
年間100万円の貯金は少ない?判断基準と年収・年代別の平均額を専門家が徹底解説
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「年間100万円貯金は少ない?足りない?」「周りと比べてどうなの?」と不安に思う人は少なくありません。
特にSNSなどでは高い貯蓄ペースの投稿が増え、本来十分な金額でも“自分だけ遅れているのでは”と感じやすいものです。
本記事では、年間100万円が少ないかどうかを、年代別・年収別の平均貯蓄データ、貯蓄率、ライフイベント(教育費・住宅費・老後資金)の必要額をもとに専門家視点で徹底解説します。
また、年間100万円では不足するケース、達成できない理由と改善策、資産形成の進め方までお金の専門家がわかりやすくご紹介します。
※本記事では「貯金額=預貯金額」「金融資産保有額=貯蓄額」と表記しています
※貯蓄額は預貯金以外に保険や有価証券なども含んだ金額としています
- 年間100万円貯金の客観的な評価基準
- 年代・年収別の貯蓄データとの比較
- 将来必要となる資金と効果的な貯蓄・運用方法
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年間100万円の貯金は少ない?3つの判断ポイント
年間100万円という貯金額が自身の状況にとって多いのか少ないのかを判断するには、絶対額だけでなく多角的な視点が必要です。
客観的に判断するための3つのポイントを解説します。
①緊急時の備えとして十分か?|生活防衛資金
年間100万円の貯金が十分かを判断する最初のポイントは、それが緊急時の備えである「生活防衛資金」として機能するかどうかです。
生活防衛資金とは、病気や怪我、突然の離職など、予期せぬ収入減に備えるためのお金です。一般的に、生活費の半年から1年分が目安とされています。
生活防衛資金は、安心して生活を送るための土台であり、後述する資産運用を始める前の基盤ともなる重要な資金です。
まずは自身の毎月の支出を把握し、必要な生活防衛資金を計算することから始めましょう。
②収入に対する貯蓄の割合は適切か?|貯蓄率
次に、手取り収入に対してどれくらいの割合を貯金できているかを示す「貯蓄率」で評価します。貯金額の絶対額だけでなく、収入に見合った貯金ができているかを確認することが重要です。
例えば、手取り収入の10%〜20%を貯蓄に回すことを前提に年間100万円を貯金する場合、毎月の貯金額は約8.3万円です。
これを基に、手取り収入別の貯蓄率を算出すると以下のようになります。
手取り30万円の世帯であれば、貯蓄率は約28%となり、手取りの約3割を貯蓄できていることになります。
一方で、手取り50万円の世帯では約17%となり、収入から見ればもう少し貯蓄に回す余地があるかもしれません。
このように貯蓄率を算出することで、収入レベルに応じた客観的な評価が可能になります。
③将来の目的に対して足りるか?|必要額から逆算
最後の判断ポイントは、将来のライフイベントに必要な金額から逆算して、現在の貯金ペースが十分かを評価することです。貯金の目的を明確にすることで、必要な金額と達成までの期間が見えてきます。
主要なライフイベントで必要となる資金の目安は以下の通りです。
- 住宅購入資金:頭金として物件価格の2〜3割(例:3000万円の物件で600万〜900万円)
- 教育資金:子ども1人あたりの大学4年間の学費として約300万円~600万円
- 老後資金:公的年金以外の夫婦の不足額として約2400万円
例えば、30年後に2400万円の老後資金を準備する場合、年間80万円の貯金が必要です。年間100万円のペースであれば、この目標は達成可能と言えます。
一方、教育資金は高校卒業までの18年間で、「大学4年間で必要となる約300万円~600万円(進路による)」を集中的に準備することがポイントになります。600万円を準備する必要がある場合、年間約34万円必要となります。
この場合、年間100万円の貯金では老後資金と教育資金の準備の両立が難しく、ペースアップや資産運用の活用を検討する必要が出てきます。
このように、具体的な目標額から逆算することで、現在の貯金ペースの妥当性を判断できます。
(参考:令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について)
年代別|同世代の貯蓄割合
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年|2023年)」を基に世帯別×年代別の貯蓄割合を見ていきましょう。
※貯蓄割合…預貯金だけでなく株式や投資信託、保険なども含んだ割合
二人以上世帯×年代別の貯蓄割合
金融広報中央委員会の調査によると、二人以上世帯の貯蓄割合は以下のようになっています。
年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
臨時収入等からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
参考)単身世帯×年代別の貯蓄割合
金融広報中央委員会の調査によると、単身世帯の貯蓄割合は以下のようになっています。
年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
臨時収入等からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
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年収別|年間100万円は多い?少ない?
