

個人向け国債の今後の見通しとは?最新の金利動向と賢い選び方を投資のプロが徹底解説
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「銀行預金の金利は低いままだが、株や投資信託は元本割れが怖い」と感じていませんか。金利上昇の恩恵を受けられる金融商品に注目が集まっている今、リスクの低い安全な投資先として、あらためて注目されているのが「個人向け国債」です。
本記事では、2026年最新の金利動向から今後の見通し、そして自身の考えに合った国債の選び方まで、お金の専門家がわかりやすく解説します。
自身の資産を守りながら、着実に増やすためのヒントがここにあります。
- 2026年4月時点の個人向け国債の金利水準と過去の推移
- 今後の金利動向に関する3つの予測シナリオと専門家の見方
- 金利見通しに応じた「変動10年」と「固定5年」の賢い選び方と活用法
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個人向け国債の金利は今どうなっている?

市場金利上昇の流れを受けて、個人向け国債の利率も魅力的な水準になってきました。
まずは、直近の金利状況とここ1年の変化を確認しましょう。
2026年4月募集分の金利水準
2026年4月募集分の個人向け国債の金利(年率、税引前)は、以下の通りです。
注目すべきは、満期が5年の「固定5」の金利が、満期10年の「変動10」を上回る「金利の逆転現象」が起きている点です。
これは、個人向け国債の利率の計算方法が、変動と固定で違いがあるためです。
固定5・3年は基準金利からそれぞれ0.05と0.03を引いて計算されますが、変動10年の場合、基準金利(※)に0.66を掛けて計算します。
変動10年は直近の10年債平均落札利回り、固定5年・3年はそれぞれ5年債と3年債の想定利回り
そのため、変動型の利率は、計算上、基準金利のおよそ6割程度に抑えられることになります。
低金利が長く続いた時期は、「掛け算方式」が有利に機能した面もありましたが、金利上昇局面では「引き算方式」の固定金利型の方が高くなりやすい状況が生じています。
(参考:個人向け国債の商品性の改善|財務省)
過去5年間の金利推移
個人向け国債の金利は、ここ数年で上昇傾向が鮮明になっています。「変動10」の初回適用利率は、2021年頃までは最低保証の水準(0.05%)で推移していましたが、その後は段階的に引き上げられ、2025年後半からは1%台となる回も出てきました。
また、この年には「変動10年」の金利を「固定5年」が上回る月も見られます。こうした動きからも、個人向け国債の利率水準が少しずつ切り上がってきていることがうかがえます。
利率が上昇している背景には、日銀の政策変更や世界各地における地政学リスクの増大、持続的なインフレなどを受け、日本の長期金利(10年物国債利回り)が上昇していることがあります。
2026年に入ってから、長期金利は2%を超える水準で推移しており、こうした状況が個人向け国債の利率にも反映されていると言えます。
今後の金利はどう動く?3つの予測シナリオ

個人向け国債の金利は、日本銀行(日銀)の金融政策と、それに伴う市場金利の動向に影響されます。今後の展開として、主に3つのシナリオが考えられます。

日銀の金融正常化が続く場合
可能性が高いシナリオとして、日銀が段階的に利上げを進め、金融政策の正常化を続けるケースが挙げられます。物価上昇が続くなか、日銀が追加利上げをすれば、短期金利、長期金利にも上昇圧力がかかります。
このようにして市場金利が上昇すると、個人向け国債の金利も上昇傾向が続くと考えられます。「変動10」は半年ごとに利率が見直されるため、金利上昇の恩恵を受けやすくなります。
金利上昇が一時停止する場合
日銀が利上げを行った後、景気や物価の動向を見極めるために、しばらく金融政策を据え置くシナリオも考えられます。急激な利上げは景気を冷え込ませるリスクもあるため、慎重な判断が求められるからです。
この場合、市場金利は一定の範囲内に、しばらくとどまる可能性があります。
個人向け国債の金利も、現在と同程度の水準で、小幅な変動にとどまるでしょう。
経済悪化で金利が低下する場合
地政学リスクが高まっている現在、国内外の経済情勢が急激に悪化し、景気後退局面に入るシナリオもゼロではありません。
そのような状況になれば、日銀は景気刺激のために再び金融緩和へと舵を切り、政策金利を引き下げる可能性があります。
そうなると、市場金利に連動しやすい個人向け国債の金利は低下する状況も考えられるでしょう。
将来的に、金利が低下すると予想する人は、現在の比較的高い金利を長期間固定できる固定金利型の国債の購入も選択肢のひとつになります。
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10年と固定5年、どちらを選ぶべきか

