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夫婦2人の老後に3000万円は必要?足りる世帯・足りない世帯の判断基準と準備方法

夫婦2人の老後に3000万円は必要?足りる世帯・足りない世帯の判断基準と準備方法

お金2026/06/17
  • #既婚者
  • #老後資金

»あなたの老後は大丈夫?将来の必要資金を簡単診断

老後の生活には3000万円が必要」と聞き、自分たち夫婦は大丈夫だろうかと不安に感じていませんか?3000万円という数字はあくまで一つの目安であり、本当に必要な金額は各世帯の状況によって異なります。

本記事では、3000万円という金額の根拠から、実際の生活費、年金受給額の目安まで詳しく解説します。

自身の世帯が3000万円で足りるのか、それとも不足するのかを判断する基準や、将来に向けた具体的な準備方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 老後資金3000万円が必要といわれる根拠は、年金収入と生活費の差額や特別な支出を考慮した試算に基づいていること
  • 3000万円で足りるか否かは、持ち家か賃貸か、どのようなライフスタイルを望むかなど、世帯ごとの状況によって異なること
  • NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用し、長期的な視点で計画的に準備を進めることが重要であること


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夫婦2人の老後に3000万円は本当に必要?

「老後資金として3000万円が必要」と言われることがありますが、すべての夫婦に当てはまるわけではありません。この金額はあくまで1つの目安であり、実際にはライフスタイルや価値観によって必要な資金額は変動します。

まずは、なぜ3000万円といわれるのか、3000万円説の根拠を理解することが大切です。

「3000万円必要」説の根拠

老後資金3000万円説の根拠は、主に退職後の収入と支出の差額から算出されています。例えば、総務省の家計調査報告を基にした1つの試算を見てみましょう。

高齢夫婦無職世帯の平均的な支出が月々約29万7000円に対し、公的年金などの収入が約25万4000円だとすると、毎月約4万3000円の赤字が発生します。この赤字が年間で51万6000円となり、仮に老後期間を20年とすると、生活費の不足分だけで1032万円が必要です。

ポイントの解説

さらに、病気や怪我に備える医療費、将来の介護費用、そして葬儀費用といった特別な支出も考慮しなければなりません。これらの費用を1人あたり1000万円と見積もると、合計で3000万円程度が必要になるという計算です。

(参考:家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2025年(令和7年)平均結果の概要

実際には世帯ごとに必要額は異なる

3000万円という数字は、1つの目安です。実際に必要な老後資金額は、それぞれの世帯がどのような老後を送りたいかによって異なります。

例えば、以下のような要素で必要額は変動します。

  • 住居形態:持ち家か賃貸か
  • 生活水準:質素な生活か、趣味や旅行を楽しむゆとりある生活か
  • 健康状態:医療費や介護費がどの程度見込まれるか
  • 働き方:定年後も働く意欲があるか

アクティブに旅行を楽しみたい夫婦と、自宅でのんびり過ごしたい夫婦では、必要な娯楽費が全く違います。また、将来的に介護施設への入居を考えている場合は、そのためのまとまった資金も別途準備が必要です。

画一的な目標額に惑わされず、自分たちの価値観やライフプランに合った「自分たちだけの目標額」を設定することが欠かせません。

夫婦2人の老後生活費はいくら必要?データで確認

老後資金を計画する上で、まず把握すべきなのが「老後の生活に一体いくらかかるのか」という点です。公的な調査データを参考に、夫婦2人暮らしの生活費の目安を見ていきましょう。生活のレベルによって、必要な金額は変わってきます。

最低限の生活費は月24万円程度

生命保険文化センターの「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」によると、夫婦2人が老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は、月額で平均23万9000円という結果でした。

これは、あくまで経済的に切り詰めた場合の基本的な生活費です。病気や家の修繕といった予期せぬ出費、あるいは趣味や旅行などの楽しみのための費用は含まれていません。この金額が、老後の生活設計を考える上での1つのベースラインとなります。

