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退職したらもらえるお金は?会社・雇用保険・その他の制度別に専門家が徹底解説

退職したらもらえるお金は?会社・雇用保険・その他の制度別に専門家が徹底解説

お金2026/02/16
  • #公務員

»退職後の生活費、足りるか不安…必要金額を無料診断

「退職後の生活費は大丈夫だろうか」「どんな手当がもらえるのか分からない」といった、お金に関する不安はありませんか。

退職後にもらえるお金は、失業保険や退職金だけではありません。さまざまな制度を正しく理解し、手続きをすれば、生活の安定につなげられます。

本記事では、退職後に受け取れるお金を「会社から」「雇用保険から」「その他制度から」の3つの視点で整理し、それぞれの内容や手続きを詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 退職後にもらえるお金は「会社から」「雇用保険から」「その他」の3種類に大別される
  • 失業保険は退職理由(自己都合・会社都合)で受給開始時期や給付日数が大きく異なる
  • 各種給付金には申請期限があるため、退職後は速やかに手続きを進めることが重要


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退職後にもらえるお金の全体像

退職後にもらえるお金は、3つの種類に分けられます。1つ目は勤務していた会社から支払われるお金、2つ目は雇用保険制度に基づいてハローワークから支給されるお金、そして3つ目はその他の公的制度や手続きによって受け取れるお金です。

それぞれ支給元や目的、受け取るための条件が異なります。まずは全体像を把握し、自身の状況に当てはまるものを確認することが大切です。

会社から支払われるお金

会社から直接支払われるお金には、退職金や最終月の給与などがあります。これらは、これまでの労働に対する対価や、会社独自の福利厚生として支払われるものです。

  • 退職金・退職手当
  • 最終月の給与・賞与
  • 年次有給休暇の買い取り
  • 通勤手当の精算
ポイントの解説

これらの金額や支払いの有無は、会社の就業規則や退職金規程によって定められています。退職前に自身の会社の制度を確認しておくことが欠かせません。

雇用保険(ハローワーク)から支給されるお金

雇用保険は、労働者の生活や雇用の安定、就職の促進を目的とした公的な保険制度です。

在職中に雇用保険料を納めていると、退職後にハローワークを通じてさまざまな給付金を受け取れます。

  • 基本手当(失業保険)
  • 再就職手当
  • 特例一時金
  • その他の雇用保険給付(教育訓練給付金など)

これらの給付金は、失業中の生活を支えたり、早期の再就職を促したり、スキルアップを支援したりすることを目的としています。

その他の制度から受け取れるお金

上記の2つ以外にも、特定の条件を満たすことで受け取れるお金があります。これらは、公的な救済制度や、自身で行う手続きによって還付される税金などが該当します。

  • 未払賃金立替払制度
  • 確定拠出年金(企業型DC)の移管・受取
  • 税金の還付(確定申告)

これらの制度は、会社の倒産といった不測の事態に備えるものや、払い過ぎた税金を取り戻すための手続きが含まれます。

知っているかどうかで受け取れる金額が変わるため、しっかりと確認しておきましょう。

会社から支払われるお金の詳細

退職時に会社から支払われるお金は、長年の勤務に対する対価や、給与の未払い分を精算する意味合いを持ちます。

法律で定められているものと、会社の規定によるものがあるため、内容を正しく理解しておくことが大切です。

退職金・退職手当

退職金(退職手当)は、退職時に会社から支払われるまとまったお金です。法律で支払いが義務付けられているわけではなく、会社の就業規則や退職金規程に基づいて支給されます。

多くの企業では、勤続年数が3年以上などの条件を設けています。金額は勤続年数や役職、退職理由(自己都合か会社都合か)によって変動するのが一般的です。

受け取り方には、一時金として一括で受け取る方法と、年金形式で分割して受け取る方法があります。一時金で受け取る場合、「退職所得控除」という税制上の優遇措置が適用され、税負担が軽くなる点が特徴です。

自身の会社に退職金制度があるか、また、この内容については、退職前に人事部や総務部に確認しておきましょう。

最終月の給与・賞与

退職する月の給与は、通常の給与と同様に支払われます。月の途中で退職した場合は、勤務日数に応じた日割り計算で支給されるのが一般的です。

給与の締め日や支払日は会社の規定によりますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

賞与(ボーナス)については、支給日に在籍していることを支給条件としている会社が多いです。そのため、賞与の支給日より前に退職日を設定すると、賞与を受け取れない可能性があります。

