
独身の老後はいくら必要?一人でも安心できる準備と生活設計の完全ガイドを徹底解説
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独身者で老後を迎えることに不安を感じる人は少なくありません。配偶者や子どもに頼れない分、生活費や医療・介護費用をどう確保するか、すべて自分で考える必要があります。
一方で、家計やライフプランを自分のペースで設計できるというメリットもあります。
本記事では、独身の老後に必要となるお金の目安や、今から準備しておきたい資金計画のポイントをわかりやすく解説します。
- 独身の老後に必要な資金額のシミュレーション
- 年金だけでは不足する金額と年代別の対策
- 病気や介護、住まいなど特有のリスクへの備え
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独身の老後、なぜ不安に感じるのか?
独身者が老後に不安を感じるのは、経済的な基盤や日々の生活、いざと言う時のサポートをすべて一人で担う必要があるためです。
配偶者がいれば収入源が2つになったり、家計の支出を分担したりできますが、独身の場合は自身の収入だけが頼りです。
また、病気や介護が必要になった際に、身近に頼れる家族がいないことへの心理的な負担も不安の一因となります。
こうした漠然とした不安を解消するためには、まず「何に不安を感じているのか」を具体的に分解し、一つひとつのリスクに対して現実的な対策を考えることが欠かせません。
独身者が抱える老後の3つの不安
独身者が老後に抱える不安は、主に「経済面」「健康・介護面」「社会的なつながり」の3つに分類できます。
- 経済的な不安:収入源が自分一人に限られるため、病気や失業による収入減が生活に直結します。また、家賃や光熱費などの固定費を分担する相手がいないため、生活コストが割高になる傾向があります。
- 健康・介護の不安:急な病気や怪我をした際に、すぐに助けを求められる家族がいないことへの不安があります。入院時の身元保証人の確保や、退院後の生活サポート、将来介護が必要になった場合の費用や手続きをすべて自分で管理しなければならないと言う課題も存在します。
- 孤独・社会的なつながりの不安:退職などを機に社会との接点が減ると、社会的な孤立に陥るリスクがあります。日常的な会話の相手がいなかったり、緊急時に頼れる人がいなかったりすることは、精神的な負担につながる可能性があります。
独身の老後に必要な資金はいくら?データで見る現実
独身の老後に必要な資金額を把握するためには、まず公的な統計データから平均的な生活費を知ることが第一歩です。
総務省の「家計調査報告」などのデータは、客観的な目安として参考になります。
ただし、これらの数値はあくまで平均値です。自分・自身のライフスタイルや住まいの状況(持ち家か賃貸か)によって、必要な金額は変動します。
データは参考にしつつも、自身の希望する生活水準に合わせたシミュレーションを行うことが鍵となります。
単身世帯の老後の生活費(月額・年額)
総務省統計局の「家計調査報告(2024年)」によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は、月額で平均14万9286円です。これを年額に換算すると、約179万円となります。
主な支出の内訳は以下の通りです。
(参考:家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要 | 総務省統計局)
注意点として、データの「住居費」は持ち家世帯も含まれるため、1万2693円と低めに出ています。賃貸住宅に住む場合は、住んでいる地域の家賃相場を上乗せして考える必要があります。
老後の期間を何年で見積もるか
老後資金を計算する上で、老後の期間を何年と設定するかは重要な要素です。
厚生労働省の「令和6年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳です。
また、65歳時点での平均余命(後何年生きるかの平均値)は、男性が19.47年、女性が24.38年となっています。これは、65歳の男性は平均で約84歳まで、女性は平均で約89歳まで生きることを示しています。
ただし、これはあくまで平均であり、医療の進歩により寿命はさらに延びる可能性があります。
想定より長生きした場合に資金が尽きてしまう「長生きリスク」に備えるため、老後資金のシミュレーションでは、65歳から90歳または95歳までの25〜30年間を期間として設定するのが一般的です。
