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60歳で貯金1億円を持つ人の割合は?データで見る資産分布と老後の現実を解説

60歳で貯金1億円を持つ人の割合は?データで見る資産分布と老後の現実を解説

貯蓄2026/04/14
  • #60代

»60代のベストな資産運用は?簡単診断はこちら 

60歳を迎え、老後資金について考える中で「貯金1億円」という目標が気になる人も多いのではないでしょうか。実際に1億円を持つ人はどれくらいの割合で存在するのか、また、1億円の資産でどのような生活が送れるのか、気になりますよね。

本記事では、最新のデータをもとに60歳で1億円を持つ人の割合や、具体的な生活レベル、そして大切な資産を長持ちさせる運用方法まで、専門家の視点で詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 60歳で貯金1億円を持つ人は全世帯の約3%、60代に限定すると1〜3%程度と少数派
  • 1億円あれば年金と合わせて月50万円以上の生活も可能で、かなりゆとりのある老後が送れる
  • 資産寿命を延ばすには、60歳以降も運用を続けながら計画的に取り崩す「出口戦略」が重要


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60歳で貯金1億円を持つ人の割合

60歳で貯金1億円を保有している世帯は、日本全体で見てもごく少数派です。

保有する資産からローンなどの負債を差し引いた「純金融資産」を基準とした場合、1億円を超える「富裕層」は全世帯の約3%にとどまります。さらに60代に限定すると、その割合は約2%と推計されており、同世代の中でもごく一握りであることがわかります。

全世帯の約3%が1億円以上を保有

野村総合研究所の調査によると、2023年時点で純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」と、5億円以上の「超富裕層」を合わせた世帯数は約165.3万世帯とされています。

これは日本の総世帯数(約5570万世帯)の約3%にあたり、約30世帯に1世帯が1億円以上の純金融資産を保有している計算です。

ポイントの解説

このデータは、資産1億円という水準が、社会全体で見ても一部の限られた層であることを示しています。老後資金を考える上で1つの目標にはなりますが、多くの世帯が1億円未満の資産で生活設計を立てているのが実情です。

60代に限定すると約2%とさらに少数に

全世帯で見ると約3%が1億円以上の純金融資産を保有していますが、60代に限定すると、その割合はさらに低くなるデータがあります。

例えば、一般社団法人 資産運用業協会(旧:投資信託協会)の調査(2022年)によると、60歳代で金融資産が1億円以上ある世帯は約2%と報告されています。

このことからも、60歳の時点で1億円の資産を築いている世帯は、同世代の中でもごく一握りの少数派であることがわかります。

多くの人は1億円という数字にこだわらず、退職金やそれまでの貯蓄を合わせて、自身のライフスタイルに合ったより現実的な金額で老後の計画を立てているのが実情です。

(参考:60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書|資産運用業協会)

「金融資産」と「純金融資産」の違い

資産の状況を正確に把握するためには、「金融資産」と「純金融資産」の違いを理解しておくことが欠かせません。

金融資産とは、預貯金、株式、投資信託、保険など、保有している金融商品の総額を指します。一方で純金融資産とは、金融資産の総額から住宅ローンや自動車ローンなどの負債(借金)を差し引いた金額のことです。

ポイントの解説

例えば、預貯金や株式で1億円の金融資産があっても、住宅ローンが3000万円残っていれば、純金融資産は7000万円となります。

富裕層の定義で用いられるのは、負債を考慮した純金融資産です。自身の資産状況を評価する際も、負債を差し引いた純金融資産で考えるようにしましょう。

60代の貯蓄額の実態

60代の貯蓄額を考える際、「平均値」だけを見て安心したり、逆に焦ったりするのは禁物です。なぜなら、一部の富裕層が全体の数値を大きく引き上げており、一般的な実感とはズレが生じやすいからです。

より実態に近い「中央値」を見ることで、60代のリアルな資産状況や、富裕層との二極化の現状が見えてきます。具体的なデータをもとに確認していきましょう。

(参考:家計の金融行動に関する世論調査 2025年 | 金融経済教育推進機構 J-FLEC

二人以上世帯の平均値は2683万円、中央値は1400万円

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査によると、60代の二人以上世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)の金融資産保有額は、平均値が2683万円となっています。

