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夫婦2人で老後資金7000万円は安心?資産寿命と守りながら増やす運用戦略を徹底解説

夫婦2人で老後資金7000万円は安心?資産寿命と守りながら増やす運用戦略を徹底解説

お金2026/07/08
  • #老後資金
  • #既婚者

»あなたの老後は大丈夫?将来の必要資金を簡単診断

夫婦で老後資金7000万円あれば安心できるのだろうか」「年金と合わせれば十分生活できるのか」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

7000万円はまとまった資産ですが、老後に必要な資金は生活費や住まい、年金受給額などによって大きく異なります。

また、インフレや長寿化を踏まえると、資産をどのように運用・取り崩すかも重要なポイントです。

本記事では、夫婦2人で老後を迎える場合の必要資金や7000万円で生活できる期間をシミュレーションするとともに、資産寿命を延ばすための運用方法や老後資金を準備する際のポイントを、投資のプロの視点からわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 老後資金7000万円は全世帯の約7.3%を占める「準富裕層」の水準
  • 生活水準や資産運用の有無によって資産寿命は大きく変わる
  • 資産を守りながら増やすには、年代に合わせた資産配分と運用戦略が重要


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夫婦2人で老後資金7000万円は「準富裕層」の水準

老後資金として7000万円を準備できた場合、それは日本の世帯全体で見てどの程度の水準なのでしょうか。株式会社野村総合研究所の調査によると、純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満の世帯は「準富裕層」と定義されており、7000万円はこのカテゴリーに含まれます。

日本の世帯資産分布における位置づけ

株式会社野村総合研究所が2023年に発表した調査では、日本の世帯を純金融資産保有額(預貯金や株式などの金融資産から負債を引いた額)によって5つの階層に分類しています。

7000万円の資産を持つ「準富裕層」は、全世帯の約7.3%を占めており、客観的に見て十分に余裕のある資産を築けていることがわかります。

階層

純金融資産保有額

純金融資産保有額

世帯数

世帯数

割合

割合

超富裕層

純金融資産保有額

5億円以上

世帯数

11.8万世帯

割合

0.2%

富裕層

純金融資産保有額

1億円以上5億円未満

世帯数

153.5万世帯

割合

2.8%

準富裕層

純金融資産保有額

5000万円以上1億円未満

世帯数

403.9万世帯

割合

7.3%

アッパーマス層

純金融資産保有額

3000万円以上5000万円未満

世帯数

576.5万世帯

割合

10.3%

マス層

純金融資産保有額

3000万円未満

世帯数

4424.7万世帯

割合

79.4%

(参考:その純金融資産の総額は約469兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)

7000万円という資産額の意味

7000万円という資産は、単に生活に困らないというレベルを超え、資産運用によって「お金に働いてもらう」ことで、より豊かな生活を目指せる段階にあることを意味します。

純金融資産が3000万円未満の「マス層」では資産の多くを預貯金が占めるのに対し、準富裕層以上になると株式や投資信託といった投資資産の割合が増える傾向があります。

ポイントの解説

これは、資産を守るだけでなく、積極的に増やしていくフェーズに入った証拠です。また、純金融資産1億円以上の「富裕層」も視野に入ってくるため、適切な資産戦略を立てることがより重要になります。

生活水準別に見る資産寿命のシミュレーション

老後資金7000万円で何年間生活できるか、つまり「資産寿命」は、どのような生活を送りたいかによって異なります。

ここでは、夫婦2人暮らしを想定し、「平均的」「ゆとりがある」「贅沢を楽しむ」という3つの生活水準別に、資産寿命がどう変わるかをシミュレーションします。資産運用を行うかどうかで結果は変わるため、運用の有無による違いにも注目してみましょう。

平均的な生活水準の場合

総務省の家計調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における平均的な支出(消費支出・非消費支出の合計)は月額約29万7000円です。

一方、厚生労働省が公表している夫婦2人世帯の標準的な年金は月額23万7000円です。仮に公的年金の収入を月額23万円とすると、毎月6万7000円の赤字が発生します。