生活水準別の必要資金シミュレーション
老後に必要な資金は、どのような生活を送りたいかによって変わります。
ここでは「最低限の生活」と「ゆとりある生活」の2つの水準で、65歳から90歳までの25年間に必要な資金額をシミュレーションします。
これらの総額から、公的年金の受給見込み額を差し引いた金額が、自身で準備すべき老後資金の目安となります。
※最低限の生活費…「家計調査報告 2024年(令和6年)平均結果」における65歳以上の単身無職世帯の平均消費支出を参考
※ゆとりある生活…生命保険文化センターの「2025(令和7)年度生活保障に関する調査《速報版》」による老後のゆとりのための上乗せ額を参考
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年金だけで足りる?独身者の年金受給額の現実
老後の収入の柱となる公的年金ですが、その受給額は現役時代の働き方によって異なります。
「厚生年金」に加入する会社員と、「国民年金」に加入する自営業者とでは、受給額に大きな差が生まれます。
自身の年金見込み額を正確に把握し、シミュレーションをした生活費と比較することで、老後までに準備すべき自己資金額が明確になります。
会社員(厚生年金)の場合の受給額
日本の年金制度は2階建て構造になっています。会社員や公務員が加入する厚生年金は、国民年金(基礎年金)に上乗せされる2階部分です。そのため、会社員は国民年金のみの自営業者よりも受給額が多くなります。
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)の受給権者の平均年金月額は約15万円です。
ただし、金額はあくまで平均値です。実際の受給額は、現役時代の収入(標準報酬月額)や加入期間によって変動します。
自身の正確な見込み額は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」や、日本年金機構のWebサイト「ねんきんネット」で確認することが大切です。
自営業・フリーランス(国民年金のみ)の場合
自営業者やフリーランス、非正規雇用の経験が長い人は、国民年金(基礎年金)のみの受給となるケースが一般的です。
国民年金は、保険料を40年間(480ヶ月)すべて納付した場合でも、受給額は厚生年金受給者の平均額に比べて少なくなります。
厚生労働省のデータによると、令和6年度における国民年金の平均年金月額は約5.9万円です。令和6年度の満額は月額6万8000円ですが、保険料の未納期間などがある場合はさらに少なくなります。
国民年金の金額では、単身世帯の平均的な生活費(月約14.9万円)を賄うことは難しく、老後資金の大部分を自己資金で準備する必要があります。
そのため、自営業やフリーランスの人は、iDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金基金、付加年金などを活用し、積極的に上乗せの年金を準備することが不可欠です。
年金だけでは不足する金額の試算
これまでのデータをもとに、年金収入だけでは毎月いくら不足するのかを試算してみましょう。ここでは、65歳以上単身世帯の平均的な消費支出(月額約14.9万円)を基準とします。
- 会社員(厚生年金)の場合
- 平均年金収入 約15万円-生活費 約14.9万円 = +0.1万円(黒字)
- 平均的なデータ上では収支はほぼ均衡しますが、これは持ち家を含む住居費が低く計算されているためです。賃貸の場合は家賃分が不足額となります。また、ゆとりある生活を目指す場合は、その分の資金が別途必要です。
- 自営業・フリーランス(国民年金のみ)の場合
- 平均年金収入 約5.9万円 -生活費 約14.9万円 = 約9万円の不足
- この場合、25年間(300ヶ月)で不足する総額は、9万円 × 300ヶ月 = 2700万円 にもなります。
国民年金のみの人は、年金だけでは生活が成り立たない可能性が高く、計画的な老後資金の準備が必須であることがわかります。
独身だからこそ備えたい老後のリスクと対策
独身の老後では、経済的な準備だけでなく、家族がいないことを前提とした特有のリスクにも備える必要があります。
病気や介護、住まいの問題、社会的な孤立など、起こりうる事態を想定し、元気なうちから具体的な対策を講じておくことが、安心して老後を過ごすための鍵となります。
