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「仕組み預金には手を出すな」と言われる理由は?7つのリスクと悩んだ時の判断基準

「仕組み預金には手を出すな」と言われる理由は?7つのリスクと悩んだ時の判断基準

資産運用2026/04/02
  • #初心者向け

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「定期預金より金利がよい」と銀行で仕組み預金を勧められたものの、リスクが気になっていませんか。

仕組み預金は魅力的な金利が提示される一方で、「手を出すな」という意見も多く聞かれます。

本記事では、仕組み預金が持つ7つのリスクやデメリット、そしてどのような人が利用を避けるべきかを専門家の視点で詳しく解説します。

記事を読めば、仕組み預金の本質を理解し、自身にとって適切な選択ができるようになります。

この記事を読んでわかること
  • 仕組み預金は「預金」ではなくデリバティブを組み込んだ複雑な金融商品である
  • 中途解約不可、元本割れ、満期延長など、預金者にとって不利なリスクが7つ存在する
  • 生活資金や使う予定のあるお金を預けるべきではなく、代替案として定期預金やNISAがある


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なぜ「仕組み預金には手を出すな」と言われるのか?

仕組み預金に手を出すな」と言われるのは、「預金」という言葉から想像する安全なイメージとは異なり、投資経験の少ない人にはわかりにくいリスクやデメリットがあるからです。

たしかに仕組み預金は高金利という魅力がありますが、その裏には、相応のデメリットや注意点も存在します。

「預金」という名前に隠された本質

仕組み預金とは、「デリバティブ(金融派生商品)取引」を組み込んだ預金商品のことです。

デリバティブには、将来の金利や為替レートの変動に応じて、損益が決まる取引などがあり、こうした取引を預金に組み込むことで、通常の預金より高い金利が設定されています。

その一方で、商品によっては銀行の判断で満期日や受取通貨が変わるなど、預金者に不利になりうる特約が付く場合があります。

ポイントの解説

仕組み預金は、預金であるものの、定期預金よりも仕組みが複雑で、元本割れのリスクもあります。したがって、一般的な定期預金よりも注意が必要な商品です。

高金利の裏にあるリスク

仕組み預金の高い金利は、預金者が一定の制約を伴う「特約」を受け入れることを前提に設定されています。通常の定期預金にはない特約が付くかわりに、金利が上乗せされる仕組みです。

主な特約としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 原則として、中途解約ができない
  • 銀行の判断で、満期日が変更される可能性がある
  • 為替レートの変動によって、受取通貨が変わる可能性がある

これらは、商品を運用する上で必要な特約になりますが、市場の状況によっては預金者に不利に働くことがあり、リスクになります。

こうした点が、「仕組み預金には手を出すな」と言われる理由のひとつかもしれません。

仕組み預金の7つのリスク・デメリット

仕組み預金には、通常の定期預金にはない特有のリスクやデメリットが存在します。契約前にこれらの点を十分に理解しておくことが、後悔しないための第一歩です。

ここでは、代表的な7つのリスク・デメリットを解説します。

原則として中途解約できない

仕組み預金の大きなデメリットのひとつは、原則として満期まで中途解約ができない点です。

通常の定期預金であれば、中途解約しても適用金利が低くなるだけで、元本は戻ってくるのが一般的です。

一方、デリバティブが組み込まれている仕組み預金では、中途解約すると、預金者はデリバティブ取引の再構築に伴うコストを負担する必要があります。

違約金などのコストが差し引かれることで、預けた元本を下回る可能性が高く、原則として中途解約は不可となっている場合がほとんどです。

銀行側が「止むを得ない」と判断した場合は、例外的に解約を認める場合があります。

元本割れのリスクがある

仕組み預金は「預金」ではありますが、元本割れの可能性があるリスク性金融商品です。元本割れが起こる主なケースは2つあります。

1つ目は、前述の通り、やむを得ず中途解約する場合です。違約金により、解約して戻ってくる額が預けた額を下回る可能性があります。

2つ目は、外貨建ての商品や、満期時に外貨で受け取る可能性がある商品です。

為替レートは常に変動しているため、円に換算した際に預け入れた時よりも円高が進んでいると、円ベースでの受取額が元本を下回ることがあります。

高い金利による利益が出たとしても、為替の変動による損失が利益を上回ってしまうケースも少なくありません。

銀行の判断で満期や受取通貨が変わる

仕組み預金には、銀行の判断や特約によって、満期日や受取通貨が変わる商品があります。

満期については「満期日変更特約」や「繰上償還条項(コール条項)」が付いており、銀行が繰上げ償還を行うか、満期を延長するかを判断する仕組みがあります。これによって、預金者は当初想定した期間どおりに資金を受け取れない可能性があります。