ゆとりある生活には月39万円程度

同じく生命保険文化センターの調査では、「経済的にゆとりのある老後生活」を送るための費用についても尋ねています。その結果、月額の平均は約39万1000円でした。

最低限の生活費である23万9000円との差額、約15万2000円が「ゆとり」のための上乗せ費用となります。この使い道としては、「旅行やレジャー」「趣味や教養」「身内とのつきあい」などが挙げられています。

年に数回の国内旅行や海外旅行、趣味の教室に通う、孫にお祝いを渡すといったことを望むのであれば、最低限の生活費に加えて、こうした「ゆとり費」を考慮した資金計画が必要です。

持ち家と賃貸で変わる住居費

老後の生活費を考える上で、住居費は重要な要素です。「2025年家計調査報告(家計収支編)」では、高齢夫婦世帯の住居費は月額1万8000円程度と低く算出されています。これは、調査対象の多くが住宅ローンを完済した持ち家世帯であることを前提としているためです。

持ち家の場合でも、固定資産税や火災保険料、マンションであれば管理費・修繕積立金が継続的にかかります。また、経年劣化によるリフォームや設備の買い替え費用として、数百万単位のまとまった資金を準備しておく必要があります。

一方、賃貸の場合は、家賃の支払いが生涯続きます。更新料なども考慮すると、持ち家世帯に比べて住居関連の支出はかなり高額になる傾向があります。

老後の住居をどうするかは、必要な資金額を左右する重要な判断ポイントです。


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夫婦2人が受け取れる年金額はいくら?

老後の収入の柱となるのが公的年金です。しかし、現役時代の働き方によって受け取れる年金額は異なります。ここでは、夫婦の働き方のパターン別に、年金受給額の目安を見ていきましょう。自身の状況と照らし合わせて確認することが必須です。

会社員夫婦の年金額

夫が会社員で、妻が専業主婦(またはパートで扶養内)だった世帯のモデルケースを見てみましょう。この場合、夫は老齢基礎年金と老齢厚生年金、妻は老齢基礎年金を受け取ります。

厚生労働省の発表(2026年度)によると、平均的な収入(平均標準報酬額45万5000円)で40年間就業した夫と、40年間すべて専業主婦だった妻の夫婦2人分の年金受給額は、月額で約23万7000円がモデルとされています。この金額が、老後の生活を支える基本的な収入となります。

共働き夫婦の年金額

夫婦ともに会社員や公務員として厚生年金に加入していた場合、2人とも老齢基礎年金に加えて、自身の収入に応じた老齢厚生年金を受け取ることができます。

そのため、片方が専業主婦(主夫)だった世帯に比べて、世帯としての年金受給額は多くなる傾向にあります。具体的な金額は、それぞれの加入期間や現役時代の収入によって異なりますが、世帯収入が増える分、老後の生活設計には余裕が生まれやすくなります。

厚生労働省のモデルケースでは、夫婦共に厚生年金加入期間が20年以上の場合、2人分の年金額合計は約31万円とされています。

正確な見込額は、日本年金機構の「ねんきんネット」などで確認できます。

自営業夫婦の年金額

夫婦ともに自営業やフリーランスの場合、加入する公的年金は国民年金のみとなります。そのため、老後に受け取れるのは老齢基礎年金だけです。

2026年度の老齢基礎年金の満額は、1人あたり月額約7万円です。したがって、夫婦2人とも40年間保険料を納付した場合でも、世帯での受給額は月額約14万円となります。

会社員世帯と比較すると受給額が少なくなるため、iDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金基金などを活用し、現役時代から計画的に上乗せの準備をしておく必要性がより高くなります。

年金だけでは赤字になる

これまでの生活費と年金額のデータを見比べると、多くの世帯で年金収入だけでは生活費を完全に賄うのが難しいことがわかります。

ポイントの解説

例えば、会社員と専業主婦のモデル世帯(年金月約23万7000円)が、最低限の生活(支出月約23万9000円)を送る場合でも、わずかながら赤字になります。もし「ゆとりある生活」(支出月約39万1000円)を望むのであれば、毎月約15万円もの不足が生じる計算です。