退職金の受け取りなどもあり、他の年代と比較して高い水準に見えますが、データをより詳しく見ると実態とは少し異なります。資産額が少ない人から順番に並べた時、ちょうど真ん中に位置する人の値を示す「中央値」は1400万円です。

平均値と中央値に1000万円以上の大きな乖離があるのは、一部の世帯が極めて多くの資産を保有し、全体の平均値を引き上げているためです。

したがって、一般的な60代二人以上世帯の資産状況としては、平均値ではなく「中央値の1400万円」を現実的な目安と捉えるのが適切といえるでしょう。

資産保有額の分布

60代の資産保有額の分布を見ると、資産の二極化がより鮮明になります。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査では、60代の二人以上世帯のうち、金融資産保有額400万円未満が合計27.2%存在する一方で、3000万円以上を保有する世帯も約30%存在します。

金融資産保有額

割合(二人以上世帯・60代)

割合(二人以上世帯・60代)

非保有

割合(二人以上世帯・60代)

12.8%

100万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

4.7%

100~200万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

3.9%

200~300万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

3%

300~400万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

2.8%

400~500万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

1.8%

500~700万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

6.2%

700~1000万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

6.3%

1000~1500万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

8.9%

1500~2000万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

8%

2000~3000万円未満

割合(二人以上世帯・60代)

12.4%

3000万円以上

割合(二人以上世帯・60代)

27.2%

このように、老後資金の準備が十分でない世帯と、潤沢な資産を持つ世帯に分かれているのが60代の現実です。

単身世帯と二人以上世帯の違い

世帯構成によっても、貯蓄額には違いが見られます。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査の令和7年調査結果によると、60代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は以下のようになっています。

  • 単身世帯: 平均1364万円、中央値300万円
  • 二人以上世帯: 平均2683万円、中央値1400万円

平均値、中央値ともに、二人以上世帯のほうが単身世帯を上回っています。これは、共働きによる収入増や、将来への備えに対する意識の違いなどが影響していると考えられます。

ただし、必要な生活費も世帯構成によって異なるため、単純に金額の大小だけで比較することはできません。


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貯金1億円で実現できる老後の生活レベル

貯金1億円があれば、老後の生活に安心感が生まれます。

例えば、資産を運用しながら毎年4%ずつ取り崩す「4%ルール」を適用すれば、年間400万円(月約33万円)を生活費に充てることが可能です。これに公的年金を加えることで、趣味や旅行などを楽しむ、かなりゆとりのある生活を送ることができるでしょう。

シミュレーション上も、資産寿命を大幅に延ばせることがわかります。

4%ルールで年間400万円の取り崩しが可能

老後資金の出口戦略として注目されているのが「4%ルール」です。これは、「年間の生活費を投資元本の4%以内に抑えれば、資産寿命を大幅に延ばせる可能性が高い」という考え方です。

このルールを貯金1億円に適用すると、年間で400万円、月額に換算すると約33万円を資産から取り崩せる計算になります。

資産運用を続けながらこの範囲で生活費を賄うことで、資産の枯渇を防ぎつつ、長期にわたって安定した収入源を確保することが期待できます。これは、資産寿命を考える上で1つの重要な目安となります。

年金と合わせた生活設計

4%ルールによる取り崩し額に、公的年金の収入を加えることで、より具体的な生活レベルが見えてきます。例えば、厚生労働省が示す標準的な夫婦世帯の年金受給額は月額約23万円です。

これに4%ルールで取り崩す月額約33万円を加えると、夫婦で毎月約56万円を生活費として使える計算になります。

総務省の家計調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の平均的な消費支出は約26万3000円です。また、生命保険文化センターの調査では、「ゆとりある老後生活」に必要な費用は平均で月額約39.1万円とされています。