賞与の支給規定についても、就業規則で確認しておくことが必須です。

年次有給休暇の買い取り

退職時に使い切れなかった年次有給休暇(有給)を、会社が買い取ってくれる場合があります。ただし、これは法律で定められた義務ではなく、あくまで会社独自の制度です。

労働基準法では、原則として有給の買い取りを認めていません。しかし、退職時に消化しきれない有給については、会社が任意で買い取ることは問題ないとされています。

ポイントの解説

買い取り制度がない会社の場合、退職日までに計画的に有給を消化することが推奨されます。退職が決まったら、残りの有給日数を確認し、上司と相談しながら消化スケジュールを立てましょう。

通勤手当の精算

通勤手当は、多くの会社で給与と一緒に支払われます。定期券などを6ヶ月分まとめて購入している場合、退職時に残りの期間分を精算する必要があります。

月の途中で退職した場合、すでに支給された1ヶ月分の通勤手当を日割りで返金したり、定期券を解約して払い戻し金と精算したりするなど、会社によって対応が異なります。

最終月の給与から差し引かれることもありますので、経理や総務の担当者に確認しておきましょう。


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雇用保険から支給されるお金の詳細

雇用保険に加入していた人は、退職後にハローワークで手続きをすることで、さまざまな給付金を受け取れます。

これらは再就職までの生活を支え、スムーズなキャリアチェンジを後押しするための重要な制度です。

代表的な給付金について詳しく見ていきましょう。

基本手当(失業保険)

基本手当は、一般的に「失業保険」や「失業手当」と呼ばれるもので、失業中の生活を支え、安心して再就職活動に取り組むための制度です。

受給するには、原則として離職日以前の2年間に、雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上あることが必要です。また、「就職したいという意思と能力があるにもかかわらず、職業に就けない状態(失業の状態)」であることが前提となります。

1日あたりの支給額(基本手当日額)は、離職直前6ヶ月間の給与をもとに計算され、おおよそ給与の45%〜80%が目安です。

給付を受けられる日数(所定給付日数)は、年齢や雇用保険の加入期間、退職理由によって90日〜360日の間で決まります。

再就職手当

再就職手当は、基本手当の受給資格がある人が、給付期間を多く残して早期に再就職した場合に支給される一時金です。「お祝い金」のような制度と考えると分かりやすいでしょう。

この制度は、失業期間の長期化を防ぎ、1日でも早い再就職を促すことを目的としています。受給するには、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることや、1年を超えて勤務することが確実であることなどの条件を満たす必要があります。

支給額は、支給残日数が3分の2以上あれば「基本手当日額×支給残日数×70%」、3分の1以上あれば「基本手当日額×支給残日数×60%」となります。

早く再就職するほど、給付率が高くなる仕組みです。

特例一時金

特例一時金は、スキー場の従業員や季節的な農作業など、1年未満の短期的な雇用を繰り返して働く「短期雇用特例被保険者」が失業した場合に支給される給付金です。

通常の基本手当が4週間ごとに分割で支払われるのに対し、特例一時金は一括で支給されるのが大きな特徴です。これにより、次の仕事が始まるまでの生活を安定させることができます。

受給するには、離職日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あることが必要です。支給額は「基本手当日額×40日分」と定められています。

注意点

申請は離職日の翌日から6ヶ月以内にハローワークで行う必要があります。

その他の雇用保険給付

雇用保険には、基本手当や再就職手当以外にも、状況に応じて受け取れるさまざまな給付金があります。これらを活用することで、より手厚いサポートを受けられます。

給付金の種類

概要

概要

就業促進定着手当

概要

再就職手当を受給した人で、再就職後の賃金が離職前より低下した場合に、この差額の一部が支給されます。

教育訓練給付金

概要

厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了した場合に、受講費用の一部(20%〜最大70%)が支給されます。

高年齢求職者給付金

概要

65歳以上で離職した人が受け取れる一時金です。基本手当の30日分または50日分が支給されます。

傷病手当

概要

ハローワークで求職申込後に病気や怪我で15日以上働けなくなった場合に、基本手当の代わりとして支給されます。

これらの給付金は、それぞれ目的や対象者が異なります。自身の状況に合わせて、どの制度が利用できるかハローワークで相談してみましょう。

その他の制度から受け取れるお金の詳細

会社や雇用保険以外にも、退職者が利用できる公的な制度があります。

会社の倒産といった万が一の事態に備える制度や、自身で手続きをすることで戻ってくるお金など、知っておくと役立つ制度をご紹介します。

未払賃金立替払制度

未払賃金立替払制度は、勤務先の会社が倒産したことによって、給与や退職金が支払われないまま退職した労働者を救済するための制度です。

この制度では、国(労働者健康安全機構。相談は労働基準監督署でも可能)が事業主に代わって、未払いとなっている賃金の一部を立て替えて支払います。

対象となるのは、法律上の倒産または事実上の倒産と認定された企業で働いていた人です。

立替払いの対象となるのは、退職日の6ヶ月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している定期給与と退職金です。