自営業の夫婦世帯では、最低限の生活費に対しても毎月10万円近い赤字となり、状況はさらに厳しくなります。この毎月の赤字を補填するために、退職金やそれまでに貯めてきた貯蓄、つまり「老後資金」が必要になるのです。

3000万円で足りる世帯・足りない世帯の判断基準

老後資金3000万円という目標は、あくまで1つの目安です。自身の世帯がこの金額で十分なのか、それとももっと必要なのかを判断するためには、具体的なライフプランや資産状況を考慮する必要があります。

ここでは、3000万円で足りる可能性が高いケースと、不足する可能性が高いケースの判断基準を解説します。

3000万円で足りる可能性が高いケース

以下のような特徴に当てはまる世帯は、3000万円の老後資金で生活を賄える可能性が高いといえます。

  • 住宅ローンを完済した持ち家がある:老後の最大の支出である家賃がかからないため、生活費を抑えられます。
  • 夫婦ともに健康で、医療費があまりかからない:高額な医療費や介護費が発生するリスクが低いと考えられます。
  • 退職金が多く見込める:老後資金の大部分を退職金でカバーできる場合があります。
  • 年金受給額が多い(共働きなど):年金収入だけで生活費の多くを賄えるため、貯蓄の取り崩しが少なくて済みます。
  • 質素な生活を好み、出費を予定していない:旅行や高価な趣味にお金をかけないライフスタイルの場合、支出は限定的です。

3000万円では不足する可能性が高いケース

一方で、以下のような世帯は3000万円では老後資金が不足するリスクが高まります。

  • 生涯賃貸住宅に住む予定:家賃の支払いが老後も続くため、住居費の負担が増加します。
  • 趣味や旅行など、やりたいことが多い:アクティブな老後を送るためには、生活費に加えて多くの「ゆとり費」が必要です。
  • 退職金が少ない、またはない:老後資金の大部分を自分たちの貯蓄で賄う必要があります。
  • 自営業者など、年金受給額が少ない:年金収入だけでは生活費が大幅に不足するため、多くの自己資金が求められます。
  • 将来、有料老人ホームへの入居を検討している:入居一時金や月々の利用料で数千万円単位の費用がかかる場合があります。

簡易シミュレーションで必要額を試算

自身の世帯にいくら必要なのかを把握するために、簡単なシミュレーションをしてみましょう。以下の計算式で、老後に必要な自己資金額の目安を算出できます。

  • (希望する月間生活費 - 夫婦の年金月額) × 12ヶ月 × 老後年数 = 老後に必要な自己資金額

例えば、ゆとりのある生活(月39万円)を送りたい夫婦で、年金受給額が月22万円、老後期間を30年(65歳から95歳)と仮定すると、 (39万円 - 22万円)× 12ヶ月 × 30年 = 6120万円 となり、6000万円を超える自己資金が必要という計算になります。

これに加えて、医療費や介護費、住宅リフォーム費用などの予備費を数百万円から1000万円程度上乗せしておくと、より安心です。まずは自身の希望する生活レベルと年金見込額を当てはめて計算してみましょう。

本シミュレーションは特定の条件下での試算であり、将来必要となる金額を保証するものではありません。

今から始める老後資金3000万円の準備方法

老後資金3000万円という目標に向けて、具体的にどのような行動を取ればよいのでしょうか。低金利が続く現代において、預貯金だけで資産を築くのは困難です。

効率的に資産を形成するためには、「貯蓄」と「投資」を組み合わせ、国が用意した税制優遇制度を最大限に活用することが成功のカギとなります。

先取り貯蓄で積み立てる

資産形成の基本は、収入から支出を差し引いた残りを貯蓄するのではなく、収入が入ったらまず一定額を貯蓄に回す「先取り貯蓄」です。給料が振り込まれたらすぐに、自動で積立定期預金や財形貯蓄の口座にお金が移るように設定しましょう。