貯金額の評価は、年収によっても大きく変わります。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年|2023年)」の年収別のデータを基に、年収に対する貯蓄割合の参考データを見ていきましょう。
また、年収300万円、500万円、700万円の3つのケースで、年間100万円の貯金がどの程度の水準にあたるのかを解説します。
参考)世帯別×年収別の貯蓄割合
以下は世帯別に見た年収別の貯蓄割合です。
二人上世帯×年収別の貯蓄割合
年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
臨時収入等からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
単身世帯×年収別の貯蓄割合
年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
臨時収入等からの貯蓄割合(金融資産保有世帯) 単位(%)
年収300万円の場合
年収300万円の場合、手取り年収は約240万円となります。この収入で年間100万円を貯金するということは、手取り収入の約42%を貯蓄に回す計算になり、これは非常に高い達成度と言えます。
実際に、年収300万円未満の世帯では、貯蓄額が100万円に満たない世帯も多く、この目標を達成するには相当な節約や支出管理が不可欠です。生活に大きな制約がかかる可能性もあり、実現は容易ではありません。
年収500万円の場合
年収500万円の場合、手取り年収は約400万円が目安です。この場合、年間100万円の貯金は手取り収入の25%にあたります。
計画的な家計管理を行えば十分に達成可能な、標準的な貯蓄ペースと言えるでしょう。年間100万円は、この年収層にとって現実的で適切な目標設定と考えられます。
年収700万円の場合
年収700万円の手取り年収は約540万円です。年間100万円の貯金は、手取り収入の約18.5%に相当します。
この貯蓄率は決して低いわけではありませんが、もう少し貯蓄に回せる余力がある可能性があり、「やや少なめ」と評価できます。
収入が増加すると、それに伴って生活水準も上がりやすくなるため、意識的に支出を管理しないと手元にお金が残りにくくなる傾向があります。
家計を見直し、貯蓄率20%〜25%(年間108万〜135万円)を目指すことで、より効率的な資産形成が可能になります。
年間100万円貯金では足りないケース
年間100万円の貯金を着実に続けていても、人生における大きな支出、いわゆる「ライフイベント」に備えるには資金が不足する可能性があります。
特に多額の資金が必要となる3つのケースについて解説します。
教育費(大学の費用)
人生の三大支出の一つである教育費は、特に子どもが高校から大学へ進学する時期に負担が集中します。
子ども1人が大学まで進学する場合、必要な教育費は進路によって大きく変わります。
大学4年間だけで私立理系なら600万円前後かかるケースもあり、家計の準備が追いつかない可能性もあります。仮に総額600万円を18年間で準備すると、年間約34万円のペースで積み立てる必要があります。
さらに受験費用や下宿代が加わると負担は増えるため、教育資金だけで家計の貯蓄計画が圧迫されることも少なくありません。
住宅購入・リフォーム
住宅の購入は、多くの世帯にとって人生で最も大きな買い物です。その際、頭金として物件価格の2〜3割を用意するのが一般的です。
例えば、3000万円の物件を購入する場合、頭金として600万円から900万円が必要になることがあります。年間100万円のペースで貯金しても、この頭金を準備するだけで6年から9年を要します。
さらに、住宅は購入後も維持費がかかります。固定資産税の支払いに加え、経年劣化による修繕やリフォームも必要です。将来的な大規模リフォームには数百万円単位の費用がかかることも珍しくありません。
これらの大きな支出を考慮すると、住宅関連の資金計画は、年間100万円の貯蓄とは別に、計画的に進める必要があります。
老後の不足額(単身 vs 夫婦)
多くの人が貯金の大きな目的としているのが、老後資金の準備です。公的年金だけではゆとりある老後生活を送るのが難しいとされる現代において、自助努力による資産形成が不可欠です。
