

NISAは年末調整に関係ない?書類の書き方・扶養への影響とiDeCoとの違い
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NISAを始めたものの「年末調整で何か手続きは必要なの?」と疑問に思っていませんか。
NISAは年末調整の対象外で、会社に提出する書類に書く欄もありません。
本記事では、扶養控除等申告書・基礎控除申告書・保険料控除申告書ごとの扱い、家族のNISAの利益が扶養や配偶者控除に影響しない理由、iDeCoとの違い、確定申告が必要になる例外をわかりやすく解説します。
- NISAは利益が非課税で所得控除もないため、年末調整や確定申告は原則不要
- NISAの利益は扶養控除や配偶者控除の所得計算に含まれない
- iDeCoは掛金が所得控除の対象になるため、年末調整での申告が必要
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NISAが年末調整に関係ない理由

NISAが年末調整の対象外である理由は、主に2つあります。
1つはNISA口座内で得た利益が非課税であること、もう1つはiDeCo(個人型確定拠出年金)と違って、投資した金額が所得控除の対象にならないことです。
これらの理由から、NISAは年末調整の手続きとは無関係となっています。


利益が非課税
NISA(少額投資非課税制度)の最大のメリットは、投資で得た利益に税金がかからない点です。通常、株式や投資信託の売却益や配当金、分配金には20.315%の税金が課されますが、NISA口座内での取引であれば非課税となります。
年末調整は、1年間の所得税を精算するための手続きです。NISAで得た利益はそもそも課税対象の所得ではないため、税金の計算や調整の必要がなく、年末調整の対象外となります。
NISAに所得控除はない(積立額は控除されない)
NISAは、iDeCo(個人型確定拠出年金)のように、年間の投資額(掛金)が所得控除の対象になる制度ではありません。
所得控除とは、所得から一定の金額を差し引くことで、課税対象となる所得を減らし、税負担を軽減する仕組みです。
年末調整では、生命保険料控除やiDeCoの掛金控除など、所得控除の対象となるものを申告します。NISAの投資額は所得控除に該当しないため、年末調整で申告する項目自体が存在しないのです。
年末調整の書類ごと:NISAは書く?書かない?【書類の早見表】
年末調整では、勤務先からいくつかの書類が配布されますが、NISAに関する情報を記入する欄はどこにもありません。
NISAは年末調整の手続きとは関係がないため、どの書類にも記載は不要です。
具体的に、年末調整で提出する主な書類とNISAの関連性を以下の表にまとめました。
このように、年末調整のどの書類にもNISAについて書く必要はありません。iDeCoと混同して、NISAの投資額を誤って記入しないように注意しましょう。
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家族がNISAをしている場合:扶養・配偶者控除への影響

配偶者や子どもなど、家族がNISAで投資をしている場合、NISA口座での利益が自身の扶養控除や配偶者控除に影響するのではないかと心配になる人もいるかもしれません。
結論からいうと、家族がNISAでどれだけ利益を得ても、扶養控除や配偶者控除の適用には影響しません。自身の許容できるリスクの範囲内でNISAを活用できます。
NISAの利益は合計所得金額に含まれない
扶養控除や配偶者控除が適用されるかどうかは、扶養されている家族の年間の「合計所得金額」によって決まります。
例えば、配偶者控除の場合、配偶者の合計所得金額が62万円以下(給与収入のみなら136万円以下)であることが条件の1つです。
NISA口座で得た利益は非課税所得であり、この合計所得金額の計算には含まれません。税法上、NISAの利益は「ないもの」として扱われるため、扶養の判定に影響を与えることはないのです。
(参考:No.1191 配偶者控除|国税庁)
例:パートの配偶者がNISAで50万円の利益→配偶者控除に影響なし
具体的な例で考えてみましょう。パートで働く配偶者の年収が100万円で、NISA口座で年間50万円の利益を得たとします。
この場合、パート収入100万円は給与所得控除(74万円)を差し引くと、給与所得は35万円となります。NISAの利益50万円は合計所得金額に含まれないため、配偶者の合計所得金額は35万円のままです。
合計所得金額が62万円以下であるため、配偶者控除の対象から外れることはありません。このように、NISAを活用すれば、扶養の範囲を気にすることなく資産形成に取り組むことが可能です。
(参考:No.1410 給与所得控除|国税庁)
注意)NISA以外の口座(特定口座・一般口座)の利益は扱いが異なる
注意が必要なのは、NISA口座以外の課税口座(特定口座や一般口座)で得た利益の扱いです。これらの口座で得た利益は課税対象の所得となり、合計所得金額に含まれます。
例えば、パート収入が100万円の配偶者が、特定口座で30万円の利益を得た場合を考えます。給与所得35万円と株式等の譲渡所得30万円を合計すると、合計所得金額は65万円になります。
この場合、合計所得金額が62万円を超えるため、配偶者控除は適用されず、配偶者特別控除の対象となります。扶養内で資産運用を行う際は、NISA口座を積極的に活用し、課税口座での利益が所得制限を超えないように管理することが大切です。