月56万円の収入があれば、これらの水準を上回り、旅行や趣味、孫への援助など、かなり自由度の高い豊かな生活を送ることが可能といえるでしょう。

資産寿命のシミュレーション

資産の取り崩し方によって、1億円の資産寿命は変わります。仮に資産運用をせず、単純に現金を取り崩していく場合を考えてみましょう。

毎月の取り崩し額

1億円を使い切るまでの年数

1億円を使い切るまでの年数

25万円

1億円を使い切るまでの年数

約33.3年

30万円

1億円を使い切るまでの年数

約27.8年

35万円

1億円を使い切るまでの年数

約23.8年

40万円

1億円を使い切るまでの年数

約20.8年

50万円

1億円を使い切るまでの年数

約16.7年

65歳から年金生活を始めると仮定すると、毎月40万円以上を取り崩す生活では、80代で資産が尽きてしまう可能性があります。

一方で、年利5%で運用しながら毎年400万円(インフレ率2%を考慮して増額)を取り崩す「4%ルール」を適用した場合、100歳時点でも十分な資産が残るというシミュレーション結果もあります。

資産寿命を延ばすためには、ただ取り崩すだけでなく、運用を継続することが欠かせません。

1億円に届かない場合の老後資金の考え方

60歳で貯金1億円に届かなくても、過度に心配する必要はありません。老後に必要な資金額は、ライフスタイルや家族構成によって異なるため、画一的な目標に固執する必要はないのです。

大切なのは、自身の年金受給見込み額を正確に把握し、老後の支出を現実的に見積もること。収入と支出のバランスを理解することから、自分に合った資金計画が始まります。

老後に必要な資金は人それぞれ

老後資金として1億円という目標がよく語られますが、すべての人に当てはまるわけではありません。必要な資金額は、個々のライフプランによって変動します。

例えば、以下のような要因で必要額は変わってきます。

  • 住居: 持ち家か賃貸か
  • 生活レベル: 節約志向か、趣味や旅行を楽しみたいか
  • 健康状態: 医療費や介護費の見込み
  • 家族構成: 扶養する家族の有無
ポイントの解説

1億円という数字に惑わされず、自身の価値観や状況に合わせて「自分にとっての必要額」を考えることが、現実的な老後設計の第一歩です。まずは、どのような老後を送りたいかを具体的にイメージしてみましょう。

年金受給額を正確に把握する

老後の収入の柱となるのが公的年金です。資金計画を立てる上で、自身が将来いくら年金を受け取れるのかを正確に把握することが不可欠です。

年金の受給見込み額は、日本年金機構から毎年送られてくる「ねんきん定期便」や、いつでも最新の情報を確認できるWebサイト「ねんきんネット」で確認できます。

また、年金の受け取り方には選択肢があります。原則は65歳からの受給ですが、60歳から64歳の間に早めに受け取る「繰上げ受給」や、66歳から75歳の間に遅らせて受け取る「繰下げ受給」も可能です。

繰り下げると受給額が増えるため、資産に余裕がある場合は有効な選択肢となります。まずは自身の年金見込み額を確認し、収入のベースを把握しましょう。

老後の支出を見積もる

収入の見込みが立ったら、次は支出の見積もりです。現在の家計簿をもとに、老後の生活をシミュレーションしてみましょう。

まずは、家賃や通信費、保険料などの固定費を見直します。不要なサブスクリプションサービスなどがないか確認し、より安いプランに変更できないか検討するだけでも、長期的な節約につながります。

次に、食費や交際費などの変動費を考えます。退職後は外食が減る一方で、在宅時間が増えて光熱費が上がるなど、生活パターンの変化を考慮する必要があります。

さらに、病気や介護、住宅のリフォームといった臨時的な支出も忘れてはいけません。これらの費用も予算に組み込んでおくことで、より現実的な資金計画を立てることができます。

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60歳から資産寿命を延ばす運用方法

60歳からは、資産を増やす「攻めの運用」から、資産を守りながら緩やかに増やし、計画的に使っていく「守りの運用」へとシフトすることが肝となります。

インフレで資産価値が目減りするのを防ぐためにも、運用を続けながら取り崩すという考え方が基本となります。債券などの安定資産を中心にポートフォリオを組み、新NISAなどの非課税制度を有効活用することで、大切な資産を長く活用していくことが可能です。

取り崩しながら運用する考え方

60歳以降の資産管理で重要なのは、「出口戦略」です。これは、資産をすべて現金化して預金口座に置くのではなく、運用を続けながら必要な分だけを計画的に取り崩していく考え方を指します。