平均的な生活水準で暮らすものと仮定し、毎月の赤字分を7000万円の貯蓄から補填する場合、単純計算で87年以上生活できることになります。

この数字だけ見ると、資産運用を行わなくても、資産が枯渇する心配はほとんどないと言えます。しかし、突発的な出費やインフレのリスクを考えると、資産運用を行うと安心です。

ゆとりのある生活の場合

生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人で「ゆとりのある老後生活」を送るために必要な費用は、平均で月額約39万1000円とされています。

この場合、標準的な年金収入の23万円では毎月16万円ほどの不足が生じます。7000万円の資産でこの不足分を補うと、資産寿命は約36年となります。

  • 7000万円 ÷ (16万円 × 12ヶ月) = 約36.4年

65歳から年金を受給する場合、101歳くらいまで生活できることになります。それほど大きな不安はないかもしれませんが、資産運用を行って資産寿命を延ばすと安心感が大きくなります

贅沢を楽しむ生活の場合

毎年の海外旅行や趣味、質の高い医療サービスなど、贅沢を楽しむ生活を想定してみましょう。仮に月々の生活費を50万円、年金収入23万円とした場合、毎月の赤字額は27万円です。この場合、資産寿命は約21.6年となります。

  • 7000万円 ÷ (27万円 × 12ヶ月) = 約21.6年

65歳から年金受給を開始した場合、86歳くらいで資金が尽きてしまいます。平均寿命(男性81.09歳、女性87.13歳)と照らし合わせても、決して安心できないと言えるでしょう。

ポイントの解説

もし年利3%で資産運用しながら生活費を取り崩すことができれば、資産寿命を約34.5年に延ばすことが可能です。また、年間の取り崩し額を運用益の範囲内(年間210万円、月約17.5万円)に抑えることができれば、資産をほとんど減らすことなく生活を続けることも理論上は可能になります。

老後資金が7000万円あっても、夫婦2人で贅沢を楽しむ生活がしたい場合には、資産運用をして資産寿命を延ばすことが必須と言えます。

(参考:資産運用シミュレーション | 積み立てから取崩しまで - みんかぶ投資信託

上記の試算は概算値です。運用に関するリスク、手数料、税金、為替等は考慮しておらず、実際値とは異なる場合があります。また、将来の結果を予測し、保証するものではありません

シミュレーションの前提条件と注意点

ここまでのシミュレーションは、あくまで特定の条件下での試算です。実際には、以下のような点に注意が必要です。

  • 臨時支出: シミュレーションには、介護費用、医療費、住宅リフォーム費用などの臨時支出は含まれていません。
  • 年金額: 公的年金の受給額は、現役時代の働き方(厚生年金か国民年金か)や加入期間によって個人差が大きいです。
  • 住居形態: 持ち家か賃貸かによって、住居費の負担が異なります。賃貸の場合は、家賃分を上乗せして考える必要があります。
  • インフレ: 物価が上昇すると、同じ金額で購入できるモノやサービスが減るため、資産の実質的な価値は目減りします。

これらのシミュレーションは目安として捉え、自身の状況に合わせてより詳細なライフプランを立てることが必須です。


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老後に備えるべき支出項目

日々の生活費とは別に、老後にはまとまった資金が必要となるイベントが発生する可能性があります。

これらの支出をあらかじめ想定しておくことで、より現実的な資金計画を立てることができます。7000万円の資産があっても、これらの支出によって計画が変わる可能性があるため注意が必要です。

介護・医療費

老後の支出で不確定要素が大きいのが介護と医療にかかる費用です。生命保険文化センターの調査によると、介護にかかる費用は、住宅改修や介護用ベッドの購入など一時的な費用が平均で47万円、月々の費用が平均9万円となっています。

平均介護期間が約4年7ヶ月(55ヶ月)であることから、1人あたりの介護費用の総額は約542万円にのぼります。夫婦2人分と考えると、1000万円以上の備えを想定しておくと安心です。