病気・介護が必要になった時の備え
独身の場合、病気や介護が必要になった際に頼れる家族がいないため、公的サービスや金銭的な備えが重要になります。
医療費・介護費の目安
公的医療保険には高額療養費制度があり、医療費の自己負担額は一定金額までに抑えられます。しかし、入院時の食事代、差額ベッド代、先進医療の技術料などは公的医療保険ではカバーされず、全額自己負担となります。
公的介護保険でも、すべての介護費用を賄うことはできません。
生命保険文化センターの「2024(令和6)年度生命保険に関する全国実態調査」によると、介護にかかる費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、住宅改修などの一時的な費用が平均47万円、月々の費用が平均9万円とされています。
介護期間の平均が4年7ヶ月(55ヶ月)であることから、総額では約542万円が必要になる計算です。
公的保険でカバーされないこれらの費用は、貯蓄で賄う必要があります。
具体的な備え
- 公的制度の理解: 高額療養費制度や介護保険制度でカバーされる範囲と自己負担額を把握しておきましょう。
- 民間保険の活用: 公的保険で不足する分を補うため、医療保険や介護保険への加入を検討します。
- 身元保証・任意後見制度: 入院時の身元保証や、判断能力が低下した際の財産管理・契約手続きを代行してもらう「身元保証サービス」や「任意後見制度」の利用も有効な選択肢です。信頼できる友人や専門家、法人に依頼することができます。
住まいの選択肢(持ち家・賃貸・施設)
老後の住まいは、生活の質と経済状況を左右する重要な要素です。
独身の場合、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身のライフプランに合った選択をすることが求められます。
賃貸住宅では、高齢であることを理由に入居を断られるケースも少なくありません。
将来の住み替えに備え、元気なうちからサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)やシニア向け分譲マンションなどの情報を集めておくことが推奨されます。
孤独死・孤立を防ぐための社会的つながり
独身の老後において、経済的な備えと同じくらい重要なのが、社会とのつながりを維持することです。
孤立は心身の健康に影響を及ぼすだけでなく、万が一の際の発見の遅れにもつながります。
対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 地域コミュニティへの参加
- 自治体や自治会が主催するイベント、地域のサークル活動などに積極的に参加することで、近所の人々との関係を築くことができます。
- 趣味や生きがいを持つ
- 共通の趣味を持つ仲間との交流は、生活に張りをもたらし、新たな人間関係の構築につながります。習いごとやボランティア活動も有効です。
- 見守りサービスの活用
- 家族に代わって安否確認をしてくれるサービスも増えています。センサーによる自動通知や、定期的な電話・訪問など、さまざまな種類があります。
- 緊急通報システムの導入
- 自宅で急に倒れた際などに、ボタン一つで警備会社や救急に通報できるシステムです。自治体が補助金を出している場合もあります。
お金では買えない人とのつながりは、老後の生活を豊かにする大切な資産です。元気なうちから意識的に人との関わりを持つことが、孤立を防ぐための一番効果的な対策といえるでしょう。
今から始める独身の老後資金準備【年代別】
老後資金の準備は、早く始めるほど有利です。時間を味方につけることで、複利効果を最大限に活用し、月々の負担を抑えながら効率的に資産を形成できます。
ここでは、独身が取り組むべき老後資金準備のポイントを年代別に解説します。
30代:時間を味方につけた資産形成
30代は、老後まで30年以上の時間があり、資産形成において一番有利な時期です。「長期・積立・分散」投資の恩恵を最大限に受けられます。
やるべきこと
- 生活防衛資金の確保: まずは、病気や失業に備え、生活費の6ヶ月〜1年分を預貯金で確保します。これが資産運用の土台となります。
- NISAでの積立投資: 少額からでも「つみたて投資枠」を活用し、全世界株式や米国株式のインデックスファンドなど、低コストな投資信託の積立を始めましょう。月々3〜5万円を目標に、無理のない範囲で継続することが大事です。
