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円高と円安どっちがいい?ケース別のメリット・デメリットと賢い対処法をわかりやすく解説

円高と円安どっちがいい?ケース別のメリット・デメリットと賢い対処法をわかりやすく解説

お金2026/02/17

    »物価高でも老後資金が足りるか、3分で確認:無料

    「円高と円安、結局どっちがいいのか」は、多くの人が気になるテーマです。円高になると、たとえば輸入品価格が下がりやすくなる一方、輸出企業の収益は圧迫されやすく、外貨建て資産の円換算額も目減りします。

    円安は、輸出企業の業績を押し上げやすく、インバウンド需要には追い風となり、外貨建て資産の円換算額は増えやすくなります。

    このように円高・円安にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが「良い」と言えるかは、消費者や企業といった立場経済環境などによって異なります。

    本記事では、円高・円安それぞれのメリット・デメリットを整理し、私たちの生活や資産にどのような影響があるのかをわかりやすく解説します。

    この記事を読んでわかること
    • 円高・円安の基本的な仕組みとそれぞれのメリット・デメリット
    • 生活者、企業、投資家といった立場別の有利な局面
    • 為替変動リスクに備えるための具体的な対処法


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    「どっちがいい?」に答えはない理由

    円高と円安のどちらがよいかという問いに対して、明確な答えはありません。なぜなら、それぞれが置かれている立場や社会・経済の状況によって、この影響がメリットにもデメリットにもなるためです。

    例えば、海外製品を安く購入したい消費者にとっては円高が望ましいですが、製品を海外に輸出する企業にとっては円安が収益増につながります。

    このように、為替の変動は一方的な損得では測れない複雑な側面を持っています。

    立場で変わるメリット・デメリット

    為替相場の変動がもたらす影響は、消費者、企業など、それぞれが置かれた立場で異なります。

    • 生活者(消費者): 円高は海外からの輸入品や食品、エネルギー価格が下がりやすくなり、家計の負担軽減につながります。一方で、外貨建て資産を多く保有している人にとっては、円安の方が円換算ベースで有利に働きます。
    • 輸出企業: 円安になると、海外での価格競争力が高まりやすく、売上増加につながる場合があります。ただし、原材料の多くを輸入している場合は、コストが上昇し収益を圧迫する可能性もあります。
    • 輸入企業: 円高は海外からの仕入れコストを抑える効果があり、収益改善につながりやすくなります。反対に、円安になるとコスト増加が課題となります。
    • 海外へ旅行する人: 円高は外貨への両替を有利にし、現地での滞在費を抑えやすくなります。円安になると、反対にコストが上昇します。一方、外国人が旅行等で訪日する場合は、円安の方が外国の方にとって有利です。
    • 外貨建て資産を持つ投資家: 円安になると保有資産の円換算額が増加しやすく、円高になると目減りします。

    円高と円安には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。消費者か企業かなど、立場や経済状況によっては、どちらかの影響がより大きくなる場合もあります。

    そのため、どちらが良いと一律に判断することはできません。

    急激な円高・円安はどちらも経済に悪影響

    円高・円安のどちらの方向であっても、為替レートの急激な変動は経済全体にとって望ましくありません。

    急激な変動は、将来の予測を困難にし、企業の設備投資や個人の消費マインドを冷え込ませる原因となります。例えば、輸出企業は事業計画の変更を迫られたり、輸入企業は仕入れコストの急な変動に対応する必要があります。

    現在の日本経済の構造を踏まえると、とくに急激な円安は、物価上昇を通じて家計の実質的な所得を押し下げ、国全体の購買力を弱めやすい状況といえます。

    このように、経済の不確実性が高まることは、安定した成長の妨げとなる可能性があります。

    そのため、多くの経済主体にとっては、為替レートが安定的であることが一番望ましい状況といえるでしょう。

    そもそも円高・円安とは?基本の仕組み

    円高・円安を正しく理解するためには、この基本的な仕組みを知ることが不可欠です。為替レートは、日本円と米ドルなど、外国通貨と交換する際の比率を指し、この比率の変動が円高や円安を引き起こします。