現在の金利状況と今後の見通しを踏まえ、多くの方が悩むのが「変動10年」と「固定5年」のどちらを選ぶべきかという点です。
それぞれの特徴を理解し、自身の金利見通しに合った商品を選ぶことが欠かせません。
金利上昇が続くなら変動10年
今後も日銀の利上げが続き、市場金利が上昇していくと考える方には「変動10年」が適しています。変動10年は、半年ごとに適用利率が見直されるため、金利上昇の恩恵を受けやすくなるでしょう。
変動10年の利率は、基準金利(10年物国債の利回り)に0.66を掛けた値で決まり、基準金利が上昇すれば、受け取る利子も増える仕組みです。金利上昇局面では、利率が固定されている商品よりも有利になる可能性があります。
一方、期間が長い債券なので、将来のいずれかの時点で金利が低下する可能性が無いわけではありません。
金利が低下する時期を予測することは難しいので、変動型・固定型の個人向け国債、定期預金、新窓販国債などに、お金や時間を分散して投資する方法もあります。

今の金利を確定したいなら固定5年
「現在の金利水準は十分に魅力的だ」「将来、金利が再び低下するかもしれない」と考える方には「固定5年」がおすすめです。固定5年は、購入時の利率が満期まで変わらないため、将来の金利リスクを低くして、高い利回りを確定させることができます。
2026年3月時点では固定5年の利率が変動10年を上回っており、固定金利型の魅力が高まっています。5年という中期で資金計画を立てたい場合にも適しています。
2026年4月時点での判断基準
2026年4月時点では、どちらの商品にも選ぶ理由があります。最終的な判断は、自身の金利に対する考え方によって決まります。
- 今後の金利上昇に期待する人:金利上昇の恩恵を受けられる「変動10年」が候補になります。
- 現在の金利水準を確保したい人:利率が確定している「固定5年」が有力な選択肢になります。現時点では、変動10年よりも利率が高いことも有利になりやすい点です。
- 判断に迷う人:両方のタイプを半分ずつ購入したり、購入時期をずらしたりする「分散投資」も有効です。金利変動リスクを小さくすることができます。
個人向け国債はインフレに勝てるのか

物価の上昇が続くインフレ時は、預金や現金の実質的な購買力が低下します。この点において、個人向け国債はインフレに対してどの程度、有効なのでしょうか。
利率とインフレ率の比較
例えば、個人向け国債の利率が年1.5%でも、インフレ率がこれを上回れば、お金の価値は実質的に目減りすることになります。
現在の個人向け国債の利率はおおむね1%台半ばであり、近年の物価上昇率(※)と比較すると、必ずしもインフレを完全にカバーできる水準とは言えません。
※消費者物価指数は前年比3.2%上昇
とくに、利率が変わらない固定金利型は、将来インフレが加速した場合に不利になる可能性があります。
預金よりは有利だが万能ではない
インフレに完全に対応することは難しいものの、個人向け国債は、銀行の普通預金などと比較して有利な選択肢のひとつになります。金利上昇の影響が、比較的早く利率に反映されやすいためです。
結論として、個人向け国債はインフレ対策として万能ではありませんが、預金に預けているだけの場合に比べて、資産の目減りを抑制する効果は期待できます。
インフレへの備えをより強固にするには、株式や不動産など、インフレに強いとされる他の資産と組み合わせることも検討してみましょう。
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今から買うなら知っておきたい活用法

個人向け国債は、その安全性から、資産全体のバランスを整える役割を担います。具体的な活用法を知ることで、より効果的に資産を守り、育てることができます。
ラダー運用で金利変動リスクを分散
「ラダー(はしご)運用」とは、短期債から長期債まで残存期間が異なる複数の国債に同額ずつ投資する方法です。償還を迎えた債券から長期債に再投資して、満期構成を維持します。
この手法のメリットは以下の2点です。
- 金利変動リスクの平準化:金利の高低とは関係なく、時期をずらして購入することで、平均的なリターンを狙えます。
- 流動性の確保:毎年国債が順番に満期を迎えるため、定期的に現金化する機会が生まれ、急な資金需要にも対応しやすくなります。
どのタイミングで買うべきか迷う方にとって、有効な戦略の1つです。
生活防衛資金の置き場所として活用
病気や失業など、万一の事態に備えるための「生活防衛資金」は、流動性と安全性が最優先されます。従来は普通預金や定期預金が主な置き場所でしたが、個人向け国債も有力な選択肢となります。
元本の返済と利払いを国が行うという安全性に加え、預金よりも高い金利が期待できるためです。
ただし、発行後1年間は原則換金できないため、生活費の3ヶ月分など当面必要な資金は預金に残し、残りの生活防衛資金を個人向け国債で運用するといった使い方を検討しましょう。
NISA・iDeCoとの使い分け
資産形成の手段としてNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)を活用している方も多いでしょう。NISAとiDeCoは資産形成のための制度ですが、個人向け国債と役割を分担させることで、バランスの取れたポートフォリオを構築できます。
- NISA・iDeCo:投資信託や株式など、リスクを取って成長を狙う「攻めの資産」向き
- 個人向け国債:元本割れの心配がなく、安全に運用したい「守りの資産」向き
例えば、資産全体のうち「生活防衛資金」や「数年以内に使う予定のあるお金」を個人向け国債へ投資し、残りの余裕資金はNISAやiDeCoで運用するといった戦略が考えられます。
これにより、市場が変動した際にも、資産全体への影響を和らげる効果が期待できます。

