
円高時に注目したい投資信託の選び方とは?3つの戦略と具体的な銘柄選定ポイント
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「最近の円高で、手持ちの投資信託の評価額が下がって不安…」「円高は海外の資産を安く買うチャンスと聞くけど、具体的にどんな商品を選べばいいの?」
為替の変動、円高が進むと、資産運用について上記のようなお悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
本記事では、円高局面で利益を出しやすい投資信託の特徴から、具体的な投資戦略、そして銘柄選びのポイントまで、お金の専門家がわかりやすく解説します。
円高を正しく理解し、自身の資産形成に活かしていきましょう。
- 円高は外貨建て投資信託を割安で購入できるチャンス
- 国内株ファンドでは輸入関連企業や内需関連企業が有利
- 為替予測は困難なため、長期・分散・積立の基本戦略が重要
本記事に記載されている個別銘柄やファンド名はあくまで解説のための参考例であり、当該銘柄・ファンドの売買を推奨・勧誘するものではありません
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円高局面で恩恵を受けやすい投資信託の特徴

円高局面では、投資信託の価値は投資対象によって明暗が分かれます。一般的に、円高は輸出企業の業績にマイナスの影響を与えるため、日本株全体としては株価が下落しやすくなります。
一方で、海外の資産を円建てで割安に購入できるため、外貨建て資産に投資するファンドにとっては「買い場」となる可能性があります。
ここでは、円高の際に利益を出しやすい、あるいは価格が安定しやすい投資信託の主な特徴を解説します。


参考:円高が投資信託に与える影響とは?
円高・円安とは、他の通貨に対する円の価値の変動を示す言葉です。
例えば、1ドル=150円から1ドル=130円になった場合、同じ1ドルを手に入れるのに必要な円が少なくなります。これは円の価値が上がったことを意味し、「円高」といいます。
投資信託への影響は、投資対象が国内資産か海外資産かで異なります。
海外資産に投資する投資信託の場合
海外の株式や債券などに投資する投資信託は、円高になると円換算での資産価値が目減りします。
例えば、1万ドル分の米国株ファンドを保有している場合、1ドル=150円なら150万円の価値ですが、1ドル=130円の円高になると130万円に減少します。これを為替差損と呼びます。
一方で、これから投資を始める、あるいは買い増しをする場合は、同じ円資金でより多くの外貨建て資産を購入できるため、割安に投資できるチャンスと捉えることもできます。
国内資産に投資する投資信託の場合
国内の株式や債券に投資する投資信託は、為替変動の直接的な影響は受けません。しかし、間接的な影響は無視できません。
輸出企業の業績は円高によって悪化しやすいため、輸出企業の比率が高い日経平均株価などに連動するファンドは、価格が下落する傾向があります。
為替ヘッジ型の外国資産ファンド
為替ヘッジとは、為替レートの変動による資産価値の目減りを防ぐための仕組みです。
為替ヘッジありの投資信託は、将来の為替レートをあらかじめ予約しておくことで、円高が進んでも外貨建て資産の円換算価値が下がるリスクを抑えることができます。
円高がさらに進むと予想される局面や、為替リスクを避けたい投資家にとって、為替ヘッジありのファンドは有効な選択肢となります。純粋に投資対象である海外株式や債券の値動きによるリターンを狙いたい場合に適しています。
ただし、為替ヘッジありのファンドでは、信託報酬に加え、金利差などに応じた為替ヘッジコストが発生するため、運用コストが相対的に高くなる場合があります。また、円安に転じた場合には、為替差益を得られないというデメリットも存在します。
投資の目的や期間、為替相場への見通しに応じて、「ヘッジあり」と「ヘッジなし」を使い分けることが重要です。
国内株式を中心に運用するファンド
円高局面では、国内資産である日本株に投資するファンドが相対的に安定したパフォーマンスを示すことがあります。為替変動の直接的な影響を受けないため、外貨建てファンドのように円高による基準価額の下落リスクがありません。
ただし、日本株全体が円高に強いわけではありません。トヨタ自動車に代表されるような輸出企業は、海外での売上が円換算で目減りするため、円高は業績の逆風となります。その結果、日経平均株価やTOPIXといった主要な株価指数は下落する傾向があります。
一方で、海外から原材料や商品を輸入している企業や、事業が国内で完結している内需型企業は、円高の恩恵を受けやすいです。
そのため、国内株式ファンドの中でも、どのような業種の銘柄に投資しているかによって、円高局面でのパフォーマンスは異なります。
輸入関連企業の比率が高いファンド
円高の恩恵を直接的に受けるのが、海外から原材料や商品を輸入している企業です。円高になると、仕入れコストを円換算した負担が軽減される場合があり、利益率の改善につながることがあります。
具体的には、以下のような業種が「円高メリット銘柄」として挙げられます。
- 小売業:家具や衣料品などを海外から輸入している企業(例:ニトリ、セリア、エービーシー・マート)
- 電力・ガス:燃料である原油や液化天然ガス(LNG)を輸入に頼っている企業
- 航空業:燃料費や航空機のリース料がドル建てで支払われるため、コスト削減につながる
- 製紙・パルプ:原料となる木材チップを海外から輸入している企業
- 食料品:小麦やトウモロコシなどの穀物を輸入している企業
これらの輸入関連企業の株式を多く組み入れている投資信託は、円高局面では株価が上昇する場合があり、結果としてファンドの基準価額が上昇することがあります。
ファンドを選ぶ際には、月次レポートなどで組入上位銘柄の業種構成を確認するとよいでしょう。
国内債券を中心に運用するファンド
国内債券は、為替レートの変動から直接的な影響を受けない資産です。そのため、円高や円安といった為替の動きに左右されず、安定した値動きが期待できます。
株式市場が為替変動や世界経済の動向によって不安定になる局面では、国内債券ファンドは資産を守るための「守りの資産」として機能することが期待されます。
ポートフォリオに国内債券ファンドを組み入れておくことで、資産全体の値動きを穏やかにし、リスクを低減させる効果が見込めます。
一方で、金利変動や発行体の信用状況などにより価格が変動し、損失が生じる場合があります。
円高時に意識したい投資信託の投資戦略
円高は、投資家にとってピンチにもチャンスにもなり得ます。為替の動きに一喜一憂するのではなく、円高という市場環境を冷静に捉え、自身の投資戦略に活かすことが欠かせません。
ここでは、円高の局面で意識したい5つの投資戦略について解説します。これらの戦略を理解し、状況に応じて使い分けることで、より安定した資産形成を目指すことができます。