- iDeCoの検討: 自営業やフリーランスの人は、掛金が全額所得控除になるiDeCoの活用が推奨されます。節税しながら老後資金を準備できる強力な制度です。
40代:貯蓄ペースの加速と見直し
40代は、収入が安定し、キャリアのピークを迎える人が多い時期です。老後までの期間もまだ20年程度あり、資産形成を加速させる重要な10年間となります。
やるべきこと
- 資産状況の棚卸し: 現在の預貯金、投資、保険などの資産をすべてリストアップし、現状を正確に把握します。目標とする老後資金額との差額を明確にしましょう。
- 積立額の増額: 収入の増加に合わせて、NISAやiDeCoの積立額を見直します。収入が増えた分の半分を投資に回すなど、ルールを決めて実行するのが効果的です。
- 保険の見直し: 独身の場合、高額な死亡保障は不要なケースが多いです。保障内容を見直し、不要な保険を解約して浮いた保険料を貯蓄や投資に回すことを検討しましょう。医療保険や就業不能保険など、自分を守るための保障を優先的に確保します。
50代:老後生活の具体化とラストスパート
50代は、定年退職が目前に迫り、老後生活が現実味を帯びてくる時期です。資産形成のラストスパートであると同時に、守りの姿勢も重要になります。
やるべきこと
- 退職金と年金見込み額の確認: 勤務先の退職金規程を確認し、おおよその退職金額を把握します。また、「ねんきんネット」で詳細な年金受給見込み額をシミュレーションし、老後の収入を具体化します。
- リスク資産の調整: 退職が近づくにつれて、株式などのリスク資産の割合を少しずつ減らし、預貯金や債券などの安全資産の割合を増やす「リバランス」を検討します。退職直前に市場が暴落しても、資産が目減りするのを防ぐためです。
- 老後の住まいや働き方を決定: 賃貸を続けるのか、持ち家をリフォームするのか、高齢者向け住宅に移るのかなど、住まいの方向性を具体的に検討・決定します。また、60歳以降も働き続けるか、年金の繰下げ受給を利用するかなど、働き方の計画も立てましょう。
効率的にお金を増やす人法【独身者向け】
低金利が続く現代において、預貯金だけで老後資金を準備するのは難しくなっています。
効率的に資産を形成するためには、投資を取り入れ「お金に働いてもらう」と言う視点が不可欠です。
独身者は、扶養家族がいない分、自分の判断でリスクを取った資産運用も検討しやすい立場にあります。
税制優遇制度などを最大限に活用し、計画的に資産を増やしていきましょう。
NISAを最大限活用する
2024年から始まったNISAは、独身者が老後資金を準備する上で活用できるツールです。投資で得た利益が非課税になる大きなメリットがあります。
NISAのポイント
- 非課税投資枠の拡大: 年間最大360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)、生涯で最大1800万円まで非課税で投資できます。
- 制度の恒久化: いつでも始められ、非課税期間も無期限なので、長期的な資産形成に最適です。
- 自由な引き出し: iDeCoと違い、必要な時にいつでも資金を引き出せるため、老後資金だけでなく、さまざまなライフイベントにも対応できます。
まずは「つみたて投資枠」で、全世界株式や米国株式に連動するインデックスファンドに毎月コツコツ積み立てることから始めるのが推奨されます。
iDeCoで節税しながら老後資金を作る
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金作りに特化した私的年金制度です。最大のメリットは、強力な税制優遇措置にあります。
iDeCoの3つの税制メリット
- 掛金が全額所得控除: 毎月の掛金がその年の所得から控除され、所得税・住民税が軽減されます。独身者は扶養控除などがない分、iDeCoで控除を受けるメリットは大きいです。
- 運用益が非課税: 通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、iDeCoの運用で得た利益はすべて非課税になります。
- 受取時も控除あり: 年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」が適用され、税負担が軽くなります。
ただし、iDeCoで積み立てた資産は原則60歳まで引き出すことができません。そのため、あくまで老後まで使う予定のない余裕資金で活用することが大切です。