総務省の調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、公的年金などの収入だけでは毎月の生活費を賄えず、不足分を貯蓄から取り崩しているのが実情です。
年間100万円のペースでこの金額を貯めるには、24年かかります。30歳から準備を始めても達成は54歳、教育費の負担が重なる40代からでは60代半ばまでかかってしまい、他のライフイベントとの両立は容易ではありません。
単身世帯の場合も、夫婦世帯ほどではないものの、一定の準備が必要です。これらの大きな資金需要に備えるには、年間100万円の貯金に加え、より効率的な資産形成を検討することが求められます。
年間100万円貯金を達成する効果的な方法
年間100万円という目標を達成するためには、具体的な行動計画が必要です。ここでは、貯金を成功させるための4つの効果的な方法を解説します。
これらを組み合わせることで、着実に資産を増やすことが可能になります。
先取り貯金と自動化
貯金を成功させる最も確実な方法は、「収入 - 支出 = 貯金」ではなく、「収入 - 貯金 = 支出」という発想に切り替えることです。
これを実現するのが「先取り貯金」です。給与が振り込まれたら、まず貯金する分を別の口座に移し、残りのお金で生活する習慣をつけます。
このプロセスを自動化することで、意志の力に頼ることなく、着実に貯金ができます。具体的な自動化の方法は以下の通りです。
- 財形貯蓄制度:勤務先が導入していれば、給与から天引きで貯蓄できます
- 自動積立定期預金:銀行のサービスを利用し、毎月指定した日に普通預金から定期預金へ自動で振り替えます
- 自動入金・自動振替:ネット銀行などのサービスを活用し、給与口座から貯蓄専用口座へ毎月自動で資金を移動させます
固定費削減
家計の中で大きな割合を占める固定費を削減することは、貯蓄額を増やす上で非常に効果的です。一度見直すだけで、その効果が毎月継続するのが利点です。
見直すべき主な固定費は以下の通りです。
- 通信費:スマートフォンを大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月々数千円の節約が期待できます
- 保険料:加入している生命保険や医療保険の保障内容が、現在のライフステージに対して過剰でないか確認しましょう。保険ショップやFPに相談し、必要な保障に絞ることで保険料を抑えられます
- 住居費:住宅ローンの金利が高い場合は、借り換えを検討することで総支払額を大幅に削減できる可能性があります
- 光熱費:電力会社やガス会社は自由に選べる時代です。料金プランを比較し、より安い会社に切り替えることを検討しましょう
支出管理の仕組み化
日々の支出を正確に把握し、「見える化」することも貯金達成には不可欠です。しかし、手書きの家計簿は長続きしないという方も多いでしょう。そこで、手間をかけずに支出を管理できる仕組みを取り入れることが重要です。
- 家計簿アプリの活用:銀行口座やクレジットカードと連携できるアプリを使えば、取引データが自動で反映され、手間なく支出を記録・分類できます
- キャッシュレス決済への統一:支払いを特定のクレジットカードやQRコード決済に集約することで、利用明細がそのまま家計簿の代わりになります。ポイントも貯まりやすくなるという利点もあります
- 目的別口座の活用:「生活費用」「貯蓄用」「教育費用」「特別支出用」など、目的ごとにお金を管理する口座を分けることで、資金の流れが明確になり、使いすぎを防ぐことができます
副業・収入アップで貯蓄スピードを高める
支出の削減には限界がありますが、収入を増やすことで貯蓄のスピードを大きく加速させることができます。本業の給与だけに頼らず、複数の収入源を持つことを検討してみましょう。
- 副業を始める:クラウドソーシングサイトには、ライティングやデータ入力、簡単なアンケートなど、特別なスキルがなくても隙間時間で取り組める仕事が多くあります。自分の得意分野を活かせる仕事を探してみましょう
- 本業でのキャリアアップ:長期的な視点では、本業での昇進や資格取得、より待遇の良い企業への転職を目指すことも重要です