また、医療費に関しても、高齢になると自己負担額が増加する傾向にあります。入院時の差額ベッド代や先進医療など、公的保険の対象外となる費用も考慮し、夫婦で300万円〜500万円程度は別途準備しておきたいところです。

住宅リフォーム・修繕費

持ち家の場合、老後生活中に住宅のメンテナンス費用が発生します。築年数が経過すると、外壁や屋根の塗装、キッチンや浴室といった水回りの設備交換など、大規模なリフォームが必要になることがあります。

また、将来の身体機能の変化に備えて、手すりの設置や段差の解消といったバリアフリー化工事を行うケースも少なくありません。

これらの費用として、老後30年の間に300万円〜500万円程度を見込んでおくと、快適な住環境を維持しやすくなるでしょう。

葬儀費用

自身の最期に備えておくことも、遺される家族への配慮となり、自分自身の精神的な安心につながります。葬儀の形式や規模によって費用は異なりますが、鎌倉新書の「お葬式に関する全国調査(2026年)」によると、葬儀費用の全国平均は96万7000円とされています。

この費用をあらかじめ準備しておくことで、家族に金銭的な負担をかけることなく、自分たちの希望に沿った形でお別れをすることができます。夫婦2人分として300万円〜400万円程度を準備しておくと、より安心できるでしょう。

予備費・緊急資金

上記の項目以外にも、予期せぬ出来事に備えるための資金は不可欠です。例えば、以下のような支出が考えられます。

  • 自然災害による自宅の修繕
  • 車の買い替え
  • 子どもの結婚や住宅購入の援助
  • 孫の入学祝いなど

これらの支出は必ず発生するわけではありませんが、対応できるだけの資金的な余裕があることは、精神的な安心感に直結します。生活費とは別に、数百万円単位の予備費を確保しておくことが望ましいでしょう。

7000万円を守りながら増やす資産運用戦略

7000万円というまとまった資産を、ただ預貯金として保有しているだけでは、インフレによって資産の価値が少しずつ目減りしていく可能性があります。大切な資産を守り、可能であれば増やしていくためには、計画的な資産運用が不可欠です。

ここでは、資産運用の基本的な考え方と具体的な方法について解説します。

①インフレ対策の重要性

インフレとは、物価が継続的に上昇し、相対的にお金の価値が下がることです。例えば、年2%のインフレが続くと、現在100万円で買えるものが10年後には約122万円出さないと買えなくなります。つまり、現金の価値が実質的に下がってしまうのです。

7000万円の資産も、預貯金のままではこのインフレのリスクにさらされます。資産の実質的な価値を維持・向上させるためには、インフレ率を上回るリターンを目指す資産運用が有効な対策となります。不動産や株式などは、インフレに強い資産とされています。

②資産配分の基本的な考え方

老後の資産運用で重要なのは、資産を使うタイミングに応じて「短期」「中期」「長期」の3つの箱に分けて管理するという考え方です。

  1. 短期の箱(5年以内に使うお金): 日々の生活費や近々予定している支出です。いつでも使えるように、普通預金や個人向け国債など安全性の高い形で保有します。
  2. 中期の箱(5〜10年以内に使うお金): 使う可能性はあるものの、ある程度の期間運用できる資金です。価格変動が比較的小さい債券やバランス型の投資信託などで、安定的な運用を目指します。
  3. 長期の箱(10年以上使う予定のないお金): 当面使う予定のない資金です。長期的な視点で、株式や不動産など、ある程度のリスクを取りながらも高い成長が期待できる資産で積極的にリターンを狙います。

この3つの箱のバランスを、自身の年齢やリスク許容度に合わせて調整することが、資産配分の基本となります。

まとまったお金は低リスク資産へ投資

資産運用の土台となるのは、元本割れのリスクが低い「守りの資産」です。生活防衛資金や5年以内に使う予定のあるお金は、安全性を最優先すべきです。

具体的な投資先としては、国が元本と利子の支払いを保証している個人向け国債が挙げられます。金利も年0.05%(税引前)の最低金利が設定されており、安全性が高いとされる運用先の1つです。

