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新NISAを活用する50代のポートフォリオの考え方|守りながら増やすための戦略

新NISAを活用する50代のポートフォリオの考え方|守りながら増やすための戦略

NISA2026/01/05
  • #50代

»50代でNISAは必要?あなたに合う投資を無料診断

「新NISAを50代で活用するなら、ポートフォリオはどうすればいい?」と悩んでいる人もいるかもしれません。

50代で新NISAを活用する場合、20代・30代と同じ考え方ではリスクが高くなりがちです。老後までの運用期間が限られる一方で、退職金や年金受給が視野に入り、資産の「増やし方」と同時に「守り方」も重要になります。

株式中心で成長を狙うだけでなく、債券や預貯金を含めた資産全体のバランスをどう取るかが、50代のポートフォリオ設計の鍵です。

本記事では、新NISAを軸にしながら、50代に適した資産配分の考え方や注意点をわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 50代から新NISAを始めても遅くない理由
  • 50代がおさえるべき資産運用の基本戦略
  • 具体的なポートフォリオの考え方


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50代で新NISAを始めるのは遅い?今から始める意味

結論から言うと、50代から新NISAを始めるのは決して遅くありません。むしろ、老後資金を準備するための有効な手段です。

人生100年時代といわれる現代において、50代からでも資産運用の時間は十分に確保できます。また、50代ならではの強みを活かした投資戦略を立てることも可能です。

50代から始めても十分な運用期間がある

50代からでも資産運用を始める時間は十分にあります。例えば、50歳の人が65歳まで運用する場合、15年間の期間を確保できます。10年以上の運用期間があれば、リスクを抑えながら複利効果を活かした資産形成が期待できます。

「もう遅い」と諦めるのではなく、残された時間を有効に活用することが欠かせません。

50代だからこそ持てる投資の強み

50代には、若い世代にはない投資上の強みがあります。それは、資金的な余裕が生まれやすい点です。

多くの場合、50代は子どもの教育費や住宅ローンといった大きな支出が一段落する時期にあたります。これにより、家計に余裕が生まれ、投資に回せる「余剰資金」を確保しやすくなります。

収入が安定しているその時期に、無理のない範囲で積立額を増やすことで、効率的に老後資金を準備することが可能です。例えば、子どもが一人独立するごとに、これまでかかっていた費用の一部を積立投資に回すといった戦略が考えられます。

50代の新NISA活用でおさえるべき3つの基本

50代から新NISAを始めるにあたり、やみくもに投資をするのは禁物です。若い世代とは異なる注意点があり、それを踏まえた基本戦略が重要になります。

50代がおさえておきたい3つの基本を解説します。

①リスクを取りすぎない資産配分

50代の資産運用で一番大切なのは、リスクを取りすぎないことです。20代や30代と比べて運用期間が短いため、大きな損失が出た場合に回復させる時間が限られています。

そのため、株式のような値動きの大きいリスク資産だけに偏るのではなく、債券などの比較的値動きが安定した資産を組み合わせて、ポートフォリオ全体のリスクを管理することが不可欠です。

ポイントの解説

定年が近づく50代後半にかけては、徐々にリスク資産の割合を減らし、守りの資産の割合を増やしていくといった見直しも検討しましょう。

②老後資金の必要額から逆算する

資産運用を始める前に、「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」という目的と目標額を明確にすることが大切です。50代の場合、主な目的は「老後資金の準備」となるでしょう。

まずは、退職金の見込み額や公的年金の受給額を把握し、理想の老後生活を送るために不足する金額を試算します。その不足額を新NISAで準備する目標額と設定し、そこから逆算して毎月の積立額や目標利回りを決めていくのが合理的なアプローチです。

具体的な目標を持つことで、自分に必要なリスクの度合いが分かり、適切なポートフォリオを組みやすくなります。

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③つみたて投資枠と成長投資枠の使い分け

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税枠があり、これを戦略的に使い分けることがポイントです。50代の資産運用では、「コア・サテライト戦略」の考え方が有効です。