重要なのは、副業などで得た収入を生活費に充てるのではなく、貯蓄や資産運用に回すことです。これにより、効率的に資産を増やすことができます。
年間100万円貯金を効率よく増やす資産運用
年間100万円の貯金目標を達成できたら、次の段階として、その資金をさらに効率よく増やす「資産運用」を検討しましょう。
現代では、預貯金だけではお金はほとんど増えません。インフレによる資産価値の目減りを防ぐためにも、お金に働いてもらう視点が重要です。
NISAで“貯金+資産形成”を同時に実現
資産運用を始めるにあたり、NISA(少額投資非課税制度)の活用は非常に有効な選択肢です。NISAは、投資で得られた利益(配当金や売却益)が非課税になる税制優遇制度です。
2024年から始まった新しいNISAでは、制度が恒久化され、非課税で投資できる金額も大幅に拡大しました。
- つみたて投資枠:年間120万円まで。長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象
- 成長投資枠:年間240万円まで。株式や投資信託など、比較的幅広い商品が対象
特に投資初心者の方は、毎月コツコツと少額から積み立てられる「つみたて投資枠」から始めるのがよいでしょう。
年間100万円の貯金のうち、例えば月々3万円(年間36万円)をNISAでの積立投資に回し、残りを預貯金にするといった形で、「守りの貯金」と「攻めの資産形成」を両立させることが可能です。
投資すると貯蓄スピードがどう変わる?
資産運用を取り入れることで、将来の資産額がどの程度変わるのか、シミュレーションで確認してみましょう。
毎月約8.3万円(年間100万円)を20年間積み立てた場合を比較します。
※利益が再投資される複利で計算
※上記の試算は概算値です。運用に関するリスク、手数料、税金、為替等は考慮しておらず、実際値とは異なる場合があります
※上記の試算は将来の運用成果を予測し、保証するものではありません。また、特定の金融商品の取引を推奨し勧誘するものではありません
(参考:つみたてシミュレーター|金融庁)
上記の通り、預貯金だけでは20年後に約2000万円ですが、年利3%で運用できれば約2730万円、年利5%なら約3400万円と、大きな差が生まれます。これは、利益がさらなる利益を生む「複利の効果」によるものです。
もちろん、投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるわけではありません。しかし、「長期・積立・分散」を心掛けることでリスクを抑え、着実な資産形成を目指すことが可能です。
まとめ
年間100万円の貯金が「少ない」かどうかは、個人の年代、年収、家族構成、そして将来のライフプランによって評価が異なります。
まずは、本記事で紹介した以下の3つの判断ポイントに沿って、ご自身の状況を客観的に評価してみましょう。
- 緊急時の備え(生活防衛資金)として十分か
- 収入に対する貯蓄の割合(貯蓄率)は適切か
- 将来の目的(教育、住宅、老後)から逆算して足りるか
もし貯金が難しいと感じる場合は、家計を正確に把握した上で、効果の大きい「固定費の削減」や、継続しやすい「先取り貯金の自動化」から着手することが重要です。
そして、100万円の貯金が達成できたら、次のステップとしてNISAなどを活用した資産運用を取り入れることを検討しましょう。
長期的な視点で「貯める」と「増やす」を両立させることで、教育資金や老後資金といった大きな目標に向けた準備を、より着実に進めることができます。
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貯金額が気になるあなたへ
現在の収入や資産で、将来どれくらいの貯金が貯まるのか、また老後生活にはどれくらい足りないのかを早めに把握して準備を始めましょう。マネイロでは、将来資金の準備を便利に進められる無料ツールを利用できます。
▶将来資金の無料診断:将来必要になる金額が3分でわかる
▶賢いお金の増やし方入門:貯金と投資で賢く増やす方法がわかる
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