立て替えられる金額は未払い賃金総額の80%で、退職時の年齢に応じて88万円〜296万円の上限額が設定されています。

確定拠出年金(企業型DC)の移管・受取

企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入していた人は、退職後にこの資産をどうするか手続きが必要です。

原則として、退職後6ヶ月以内に、個人型確定拠出年金(iDeCo)や転職先の企業型DCに資産を移す(移換する)必要があります。

この手続きを怠ると、資産は国民年金基金連合会に自動的に移換され、管理手数料がかかり続けるうえ、運用もできなくなるため注意が必要です。

積み立てた資産は、原則として60歳以降に老齢給付金として受け取れます。受け取り方は、一時金、年金、またはこの両方の組み合わせから選べます。

ただし、加入期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢が段階的に引き上げられます。

税金の還付(確定申告)

年の途中で退職し、この年内に再就職しなかった場合、確定申告をすることで払い過ぎた所得税が戻ってくる可能性があります。

会社員の場合、所得税は毎月の給与から源泉徴収(天引き)されていますが、この金額は1年間勤務することを前提に計算されています。そのため、年の途中で退職すると、本来納めるべき税額より多く徴収されていることが多いです。

また、退職後に自身で国民健康保険料や国民年金保険料を支払った場合、この金額は社会保険料控除の対象となります。確定申告でこの控除を適用することで、さらに還付金が増える可能性があります。

ポイントの解説

確定申告は、退職した翌年の2月16日から3月15日までの間に行います。手続きには、退職した会社から受け取る「源泉徴収票」が必要です。

失業保険を受け取るための具体的な手続き

失業保険(基本手当)を受け取るためには、自身の住所地を管轄するハローワークで手続きを行う必要があります。

手続きは退職後でなければ開始できず、いくつかのステップを踏む必要があります。申請が遅れると受給できる総額が減ってしまう可能性もあるため、流れを理解し、計画的に進めましょう。

必要書類の準備

ハローワークで手続きを行う前に、必要な書類を準備しておくことでスムーズに申請を進めることができます。主に以下の書類が必要です。

  • 雇用保険被保険者離職票(1・2):退職後に会社から郵送されるのが一般的です。
  • 個人番号確認書類:マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載がある住民票のいずれか1つ。
  • 身元確認書類:運転免許証やマイナンバーカードなど。顔写真付きでない場合は2種類必要です。
  • 証明写真2枚:最近撮影した、正面上半身、縦3.0cm×横2.4cmのもの。
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード:給付金の振込先として指定する口座のもの。

離職票は手続きの根幹となる重要な書類です。退職後10日〜2週間程度で届くことが多いですが、もし届かない場合は速やかに会社に確認しましょう。

ハローワークでの手続きの流れ

必要書類が揃ったら、住所地を管轄するハローワークで手続きを行います。受給開始までの大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 求職の申込みと受給資格の決定:持参した書類を提出し、求職申込書に記入します。ここで受給資格があると判断されると、次のステップに進みます。
  2. 雇用保険受給者初回説明会への参加:指定された日時に開催される説明会に参加します。雇用保険制度の概要や今後の手続きについて説明を受け、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が渡されます。
  3. 失業の認定:原則として4週間に1度、指定された「失業認定日」にハローワークへ行き、求職活動の状況を報告します。失業の状態にあることが認定されると、給付金が振り込まれます。

この失業認定を、所定給付日数が終了するまで繰り返すことになります。

受給開始までの期間と注意点

失業保険は、申請後すぐにもらえるわけではありません。まず、離職理由にかかわらず、求職申込みをした日から通算7日間の待期期間があります。この期間は失業保険が支給されません。