また、銀行の定期預金も、預金保険制度により1金融機関あたり元本1000万円と利子までが保護されるため、守りの資産として適しています。

7000万円という資産を守るためには、一部をこうした低リスクとされる資産に配分し、市場の急な変動に備えることが有効な戦略と考えられます。

リスクを取ってリターンを狙う場合は不動産投資、投資信託を活用

資産を積極的に増やしたい場合は、「攻めの資産」への投資を検討します。代表的なものに不動産投資投資信託があります。

不動産投資は、家賃収入(インカムゲイン)が期待できるほか、インフレに強いとされる実物資産である点も特徴です。ただし、空室リスクや流動性リスク、維持管理費用がかかる点には注意が必要です。

7000万円の自己資金があれば、ローンを組まずに物件を購入し、高い利回りを目指すことも可能です。

投資信託は、運用の専門家が複数の株式や債券に分散投資してくれる金融商品です。少額から始められ、NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、運用益が非課税になるというメリットがあります。投資信託には、信託報酬などの手数料や、価格変動による元本割れのリスクがある点には注意が必要です。

まずはNISAの非課税枠を活用し、全世界株式や米国株式などに連動するインデックスファンドで長期・積立・分散投資を始めるのが選択肢の1つです。

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7000万円の資産運用で避けるべきリスク

7000万円という資産を運用する際には、リターンを追求するだけでなく、リスク管理も同じように欠かせません。資産額が大きいと、1つの失敗が損失につながりかねません。

ここでは、準富裕層が陥りがちな投資の落とし穴と、それを避けるための注意点を解説します。

高リスク投資への過度な集中

「早く資産を1億円にしたい」という思いから、FXや個別株など、値動きの激しい高リスクな金融商品に資産を集中させてしまうのは危険です。

ポイントの解説

投資は一般的にリターンが大きいほどリスクも高くなる傾向があります。老後が近い年代では、損失が出た場合に時間や収入で取り返すことが難しくなります。

大切なのは、資産全体でリスクのバランスを取ることです。株式や投資信託などのリスク資産に投資する場合でも、特定の銘柄や国に集中させるのではなく、複数の資産に分散させる「分散投資」を徹底することが、資産を守るための基本原則です。

投資詐欺・悪質な勧誘への警戒

まとまった資産を持っていると、「元本保証で年利10%」といった非現実的な好条件をうたう投資話が、知人やSNSを通じて舞い込んでくることがあります。しかし、投資の世界に「ノーリスク・ハイリターン」は存在しません

仕組みが複雑で理解できない商品や、金融商品取引業者として登録されていない無登録業者からの勧誘は、詐欺の可能性が極めて高いと考えましょう。どのような間柄であっても、うまい話は一度立ち止まって冷静に検討することが、大切な資産を守るために不可欠です。

手数料の高い商品への注意

銀行の窓口や一部の証券会社で勧められる金融商品の中には、販売手数料や信託報酬(運用管理費用)が高額に設定されているものがあります。手数料が高いと、その分だけ運用リターンが目減りしてしまい、利益が出にくくなります

富裕層向けとされるヘッジファンドやプライベートバンクのサービスも、オーダーメイドの提案を受けられる一方で、手数料が高額になる傾向があります。

商品を選ぶ際には、期待されるリターンだけでなく、どのような手数料がどれくらいかかるのかを必ず確認し、コストに見合ったサービス内容であるかを慎重に判断することが肝となります。

年代別・状況別の資産管理のポイント

7000万円という資産をどのように管理し、運用していくべきかは、年齢によって異なります。若い世代ほど時間を味方につけてリスクを取った運用が可能ですが、リタイアが近づくにつれて資産を守る視点が重要になります。