  • コア(中核)部分:つみたて投資枠
  • 長期・積立・分散投資に適した低コストの投資信託で、資産形成の土台を安定的に築きます。

  • サテライト(衛星)部分:成長投資枠
  • つみたて投資枠では購入できない高配当株や個別株、REIT(不動産投資信託)などで、より高いリターンや配当収入を狙います。

安定運用を担う「つみたて投資枠」と、積極運用を担う「成長投資枠」を組み合わせることで、リスクを管理しながら効率的な資産拡大を目指せます。


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50代の新NISAで選べる具体的な投資商品

新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠で投資できる商品が異なります。それぞれの枠の特性を理解し、運用方針に合った商品を選ぶことが鍵となります。

それぞれの枠で検討すべき具体的な投資商品の種類について解説します。

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つみたて投資枠で選べるファンド

つみたて投資枠の対象商品は、金融庁が定めた基準を満たす、長期の積立・分散投資に適した投資信託やETF(上場投資信託)に限定されています。

以下のタイプのファンドなどが選択できます。

  • 全世界株式インデックスファンド

これ一本で世界中の株式に分散投資ができ、世界経済全体の成長を享受することが期待できます。特定の国や地域に偏らないため、リスク分散効果が高いのが特徴です

  • バランス型ファンド

国内外の株式や債券、REIT(不動産投資信託)など、複数の資産クラスを組み合わせて運用されるファンドです。あらかじめ資産配分が決められているため、手軽に分散投資を始めたい人に適しています

成長投資枠で選べるファンド

成長投資枠では、つみたて投資枠の対象商品に加えて、個別株式やREITなど、より幅広い商品に投資できます。

  • 高配当株・高配当株ファンド

安定した配当収入(インカムゲイン)を目的とする戦略です。退職後の生活費の補填を考えている場合に有効です。調査によると、個人投資家が日本株に投資する理由として「高配当や株主優待を期待」が一番多く、成長投資枠でも日本株(個別株)が人気となっています

  • REIT(不動産投資信託)

不動産からの賃料収入を原資とする分配金が期待でき、インカムゲインを狙う投資対象として適しています

  • つみたて投資枠の追加投資

つみたて投資枠で運用しているファンドを、成長投資枠で追加購入するシンプルな方法です。これにより、年間120万円の枠を超えて、安定的な積立投資を継続できます

50代のポートフォリオの考え方

50代のポートフォリオを考える際は、新NISA口座の中だけで完結させるのではなく、自身が保有するすべての金融資産を総合的に捉える視点が鍵となります。

預貯金や保険、iDeCoなど、それぞれの金融商品が持つ役割を理解し、バランスの取れた資産配分を目指しましょう。

新NISAだけではなく金融資産全体で設計する

最適なポートフォリオは、新NISA口座内の資産配分だけで決まるものではありません。

預貯金、保険、iDeCo(個人型確定拠出年金)、課税口座で保有する金融資産など、自身の全資産を一覧にして考えることが基本です。

例えば、既にiDeCoで株式中心の運用をしている場合、新NISAでは債券の比率を高めてバランスを取る、といった調整が考えられます。

金融資産全体を俯瞰することで、リスクの偏りをなくし、より安定した資産形成を目指すことができます。

50代からは債券の比率を意識し、値動きを抑える

年齢を重ねるにつれて、資産全体の価格変動リスクを抑える運用へシフトしていくことが推奨されます。その鍵となるのが債券です。

一般的に、株式と債券は異なる値動きをする傾向があり、両方を組み合わせることでポートフォリオ全体の値動きを安定させる効果(分散効果)が期待できます。

50代からは、ポートフォリオに占める債券の比率を意識的に高めることを検討しましょう。例えば、「100 - 年齢」を株式比率の目安とする考え方もあります。

50歳なら株式50%といった具合に、年齢とともに安定資産である債券の割合を増やしていくことで、資産を守りながら運用を続けることができます。

ただし、人生100年時代において、より長く資産を増やしたい場合は、自身の健康状態や余剰資金に合わせて「110 - 年齢」とするなど、柔軟に調整することも検討しましょう。

預貯金・保険は「守りの資産」として機能させる

投資を行う上で、すべての資金をリスク資産に投じるべきではありません。預貯金や保険は、万一の事態に備える「守りの資産」として、投資とは明確に役割を分けて確保しておく必要があります。

