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物価連動国債を個人で購入する方法とは?投資信託を活用した投資方法を徹底比較

物価連動国債を個人で購入する方法とは?投資信託を活用した投資方法を徹底比較

資産運用2026/06/01
  • #初心者向け

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物価上昇への備えとして「物価連動国債」に興味があるものの、個人での購入方法がわからないと困っている人もいるのではないでしょうか。

物価連動国債はかつては機関投資家向けでしたが、現在では制度上、個人でも投資が可能となっています。

本記事では、個人投資家が物価連動国債へ投資する方法として活用しやすい「投資信託」を中心に、仕組みやメリット・デメリット、投資する際の注意点についてわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 物価連動国債へ個人が投資する方法としては、投資信託の活用が一般的
  • 投資信託なら、ネット証券などを通して少額から積立投資が可能
  • インフレに強い特徴がある一方、デフレ局面や途中売却時には価格変動リスクもある


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物価連動国債は個人でも購入可能

物価連動国債は、もともと金融機関などのプロの投資家(機関投資家)向けに発行されていましたが、2015年から個人でも購入できるようになりました。

ポイントの解説

物価上昇(インフレ)が続くと、現金の価値は実質的に目減りしてしまいます。物価連動国債は、全国消費者物価指数の動きに合わせて元金額や利子が増減する仕組みのため、インフレに強い資産として注目されています。

こうした背景から、個人の資産防衛の選択肢を広げる目的で個人への販売が解禁されました。

個人が選べる購入ルートの実態

制度上、個人が物価連動国債に投資するルートは「投資信託を通じた間接的な購入」と「国が発行する新発債・既発債の直接購入」の2つが存在します。

しかし、現在、国内の主要な証券会社や銀行において、個人向けに物価連動国債(新発債・既発債)を直接販売している金融機関は極めて限定的、あるいは皆無に近いのが実情です。 

そのため、個人投資家が物価連動国債へ投資する場合は、投資信託を通じた間接的な投資が「実質的に唯一の現実的な選択肢」となります。

物価連動国債を投資信託で購入する方法

個人投資家にとって最も現実的かつ手軽な方法は、物価連動国債を主要な投資対象とする「投資信託(ファンド)」を購入することです。

証券会社によっては100円や1000円といった少額から始めることができ、毎月の積立投資にも対応しています。

また、NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠の対象となっているファンドであれば、運用益が非課税になる恩恵を受けることも可能です。

投資信託を活用して投資するメリット

投資信託を通じて物価連動国債に投資する主なメリットは、以下の3点です。

  1. 少額から投資可能:ネット証券などでは100円から購入でき、初心者でも無理のない範囲で始められます。
  2. 分散投資の効果:投資信託は、発行時期や条件が異なる複数の物価連動国債に分散して投資を行います。これにより、単一の債券に集中投資するよりもリスクを平準化する効果が期待できます。
  3. NISA制度の活用(対象銘柄の場合): NISAの対象ファンドであれば、投資で得た利益(分配金や譲渡益)が非課税となり、効率的な資産形成に役立ちます。

取扱証券会社と主な投資信託

物価連動国債ファンドは、主要なネット証券や銀行などで取り扱われています。

代表的な投資信託としては、以下のようなインデックスファンドが挙げられます。

  • eMAXIS 国内物価連動国債インデックス
    • NOMURA 物価連動国債インデックス(フロアあり)に連動する成果を目指すインデックスファンドです。
  • 日本物価連動国債ファンド
    • 大和アセットマネジメントが運用するファンドで、主に国内の物価連動国債に投資します。

手数料等のコストに関する注意点

投資信託の購入・保有・換金時には各種コストがかかります。

  • 購入時手数料
  • 運用管理費用(信託報酬)
  • 信託財産留保額(換金時の手数料)

コスト体系はファンドによって異なるため、購入前に必ず「投資信託説明書(交付目論見書)」で内容を確認しましょう。

購入手順(投資信託)

投資信託を通じて投資する場合、以下の手順で進めます。

  1. 証券口座を開設する:ネット証券や銀行で証券総合口座を開設します。NISAを利用する場合は同時にお申し込みください。
  2. 投資信託を選ぶ:取扱商品の中からファンドを選び、交付目論見書でコストやリスク等を確認します。
  3. 購入を申し込む:購入金額を指定して注文を出します。積立設定を利用することも可能です。