この方法なら、手元に残ったお金で生活する習慣がつくため、無駄遣いを防ぎ、計画的に資金を積み立てることができます。勤務先に財形貯蓄制度があれば、給与天引きで強制的に貯めることができるため、貯金が苦手な人にもおすすめです。

NISAで長期積立投資

2024年から始まった新しいNISAは、老後資金づくりの強力な味方です。年間最大360万円、生涯で1800万円までの投資で得た利益が非課税になる、有利な制度です。

長期・積立・分散投資に適した金融商品が対象となる「つみたて投資枠」(年間120万円)は、投資初心者の人が着実に資産を増やすのに向いています。

全世界の株式に分散投資するインデックスファンドなどを毎月一定額積み立てていくことで、世界経済の成長の恩恵を受けながら、リスクを抑えた資産形成が期待できます。

注意点

ただし、投資であるため、購入した金融商品の価格変動によっては元本割れのリスクがある点には注意が必要です。

まずは少額からでも、この非課税メリットを活用しない手はありません。

iDeCoで節税しながら老後資金を準備

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を拠出し、運用方法を選んで老後資金を準備する私的年金制度です。最大の魅力は、掛金が全額所得控除の対象となる点です。

ポイントの解説

例えば、年収600万円の会社員が月2万円を拠出すれば、所得税・住民税が年間約4万8000円も軽減される場合があります。さらに、運用で得た利益も非課税となり、受け取る際にも税制上の優遇があります。

原則として60歳まで引き出せないため、着実に老後資金を貯められるというメリットもあります。ただし、iDeCoで元本変動型の金融商品を選んだ場合、選択した商品の価格変動によっては元本割れのリスクがあります。節税しながら将来に備えられる、効率のよい制度です。

年代別の目標貯蓄ペース

3000万円という目標を達成するためには、年代に応じた計画的な積立が必要です。投資による複利効果を考慮しない場合、単純計算での毎月の積立額は以下のようになります。

開始年齢

積立期間

積立期間

毎月の積立額(目安)

毎月の積立額(目安)

30歳

積立期間

35年

毎月の積立額(目安)

約7万1000円

40歳

積立期間

25年

毎月の積立額(目安)

10万円

50歳

積立期間

15年

毎月の積立額(目安)

約16万7000円

開始が遅れるほど、月々の負担は増加します。しかし、これはあくまで預貯金のみの場合です。

NISAやiDeCoを活用して一定の利回りで運用できた場合、複利の効果によって毎月の積立額をこれより少なく抑えることが期待できます。早く始めるほど、複利の恩恵を長く受けられるため、少額からでも一日も早くスタートすることが肝となります。

60歳で3000万円貯蓄がある人の割合

老後資金3000万円は大きな目標ですが、実際に60代でこの金額を保有している世帯は、世の中全体で見るとどれくらいの割合で存在するのでしょうか。

ここでは、公的な調査データを基に、同世代における資産形成の現状と、資産格差のリアルな実態を見ていきましょう。

二人以上世帯の貯蓄分布

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、60歳代の二人以上世帯のうち、金融資産を3000万円以上保有している世帯の割合は27.2%でした。(非保有世帯含む)

これは、およそ4世帯に1世帯が3000万円以上の資産を築いていることを意味します。大多数ではありませんが、決して不可能な目標ではないこともデータから読み取れます。

一方で、金融資産を保有していない世帯も12%以上存在しており、老後の備えには格差があるのが現状です。

平均値と中央値の違いに注意

貯蓄額のデータを見る際には、「平均値」と「中央値」の違いを理解しておくことが大切です。

ポイントの解説

平均値は、一部の富裕層が全体の数値を引き上げる傾向があります。一方、中央値は、データを小さい順に並べた時に真ん中に来る値で、より一般的な世帯の実感に近いとされています。

同じく金融広報中央委員会の調査によると、60歳代の二人以上世帯における金融資産保有額の中央値は1400万円です。平均値(2683万円)とは1200万円以上の開きがあります。