長期・積立投資を継続する

長期的な資産形成を目指す上で、重要な戦略の1つが「長期・積立投資の継続」です。為替相場が円高に振れたからといって、積立を止めてしまうのは得策ではありません。
積立投資は「ドルコスト平均法」という手法を活用しており、価格が高い時には少なく、安い時には多く購入することで、平均購入単価を平準化する効果があります。
円高局面では外貨建て投資信託の基準価額が下がるため、同じ積立金額でより多くの口数を購入することができます。
これは、将来の相場回復や円安への転換を見据えながら、積立投資を継続する局面と捉えることができます。
短期的な価格変動に惑わされず、淡々と積立を続けることが、長期的な成功への鍵となります。
円高を活かして海外資産を積み立てる
円高は、海外資産への投資を始める、または買い増す機会の1つと考えられます。前述の通り、円高の時期は同じ円資金でより多くの外貨建て資産を購入できるため、長期的な視点では有利な取得単価で投資できる機会(タイミング)ともいえます。
米国株式や全世界株式など、長期的な成長が期待される海外資産に投資する投資信託は、円高のタイミングで積極的に積み立てることを検討する価値があります。
将来的に為替が円安方向に動けば、投資対象の資産価値の上昇に加えて、為替差益も期待できます。
円高をリスクと捉えるだけでなく、将来の収益を高めるための戦略的な好機と捉える視点も重要です。
国内資産とのバランスを見直す
円高が進むと、保有している外貨建て資産の円換算価値が下がり、ポートフォリオに占める海外資産の比率が低下することがあります。こうしたタイミングで、資産全体のバランスを見直すことは有効な戦略です。
例えば、目標とする資産配分が「国内資産50%:海外資産50%」であったにもかかわらず、円高によって海外資産の比率が40%に低下したとします。
この場合、比率の下がった海外資産を買い増し、元の50%に戻すことで、割安になった資産を買い付ける「リバランス」の効果が期待できます。
逆に、円安が進んで海外資産の比率が高まりすぎている場合は、一部を利益確定し、国内資産に振り分けることも検討すべきです。
為替の変動を、自身の資産配分を最適な状態に保つための機会として活用しましょう。
為替ヘッジの活用を検討する
為替の先行きが読めず、さらなる円高進行による資産価値の減少を避けたい場合には、「為替ヘッジあり」の投資信託を活用するのも1つの戦略です。為替ヘッジを利用すれば、円高による為替差損のリスクを低減できます。
円安の最終局面で、これから円高に転換する可能性が高いと考える場合には、為替ヘッジ付きのファンドへの投資を検討する価値があります。これにより、為替変動のリスクを抑えつつ、投資対象である海外資産の値上がり益を狙うことができます。
ただし、為替ヘッジにはコストがかかる点と、円安に転じた際に為替差益を得られない点を理解しておく必要があります。
あくまで短期的なリスク回避策として、またはポートフォリオの一部に組み入れるといった形で、限定的に活用するのがよいでしょう。
相場変動に左右されず定期的にリバランスを行う
リバランスとは、資産配分の比率を定期的に見直し、当初定めた目標の比率に戻す作業のことです。
例えば、「株式50%、債券50%」というポートフォリオを組んでいた場合、株価の上昇で「株式60%、債券40%」になったら、株式の一部を売却して債券を買い増し、元の比率に戻します。
このリバランスを為替変動の局面でも応用することが肝となります。
円高によって海外資産の比率が下がれば、海外資産を買い増して元の比率に戻します。これにより、結果的に価格が下がった資産を買い、価格が上がった資産を売るという合理的な投資行動を、感情に左右されず機械的に行うことができます。
年に1回など、あらかじめ決めたタイミングで定期的にリバランスを行うことで、ポートフォリオのリスクを管理し、長期的に安定したリターンを目指すことが可能になります。
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参考)円高局面における投資信託の選び方