    この為替レートは、通貨を買いたい人(需要)と売りたい人(供給)のバランスによって常に変動しており、私たちの経済活動に大きな影響を与えています。

    円高=数字が下がる、円安=数字が上がる

    円高・円安を理解するうえで混乱しやすいのが、為替レートの数字の動きです。円高という言葉からは「高くなる」という印象を受けますが、ドル円相場(1ドル=〇円)では逆に数値は下がります。これが混乱の原因です。

    円安の場合はその逆で、数値は上がります。

    例えば、基準を「1ドル=130円」とします。

    • 円高: 1ドルを交換する時に必要な円が減少する。例えば、1ドルが130円から120円になると、この状況は円高だが、以前より10円少ない円で1ドルが手に入る。つまり、円の価値が上がった(円高になった)ことになる
    • 円安: 1ドルを交換するのに必要な円が増加する。例えば1ドル130円から140円になると、この状況は円安だが、以前より10円多い円で1ドルが手に入る。つまり、円を今までより多く支払う必要があるため、円の価値が下がった(円安になった)ことになる。

    ドル円相場で言えば、円高は1ドルあたりの円の数字が下がること、円安は1ドルあたりの円の数字が上がることと理解しておくとよいでしょう。

    円の価値が上がる・下がるとはどういうこと?

    円の価値が「上がる・下がる」という表現は、「同じ金額の日本円で、どれだけの外国のモノやサービス(通貨を含む)と交換できるか」で考えると分かりやすくなります。

    例えば、1万円を米ドルに両替するケースで考えてみましょう。

    • 1ドル=100円の場合: 1万円 ÷ 100円 = 100ドルに交換できます。
    • 1ドル=80円(円高)の場合: 1万円 ÷ 80円 = 125ドルに交換できます。
    • 1ドル=125円(円安)の場合: 1万円 ÷ 125円 = 80ドルに交換できます。

    このように、円高の局面では同じ1万円でより多くのドルが手に入ります。これは円の購買力が高まっている状態、つまり「円の価値が上がった」ことを意味します。反対に、円安の局面では手に入るドルが少なくなり、「円の価値が下がった」ことになります。


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    円高のメリット・デメリット

    円高、つまり円の価値が他の通貨に対して高まる状況は、私たちの生活や経済活動にさまざまな影響を及ぼします。輸入品が安くなるなどのメリットがある一方で、輸出企業の業績悪化などのデメリットも存在します。

    ここでは、円高がもたらす具体的な影響を詳しく見ていきましょう。

    メリット:輸入品・海外旅行が安くなる

    消費者が円高で受けるメリットは、海外の製品やサービスを安く購入できる点です。

    例えば、1000ドルの海外ブランドバッグを購入する場合を考えます。1ドル=130円の時は13万円必要ですが、1ドル=100円の円高になれば10万円で購入でき、3万円もお得になります。

    これは、食料品や衣料品、ガソリンの元となる原油など、あらゆる輸入品に当てはまり、輸入コストが下がると家計の負担は軽減します。

    また、日本から海外に旅行する人にとっても円高は有利です。同じ予算でもより多くの外貨に両替できるため、現地での買い物や食事を豪華にしたり、滞在日数を延ばしたりすることが可能になります。

    企業にとっては、原材料やサービスの多くを外国から輸入している場合は、それらのコストを下げる効果があります。商社やエネルギー企業などは恩恵を受けやすいでしょう。

    デメリット:輸出企業の収益減・雇用への影響

    円高は、日本の輸出企業にとってデメリットとなる側面もあります。海外の顧客から見ると、日本製品の価格が割高になってしまうためです。

    例えば、日本で300万円の自動車を輸出する場合、1ドル=100円なら海外での販売価格は3万ドルです。しかし、1ドル=80円の円高になると、同じ300万円の売上を確保するためには、販売価格を3万7500ドルに引き上げる必要があります。

    価格が上がれば、海外の競合製品に比べて売れにくくなり、結果として輸出企業の売上や利益が減少する可能性があります。とくに、自動車や機械メーカーなどで、海外の売上比率が高い企業は影響が出やすくなります。