ここでは、年代別に資産管理のポイントを解説します。

50代で7000万円を保有している場合

50代は、老後生活に向けたラストスパートの時期であると同時に、まだ10年以上の運用期間を確保できる重要な年代です。

50代は完全リタイアにはまだ時間がありますが、7000万円の資産があれば、資産をさらに成長させることで、セミリタイアも視野に入ります。

この時期のポートフォリオは、守りの資産と攻めの資産を半々程度にするのが1つの目安です。退職金の有無や金額を確認し、老後全体の資金計画を具体化させましょう。NISAやiDeCoといった税制優遇制度は、まだ活用していないのであればすぐにでも始めるべきです。

すでに満額投資している場合は、課税口座でのインデックス投資などを検討します。

60代で7000万円を保有している場合

60代は、多くの人が定年退職を迎え、年金受給も始まるなど、ライフステージが変わる時期です。資産運用のフェーズも、「増やす」から「守りながら賢く使う」へとシフトします。

この年代では、資産の安定性を重視し、ポートフォリオの7割程度を守りの資産(債券や預貯金など)に、残りの3割をインフレ対策としての攻めの資産(株式など)に配分するのが基本です。

ポイントの解説

また、資産をどのように取り崩していくかという「出口戦略」を具体的に考えることが重要になります。毎年、資産残高の3〜4%を目安に取り崩す「定率法」は、資産残高の減少に従って取り崩し額が少なくなるため、資産寿命を延ばす効果が期待できます。

70代以降で7000万円を保有している場合

70代以降は、本格的に資産を「使う」フェーズに入ります。資産運用は、インフレに負けない程度の安定運用を心がけ、リスクの高い投資は徐々に減らしていくのが賢明です。

この時期に重要になるのが、資産の流動性です。急な医療費や介護費用が必要になった際に、すぐに現金化できる資産を一定額確保しておくことが安心につながります。

また、資産管理が複雑にならないよう、保有する金融商品を整理・簡素化することも検討しましょう。さらに、将来の相続を見据え、生前贈与や生命保険の活用など、具体的な相続税対策を専門家と相談しながら進めていく時期でもあります。

7000万円を長持ちさせるための生活設計

資産運用で資産を守り増やす努力と同時に、支出をコントロールする生活設計も資産寿命を延ばすためには不可欠です。収入と支出のバランスを意識し、計画的に資産を取り崩していくことで、7000万円という資産をより長く、有効に活用することができます。

固定費の見直し

資産を長持ちさせるための第一歩は、家計の支出を見直すことです。毎月自動的に引き落とされる固定費は、一度見直すだけで効果が長く続くため、優先的に手をつけるべき項目です。

具体的には、以下のような項目が見直しの対象となります。

  • 通信費: スマートフォンを大手キャリアから格安SIMに変更する
  • 保険料: 保障内容が現在のライフステージに合っているか確認し、不要な特約を解約する
  • サブスクリプションサービス: 利用頻度の低い動画配信サービスやアプリなどを解約する

これらの見直しによって月々の支出を数千円でも削減できれば、年間にすると数万円単位の節約になり、資産の取り崩しペースを緩やかにすることができます。

年金受給額の最大化

老後の安定した収入源である公的年金を、できるだけ多く受け取る工夫も欠かせません。日本の公的年金制度には、受給開始年齢を遅らせることで、受け取る年金額を増やすことができる「繰下げ受給」という仕組みがあります。

原則65歳から受給を開始するところを、66歳から75歳までの間で繰り下げることができ、1ヶ月繰り下げるごとに年金額が0.7%増額されます。例えば、70歳まで繰り下げると42%、75歳まで繰り下げると最大で84%も年金額を増やすことが可能です。