円高局面を投資の好機と捉えるなら、どのような基準で投資信託を選べばよいのでしょうか。
ここでは、円高で有利に働く投資信託を選ぶための具体的な5つのポイントを解説します。これらの視点を持つことで、数多くある商品の中から自身の目的に合った1本を見つけやすくなります。


投資目的を明確にした上で選ぶ
投資信託を選ぶ前に、まずは自身の投資目的を明確にすることが大切です。
「長期的に資産を育てたいのか」「為替差益を狙った短期的な投資をしたいのか」「安定性を重視したいのか」など、目的によって選ぶべき商品は異なります。
例えば、長期的な資産形成が目的なら、為替変動は気にせず、成長が期待できる全世界株式や米国株式のインデックスファンドを積立投資するのが基本戦略となります。
一方で、円高局面を活かして短期的な利益を狙うのであれば、為替ヘッジなしの外貨建て資産ファンドへのスポット購入が選択肢になるでしょう。
目的をはっきりさせることで、商品選びの軸が定まります。
為替ヘッジの有無を確認する
外貨建て資産に投資する投資信託には、「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」の2種類があります。この選択は、円高局面での投資戦略において重要なポイントです。
為替ヘッジなし
為替レートの変動の影響を直接受けます。円高局面では基準価額が下落しますが、同じ投資金額でより多くの口数を購入できる機会となります。
将来、円安に転換すれば、投資対象の値上がり益に加えて為替差益も得られます。円高局面での値動きを受け入れながら、中長期的なリターンを目指す投資スタイルに適した選択肢の一つです。
為替ヘッジあり
為替変動のリスクを抑えることができます。さらなる円高による資産の目減りを防ぎたい場合に有効です。
ただし、為替ヘッジにはコストがかかるため、運用成果に影響を与える場合があります。また、円安に転じても為替差益は期待できません。守りを重視した運用を考える際の選択肢の一つです。
自身の為替相場に対する見通しやリスク許容度に合わせて、適切なタイプを選びましょう。
組入銘柄と業種構成を確認する
投資信託がどのような銘柄や業種に投資しているかを確認することは、円高局面での値動きを考える上で欠かせません。国内株式ファンドを選ぶ際には、組入銘柄の事業内容が重要になります。
目論見書や月次レポートをチェックし、輸出企業と輸入企業のどちらの比率が高いかを確認しましょう。
- 比較的円高に強いファンドの傾向:小売、電力・ガス、航空、食料品といった、海外からの輸入に依存する企業の比率が高いファンド。
- 比較的円高に弱いファンドの傾向:自動車、電機、精密機器といった、海外売上比率の高い輸出企業の比率が高いファンド。
例えば、配当利回りの高い銘柄を集めたファンドなど、独自の基準で銘柄を選定しているアクティブファンドの中には、結果的に円高に強いポートフォリオになっているケースもあります。
ファンドの特性を理解し、自身の相場観に合った商品を選ぶことが大切です。
信託報酬などのコストを比較する