また、商品によっては為替水準に応じて、満期時の元本の受取通貨が、条件によって預入時とは異なる通貨に変わることもあります(外貨償還特約など)。

この場合、あらかじめ定められたレートで外貨に転換されることもあり、実勢より不利なレートが適用されると、元本割れの可能性もあります。

このように、仕組み預金は満期日や受取通貨を預金者が自由に決められず、市場環境によっては期待どおりの運用結果にならないことがあります。

預金保険制度の対象外となる場合がある

預金保険制度は、万が一金融機関が破綻した際に、預金者1人あたり元本1000万円とその利息を保護する制度です。

円建ての仕組み預金は基本的にこの制度の対象となりますが、注意点が2つあります。

1つ目は、保護される利息は「通常の定期預金に適用される金利」で計算された分までという点です。仕組み預金特有の高い金利によって得られる上乗せ分の利息は保護されません。

2つ目は、外貨建ての仕組み預金は預金保険制度の対象外であることです。もし外貨建ての仕組み預金を預けている銀行が破綻した場合、預けた資金が戻ってこない可能性があります。

「預金」という名前から安全なイメージがありますが、これらの注意点は正しく認識しておく必要があります。

商品内容が複雑で理解しにくい

仕組み預金は、デリバティブを組み込んでいることから、商品内容が複雑で、専門知識がないと完全に理解するのは困難です。

「判定レート」「特約条件」「償還条件」といった専門用語が多いだけでなく、金利がどのように決まるのか、どのような場合に満期が延長されるのか、為替レートがどうなったら元本割れするのかなど、特約の内容までも正確に把握するのは難しいと感じる人も多いでしょう。

過去には、金融機関のリスク説明が不十分なまま販売され、多くのトラブルが発生した経緯もあります。

高金利という表面的なメリットだけに目を奪われ、内容を理解しないまま契約してしまうと、想定外の損失を被るリスクがあります。

自分で説明できないほど複雑な商品には手を出さない」という姿勢が欠かせません。

最低預入金額が高額な場合がある

仕組み預金は、銀行によっては、最低預入金額が100万円以上など、比較的高額に設定されていることが少なくありません。

通常の定期預金が数千円や1万円で預けられるのと比べると、まとまった資金が必要になります。

ポイントの解説

これは、金融機関がデリバティブを組み込んだ複雑な商品を組成・運用するために、ある程度の資金規模が必要になるためです。

一方、ネット銀行では、10万円程度から始められる商品もあります。

預け入れしやすい金額ですが、リスク性商品であることを忘れずに、とくに投資初心者は、大きな金額を預け入れるのは慎重に判断すべきでしょう。

一部の商品は金利上昇で不利になる場合がある

仕組み預金は、一律に同じリスクを持つ商品ではなく、特約の内容によって注意すべき点が異なります。

たとえば、一部の仕組み預金では、市場金利が上昇した局面で、預け続けることがかえって不利になる場合があります。

満期延長の特約が付加された商品では、満期が延長されることで、市場金利よりも不利な条件のまま預け入れが続く可能性があります。

さらに、原則として中途解約できないという仕組みが、より有利な運用先への資金移動を妨げるハードルとなり、不利な条件のまま、長期間資金が固定されてしまうというデメリットがあります。

仕組み預金を絶対に避けるべき人

仕組み預金のリスクや商品の複雑さを考慮すると、安易に選ぶのは避けるべき金融商品です。

以下に該当する人は、仕組み預金への預け入れについては、自身の状況をよく確認してから検討することをおすすめします。

生活資金や予備資金を預けようとしている人

仕組み預金は原則として中途解約ができません。病気や怪我、失業など、万が一の事態に備えるための生活防衛資金や緊急予備資金を仕組み預金に預けるのはやめましょう。

生活を守るためのお金は、いざ必要になった時、いつでも引き出せるように普通預金や定期預金に預けておくのが鉄則です。

数年以内にお金を使う予定がある人

住宅購入の頭金、子どもの教育資金など、数年以内に比較的大きなお金を使う予定がある人も注意が必要です。

仕組み預金は、原則として解約不可で、さまざまな制約のあるリスク性商品です。そのため、必ず使う予定があるお金の預け先には向いていません。

また、商品によっては、満期が延長する可能性もあり、必要なタイミングで資金を使えないかもしれません。このような場合に備えて、余裕資金を確保しておく必要もあるでしょう。