ポイントの解説

この方法のメリットは、運用を続けることで資産が成長する可能性を残せる点です。例えば、年3〜4%程度のリターンで運用できれば、物価上昇による資産価値の目減り(インフレリスク)をカバーし、資産の実質的な価値を維持することが期待できます。

資産寿命を延ばすためには、資産を「寝かせる」のではなく、「働かせ続ける」という視点が不可欠です。

60代に適した資産配分

60代の資産運用では、リターンを狙うよりも、資産を守ることを重視した手堅いポートフォリオ(資産の組み合わせ)が推奨されます。

具体的な資産配分の例としては、以下のようなものが考えられます。

  • 債券(国内・国外): 40~50%
  • 高配当株: 30~40%
  • J-REIT(不動産投資信託): 10~20%

資産の半分程度を、比較的値動きが安定している債券で固め、残りで配当収入やインフレ対策を狙うイメージです。株式の中でも、安定して配当を出す実績のある高配当株を選ぶことで、定期的な収入(インカムゲイン)を確保しやすくなります。

ただし、すべての資産を運用に回すのではなく、急な出費に備えるための生活防衛資金(生活費の半年〜1年分程度)は、すぐに引き出せる預貯金として確保しておくことが大切です。

NISAの活用

2024年から始まった新しいNISAは、60代からの資産運用においても有効なツールです。生涯にわたって非課税で投資できるため、運用で得た利益に税金がかからず、効率的に資産を管理できます。

60代からの活用法としては、まず退職金などのまとまった資金の一部を成長投資枠で運用し、安定的なリターンを目指す方法が考えられます。

また、出口戦略も鍵となります。資産を取り崩す際は、まず課税対象となる特定口座の資産から売却し、非課税の恩恵を長く受けられるNISA口座の資産はできるだけ後に残すのがセオリーです。

税金の負担を最小限に抑えながら、計画的に資産を活用していくために、NISAの仕組みを最大限に活用しましょう。

60歳までに1億円を目指すには

60歳までに貯金1億円を達成するには、単なる節約だけでは困難であり、計画的な資産運用が不可欠です。目標達成のためには、運用期間を長く確保し、複利効果を味方につけることが重要になります。

毎月の積立額をシミュレーションし、収入増と支出減によって投資の元手を確保しながら、長期・分散・積立という投資の基本を徹底することが成功への鍵となります。

必要な貯蓄・運用ペース

60歳までに1億円を達成するためには、どのくらいのペースで資産形成を進める必要があるのでしょうか。年利5%で複利運用できたと仮定して、目標達成に必要な毎月の積立額をシミュレーションしてみましょう。

運用期間

毎月の積立額

毎月の積立額

20年(40歳スタート)

毎月の積立額

約24万6000円

25年(35歳スタート)

毎月の積立額

約17万1000円

30年(30歳スタート)

毎月の積立額

約12万3000円

35年(25歳スタート)

毎月の積立額

約9万円

40年(20歳スタート)

毎月の積立額

約6万7000円

この表からわかるように、運用期間が長いほど、毎月の積立額は少なくて済みます。これは、時間を味方につけることで「複利効果」が増すためです。

複利効果とは、運用で得た利益が元本に加わり、元本と利益の合計額に対してさらに利益が生まれる仕組みのことです。1億円という目標を達成するためには、できるだけ早くから積立投資を始めることが必須です。

(参考:つみたてシミュレーター|金融庁)

上記の試算は概算値です。運用に関するリスク、手数料、税金、為替等は考慮しておらず、実際値とは異なる場合があります。また、将来の結果を予測し、保証するものではありません。

収入を増やす・支出を減らす

資産運用のペースを上げるためには、「入金力」、つまり投資に回せるお金を増やすことが欠かせません。そのための方法は2つあります。

1つ目は収入を増やすことです。本業でのスキルアップや昇進を目指すのはもちろん、近年では副業を始める人も増えています。空いた時間を活用して、自身のスキルや経験を活かせる副業に取り組むことで、投資の元手を増やすことができます。

2つ目は支出を減らすことです。まずは家計簿アプリなどを活用して、お金の流れを可視化しましょう。通信費や保険料、サブスクリプションサービスなどの固定費を見直すことは、一度行えば効果が継続するため効果的です。収入増と支出減の両面からアプローチすることで、効率的に入金力を高めることができます。