NISAと併用し、流動性の高い資金はNISA、老後まで固定する資金はiDeCoと使い分けるのが賢い運用方法です。
独身だからこそ考えたい不動産投資
不動産投資は、公的年金以外の安定した収入源を確保する方法として、独身者の老後設計において有効な選択肢となり得ます。
家賃収入は、労働収入がなくなった後の生活を支える「私的年金」のような役割を果たします。
独身者向けの不動産投資
- ワンルームマンション投資: 比較的少額から始められ、管理も委託しやすいため、投資初心者や独身者に向いています。都心や駅近の物件を選ぶことで、安定した入居者需要が期待できます。
- J-REIT(不動産投資信託): 少額から分散投資が可能で、プロが運用するため手間がかかりません。NISAの成長投資枠でも購入でき、手軽に不動産投資を始めたい人におすすめです。
不動産投資には、空室リスクや家賃下落リスク、建物の老朽化、金利上昇リスクなどがともないます。
また、物件の管理には手間やコストがかかります。始める前には、リスクを十分に理解し、信頼できる専門家に相談することが肝となります。
独身者は自分の判断で進められる反面、客観的なアドバイスを得る機会を意識的に作ることが成功の鍵となります。
独身者の老後を豊かにする生活設計のポイント
独身者の老後を安心して、そして豊かに過ごすためには、お金の準備だけでなく、生活そのものをどう設計するかが重要になります。
時間やお金を自由に使える独身者の強みを活かし、心身ともに健康で、社会とのつながりを持ちながら充実した日々を送るためのポイントを考えましょう。
お金をかけるべきところ、削れるところ
老後の限られた収入の中で満足度の高い生活を送るには、お金の使い方にメリハリをつけることが大切です。
お金をかけるべきところ
- 健康維持: 定期的な健康診断や人間ドック、体力維持のためのジム通いや栄養バランスの取れた食事など、将来の医療費を抑えるための「予防投資」は積極的に行いましょう。
- 人とのつながり: 友人との交流や趣味のサークル活動、地域コミュニティへの参加など、社会的な孤立を防ぎ、生活に彩りを与えるための交際費は、心の健康のために大切です。
削れるところ
- 見栄のための消費: 他人によく見せるためのブランド品や高級車などは、本当に自分を満足させることにつながるのか見直しましょう。
- 不要な固定費: 利用頻度の低いサブスクリプションサービスや、過剰な保障内容の保険など、定期的に見直すことで支出を削減できます。
趣味・生きがいへの投資
退職後の長い時間を有意義に過ごすためには、熱中できる趣味や生きがいが欠かせません。これらは日々の生活に楽しみと目的を与え、孤独感を和らげる効果もあります。
現役時代から、老後も続けられる趣味を見つけておくことが理想です。例えば、以下のような活動が考えられます。
- 創作活動: 絵画、陶芸、写真、ガーデニングなど
- 学習・自己投資: 語学学習、大学の公開講座、資格取得
- 社会貢献: ボランティア活動、地域のイベント手伝い
これらの活動は、新たな友人を作るきっかけにもなります。生きがいへの投資は、お金には代えがたい心の豊かさをもたらしてくれるでしょう。
独身だからこそ、誰に気兼ねすることなく、自分の興味や関心に時間とお金を投資することができます。
健康寿命を延ばすための習慣
独身の老後において、何よりも大切な資産は「健康」です。
健康で自立した生活を送れる期間、すなわち「健康寿命」を延ばすことは、医療費や介護費の削減に直結し、生活の質(QOL)を維持する上で不可欠です。
健康寿命を延ばすためには、若い頃からの生活習慣が重要になります。
- 運動習慣: ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動を日常生活に取り入れましょう。筋力や柔軟性を維持することは、転倒予防にもつながります。
- バランスの取れた食事: 独身だと食事が偏りがちになることもありますが、意識して多様な食材を摂り、栄養バランスを整えることが生活習慣病の予防になります。
- 定期的な健康診断: 自覚症状がなくても、定期的に健康診断や人間ドックを受けることで、病気の早期発見・早期治療につながります。
健康は一日にしてならず。日々の小さな積み重ねが、将来の安心で活動的な老後生活を支える基盤となります。
独身者の老後に関するQ&A
ここでは、独身の老後に関してよく寄せられる質問について、専門家の視点から簡潔にお答えします。
Q1. 独身で老後資金が足りない場合、どうすればいい?