大きな出費を控えている方は、資産の持ち方を慎重に検討して、定期預金や個人向け国債など、計画的に資金を準備できる商品を利用する方が賢明です。

商品内容を十分に理解していない人

仕組み預金の特約内容やリスクの理解が難しいと感じる人は、仕組み預金への預け入れは再考した方がよいかもしれません。

商品への理解が進まないまま、「銀行が勧めるから」「金利がよいから」といった安易な理由だけで契約すると、あとで後悔することになりかねません。

投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェットには「理解できない商品には投資しない」という投資の基本方針があるそうです。

仕組み預金のようなリスクのある商品を利用するときは、商品のメリットだけでなく、デメリットやリスクについて、自分で説明できる程度まで理解する姿勢も大事です。

慎重に検討すれば利用できる人の条件

仕組み預金は一般的な預金とは異なり、リスクや特約があるため、誰にでも向いている商品ではありません。

ただし、商品性を十分理解し、慎重に検討した上で活用できる人にとっては資産運用の1つの選択肢となり得ます。

ここでは、仕組み預金の利用を検討できる人の条件を解説します。

10年以上使わない余裕資金がある

仕組み預金にお金を預けるなら、中途解約不可であること、また、それぞれの商品の特約内容を許容できることなどが条件となります。

ポイントの解説

たとえば、満期が10年なら10年間、15年なら15年間は、仕組み預金に預けた資金がなくても生活に全く影響がない「余裕資金」を準備しておく必要があります。

この余裕資金とは、生活費や緊急予備資金、数年以内に使う予定のあるお金をすべて除いた上で、なお残る資金のことです。

長期間にわたって仕組み預金にお金が固定されたとしても、余裕資金があり、生活に影響がない人であれば、資金の預入先として選択肢に入るでしょう。

リスクを十分に理解している

仕組み預金への預け入れを検討するときは、本記事で解説した、7つのリスク・デメリットを把握し、内容を説明できるくらい理解していることが不可欠です。

「高金利だから」とメリットばかりに注目すると、これらのリスクやデメリットを見落としてしまうかもしれません。

メリットとデメリット、リスクとリターンを冷静に比較できる方は、自分がこの商品を購入すべきか、適切に判断ができるはずです。

分散投資の一部として位置づけている

自身の資産の大部分を仕組み預金に投じるのは、できれば避けるようにするのが無難です。

資産全体の一部として、ポートフォリオを多様化させる目的で預け入れる方が適切でしょう。

例えば、資産の大部分は安全性の高い預金や国債、あるいは成長を期待して投資信託等で運用し、一部に仕組み預金も加える(例えば、資産全体の5〜10%程度)などのポートフォリオが想定されます。

ただし、現在のように金利が上昇する可能性が高いとき、金利変動によって満期が延長される商品に関しては、慎重に検討する必要があります。

当初の金利は定期預金より高いものの、際立って高いというわけでもありません。また、延長されるときは、金利面で不利な条件になっている可能性もあります。

預け入れ先の候補のひとつにはなりますが、金利や為替動向も注視しつつ、他商品と比較・検討する必要があるでしょう。

仕組み預金の代わりに検討すべき選択肢

仕組み預金のリスクや複雑さを避けたいと考える人には、他にも資産運用の選択肢があります。

自身の運用目的やリスク許容度に合わせて、よりシンプルで分かりやすい商品を検討しましょう。ここでは、代表的な3つの選択肢を紹介します。

定期預金

安全性を最優先するなら、通常の定期預金が基本です。

仕組み預金のような高金利は期待できませんが、預金保険制度の対象であるため、銀行が破綻しても元本1000万円とその利息まで保護されます。

満期日も契約時に確定しており、銀行の都合で変更されることはありません。

仕組み預金のような複雑な特約や元本割れのリスクを心配することなく、お金を預けておくことができます。

長らく低金利が続いてきましたが、徐々に預金金利も上昇しており、選択肢のひとつとして検討できる金融商品です。資産を守るという観点からも安全な選択肢と言えるでしょう。