iDeCoとの違い:iDeCoは年末調整が必要

NISAとよく比較される制度にiDeCo(個人型確定拠出年金)があります。NISAが年末調整不要であるのに対し、iDeCoは年末調整での申告が必要です。
この違いを理解しておくことは、税金の手続きを正しく行う上で重要です。
iDeCoは掛金が全額所得控除
iDeCoが年末調整で必要な理由は、年間に支払った掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除の対象になるためです。所得控除を適用することで課税所得が減り、結果として所得税や住民税の負担が軽減されます。
この控除を受けるためには、年末調整の際に「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入し、iDeCoの運営管理機関(金融機関)から送付される「小規模企業共済等掛金払い込み証明書」を勤務先に提出する必要があります。

NISAとiDeCoの比較表
NISAとiDeCoはどちらも資産形成に役立つ制度ですが、税制優遇の仕組みや年末調整での扱いに違いがあります。以下の表で主な違いを確認しましょう。
iDeCoは掛金を拠出する「入口」で所得控除のメリットがあるため年末調整が必要ですが、NISAは運用益という「出口」が非課税になる制度であり、年末調整は不要です。
それぞれの制度の特性を理解し、自身の目的に合わせて活用することが大切です。

NISAでも確定申告が必要になる例外

NISAは原則として確定申告が不要ですが、特定の条件下では手続きが必要になる場合があります。
これらの例外的なケースを知っておくことで、意図せず課税されたり、申告漏れになったりするのを防ぐことができます。


配当金の受取方法(株式数比例配分方式以外)
NISA口座で保有する株式の配当金や、ETF・REITの分配金を非課税で受け取るためには、受取方法を「株式数比例配分方式」に設定しておく必要があります。
これは、配当金などを証券会社の取引口座で直接受け取る方法です。
もし、「登録配当金受領口座方式」(銀行口座で受け取る)や「配当金領収証方式」(郵便局などで現金化する)など、他の方法を選択している場合、NISA口座内の銘柄であっても配当金に20.315%の税金が源泉徴収されてしまいます。
この場合、源泉徴収されているため確定申告は義務ではありませんが、課税口座での譲渡損失と相殺(損益通算)したい場合や、配当控除を利用して税金の還付を受けたい場合には、確定申告を行う必要があります。
旧NISAの非課税期間が終わって課税口座で売った場合
2023年までの旧NISA制度では、一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間という非課税期間が定められていました。この期間が終了した資産は、自動的に課税口座(特定口座または一般口座)に移管されます。
移管された後に当該商品を売却して利益が出た場合、当該利益は課税対象となります。移管先が「特定口座(源泉徴収あり)」であれば、証券会社が税金の計算と納税を代行してくれるため、原則として確定申告は不要です。
しかし、移管先が「特定口座(源泉徴収なし)」や「一般口座」の場合、年間の売却益が20万円を超えると、自分で確定申告を行う必要があります。
なお、2024年から始まった新しいNISAでは非課税保有期間が無期限化されたため、課税口座への移管は発生しません。


NISAをしていることは会社に知られる?