老後資金が不足する場合、いくつかの対策が考えられます。
第一に、可能な限り長く働くことです。60歳以降も再雇用や再就職で働き続ければ、収入を得られる期間が延び、厚生年金も増やせます。年金の繰下げ受給を選択して将来の受給額を増やすことも可能になります。
第二に、生活水準を見直すことです。家賃の安い地域への移住や、固定費の削減など、支出を収入の範囲内に収める工夫が求められます。
それでも生活が困窮する場合は、公的な支援制度の活用を検討します。年金生活者支援給付金や、最終的なセーフティーネットとして生活保護制度があります。
住んでいる自治体の窓口や地域包括支援センターに相談してみましょう。
Q2. 独身で介護が必要になったら誰に頼めばいい?
独身で介護が必要になった場合、頼れる先は複数あります。まずは公的介護保険サービスの活用が基本です。
お住まいの市区町村にある地域包括支援センターが相談の第一窓口となります。
ケアマネジャーが中心となり、必要なサービス(訪問介護、デイサービスなど)の利用計画を作成してくれます。
また、入院時の身元保証や財産管理、死後の手続きなどを依頼できる身元保証サービスを提供する民間企業やNPO法人もあります。
さらに、判断能力が低下した場合に備え、元気なうちに信頼できる人や法人と任意後見契約を結んでおくことも有効な対策です。
これにより、財産管理や身上監護(介護サービスの契約など)を任せることができます。
Q3. 独身の老後、最低限いくらあれば安心?
「最低限」の金額は、その人の生活水準や住居形態、健康状態によって異なるため、一概には言えません。しかし、一つの目安として考えることは可能です。
まず最優先で確保すべきは、病気や失業など不測の事態に備える生活防衛資金です。独身の場合は、生活費の3ヶ月から6ヶ月分を預貯金で確保しておくことが推奨されます。
その上で、老後の生活費の不足分を準備します。これまでのシミュレーションを参考にすると、
- 会社員(厚生年金)の人: 年金で生活費を賄える可能性があるため、医療・介護費用や住宅修繕費などの予備費として500万円〜1000万円が目安となります。
- 自営業(国民年金)の人: 年金だけでは生活費が大幅に不足するため、2500万円〜3000万円の準備が目安となります。
これはあくまで一般的な目安です。自身の年金見込み額と希望する生活費から、必要な金額を計算することが一番大切です。
まとめ
独身の老後に必要な資金は、最低限の生活で約5400万円、ゆとりある生活を目指すなら約1億800万円が30年間の老後の生活費の目安となります。
公的年金の受給額は会社員で月約15万円、自営業では月約5.9万円が平均であり、自営業の人は年金だけでは生活費が大幅に不足するため、計画的な資産形成が不可欠です。
老後資金の準備は、30代からであればNISAやiDeCoを活用して時間を味方につけた長期投資が有効です。
40代、50代と年代が上がるにつれて、より具体的な生活設計と計画の見直しが重要になります。
お金の準備と同時に、病気や介護への備え、そして孤独を防ぐための人とのつながりを築くことも、豊かな老後を送るための大切な要素です。
独身だからこそ直面するリスクはありますが、早期から正しい知識を持って準備をすれば、一人でも安心して自分らしい老後を迎えることは十分に可能です。
3分投資診断では、老後に必要な金額と現在の資産状況から、 独身の老後資金の見通しを整理できます。
漠然とした不安を、具体的な判断材料に変えるための診断です。
»独身の老後資金を3分で無料診断
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監修
森本 由紀
- ファイナンシャルプランナー/AFP(日本FP協会認定)/行政書士
行政書士ゆらこ事務所(Yurako Office)代表。愛媛県松山市出身。神戸大学法学部卒業。法律事務所事務職員を経て、2012年に独立開業。メイン業務は離婚協議書作成などの協議離婚のサポート。離婚をきっかけに自立したい人や自分らしい生き方を見つけたい人には、カウンセリングのほか、ライフプラン、マネープランも含めた幅広いアドバイスを行っている。法律系・マネー系サイトでの記事の執筆・監修実績も多数。
執筆
マネイロメディア編集部
- お金のメディア編集者
マネイロメディアは、資産運用に関することや将来資金に関することなど、お金にまつわるさまざまな情報をお届けする「お金のメディア」です。正確かつ幅広い年代のみなさまにわかりやすい、ユーザーファーストの情報提供に努めてまいります。