個人向け国債

安全性を重視しつつ、定期預金より少しでもよい利回りを求めるなら、個人向け国債が有力な選択肢です。

ポイントの解説

国が発行する個人向けの債券で、信用度は極めて高く、元本割れのリスクもありません。最低金利が年0.05%と保証されている点も安心材料です。

とくに「変動10年」タイプは、半年ごとに金利が見直されるため、将来の金利上昇局面にも対応できます。

発行から1年が経過すれば中途換金も可能です。解約時は直近2回分の利子相当額を支払う必要がありますが、仕組み預金に比べて流動性が高く、わかりやすい商品性も魅力です。

新NISAでの長期積立投資

元本保証はありませんが、長期的な視点で資産を育てたいと考えるなら、新NISA(少額投資非課税制度)を活用した投資信託の積立投資は有力な選択肢の1つです。

新NISAのメリットは以下の通りです。

  • 運用益が非課税になる:通常20.315%かかる税金がゼロになります。
  • 少額から始められる:金融機関によっては月々100円や1000円から積立が可能です。
  • 解約・いつでも換金しやすい:市場が開いているときであれば、必要な時に売却して、比較的短期間で現金化できます。
  • 商品性がシンプル:NISAで購入できる投資信託の多くは、オプション取引などの投資手法は使われておらず、ロング(買い持ち)がメインです。

価格変動リスクはありますが、長期的に積立・分散投資を行うことでリスクを抑えながら、仕組み預金を上回るリターンが期待できます。

仕組み預金に関するよくある質問

仕組み預金について、多くの人が抱く疑問にお答えします。契約を検討する前に、これらの点を最終確認しておきましょう。

仕組み預金は危険?

「預金」という名前から想像される安全性とは異なり、リスクのある金融商品と認識すべきです。

元本割れの可能性がある、中途解約が原則不可である、満期が銀行の都合で変わるなど、複数のリスクやデメリットが存在します。

「危険」という言葉はやや強すぎる感がありますが、仕組み預金の商品性を理解せずに預けると、想定外の損失を被る可能性はあります。

中途解約はできる?

原則として、中途解約はできません。重要事項説明書などにもその旨が明記されています。

急な資金需要が発生しても、満期まで資金を引き出すことはできないと考えましょう。

金融機関が特別な事情を認めて例外的に解約に応じる場合もありますが、その際は高額な違約金や手数料が課され、元本を下回る可能性が極めて高いです。

預金保険制度の対象?

円建ての仕組み預金は預金保険制度の対象となります

保護されるのは、1金融機関につき預金者1人あたり元本1000万円までとその利息ですが、仕組み預金で得られる利息の全額は保護されず、通常の定期預金金利で計算された分までです。

注意点

一方、外貨建ての仕組み預金は、預金保険制度の対象外です。この点は混同しないように注意しましょう。

まとめ

本記事では、「仕組み預金には手を出すな」と言われる理由について、7つのリスク・デメリットを中心に解説しました。

仕組み預金は、高金利という魅力がある一方で、実際にはデリバティブを組み込んだ複雑な金融商品です。

原則として中途解約ができず、元本割れの可能性があるなど、通常の預金にはない特約やリスクを十分に理解しておく必要があります。

分散投資の一環として活用できる場合もありますが、預け入れは必ず余裕資金の範囲にすることが大切です。

生活資金や近々使う予定のあるお金を預けようとしている人や、商品内容を理解するのが難しい人は、預け入れを慎重に検討することをおすすめします。

自身の資産状況やリスク許容度を冷静に確認した結果、仕組み預金よりも、定期預金や個人向け国債、新NISAなど、よりシンプルな選択肢の方が合っていると考え直す人もいるかもしれません。

自身の資産状況やリスク許容度を把握した上で、自分に合った資産運用を見つけることが大切です。まずは自身の状況を客観的に診断してみませんか?

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監修
土屋 史恵
  • 土屋 史恵
  • ファイナンシャルプランナー/金融ライター/編集者

神戸市外国語大学卒業後、外資系生命保険会社、都市銀行にてリテール営業、法人営業に携わる。遺言信託など資産承継ビジネスに強み、表彰歴あり。その後は長年の金融機関勤務経験を活かし、金融メディアに転職。記事執筆や編集などを担当。現在はフリーランスとして活動中。AFP、FP2級、証券外務員一種を保有。

記事一覧

執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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