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年金の最高額はいくら?基礎年金・厚生年金の上限と受給額を増やす方法をわかりやすく解説

年金の最高額はいくら?基礎年金・厚生年金の上限と受給額を増やす方法をわかりやすく解説

年金2026/06/01
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年金の最高額はいくらになる?」「年金はどれくらいもらえる?」と、多くの人が気になっているでしょう。

公的年金の受給額は、加入期間や年収、働き方によって大きく異なり、誰でも同じ金額を受け取れるわけではありません

特に厚生年金は、現役時代の収入や加入期間が長いほど受給額が増える仕組みです。

本記事では、老齢基礎年金・老齢厚生年金それぞれの最高額の目安や、高額受給者の特徴、年金額を増やす方法についてわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 老齢基礎年金の満額は2026年度で月額7万608円であり、40年間の保険料納付が必要
  • 老齢厚生年金の理論上の最高額は月額約30万3000円だが、実現は極めて困難
  • 年金額を増やすには、長く働く、繰下げ受給を利用する、iDeCoを活用するなどの方法がある


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年金の最高額を知る前に押さえておきたい基礎知識

年金の最高額を理解するためには、まず日本の公的年金制度の基本的な仕組みを知っておくことが欠かせません。

日本の公的年金は、働き方などによって加入する制度が異なり、それが将来の受給額に影響します。

国民年金と厚生年金の違い

日本の公的年金制度は、2階建て構造になっています。

1階部分は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」です。

自営業者や学生などが第1号被保険者、会社員や公務員が第2号被保険者、そして第2号被保険者に扶養される配偶者が第3号被保険者として分類されます。

2階部分は、会社員や公務員などが加入する「厚生年金」です。厚生年金の加入者は、国民年金と厚生年金の両方に加入していることになり、将来は老齢基礎年金に老齢厚生年金が上乗せされて支給されます。

この構造の違いにより、自営業者など国民年金のみに加入する人に比べて、会社員や公務員はより多くの年金を受け取れる仕組みになっています。

(参考:公的年金制度の種類と加入する制度|日本年金機構

年金額を決める3つの要素

将来受け取る年金額は、主に以下の3つの要素によって決まります。

  • 年金制度の種類: 国民年金のみに加入しているか、厚生年金にも加入しているかで、受給額の計算の元となる部分が異なります。
  • 保険料の納付期間: 国民年金、厚生年金ともに、保険料を納めた期間が長いほど受給額は増えます。国民年金は、納付月数が満額の計算に直接影響します。
  • 現役時代の収入: 厚生年金は、現役時代の給与や賞与の額(標準報酬月額・標準賞与額)に基づいて保険料が決まり、それが将来の受給額に反映されます。収入が高いほど、納める保険料も増え、受給額も多くなる傾向にあります。

老齢基礎年金の最高額はいくら?

老齢基礎年金(国民年金)は、保険料が全員一律であり、保険料を納められる期間が480ヶ月と決まっているため、「満額」という上限額が存在します。ここでは、満額がいくらで、どのような条件を満たせば受け取れるのかを解説します。

2026年度の満額は月額7万608円

老齢基礎年金の満額は、物価や賃金の変動に応じて毎年改定されます。2026年度(令和8年度)の満額は、年額で84万7300円、月額に換算すると7万608円です。

ポイントの解説

この金額は、20歳から60歳までの40年間、すべての期間で保険料を全額納付した場合に受け取れる上限額となります。ただし、これは1956年4月2日以降に生まれた人の場合の金額で、生年月日によって若干金額が異なる場合があります。

(参考:令和8年4月分からの年金額等について

満額を受け取るための条件

老齢基礎年金の満額を受け取るための条件は、20歳から60歳になるまでの40年間(480ヶ月)の全期間にわたって国民年金保険料を全額納付することです。

保険料の未納期間があると、期間に応じて年金額が減額されます。免除の承認を受けた期間については一部年金は確保されますが、追納により保険料を全額納付することで、満額に近づけることが可能です。