    企業の業績が悪化すれば、従業員の給与や賞与が減ったり、最悪の場合は雇用にまで影響が及んだりする懸念があります。

    また、海外の旅行者が日本を訪れる際も、円高は不利になります。インバウンドが減り、観光産業の売上が減る可能性があります。

    外貨建て資産を持つ人への影響

    外貨預金や外国株式、投資信託など、外貨建ての資産を保有している人にとって、円高は資産価値の目減りを意味します。

    例えば、1万ドルの外貨預金を持っているとします。1ドル=130円の時点では、円換算で130万円の価値があります。しかし、為替が1ドル=100円の円高に動くと、同じ1万ドルでも円換算の価値は100万円に減少してしまいます。

    一方で、新たに外貨建て資産を購入する場合、円高であれば、より少ない円で同じ額の外貨を取得できるという側面もあります。円安時は、確かに評価益は出やすいのですが、新規投資の取得コストは高くなります。

    円安のメリット・デメリット

    円安、すなわち円の価値が他の通貨に対して低くなる状況もまた、経済に多角的な影響を及ぼします。輸出企業にとっては追い風となる一方で、私たちの生活コストを押し上げる要因にもなります。

    ここでは、円安がもたらす影響について、具体的なメリットとデメリットを解説します。

    メリット:輸出企業の収益増・インバウンド需要拡大

    円安は、輸出企業にとって大きなメリットをもたらします。海外の消費者から見れば、日本製品が割安になるため、販売競争で有利になります。これにより、自動車や機械、電子部品メーカーといった日本の主要な輸出品の売上が増加し、企業の収益向上に直結します。

    また、円安は海外からの観光客を呼び込む効果もあります。外国人観光客にとっては、日本での滞在費や買い物が自国通貨建てで安くなるため、日本への旅行の魅力が高まります。

    観光地や宿泊施設、小売業など、インバウンド関連産業の活性化が期待できるでしょう。

    メリット:外貨建て資産の評価額上昇

    円安は、すでに外貨建ての資産を保有している投資家にとって有利に働きます。

    例えば、1万ドルの外貨預金を持っている場合を考えます。1ドル=100円の時に預け入れた資産は、1ドル=120円の円安になると、円換算で100万円から120万円に価値が上がります。この20万円の差額が為替差益です。

    保有している外貨建て資産を円に換算した際の評価額が相対的に上昇するので、資産を増やす機会になります。

    デメリット:輸入品・エネルギー価格の上昇

    円安の最大のデメリットは、輸入品の価格が上昇することです。

    円安になると、海外製品の価格や仕入れコストが増加します。例えば、輸入量が多いエネルギー、大豆や小麦などの輸入価格が上昇すると、ガソリン代や電気・ガス料金、パンや豆腐、食用油などの価格も上昇しやすくなります。

    また、原材料やサービスの多くを外国から輸入している企業も、それらのコストが上昇します。商品価格に転嫁ができなければ、企業の業績を圧迫する要因となり、賃金の伸びを抑える可能性もあります。

    これらは私たちの生活に直接的な打撃となります。生活者にとって実感しやすい円安のデメリットといえるでしょう。

    円高・円安どっちが有利?|立場別

    円高と円安、どちらが有利かは、その人や企業が置かれた立場によって異なります。ここでは、生活者・企業・投資家という3つの視点から、どのような局面であれば、どちらが有利に働くのかを、ひとつひとつ整理してみましょう。

    自身の状況と照らし合わせることで、為替変動への理解が深まります。

    生活者:家計重視なら円高が有利になる可能性が高い

    消費者の視点では、円高のほうが有利といえます。

    円高になると、輸入品の価格が下がるため、食料品や日用品、衣料品などを安く購入できます。また、原油価格の下落を通じてガソリン代や電気・ガス料金の負担が軽くなることも期待できます。海外旅行に行く際も、少ない円で多くの外貨に両替できるため、旅費を抑えることが可能です。

    一方で円安は、物価上昇につながりやすく、家計を圧迫する要因となります。生活者にとっては負担が増える可能性が高くなりそうです。

    企業:輸出主体か輸入主体かで判断が分かれる

    企業の立場では、事業内容によって円高・円安の影響が分かれやすくなります。

    • 輸出企業(自動車、電機メーカーなど): 円安は有利に働きやすい傾向があります。海外での価格競争力が高まり、外貨建て売上の円換算額も増えやすくなるためです。
    • 輸入企業(商社、小売業、電力・ガス会社など): 円高は仕入れコストを抑える効果があり、収益改善につながりやすくなります。