さらに、自己都合で退職した場合は、待期期間満了後、原則として1ヶ月の給付制限期間が設けられます。この期間も失業保険は支給されません。

つまり、自己都合退職の場合、実際に給付金が振り込まれるのは手続き開始から約1ヶ月半〜2ヶ月後となります。

一方、会社の倒産や解雇といった会社都合で退職した場合は、この給付制限期間がないため、7日間の待期期間が終われば支給が開始されます。

注意点

退職理由によって受給開始時期が異なる点に注意が必要です。

退職理由別の受給条件と金額の違い

失業保険の給付内容(受給開始時期や給付日数)は、退職理由によって異なります。

自身の退職理由が「自己都合」「会社都合」のどちらに該当するかを正しく理解しておくことは、退職後の資金計画を立てるうえで鍵となります。

自己都合退職の場合

転職や結婚、引っ越しなど、労働者自身の個人的な事情で退職した場合は「自己都合退職」として扱われます。この場合、失業保険の受給においていくつかの制約があります。

  • 給付制限:7日間の待期期間に加え、原則として1ヶ月間の給付制限があります。このため、実際に給付金を受け取り始めるまでに時間がかかります。
  • 給付日数:雇用保険の加入期間に応じて90日〜150日となります。会社都合退職に比べて給付日数が短く設定されています。
ポイントの解説

ただし、自己都合退職であっても、病気や家族の介護、配偶者の転勤など、やむを得ない理由で離職した場合は「特定理由離職者」と認定され、給付制限がなくなるなどの優遇措置を受けられることがあります。

会社都合退職の場合

会社の倒産や解雇、退職勧奨など、会社側の事情によってやむなく離職した場合は「会社都合退職」として扱われます。この場合、労働者を保護する観点から、失業保険の受給において手厚い措置が取られています。

  • 給付制限:7日間の待期期間のみで、給付制限期間はありません。そのため、自己都合退職に比べて早く給付金を受け取ることができます。
  • 給付日数:年齢と雇用保険の加入期間に応じて90日〜330日と、自己都合退職よりも長く設定されています。

また、受給資格も緩和され、離職日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あれば受給可能です。自身の退職が会社都合に該当するかどうか不明な場合は、ハローワークで相談しましょう。

定年退職・65歳以上の場合

定年退職は、失業保険の手続き上は自己都合退職と同様の扱いとなり、給付制限が適用されます。

65歳以上で離職した場合、失業保険(基本手当)の代わりに「高年齢求職者給付金」が支給されます これは、65歳以上の労働者の再就職を支援するための一時金制度です。

受給するには、離職日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上あることが必要です。支給額は、被保険者期間が1年未満の場合は基本手当日額の30日分、1年以上の場合は50日分が一括で支払われます。

ポイントの解説

高年齢求職者給付金は、老齢年金と同時に受け取ることが可能です。失業保険(基本手当)は年金と併給調整されますが、この給付金にはこの調整がない点が大きな違いです。

退職後のお金で損をしないための注意点

退職後にもらえるお金を最大限に活用するためには、いくつかの重要な注意点があります。

手続きの期限や必要書類、制度の組み合わせなどを事前に把握しておくことで、受け取り漏れや減額といった事態を防ぐことができます。

安心して次のステップに進むために、以下のポイントを押さえておきましょう。

申請期限を守る

退職後にもらえるお金の多くには、厳格な申請期限が設けられています。この期限を1日でも過ぎてしまうと、原則として給付金を受け取ることができなくなります。

失業保険(基本手当)の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。この期間を過ぎると、たとえ給付日数が残っていても支給されなくなります。

再就職手当は就職日の翌日から1ヶ月以内、制度ごとに期限が異なります。

ポイントの解説

退職後は、まず自身が対象となる可能性のある給付金の申請期限をリストアップし、計画的に手続きを進めることが必須です。

離職票は必ず受け取る

失業保険をはじめとする雇用保険の給付金手続きにおいて、「離職票」は不可欠な書類です。離職票には、退職理由や離職前の賃金など、給付額や給付日数を決定するための重要な情報が記載されています。

離職票は、退職後に会社から交付されるのが一般的です。通常、退職後10日前後で郵送されてきますが、もし届かない場合は速やかに会社の人事・総務担当者に問い合わせましょう。

万が一、会社が離職票の発行を拒否したり、手続きを遅らせたりするような場合は、ハローワークに相談してください。ハローワークから会社に対して発行を促してもらうことができます。

複数の給付金を組み合わせる

退職後の状況によっては、複数の給付金を受け取れる可能性があります。しかし、制度の目的が重複する給付金は、同時に受け取ることができない場合があります。

代表的な例が、失業保険と傷病手当金です。失業保険は「働ける状態にあること」が条件ですが、傷病手当金は「働けない状態にあること」が条件のため、両方を同時に受給することはできません。

病気や怪我で退職した場合は、まず健康保険の傷病手当金を受給し、回復して働ける状態になってから失業保険に切り替えるのが一般的な流れです。

ポイントの解説

この際、失業保険の受給期間(原則1年)が過ぎてしまわないよう、「受給期間の延長」手続きを忘れずに行いましょう。これにより、最大で4年間まで受給期間を延長できます。