  • 預貯金(生活防衛費)

病気や失業などで収入が途絶えた場合に備える資金です。一般的に、生活費の6ヶ月分から1年分を目安に、すぐに引き出せる普通預金などで確保しておきましょう。

  • 保険

医療保険やがん保険、就業不能保険などは、高額な医療費や長期の療養による収入減に備えるためのものです。予期せぬ出費で投資資金を取り崩さずに済むよう、ご自身の健康リスクに応じた保障を準備しておくことが大切です。

新NISAとiDeCoは目的別に使い分ける

NISAとiDeCoの違い

50代の資産形成において、新NISAとiDeCoは併用することで税制優遇を最大限に活用できます。ただし、両者には大きな違いがあるため、目的別に使い分けることが必須です。

iDeCoは原則60歳まで引き出せないという制約がある代わりに、掛金が所得控除の対象になるなど、より手厚い税制優遇が受けられます。

したがって、「確実に老後のために備える資金」はiDeCoで、「老後資金を含め、より柔軟に使いたい資金」は新NISAで準備する、といった使い分けが推奨されます。

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50代が新NISAで失敗しないための注意点

50代からの新NISA活用は、老後資金を準備する上で有効な手段ですが、注意すべき点もいくつか存在します。

貴重な資産を守りながら着実に増やすために、以下のポイントを心に留めておきましょう。

暴落時に慌てて売却しない

投資を続けていると、市場の暴落に直面することがあります。資産価値が目減りすると不安になり、売却したくなるかもしれません。しかし、慌てて売却(狼狽売り)することは避けるべきです。

歴史的に見れば、株式市場は暴落を繰り返しながらも、長期的には回復し成長を続けてきました。暴落時に売却してしまうと、その損失を確定させることになり、その後の回復の恩恵を受けられなくなります。

長期的な視点を持ち、価格が下がった時こそ「安く買える機会」と捉え、積立を継続することが欠かせません。

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生活資金まで投資に回さない

資産運用は、あくまで「余剰資金」で行うのが鉄則です。余剰資金とは、当面の生活に必要な資金や、近い将来に使う予定のあるお金(教育費、住宅購入資金など)を除いた、当面使う予定のないお金のことです。

生活に必要な資金まで投資に回してしまうと、急な出費が必要になった際に投資資産を取り崩さざるを得なくなります。それがもし市場の下落局面であれば、大きな損失を抱えることになりかねません。

まずは生活費の半年から1年分程度の「生活防衛費」を預貯金で確保し、それとは別に投資用の資金を用意しましょう。

投資を続けられる仕組みを作る

資産運用で成果を出すためには、長期的に投資を継続することが何よりも大事です。そのためには、感情に左右されずに淡々と続けられる「仕組み」を作ることが効果的です。

具体的には、証券会社で一度設定すれば、毎月決まった日に決まった金額を自動で買い付けてくれる「自動積立投信積立)」を活用しましょう。

その仕組みを利用すれば、日々の株価の変動に一喜一憂することなく、また「買い時」を悩む必要もありません。忙しい50代の人でも、手間をかけずに資産形成を続けることができます。

悩んだ時は専門家に相談する

50代の資産運用は、退職後の生活を左右する重要な決断の連続です。ポートフォリオの組み方や商品の選び方、見直しのタイミングなど、一人で判断するのが難しいと感じる場面も少なくありません。

そのような時は、資産運用の専門家に相談することも有効な選択肢です。IFA独立系ファイナンシャルアドバイザー)などの投資のプロは、客観的な視点から、自身の状況や目標に合った具体的なアドバイスを提供してくれます。

専門家のサポートを受けることで、より安心して、かつ効果的に資産形成を進めることができるでしょう。

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年代後半・定年間近で考えるNISAの運用戦略

50代も後半になり、定年が目前に迫ってくると、資産運用の戦略も変化させる必要があります。「増やす」段階から、「守りながら使う」段階への移行を意識することがポイントです。