    ただし、近年は企業活動のグローバル化が進み、モノ・サービス・資金の流れは一段と複雑になっています。そのため、為替変動が追い風となる側面がある一方で、同時にコスト増などの要因となる場合もあります。

    どちらの影響を強く受けるかは企業ごとに異なり、一概に円高と円安のどちらが有利とは言えません。

    投資家:資産構成で有利な局面が変わる

    投資家の視点では、保有資産の構成(ポートフォリオ)によって為替の影響は異なります。

    • 円建て資産(日本株、円預金など)が中心の投資家: 円高局面では円の対外的な購買力が高まり、相対的に資産の価値が保たれやすくなります。ただし、円高で業績が圧迫されやすい企業の株式を保有している場合は、株価下落の影響を受ける可能性があります。
    • 外貨建て資産(外国株、外貨預金など)が中心の投資家: 円安局面では、保有資産の円換算額が増えやすく、為替差益が生じる可能性があります。

    なお、円安局面で外貨資産を新たに購入する場合、取得に必要な円の額は円高時より増加します。

    注意点

    とくに積立投資は、為替水準に関係なく購入や買付が継続されるため、円安時は相対的に取得単価が上昇しやすい点に注意が必要です。そのため、円建て資産と外貨建て資産を分散して保有することは、為替変動リスクを抑えるうえで有効な考え方の一つといえます。

    現在の日本経済にとってどっちがいい?

    現在の日本経済が直面する課題を踏まえると、「円高と円安のどちらがよいか」という問いは一層複雑になります。物価高の抑制と、企業の収益力強化という、相反する課題を同時に抱えているためです。

    それぞれの視点から、現在の日本経済にとっての円高・円安の意味を考えてみましょう。

    物価高を抑えたいなら円高

    近年の物価上昇、エネルギーや食料品の価格高騰に悩む生活者の視点からは、円高が望ましいといえます。

    日本はこれらの品目の多くを輸入に依存しているため、円高になれば輸入コストが直接的に低下します。これにより、ガソリン価格や電気料金、食料品価格の上昇に歯止めがかかり、家計の負担を和らげる効果が期待できます。

    したがって、インフレ抑制を最優先課題とするならば、円高方向へのシフトがプラスに働くと考えられます。

    企業収益・賃上げを促すなら円安

    一方、日本経済の持続的な成長のためには、企業収益の改善とそれが賃金上昇につながる好循環が重要とされています。この観点からは、一定程度の円安が企業業績の下支えとなる側面もあります。

    円安は、自動車や機械などを手掛ける輸出企業の国際競争力を高め、収益を押し上げる効果があります。企業の業績が向上すれば、設備投資の拡大や従業員の賃上げにつながる原資が生まれます。

    デフレからの完全脱却と、経済の好循環を生み出すことを目指すのであれば、緩やかで適切な円安が企業活動を後押しするという見方もできます。

    バランスの取れた安定推移が理想

    一般的に、円高は輸入価格の低下を通じて実質的な購買力を高める側面があります。とくに資源やエネルギーを海外に依存する日本では、その影響が大きくなりやすいと指摘されています。

    一方で、円安は企業収益を押し上げる効果があるものの、それが必ずしも生産性の向上や賃金上昇につながるとは限りません。為替水準が企業に与える影響については、さまざまな議論があります。

    そのため、円高・円安のいずれかに偏るよりも、安定した為替環境のもとで経済全体が健全に発展することが望ましいと言えるでしょう。

    円高・円安局面での賢い対処法

    為替レートは常に変動していますが、その影響を理解し、自身の資産状況や投資方針に応じた対応をとることで、リスクを抑えることができます。

    ここでは、生活者、投資家、企業それぞれの立場で実践できる、円高・円安局面での賢い対処法をご紹介します。

    生活者: 円高時は外貨両替・海外旅行のチャンス

    生活者にとって、円高は海外旅行や輸入品の購入など、海外関連の支出を抑えやすい局面といえます。

    • 海外旅行・留学: 円高のタイミングに計画を立てると、航空券や現地の滞在費を安く抑えることができます。
    • 輸入品の購入: 海外ブランド品や輸入家具など、高価な輸入品は円高タイミングで購入するのも一つの方法です。
    • 外貨建て資産の購入: 将来の円安に備え、円高のタイミングで外貨預金や外貨建ての金融商品を購入しておくことも有効な対策です。少ない円で多くの外貨を購入できます。