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個人向け国債を買う前に確認すべき3つの注意点

個人向け国債は安全性の高い金融商品ですが、購入前に知っておくべき注意点も存在します。
メリットだけでなく、デメリットも理解した上で判断することが大切です。
利子には20.315%の税金がかかる
個人向け国債で得られる利子には、NISAのような非課税制度は適用されません。受け取る際には、所得税・復興特別所得税(15.315%)と住民税(5%)を合わせた合計20.315%の税金が源泉徴収されます。
例えば、利率が年1.0%の場合、税引き後の実質的な利率は約0.797%となります。資産計画を立てる際は、表面的な利率だけでなく、税引き後の手取り額で考えることが大事です。
中途解約には制約がある
個人向け国債は流動性の面で制約があります。まず、発行から1年間は、原則として中途換金(解約)ができません。
1年経過後はいつでも換金できますが、その際には「直前2回分の利子(税引前)相当額 × 0.79685」が、受け取る元本と経過利子の合計額から差し引かれます。
直近の利子分が差し引かれることにより、元本が割れることはありませんが、想定していた受取利子の総額は少なくなります。
余裕資金で購入して満期まで保有する方がメリットとして大きいでしょう。
変動10年は市場金利より低い
「変動10年」の利率は、市場の長期金利(10年物国債利回り)そのものではなく、当該利回りを基に計算された「基準金利」に0.66を掛けて算出されます。
つまり、上述の基準金利が2.0%であっても、変動10年の利率は1.32%(2.0% × 0.66)となり、市場金利よりも低い水準になります。
この仕組みは、個人向け国債の商品性を担保するためであり、金利がマイナスになった時期では有利に働くこともありました。しかし、現在の金利上昇局面では、市場金利の上昇分が利率に反映されにくいことをデメリットとして認識しておく必要があります。
個人向け国債の今後に関するよくある質問
個人向け国債の今後の見通しについて、多くの方が抱く疑問に専門家がお答えします。
Q. 金利はいつまで上がり続ける?
金利の先行きを正確に予測することは困難です。今後の動向は、日本銀行の金融政策や国内外の経済情勢や地政学リスクなどに左右されます。物価上昇が続けば追加利上げの可能性があり、金利はさらに上昇するかもしれません。
一方で、景気後退の懸念が強まれば、金利上昇は一服、あるいは低下に転じる可能性もあります。
Q. 今買うべき?それとも待つべき?
「もう少し待てばもっと金利が上がるかもしれない」と考える人もいるかもしれませんが、ピークを待っている間に金利が低下する可能性もあります。
将来の為替動向を予測することは、経済の専門家であっても、とても難しいものです。
為替でも株価でも、投資を行うときに有効なのは、資金を何回かに分けて購入する「時間分散」です。購入単価を平準化するだけでなく、高値掴みも防ぎやすくなります。
Q. 預金から乗り換えるメリットは?
最大のメリットは、預金よりも高金利が期待できる点です。定期預金はキャンペーンなどで比較的高い金利が設定される場合もありますが、現時点では国債の方が有利です。
また、定期預金はペイオフの対象になりますが、保護されるのは、1人当たり一般預金の元本1000万円とその利子までです。個人向け国債は購入の上限がないことに加え、国が元本の返済と利払いを責任を持って行うこともメリットです。
一方、個人向け国債の償還期間は最低でも3年なので、預入期間のバリエーションが多い定期預金の方が流動性が高くなります。
とくに最もポピュラーな1年定期では、1%台の金利が設定されている場合もあり、金利動向を見ながら購入を検討したい人は、とりあえずは短期の定期預金に預け入れるのもひとつの選択肢です。
まとめ

金利上昇期に入り、個人向け国債は「守りの資産」の置き場所として、魅力が再評価されています。預金よりも有利な金利が期待でき、元本保証という安心感も兼ね備えています。
今後の金利上昇を期待するなら「変動10年」、現在の高い金利を確保したいなら「固定5年」と、自身の金利見通しに合わせて商品を選ぶことがポイントです。NISAやiDeCoといった「攻めの資産」と組み合わせることで、より安定的でバランスの取れた資産形成を目指せるでしょう。
自身の資産ポートフォリオの中で、個人向け国債をどのように位置づけるべきか、専門家の意見も参考にしたいという方は、無料の投資診断を試してみてはいかがでしょうか。
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土屋 史恵
- ファイナンシャルプランナー/金融ライター/編集者
神戸市外国語大学卒業後、外資系生命保険会社、都市銀行にてリテール営業、法人営業に携わる。遺言信託など資産承継ビジネスに強み、表彰歴あり。その後は長年の金融機関勤務経験を活かし、金融メディアに転職。記事執筆や編集などを担当。現在はフリーランスとして活動中。AFP、FP2級、証券外務員一種を保有。
執筆

マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。








