で失敗する可能性が高く、向いていないと言えるでしょう。
- 短期的に利益(キャピタルゲイン)を得たい人:ワンルーム投資、都心部の物件は価格変動が比較的小さく、短期売買で儲けるのには適していません。
- 毎月のキャッシュフローを重視する人:都心のワンルーム投資は利回りが低く、ローン返済や経費を差し引くと、毎月の収支がマイナスになることも少なくありません。毎月の収入増加を重視する人には合わない可能性があります。
- 知識の習得や情報収集を面倒に感じる人:業者に丸投げしたいと考えている人は、不利な条件の物件を掴まされるリスクが高いです。
- 近い将来に住宅ローンを組む予定がある人:投資用ローンを組むと、個人の借入枠が圧迫され、住宅ローンの審査に影響が出る可能性があります。融資額が減らされたり、金利が高くなったりすることがあります。
ワンルーム投資に関するよくある質問
ワンルーム投資を検討する際に、多くの人が抱く疑問についてお答えします。
正しい知識を持つことで、不安を解消し、適切な判断を下す助けとなります。
Q. カモにされやすい年収は?
A. 一般的に、年収600万円以上の会社員、公務員、医師などがターゲットにされやすいと言われています。
理由は、安定した収入があり金融機関のローン審査に通りやすく、業者にとって「物件を売りやすい顧客」だからです。
ただし、年収にかかわらず、不動産投資の知識が不足していて業者任せにしてしまう人は、誰でもカモにされる可能性があります。
Q. 新築と中古どちらがよい?
A. 結論からいうと、不動産投資の初心者にとっては中古ワンルームマンションも選択肢の1つと考えられます。
新築物件は「新築プレミアム」により購入直後に価値が下落するリスクがありますが、中古物件は価格が市場相場に近く、比較的安定しています。
また、過去の家賃実績や管理状態を確認できるため、将来の収支予測が立てやすいというメリットもあります。
Q. 既に契約してしまった場合は?
A. まずは焦らず、現状を正確に把握することが第一です。
毎月の収支(キャッシュフロー)、ローン残債、そして現在の物件の売却査定額を確認しましょう。
その上で、毎月の持ち出しが多く、将来的な改善も見込めない場合は、損失がさらに拡大する前に売却(損切り)することも重要な選択肢です。
判断に迷う場合は、購入した業者とは別の、信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
まとめ

ワンルーム投資は、知識がないまま安易に始めると「カモ」にされるリスクが高い投資手法です。
カモにされないためには、以下の点に注意します。
- 新築物件は価格構造を十分理解したうえで慎重に検討し、中古物件とも比較する
- 表面利回りではなく、諸経費や空室率を加味した「実質利回り」で判断する
- 業者の営業トークに流されず、決して「即決」しない
新築物件は、価格に「新築プレミアム」が含まれているケースもあり、「節税になる」「年金代わりになる」といった営業トークだけで判断するのは避けましょう。
契約前にはレントロールや長期修繕計画などを必ず自分の目で確認し、少しでも疑問があれば第三者の専門家に相談して下さい。
既に投資を始めてしまった場合でも、現状を正確に把握し、必要であれば損切りという判断も視野に入れるべきです。
正しい知識を身につけ、慎重に判断すれば、不動産投資は有効な資産形成の手段となり得ます。本記事を参考に、賢い投資家への第一歩を踏み出しましょう。
自身の資産状況や目的に合った投資方法がわからない、という方は、専門家のアドバイスを参考にしてみるのも1つの方法です。
不動産投資が気になっているあなたへ
目的やリスク許容度に合わせてベストな資産運用を選択しましょう。マネイロは働く世代向けにお金の診断・サービスをご提供しています
▶一括投資診断:まとまったお金の運用方法がわかる
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監修

矢口 美加子
- 宅地建物取引士/Room.M 代表
不動産ライターとして大手不動産会社や不動産ポータルサイトなどで不動産関連コラムの執筆や監修を手がける。執筆・監修での記名記事370件以上、合計1000記事以上の執筆実績。家業の不動産投資事業での実務経験を活かし、「初心者でもわかりやすい不動産記事」の作成を行う。宅地建物取引士、整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級の資格を保有。
執筆

マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。