定年後も運用を続ける前提で考える

新NISAは非課税保有期間が無期限化されたため、定年退職後も非課税の恩恵を受けながら運用を続けることができます。

人生100年時代においては、退職後も資産を運用し続けることで「資産寿命」を延ばすという考え方が主流です。

60歳や65歳で全ての資産を引き出すのではなく、必要な分だけを計画的に取り崩し、残りの資産は運用を継続することで、資産が枯渇するリスクを低減できます。

年金収入だけでは不足する生活費を、運用資産の取り崩しで補っていくイメージです。

退職金の一部を新NISAに回す判断基準

まとまった退職金を受け取った際、その一部を新NISAで運用することは有効な選択肢の一つです。ただし、退職金を全額投資に回すのはリスクが高いため、慎重な判断が求められます。

判断基準としては、まず退職後のライフプランで必要となる資金を明確にすることが先決です。

  1. 住宅ローンの残債返済
  2. 自宅のリフォーム費用
  3. 車の買い替え費用
  4. 子どもの結婚や孫への援助資金

これらの確定している支出や、当面の生活費を差し引いた上で、なお余裕のある資金(余剰資金)があれば、その一部を新NISAの成長投資枠などを活用して運用することを検討しましょう。

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資産を守りつつ運用する

定年が近づくにつれて、ポートフォリオのリスクを段階的に引き下げていくことが肝となります。これまで株式などのリスク資産で積極的に増やしてきた資産を、債券や預貯金といった安定資産へ徐々に移し替えていきます。

これを「リバランス」と呼び、資産を守るための重要なプロセスです。例えば、これまで「株式70%:債券30%」だったポートフォリオを、「株式40%:債券60%」のように見直すことで、市場が下落した際の影響を和らげることができます。

退職直前に大きな損失を被ると、その後の生活設計に大きな影響を与えかねません。資産を守る運用への切り替えを計画的に行いましょう。

リスク許容度などに応じて全体の配分を考える

最終的な資産配分は、個人のリスク許容度によって異なります。リスク許容度とは、どの程度の損失までなら精神的・経済的に耐えられるかという度合いのことです。

これは、保有資産額、収入、家族構成、投資経験など、様々な要因によって決まります。例えば、他に十分な資産がある方と、退職金が主な頼りの方とでは、取れるリスクは全く異なります。

自身の状況を客観的に把握し、「これくらいの損失なら許容できる」という範囲内で、金融資産全体のバランスを考えることが、後悔しない資産運用につながります。

50代の新NISAに関するQ&A

50代の人が新NISAを始めるにあたって抱きやすい疑問について、Q&A形式でお答えします。

Q1. 50代から新NISAを始めて本当に間に合う?

はい、十分に間に合います。50歳からでも65歳まで15年、55歳からでも10年の運用期間があります。

10年以上の期間があれば、複利効果を活かして資産を増やすことが期待できます。何もしなければ資産は増えませんが、今から始めることで、着実に老後資金を上乗せすることが可能です。

Q2. 毎月いくらから始めればいい?

投資は「余剰資金」で行うのが大原則です。まずはご自身の家計を見直し、生活費や緊急時に備える資金(生活防衛費)を確保した上で、無理のない金額から始めましょう。

例えば、毎月5万円を15年間、年利3%で積み立てると、65歳時点では元本900万円に対して資産総額は約1131万円になる計算です。少額からでも継続することが不可欠です。

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Q3. 60歳になったら全額引き出すべき?

必ずしも全額引き出す必要はありません。新NISAは非課税保有期間が無期限なので、60歳以降も運用を続けることができます。むしろ、人生100年時代を見据え、資産寿命を延ばすためには、必要な分だけを計画的に取り崩し、残りは運用を続ける方が賢明です。

これにより、非課税のメリットを長く享受しながら、資産の目減りを緩やかにすることができます。

まとめ

50代からの新NISA活用は、決して「遅い」ということはなく、豊かな老後を迎えるための有効な手段です。重要なのは、若い世代とは異なるリスク許容度を自覚し、「守りを意識したポートフォリオを組むことです。

また、老後にいくら必要で、今の資産でどれくらい足りているのかを把握したうえで、新NISAでどの程度リスクを取るべきかを決めることが大切です。

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執筆・監修
高橋 明香
  • 高橋 明香
  • ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

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