退職前に確認すべきこと

退職後の手続きをスムーズに進め、もらえるお金を確実に受け取るためには、退職前に会社に確認しておくべきことがいくつかあります。

  • 退職金制度の有無と内容:就業規則や退職金規程を確認し、支給条件や計算方法、支給時期を把握しておきましょう。
  • 最終給与の支払日と計算方法:月の途中で退職する場合の日割り計算の方法や、締め日・支払日を確認します。
  • 有給休暇の残り日数:残りの日数を確認し、退職日までに消化できるか、買い取り制度があるかを確認しましょう。
  • 必要書類の発行手続き:離職票や源泉徴収票など、必要な書類がいつ、どのように発行されるかを確認し、発行を依頼しておきます。

これらの情報を事前に整理しておくことで、退職後の資金計画が立てやすくなり、手続きの漏れも防ぐことができます。

退職後のお金に関するよくある質問

退職後のお金に関しては、多くの人がさまざまな疑問を抱えています。ここでは、質問の多い項目について、Q&A形式で分かりやすく解説します。

退職後すぐに失業保険はもらえる?

いいえ、退職後すぐにはもらえません。失業保険(基本手当)の受給までには、一定の期間が必要です。

まず、退職理由にかかわらず、ハローワークで求職申込みをしてから7日間の「待期期間」があります。この期間は給付の対象外です。

さらに、自己都合で退職した場合は、待期期間終了後に原則1ヶ月の「給付制限期間」が設けられます。そのため、実際に給付が始まるのは、手続きを開始してから約1ヶ月半後からとなります。

一方、会社都合退職の場合は給付制限がないため、待期期間終了後から支給が開始されます。

失業保険はいくらもらえる?

失業保険で1日あたりにもらえる金額(基本手当日額)は、離職直前の6ヶ月間の給与総額を180で割った額(賃金日額)のおおよそ45%〜80%です。賃金が低い人ほど給付率が高くなる仕組みになっています。

受取総額は、「基本手当日額 × 所定給付日数」で決まります。所定給付日数は、年齢、雇用保険の加入期間、退職理由によって90日〜360日の間で変動します。

例えば、月給30万円(賃金日額1万円)で自己都合退職、加入期間10年未満の場合、基本手当日額は約5000円〜6000円、給付日数は90日なので、総額は約45万円〜54万円が目安となります。

退職金がない会社もある?

はい、あります。退職金制度は法律で義務付けられているものではなく、会社が任意で設ける制度です。そのため、退職金制度がない会社も少なくありません。

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によると、退職給付(一時金・年金)制度がある企業の割合は74.9%でした。企業規模が小さいほど、制度がない割合が高くなる傾向にあります。

自身の会社に退職金制度があるかどうかは、就業規則や退職金規程を確認するか、人事・総務部に問い合わせることで確認できます。

退職後の資金計画に関わる重要な項目のため、必ず事前に確認しておきましょう。

まとめ

退職後にもらえるお金には、会社から支払われる退職金や最終給与、雇用保険から支給される失業保険(基本手当)や再就職手当、その他の公的制度まで、さまざまな種類があります。

これらの制度を最大限に活用するためには、自身の状況を正しく把握し、どの制度の対象となるかを確認することが不可欠です。

失業保険は退職理由によって給付内容が異なるため注意が必要です。また、各制度には申請期限が定められており、手続きには離職票などの書類が必要となります。

退職が決まったら、本記事を参考に必要な準備を計画的に進め、受け取れるお金を漏れなく申請しましょう。不明な点があれば、ハローワークなどの専門機関に相談することをおすすめします。

退職後の生活をより具体的にイメージするために、まずは自身の状況で将来どれくらいのお金が必要になるか、確認してみませんか。簡単な入力で、必要な老後資金とおすすめの対策が分かります。

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※本記事の内容は記事公開時や更新時の情報です。現行と期間や条件が異なる場合がございます

※本記事の内容は予告なしに変更することがあります。予めご了承ください

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監修
鈴木 茂伸
  • 鈴木 茂伸
  • 特定社会保険労務士/ファイナンシャルプランナー

ブラック企業で働き、非正規従業員の経験から、弱い立場の方々の気持ちが理解でき、またひとりの事業主として、辛い立場の事業主の状況も共感できる社労士として、人事労務管理、経営組織のサポートを行っている。家族に障がい者がいることから、障害年金相談者に親身になって相談を受けて解決してくれると評判。また、(一社)湘南鎌倉まごころが届くの代表理事として、高齢者の身元引受、サポート、任意後見人も行っている。

記事一覧

執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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