「NISAで投資をしていることを勤務先に知られたくない」と考える人もいるでしょう。
結論として、年末調整や住民税の通知といった通常の会社の手続きを通じて、従業員がNISAを利用していることが会社に知られることはありません。
年末調整・住民税の通知からは分からない理由
会社にNISAの利用が知られない理由は、NISAが税務上の手続きに直接関わらないためです。
- 年末調整で申告が不要:前述の通り、NISAは年末調整の対象外です。NISAに関する書類を会社に提出する必要がないため、会社がNISAの利用を把握する機会はありません。
- 住民税の金額に影響しない:会社員の住民税は、前年の所得をもとに計算され、給与から天引き(特別徴収)されます。その際、会社には住民税の決定通知書が届きます。NISAで得た利益は非課税所得であり、所得の計算に含まれないため、住民税の金額に影響を与えません。したがって、住民税の通知書からNISAの利用が判明することはありません。
ただし、「職場つみたてNISA」のように、給与天引きでNISAの積立を行う制度を利用している場合は、給与計算を担当する部署がNISAの利用を把握することになります。


NISAの年末調整に関するよくある質問
ここでは、NISAと年末調整に関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。
Q. 旧NISA・つみたてNISAも同じ?
はい、同じです。2023年までの旧NISA(一般NISA、つみたてNISA)も、2024年から始まった新しいNISAと同様に、口座内で得た利益は非課税です。
そのため、旧NISAやつみたてNISAを利用している場合も、年末調整での申告は不要です。
年末調整や確定申告の基本的な考え方は、新旧制度で変わりありません。
Q. 2026年の年末調整で変わった点は?
NISAに関連する年末調整の扱いは、2026年(令和8年)の年末調整においても変更はありません。NISAは引き続き年末調整の対象外です。
ただし、税制は毎年改正される可能性があるため、年末調整全体に関する変更点については、国税庁のWebサイトなどで最新の情報を確認することが重要です。
NISA以外の所得控除(例えば住宅ローン控除など)については、制度変更が行われる場合があります。
Q. こどもNISAは年末調整に関係ある?
2027年1月から始まる「こどもNISA」、2023年まで存在した「ジュニアNISA」ともに、口座の管理は親権者が行いますが、利益はあくまでお子さまのものであり、親の所得とはなりません。したがって、親の年末調整には関係ありません。
なお、ジュニアNISAは2023年末で制度が終了しましたが、2024年以降は年齢にかかわらずいつでも非課税で払い出しが可能になっています。

まとめ

本記事では、NISAと年末調整の関係について解説しました。NISA口座で得た利益は非課税であり、iDeCoのような所得控除の仕組みもないため、原則として年末調整や確定申告は不要です。また、家族がNISAで利益を得ても、扶養控除や配偶者控除に影響はありません。
ただし、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」以外に設定している場合や、旧NISAの資産を課税口座に移管して売却益が出た場合など、例外的に確定申告が必要になるケースもあります。自身の状況を確認し、適切な手続きを行いましょう。
NISAは税制上のメリットが大きいため、資産形成を始めるきっかけとして検討しやすい制度の1つです。年末調整の手間がない点をメリットと感じる人も多いでしょう。制度を正しく理解し、自身の目的に合った資産形成を進めていきましょう。
自身の状況に合わせた資産形成について、より詳しく知りたい人は専門家への相談も検討してみましょう。
無料のオンライン相談などを活用して、疑問や不安を解消するのも1つの方法です。
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ご留意事項
- 本記事は一般的な情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品の取引を勧誘するものではありません。
- 本記事の内容は記事公開時または更新時点の情報に基づいています。制度・法令・税制等の変更により、現在の情報と異なる場合があります。
- 本記事の内容の正確性、完全性、最新性を保証するものではなく、予告なく変更または更新する場合があります。
- 投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任とご判断のもとで行っていただきますようお願いいたします。





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