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参考)直接購入(新発債・既発債)が極めて難しい理由

新発債(新たに発行される債券)」や「既発債(すでに市場で流通している債券)」の直接購入も制度上は可能(額面10万円単位)です。 

しかし、以下の理由から個人投資家が実行するのは非常に困難です。

  • 取扱金融機関の不在:個人向けに物価連動国債を小口販売している証券会社・銀行の窓口が事実上ほとんどありません。
  • 流動性の低さ(既発債の場合):日本の物価連動国債市場は、取引のほとんどが機関投資家(プロ)同士の相対取引で行われています。個人が市場に参加する機会はなく、売りたい時に希望の価格で売却できないリスク(流動性リスク)が極めて高くなります。

そのため、「まとまった資金があるから新発債を直接買おう」と考えても、窓口が見つからないのが現状です。

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購入前に確認すべき3つのリスク・注意点

物価連動国債ファンド(投資信託)への投資を始める前に、交付目論見書等に記載されているリスクを必ず確認し、正しく理解しておきましょう。

投資信託は預貯金とは異なり元本が保証された商品ではなく、基準価額の下落により投資元本を割り込み、損失が生じる可能性があります。

1. 物価下落(デフレ)に伴う価格変動リスク

ファンドに組み入れられている物価連動国債の想定元金額は、全国消費者物価指数(コアCPI)の動きに連動して増減します。 

インフレ(物価上昇)局面では基準価額の上昇が期待できる反面、物価が下落するデフレ局面では想定元金額や利子が減少し、投資信託の基準価額が下落する要因となります。

2. 金利動向による価格変動リスクと「信用リスク」

物価連動国債も、通常の債券と同じように金利の影響を受けます。

一般的に、市場金利が上昇すると、すでに発行されている債券の価格は下落しやすくなります。そのため、物価連動国債を組み入れた投資信託も、基準価額が下がる可能性があります。

ポイントの解説

また、注意点として「信用リスク」もあります。物価連動国債は国が発行するため、比較的安全性が高いとされています。しかし、万一日本の財政状況が大きく悪化した場合には、元本利子の支払いへの懸念から債券価格が下落する可能性があります。

その結果、投資信託の価格が下がり、損失につながる場合もある点には注意が必要です。

3. 「フロア」が適用されない点と税金の取扱い

2013年10月以降に発行された個別の物価連動国債には、満期時に受け取る金額が額面を下回らない「フロア」と呼ばれる仕組みがあります。

これは、デフレによって物価が下落した場合でも、満期まで保有すれば元本が一定程度守られる仕組みです。
ただし、物価連動国債を組み入れた投資信託には、このフロアの仕組みは適用されません。投資信託には満期がなく、価格は日々変動するため、解約時の基準価額によっては元本割れとなる可能性があります。

また、特定口座や一般口座で投資信託を保有した場合、分配金や売却益には20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。

なお、「特定口座(源泉徴収あり)」を利用すれば、原則として確定申告は不要です。NISA口座で対象ファンドを購入した場合は、運用益が非課税となります。

物価連動国債に関するよくある質問

物価連動国債に関してよくある疑問や注意点について、初心者にもわかりやすく解説します。

Q. SBI証券や楽天証券で国債そのものを買える?

A. いいえ、物価連動国債そのもの(新発債・既発債)を直接購入することは、SBI証券や楽天証券を含む多くの主要金融機関において、現状では原則としてできません

しかし、物価連動国債を対象とした「投資信託」であれば、これらのネット証券で100円から手軽に購入可能です。

Q. 個人向け国債(変動10年)との違いは?

A. 「何に連動するか」が異なります

  • 物価連動国債:物価(全国消費者物価指数)に連動します。
  • 個人向け国債(変動10年):市場⾦利に連動して、半年ごとに適⽤利率が⾒直される仕組みです。⾦利上昇局⾯の影響を受けやすい特徴があり、元本の安全性に配慮された設計となっています。確実な元本確保を優先しつつ⾦利上昇に備える場合には「個⼈向け国債(変動10年)」、元本の価格変動リスクを伴うものの実質的な⽬減り(インフレ)に備える場合には「物価連動国債ファンド」が選択肢として考えられます。

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まとめ

物価連動国債は、物価上昇時に資産価値を維持しやすい特徴を持つ債券です。ただし、日本では個人投資家が直接購入できる機会が限られているため、実際には投資信託を通じて投資する方法が一般的です。

投資信託であれば、少額から始めやすく、積立投資にも対応しやすい点がメリットです。

一方で、デフレ局面では価格が伸びにくい場合があるほか、金利上昇時には価格が下落する可能性もあります。

投資する際は、こうした価格変動リスクも理解したうえで、自身の投資目的やリスク許容度に合わせて活用することが大切です。

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執筆・監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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