受給資格期間である10年を満たしていても、納付期間が40年に満たない場合は、満額を受け取ることはできません。

付加年金で上乗せできる金額

自営業者やフリーランスなどの第1号被保険者は、「付加年金」を利用して将来の年金額を上乗せできます。

付加年金は、毎月の国民年金保険料に加えて月額400円の付加保険料を納めることで、将来受け取る年金額に「200円×付加保険料納付月数」の金額が加算される制度です。

例えば、10年間(120ヶ月)付加保険料を納めた場合、支払う保険料の総額は4万8000円(400円×120ヶ月)です。

一方、将来受け取る年金額は年間2万4000円(200円×120ヶ月)増額されます。つまり、年金を2年間受給すれば、支払った保険料の元が取れる計算になります。

注意点

ただし、国民年金基金に加入している人は付加年金を利用できないため注意が必要です。

(参考:付加年金|日本年金機構


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老齢厚生年金の最高額はいくら?

会社員や公務員が受け取る老齢厚生年金には、国民年金のような明確な「満額」という概念がありません。

受給額は現役時代の収入と加入期間によって変動します。ただし、受給額の計算に含められる収入には上限があり、加入可能な年齢の上限も70歳と決まっているため、理論上の最高額を算出することは可能です。

理論上の最高額は月額約30万3000円

老齢厚生年金の受給額は、現役時代の収入(標準報酬月額・標準賞与額)と加入期間に応じて決まります。収入や加入期間には上限があるため、理論上の最高額が存在します

現在の制度に基づくと、老齢厚生年金部分だけで受け取れる理論上の最高額は、月額でおよそ30万3000円とされています。

これに満額の老齢基礎年金(2026年度で月額約7万円)が加わるため、合計の年金受給額の最高額は月額約37万3000円となります。

ポイントの解説

ただし、上記は中学卒業後70歳までの54年間厚生年金に加入し、54年間継続して月給63.5万円以上かつ年3回150万円以上の賞与を受け取ったものと仮定して算出された金額です。そのため、実際にこの金額を受け取ることは現実的には困難です。

標準報酬月額の上限とは

標準報酬月額とは、厚生年金保険料を計算するために、毎月の給与を一定の幅で区切った等級のことです。2026年現在、低い第1級(8万8000円)から高い第32級(65万円)までの32等級に区分されています。

給与が月額63.5万円を超える場合、保険料の計算に使われる標準報酬月額は一律で65万円となります。そのため、例えば月収が70万円の人と100万円の人では、納める保険料は同額になり、将来の年金額への反映も同じになります。

同様に、賞与にも「標準賞与額」として1回あたり150万円の上限が設けられています。標準賞与額の対象となる賞与は年3回以下の回数で支給されるもので、年4回以上支給される場合には標準報酬月額の対象となります。

なお、賃金の上昇傾向をふまえ、標準報酬月額の上限は2027年9月から段階的に75万円まで引き上げられる予定です。これにより、高所得者層の保険料負担が増える一方で、将来受け取る年金額も増えることになります。

(参考:厚生年金保険の保険料|日本年金機構
(参考:厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて|厚生労働省

年収別の年金受給額シミュレーション

厚生年金の受給額は現役時代の年収に左右されます。

ここでは、22歳から64歳まで厚生年金に加入した場合の年金受給額の目安を、年収別にシミュレーションします。受給額は老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計した月額です。

年収300万円の場合

大学卒業後から64歳まで43年間平均年収300万円で厚生年金に加入し続けた場合、65歳から受け取れる年金額の目安は月額約13万円です。

内訳は、老齢基礎年金が約7万円、老齢厚生年金が約5万9000円となります。このシミュレーションは、賞与がなく、全期間で年収が一定だった場合の概算値です。

年収500万円の場合

平均年収500万円43年間厚生年金に加入した場合、65歳から受け取れる年金額の目安は月額約16万9000円です。

内訳は、老齢基礎年金が約7万円、老齢厚生年金が約9万8000円です。年収が上がることで、厚生年金部分が増えることがわかります。こちらも、賞与がなく年収が一定だった場合の概算値です。