    ポイントの解説

    円安局面では、輸入品の購入を控えたり、旅行先を国内に切り替えたりすることで、家計への負担を軽減できます。

    投資家: 円建て・外貨建て資産の分散でリスク軽減

    投資家にとって、為替変動はリスクであると同時に収益機会でもあります。このリスクを管理し、安定的な資産形成を目指すうえで大切なのが資産の分散です。

    具体的には、資産を日本円だけで保有するのではなく、米ドルやユーロといった外貨建ての資産にも分散して投資することが推奨されます。

    • 円高局面: 円建て資産の価値は相対的に保たれ、外貨建て資産を安く購入するチャンスとなります。
    • 円安局面: 外貨建て資産の円換算価値が上昇し、円資産の価値の目減りを補うことができます。

    NISAなどを活用して、全世界や米国などに投資する投資信託を積み立てることも、手軽に国際分散投資を実践できる方法の1つです。

    企業: 為替ヘッジで変動リスクを管理

    輸出入を行う企業にとって、為替変動は収益を左右する経営上のリスクです。このリスクを軽減するために、多くの企業が「為替ヘッジ」という手法を用いています。

    為替ヘッジの代表的な方法が為替予約です。これは、将来のある時点で外貨を売買する際のレートを、あらかじめ金融機関と契約しておく取引です。

    例えば、輸出企業が3ヶ月後に受け取る100万ドルを「1ドル=130円」で売る予約をしておけば、実際に受け取る時点でもし1ドル=120円の円高になっていたとしても、130円で円に交換できます。これにより、将来の為替変動にかかわらず、確定した収益を確保することが可能になります。

    この方法にはコストがかかりますが、企業は金融手法を活用して為替変動リスクを管理し、安定した経営を目指しています。

    円高・円安に関するよくある質問

    ここでは、円高・円安に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。基本的な考え方を再確認することで、為替ニュースへの理解がより一層深まるでしょう。

    円高のほうがよい理由は?

    一概には言えませんが、生活者(消費者)の視点に立つと、円高のほうがよいとされることが多いです。

    理由は、輸入品やエネルギー価格が下がり、物価が安定することで家計の負担が軽減されるためです。また、海外旅行費用が安くなるというメリットもあります。

    1ドル110円は円高?円安?

    1ドル110円が円高か円安かは、比較する時点のレートによって決まります

    • もし現在のレートが1ドル130円であれば、1ドル110円は「円高」です。
    • もし現在のレートが1ドル100円であれば、1ドル110円は「円安」です。

    このように、円高・円安は常に相対的な評価で判断されます。

    まとめ

    円高と円安のどちらがよいかという問いに、唯一の正解はありません。この影響は、個人の立場や社会・経済状況によって異なるためです。

    生活者にとっては、輸入品が安くなりやすい円高が、輸出企業にとっては収益が改善しやすい円安が、それぞれ追い風となります。

    重要なのは、どちらの局面にもメリットとデメリットが存在することを理解し、自身の状況に合わせて対処することです。

    為替の動きを予測することは専門家でも困難ですが、この仕組みを理解し、円建て資産と外貨建て資産を分散させるなどの対策を講じることで、リスクを管理することは可能です。

    本記事を参考に、為替変動に一喜一憂するのではなく、自身の資産を守り育てるための知識として役立てていただければ幸いです。

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    監修
    土屋 史恵
    • 土屋 史恵
    • ファイナンシャルプランナー/金融ライター/編集者

    神戸市外国語大学卒業後、外資系生命保険会社、都市銀行にてリテール営業、法人営業に携わる。遺言信託など資産承継ビジネスに強み、表彰歴あり。その後は長年の金融機関勤務経験を活かし、金融メディアに転職。記事執筆や編集などを担当。現在はフリーランスとして活動中。AFP、FP2級、証券外務員一種を保有。

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    執筆
    マネイロメディア編集部
    • マネイロメディア編集部
    • お金のメディア編集者

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