健康状態や他の収入とのバランスを考慮する必要はありますが、長生きするほど有利になるこの制度は、資産を長持ちさせるための有力な選択肢の1つです。

ライフプランの定期的な見直し

一度立てたライフプランや資金計画も、それで終わりではありません。自身の健康状態、家族構成の変化、市場環境の変動など、状況は常に変化します。

例えば、想定よりも医療費がかさんだり、逆に子どもからの援助で支出が減ったりすることもあるでしょう。また、投資の運用成績が計画通りに進まないことも考えられます。

そのため、年に1回など定期的にライフプランを見直し、資産状況や支出計画を再評価することが鍵となります。計画と現実のズレを早期に発見し、軌道修正することで、長期的な資産の安定につながります。

専門家であるファイナンシャルプランナーなどに相談し、客観的な視点でチェックしてもらうのも有効な方法です。

夫婦2人の老後資金7000万円に関するよくある質問

ここでは、老後資金7000万円を持つ夫婦からよく寄せられる質問について、Q&A形式で簡潔にお答えします。

Q. 7000万円で何年暮らせる?

A. 年金額と生活水準によって異なります

平均的な生活(月29万7000円)を送る場合、夫婦の年金額が標準的な23万円と仮定すると、87年以上生活できる計算になります。

年金額が少ない場合や高い水準の生活をする場合には、もっと早く資金が尽きてしまいます。しかし、資産運用することにより、資産寿命を延ばせる可能性があります。

Q. 7000万円は運用すべき?

A. はい、資産運用を強く推奨します

主な理由は2つあります。1つはインフレ対策です。預貯金のままでは、物価上昇によって資産の実質的な価値が目減りしてしまいます。インフレ率を上回るリターンを目指すことで、資産価値を守ることができます。

もう1つは資産寿命を延ばすためです。シミュレーションで見たように、運用しながら資産を取り崩すことで、より長く、より豊かな生活を送ることが可能になります。

Q. 7000万円で老後破綻のリスクは?

A. 計画的な管理を怠れば、リスクはゼロではありません

7000万円は夫婦2人の老後資金としては十分な資産ですが、以下のようなケースでは老後破綻に陥る可能性があります。

  • 高額な一括支出: 定年間近に6000万円の住宅を現金一括で購入するなど、資産の大部分を一度に使ってしまう。
  • 生活費の増大: 現役時代からの高い生活水準を改めず、毎月の赤字額が想定以上に膨らんでしまう。
  • 投資の失敗: 高リスクな投資に集中して損失を出してしまう。
  • 想定外の支出: 高額な医療費や介護費が発生し、資産を急激に減らしてしまう。

これらのリスクを避けるためにも、長期的な視点でのライフプランニングと、分散投資を基本とした慎重な資産管理が不可欠です。

まとめ

夫婦2人で老後資金7000万円という資産は、日本の世帯の中では約7.3%を占める「準富裕層」に位置し、十分に安心できる水準といえます。しかし、資産をただ取り崩すだけでは、インフレや想定外の支出によって資産寿命が想定より短くなる可能性もあります。

大切なのは、この資産を「守りながら賢く増やす」という視点です。NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用し、長期・積立・分散を基本とした資産運用を行うことで、インフレから資産価値を守り、より豊かで自由なセカンドライフを実現できます。

本記事を参考に、自身のライフプランやリスク許容度に合った資産配分を考え、具体的な行動を始めることが、未来の安心への第一歩となるでしょう。

自身の状況に合わせた具体的な計画を立てることが、将来の安心につながります。まずはシミュレーションで、自身のケースを確認してみてはいかがでしょうか。

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監修
森本 由紀
  • 森本 由紀
  • ファイナンシャルプランナー/AFP(日本FP協会認定)/行政書士

行政書士ゆらこ事務所(Yurako Office)代表。愛媛県松山市出身。神戸大学法学部卒業。法律事務所事務職員を経て、2012年に独立開業。メイン業務は離婚協議書作成などの協議離婚のサポート。離婚をきっかけに自立したい人や自分らしい生き方を見つけたい人には、カウンセリングのほか、ライフプラン、マネープランも含めた幅広いアドバイスを行っている。法律系・マネー系サイトでの記事の執筆・監修実績も多数。

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執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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