年収800万円〜1000万円の場合

平均年収800万円43年間厚生年金に加入した場合、65歳から受け取れる年金額の目安は月額約22万4000円です。

ポイントの解説

厚生年金の保険料は標準報酬月額の上限(現在は65万円)に基づいて計算されるため、年収が762万円を超えると、それ以上年収が増えても保険料は頭打ちになります。

そのため、年収1000万円の場合でも、受け取れる年金額は年収800万円の場合とほぼ同額になります。

賞与の有無や金額によって多少の差は出ますが、月収が常に上限を超えている場合、年金額への影響は限定的です。

年収2000万円の場合

年収2000万円の場合でも、受け取れる年金額は年収800万円や1000万円の場合とほとんど変わりません。これは、月収・賞与ともに保険料計算の上限額を大幅に超えているためです。

標準報酬月額の上限が65万円、標準賞与額の上限が1回あたり150万円(年3回まで)であるため、これを超える収入は年金額に反映されません。したがって、年収2000万円の人の年金受給額も、目安としては月額約22万4000円程度となります。

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年金受給額を増やすための現実的な方法

理論上の最高額を目指すのは困難ですが、将来の年金受給額を増やすための現実的な方法はいくつか存在します。自身のライフプランに合わせて、これらの方法を検討してみましょう。

厚生年金の加入期間を延ばす

厚生年金の受給額は加入期間が長いほど増えるため、できるだけ長く働くことが有効な手段です。厚生年金は70歳まで加入できます

60歳で定年退職した後も、再雇用などで働き続ければ、再雇用期間も保険料を納めることになり、将来の年金額に反映されます。給与が下がったとしても、加入期間を延ばすことで着実に年金額を上乗せすることが可能です。

繰下げ受給で最大84%増額

年金の受給開始を65歳より後に遅らせる「繰下げ受給」は、年金額を増やすための有力な選択肢です。受給開始を1ヶ月遅らせるごとに年金額が0.7%増額され、この増額率は生涯続きます。

受給開始は最大で75歳まで繰り下げることができ、75歳から受給を開始した場合、年金額は65歳から受給する場合に比べて84%も増額されます。例えば、70歳まで繰り下げた場合は42%の増額となります。

ただし、繰り下げている期間は年金を受け取れないため、繰下げ期間の生活費をどうするか、また自身の健康状態などを考慮して慎重に判断する必要があります。

(参考:年金の繰下げ受給|日本年金機構

国民年金の任意加入制度を活用

60歳時点で国民年金の保険料納付期間が40年(480ヶ月)に満たない場合、「任意加入制度」を利用して満額に近づけることができます。

この制度は、60歳以上65歳未満の5年間、国民年金に任意で加入し、保険料を納めることで、老齢基礎年金の受給額を増やすことができる仕組みです。海外に居住している20歳以上65歳未満の日本人なども加入できます。

過去に未納期間があって納付期間が40年に満たない人にとって、将来の年金額を増やすための有効な手段となります。

(参考:任意加入制度|日本年金機構

iDeCoや企業年金で上乗せ

公的年金だけでは老後資金が不安な場合、私的年金を活用して上乗せ分を準備する方法があります。代表的なものに「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「企業年金」があります。

iDeCoは、自分で掛金を拠出し、運用商品を選んで資産を形成する制度です。掛金が全額所得控除の対象になるなど、税制上の優遇措置がメリットです。

企業年金は、勤務先の企業が導入している制度で、確定給付企業年金(DB)や企業型確定拠出年金(企業型DC)などがあります。

これらの私的年金を活用することで、公的年金にプラスアルファの収入源を確保し、より安心して老後を迎えることができます。

年金の平均受給額と年金額の確認方法

年金の最高額はあくまで理論値であり、実際に多くの人が受け取っている平均受給額とは差があります。老後計画を立てる上では、この平均額を参考にすることが現実的です。

厚生年金の平均受給額は月額15万1142円

厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 」によると、厚生年金(老齢基礎年金を含む)の平均受給額は月額で約15万1000円です。

理論上の最高額である月額約37万円と比較すると半分以下ですが、実態に即した金額として参考になります。

国民年金の平均受給額は月額5万9431円

一方、国民年金(老齢基礎年金)のみを受給している人の平均受給額は、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 」によると月額で約5万9431円です。

2026年度の満額である約7万円と比較すると、1万円以上の差があります。これは、保険料の未納期間や免除期間があるために、満額を受給できていない人が多いことを示しています。