投資信託を長期で保有する場合、信託報酬などのコストはリターンを押し下げる要因となります。同じ指数に連動するインデックスファンドを比較する際には、コストの低さが重要な選択基準になります。
近年、インデックスファンドの信託報酬は引き下げ競争が激化しており、年率0.1%を下回る商品も珍しくありません。
例えば、S&P500に連動するファンドでも、商品によって信託報酬に差があります。わずかな差に見えても、10年、20年と運用を続けると、最終的なリターンに違いとなって現れます。
商品を選ぶ際には、必ず目論見書でコストを確認する習慣をつけることが大切です。
過去の円高局面でのパフォーマンスを確認する
投資信託を選ぶ際、過去の実績を確認することは有効な手段の1つです。
過去に円高が進んだ局面で、当該ファンドがどのような値動きをしたかを調べることで、円高への耐性をある程度推測することができます。
例えば、2017年や2020年は円高ドル安が進行しましたが、当該時期にTOPIXなどの市場平均を上回るパフォーマンスを上げていた国内株式ファンドは、円高に強い銘柄構成であった可能性があります。
ただし、過去のパフォーマンスはあくまで参考情報であり、将来の運用成果を保証するものではない点には注意が必要です。ファンドの組入銘柄は変更される可能性がありますし、市場環境も常に変化しています。
過去の実績は、ファンドの特性を理解するための一助として活用しましょう。
(参考:S&P500下落の中で円高耐性に注目!? 5年好成績 国内株式ファンドは?|SBI証券 投資情報メディア)
参考:過去の円高局面で値動きが異なった資産
過去の円高局面では、資産クラスによってパフォーマンスに違いが見られました。
ある証券会社のレポートによる2025年のシミュレーションでは、年初から5月にかけて円高ドル安が進行した局面において、各資産のインデックスファンドの騰落率は以下のようになるとされています。
(引用・参考:S&P500下落の中で円高耐性に注目!? 5年好成績 国内株式ファンドは?|SBI証券 投資情報メディア)
このシミュレーションでは、円高やディフェンシブな局面で選好されやすい国内リートはプラスの騰落率となりました。また、国内株式は米国株式に比べて下落率が小さく、円高に対する耐性が見られました。
米国株式は株価の下落に加え、円高による為替の影響を受けたことで、他の資産クラスと比べて騰落率が低くなったとされています。
このように、円高局面では資産クラスごとに値動きが異なることを理解し、分散投資を心がけることがリスク管理につながります。
※上記の過去の実績やシミュレーションは将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。
円高だけを理由に投資先を決めないことが重要
円高は投資戦略を考える上で重要な要素ですが、それだけを理由に投資先を決定するのは危険です。為替の動きはあくまで数ある変動要因の1つに過ぎません。
ここでは、為替の動きに振り回されず、長期的な視点で資産形成を行うための基本的な考え方について解説します。


為替相場の予測は難しい

為替レートの将来の動きを正確に予測することは、金融の専門家であっても極めて困難です。
為替相場は、各国の金利差、貿易収支、物価の変動、経済成長率、さらには地政学的なリスクや投資家の心理など、無数の要因が複雑に絡み合って決定されます。
例えば、一般的には日米の金利差が縮小すれば円高が進むとされますが、実際には他の要因が作用し、予想とは逆の動きをすることもあります。
将来の為替を予測して投資タイミングを計ろうとする「マーケットタイミング」は、成功確率が低く、むしろ投資機会を逃すことにもなりかねません。
予測が難しいという前提に立ち、特定の相場観に固執しないことが鍵となります。
短期的な円高・円安に一喜一憂しない
長期的な資産形成を目指すのであれば、日々の為替レートの動きに心を乱される必要はありません。為替相場は短期的には変動することがありますが、長い目で見れば、円高と円安のサイクルを繰り返してきました。
短期的な円高で外貨建て資産の評価額が下がっても、慌てて売却(狼狽売り)してしまうと、その後の円安局面での回復の機会を逃してしまいます。むしろ、積立投資を続けていれば、円高は安く買い増せるチャンスとなります。
大切なのは、自身の投資目的が「長期的な資産形成」であることを常に意識し、短期的な市場のノイズに惑わされずに、当初立てた計画を継続することです。
投資目的に合った資産配分を優先する