長期・分散・積立の徹底

資産形成を成功させるための王道といわれるのが、「長期・分散・積立」の3つの原則です。

  • 長期投資: 短期的な価格変動に一喜一憂せず、長い時間をかけて資産の成長を待つことで、複利効果を最大限に活かすことができます。
  • 分散投資: 投資先を1つの資産や地域に集中させるのではなく、株式や債券、国内や海外など、値動きの異なる複数の資産に分けることで、リスクを低減させます。
  • 積立投資: 毎月決まった金額を定期的に購入していく方法です。価格が高い時には少なく、安い時には多く購入できる「ドルコスト平均法」の効果により、購入価格を平準化させ、高値掴みのリスクを抑えることができます。

これらの原則を徹底することが、1億円という長期的な目標を達成するための道のりとなります。

60歳で貯金1億円に関するよくある質問

ここでは、60歳で貯金1億円を持つことに関して、多くの人が抱く疑問についてQ&A形式で解説します。

働かなくても生活できるのか」「1億円は多すぎるのか」「目標として現実的なのか」といった点について、専門家の視点から簡潔にお答えします。

Q. 1億円あれば働かなくても生活できる?

生活レベルによりますが、計画的に資産を取り崩せば、働かずに生活することは十分に可能です。

例えば、夫婦2人の標準的な年金(月約23万円)を受け取りながら、毎月の生活費を40万円に設定した場合、不足分の17万円を貯金から取り崩すことになります。1億円の資産があれば、このペースで約49年間生活できる計算になり、資産が枯渇する心配は少ないでしょう。

ただし、これは資産運用をしない前提の計算です。インフレや急な医療費・介護費などの支出も考慮し、資産運用を続けながら計画的に使うことが必須です。

Q. 60歳で1億円は多すぎる?

一概に多すぎるとは言えません。必要な老後資金額は、個人のライフスタイルによって異なるためです。

例えば、以下のようなケースでは1億円程度の資金が必要になる可能性があります。

  • 老後も家賃が発生する賃貸暮らしを続ける場合
  • 頻繁に海外旅行に行くなど、活動的な趣味にお金を使いたい場合
  • 現役時代からの高い生活水準を維持したい場合

一方で、持ち家があり、節約を心がけた質素な暮らしで満足できる人にとっては、1億円は過剰な資産となる可能性もあります。自身の理想の老後生活を基準に判断することが大切です。

Q. 1億円を目指すのは現実的?

「手元に貯金1億円を築く」ことは、早期から計画的に取り組めば決して不可能な数字ではありません

例えば、夫婦共働きで投資の元手を確保し、20代や30代のうちから新NISAなどで「長期・積立・分散投資」を継続すれば、複利効果によって1億円に到達することは十分に現実的な目標です。

一方で、「老後を豊かに暮らすために、1億円相当の安心感が欲しい」という意味であれば、ハードルはさらに下がります。なぜなら、老後資金のすべてを自力の貯金だけで用意する必要はないためです。

例えば、標準的な会社員夫婦の場合、65歳から85歳までの20年間で、公的年金を総額約5600万円受け取れる見込みがあります。これに退職金を加味すれば、自力で運用して準備すべき金額は3000万円程度にまで下がります。

「手元に貯金1億円を作る」ことも、「年金を含めた1億円相当の老後基盤を作る」ことも、正しい知識と長期的な資産運用があれば十分に実現可能です。

まとめ

60歳で貯金1億円を保有している人の割合は1〜3%程度とごく少数ですが、豊かな老後を送るための1つの目標となります。重要なのは、1億円という数字そのものではなく、自身のライフプランに合わせた資金計画を立てることです。

公的年金や退職金を考慮すれば、自力で準備すべき金額はより現実的になります。そして、60歳以降は資産を守りながら運用を続け、計画的に取り崩していく「出口戦略」が資産寿命を延ばす鍵となります。

本記事で解説した内容を参考に、自身の状況に合わせた老後資金計画を始めてみてはいかがでしょうか。

自身のライフプランに合わせた老後資金の準備や運用方法について、より具体的に知りたい人は、専門家に相談してみるのも1つの方法です。お金のプロと一緒に、安心できる未来への第一歩を踏み出しましょう。

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執筆・監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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