老後の生活設計においては、こうした平均的な受給額を1つの目安とすることが大切です。

自分の年金受給額を確認する方法

将来の年金受給額は、個人の加入記録によって異なります。正確な老後計画を立てるためには、自分自身の年金見込額を把握することが不可欠です。

そのための主な方法を2つ紹介します。

ねんきん定期便で確認

毎年誕生月に日本年金機構から郵送される「ねんきん定期便」は、自分の年金記録を確認するための基本的な書類です。

これまでの保険料納付額や加入期間、そして加入時点での加入実績に基づいた将来の年金見込額が記載されています。

35歳、45歳、59歳の節目年齢で届く「ねんきん定期便」には、全期間の加入履歴が詳しく記載されているため、記録に漏れや誤りがないかを確認するよい機会になります。

手元に届いたら必ず内容を確認し、大切に保管しておきましょう。

ねんきんネットで試算

より手軽で詳細な情報を知りたい場合は、日本年金機構のWebサービス「ねんきんネット」の利用が便利です。

24時間いつでも自分の年金記録を照会できるほか、将来の働き方や収入、受給開始年齢の変更などを仮定した詳細な年金見込額のシミュレーションが可能です。

例えば、「65歳まで働き続けた場合」や「70歳まで繰下げ受給した場合」など、さまざまなパターンの受給額を試算できます。

マイナンバーカードがあれば簡単に登録できるため、定期的にアクセスして自身の年金情報を確認し、ライフプランニングに役立てることをおすすめします。

年金の最高額に関するよくある質問

年金の最高額について、多くの人が抱く疑問にQ&A形式でお答えします。

Q. 年金で高い金額はいくら?

A. 理論上、高い年金額は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を合わせて月額約37万円程度です。

内訳は、老齢厚生年金部分が月額約30万3000円、老齢基礎年金の満額が月額約7万円(2026年度)です。ただし、これは制度上の上限をすべて満たした場合の試算であり、実現することは極めて困難です。

Q. 年収1000万円でもらえる年金は?

A. 43年間厚生年金に加入し、その間の平均年収が1000万円の人が受け取れる年金額の目安は月額約22万4000円です。

厚生年金の保険料計算の基準となる標準報酬月額には上限(現在65万円)があるため、平均年収が762万円(月収63.5万円)を超えると、年金額は頭打ちになります。

Q. 年金を月20万円もらうには年収いくら必要?

A. 厚生年金に40年間加入した場合、年金を月20万円(老齢基礎年金を含む)受け取るには、現役時代の平均年収が約700万円程度必要になります。

シミュレーションによると、平均年収600万円で40年加入した場合の受給額は約18万円、年収700万円で約19万8000円となります。したがって、安定して700万円前後の年収を維持することが1つの目安といえるでしょう。

まとめ

年金の最高額は、国民年金(老齢基礎年金)では満額が定められていますが、厚生年金(老齢厚生年金)は現役時代の収入と加入期間によって決まり、理論上の最高額は存在するものの、達成は極めて困難です。

現実的な老後計画を立てるためには、理論上の最高額よりも、年収別のシミュレーション平均受給額を参考にすることが大切です。また、長く働く、繰下げ受給を利用する、iDeCoなどの私的年金を活用するといった方法で、将来の年金額を増やすことができます。

まずは「ねんきんネット」などを活用して自身の年金見込額を確認し、具体的な老後資金の計画を始めることをおすすめします。

自身の年金見込額を把握し、老後の生活にどのくらいの資金が必要かを知ることが、豊かなセカンドライフへの第一歩です。まずはシミュレーションで、将来の資金計画を考えてみませんか。 

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監修
森本 由紀
  • 森本 由紀
  • ファイナンシャルプランナー/AFP(日本FP協会認定)/行政書士

行政書士ゆらこ事務所(Yurako Office)代表。愛媛県松山市出身。神戸大学法学部卒業。法律事務所事務職員を経て、2012年に独立開業。メイン業務は離婚協議書作成などの協議離婚のサポート。離婚をきっかけに自立したい人や自分らしい生き方を見つけたい人には、カウンセリングのほか、ライフプラン、マネープランも含めた幅広いアドバイスを行っている。法律系・マネー系サイトでの記事の執筆・監修実績も多数。

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マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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