投資の成果を長期的に決定づける重要な要素は、個別銘柄の選択や売買のタイミングではなく、「どのような資産にどれくらいの割合で投資するか」という資産配分(アセットアロケーション)であるとされています。
円高だからといって、自身のリスク許容度を無視して海外資産の比率を過度に高めたり、逆に円高を恐れて国内資産に偏りすぎるのは望ましくありません。
まずは、自身の年齢、収入、投資経験、そして何より「どの程度のリスクなら受け入れられるか」を考え、最適な資産配分を決定することが先決です。
その上で、円高局面をリバランスの機会として活用するなど、決まった資産配分を維持するための戦略として為替変動を捉えるのが賢明なアプローチです。
長期・分散投資の基本を守る
結局のところ、円高局面においても「長期・分散・積立」の基本原則を守ることが重要です。
- 長期投資:短期的な価格変動に惑わされず、長期的な経済成長の果実を得ることを目指します。複利効果を最大限に活かすことができます。
- 分散投資:異なる値動きをする複数の資産(国内株式、海外株式、債券など)や地域に投資を分けることで、リスクを平準化します。円高に強い資産と弱い資産を組み合わせることも分散の1つです。
- 積立投資:定期的に一定額を投資し続けることで、購入価格を平準化し、高値掴みのリスクを避けます。
為替の動きは、原則の中の1つの要素に過ぎません。
円高を過度に恐れたり、逆にチャンスと見て過大なリスクを取ったりするのではなく、投資の基本に忠実であることが、長期的な資産形成を成功に導く鍵となります。
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円高と投資信託に関するよくある質問
ここでは、円高と投資信託に関して、投資家の皆さまからよく寄せられる質問と回答をまとめました。
具体的な疑問を解消し、より安心して投資に取り組むための一助としてご活用ください。


Q. 円高になったら上がる投資信託は?
円高局面で比較的堅調な値動きが期待される投資信託としては、主に「円高メリット企業」の株式を多く組み入れている国内株式ファンドが挙げられます。
具体的には、海外から原材料や商品を輸入している小売業、電力・ガス、航空、製紙、食料品といった業種の企業です。これらの企業は、円高によって仕入れコストが下がり、利益が改善する場合があり、株価にもプラスに影響することがあります。
一方で、S&P500や全世界株式(オルカン)などの外貨建て投資信託は、円高になると円換算の基準価額が下落します。
しかし、これは長期・積立投資の観点からは、割安で多くの口数を購入できる局面と考えることもできます。
Q. オルカンは円高でどうなる?
「オルカン」の愛称で知られるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、日本を含む全世界の株式に投資する投資信託です。構成の約6割は米国株式であり、大半が外貨建て資産で運用されています。
そのため、円高が進むと、海外資産の円換算価値が下がるため、オルカンの基準価額は下落する傾向にあります。
例えば、株価の変動がなかったとしても、為替が10%円高に動けば、基準価額もそれに近い割合で下落する可能性があります。
しかし、これは長期的な積立投資を行っている人にとっては、同じ投資額でより多くの口数を購入できるチャンスです。ドルコスト平均法の効果により、平均購入単価を下げることができます。
短期的な評価額の下落に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を継続することが大事です。
Q. 円高時に投資信託を売却すべき?
長期的な資産形成を目的として投資信託を保有している場合、短期的な円高を理由に慌てて売却することは推奨されません。
円高によって外貨建て資産の評価額が下がっているタイミングで売却すると、損失を確定させてしまうことになります。
為替相場は常に変動しており、円高の後には円安が来ることも十分に考えられます。長期投資の観点からは、評価額が下がっている円高局面は、追加投資や積立によって平均購入単価を下げる好機と捉えることもできます。
ただし、以下のような特定のケースでは売却を検討することもあります。
- リバランス:円安が進み、ポートフォリオ内の外貨建て資産の比率が目標よりも高くなりすぎた場合、一部を売却して比率を調整する。
- ライフイベント:住宅購入や教育資金など、まとまった資金が必要になった場合。
投資の基本は、感情に流されず、あらかじめ決めたルールに従って行動することです。
まとめ

円高は、外貨建て資産の評価額を下げる一方で、それらの資産を割安に購入できる絶好の機会でもあります。
長期的な成長が見込まれる米国株式や全世界株式ファンドへの積立投資を行っている方にとっては、将来のリターンを高めるための「仕込み時」と捉えることができます。
また、国内株式ファンドの中でも、輸入関連企業や内需型企業を中心に組み入れているものは、円高の恩恵を受けて株価が上昇する可能性があります。
重要なのは、為替相場の短期的な動きに一喜一憂せず、「長期・分散・積立」という投資の基本原則を守り続けることです。
自身の投資目的とリスク許容度に合った資産配分を維持し、円高をポートフォリオのリバランスの機会として賢く活用していきましょう。
為替の動きを完全に予測することは難しいですが、自身の投資目的やリスク許容度に合った戦略を持つことが大切です。
どのような資産配分が自分に合っているか、専門的な視点から確認してみませんか?
»老後資金の不足リスクとあなたに合う運用方法を3分で診断
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