このことから、多くの60歳代世帯の貯蓄額は1500万円未満であり、3000万円という目標がいかに高いハードルであるかがわかります。平均値に惑わされず、中央値を参考に自分たちの立ち位置を客観的に把握することが、現実的な計画を立てる第一歩です。

老後資金準備で注意すべきポイント

老後資金を準備する過程では、ただお金を貯めるだけでなく、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。将来の社会経済の変化や、予期せぬライフイベントにも対応できるよう、リスクを考慮した計画を立てましょう。

インフレリスクを考慮する

インフレとは、物価が継続的に上昇し、お金の価値が実質的に下がることです。例えば、日本銀行が目標とする年2%のインフレが続けば、今の100万円の価値は20年後には約67万円まで目減りしてしまいます。

つまり、目標金額の3000万円を銀行預金だけで準備しても、30年後には3000万円の価値が現在よりも大幅に下がっている可能性があるのです。

このインフレリスクに対抗するためには、預貯金だけでなく、物価上昇を上回るリターンが期待できる投資を資産の一部に組み入れることが重要になります。

»あなたの不足額はいくら?老後に必要なお金を簡単シミュレーション

医療費・介護費の備えも忘れずに

老後資金を考える際、日々の生活費だけでなく、突発的に発生する支出にも備える必要があります。医療費と介護費が代表例です。

高齢になると、病気や怪我のリスクが高まります。公的医療保険でカバーできない先進医療や、差額ベッド代など、自己負担が高額になるケースも少なくありません。

また、将来介護が必要になった場合、在宅介護の費用や介護施設への入居費用で、数百万円単位のお金が必要になることもあります。

生命保険文化センターの調査をもとに計算すると、介護にかかる費用(一時金と月々の費用の合計)は約540万円程度と推測されます。生活費とは別に、こうした医療・介護への備えを計画に含めておくことが、安心して老後を迎えるための重要なポイントです。

無理な節約・投資は避ける

老後資金の準備は大切ですが、そのために現在の生活を過度に切り詰めたり、ハイリスクな投資に手を出したりするのは避けるべきです。

無理な節約は長続きせず、ストレスの原因にもなります。また、資産を急いで増やそうと、自分のリスク許容度を超えるような投資を行うと、損失を被り、かえって資産を減らしてしまうことにもなりかねません。

大切なのは、長期的な視点で、継続可能な計画を立てることです。家計を見直し、無理のない範囲で貯蓄や投資に回せる金額を設定しましょう。投資を行う際も、特定の金融商品に集中させるのではなく、複数の資産に分散させることでリスクを管理することが鍵となります。

老後資金に関するよくある質問

老後資金について、多くの人が抱える疑問にお答えします。具体的な目標設定や準備の進め方について、よくある質問と回答をまとめました。

Q. 3000万円貯めるのは現実的?

A. 簡単な目標ではありませんが、決して非現実的な金額ではありません。公的な調査によると、60歳代の約4世帯に1世帯は3000万円以上の金融資産を保有しています。

重要なのは、若いうちから計画的に準備を始めることです。例えば30歳から準備を始めれば、毎月7万円程度の積立で達成できる可能性があります。NISAやiDeCoといった制度を活用して効率的に資産運用を行えば、月々の負担をさらに軽減することも可能です。

開始が遅れるほど負担は増しますが、諦めずにできることから始めることが大切です。

Q. 年金だけで生活できる?

A. 多くの世帯にとって、年金だけで生活するのは難しいのが現状です。会社員と専業主婦のモデル世帯でも、年金収入は最低限の生活費にわずかに届きません。「ゆとりある生活」を送るには、毎月15万円近く不足します。

国民年金のみに加入する自営業者の世帯では、最低限の生活費に対しても毎月10万円近い赤字が見込まれます。そのため、ほとんどの世帯では、年金収入を補うための自己資金(老後資金)の準備が不可欠といえます。

Q. 50代から準備しても間に合う?

A. 50代から3000万円をゼロから準備するのは簡単ではありませんが、必ずしも不可能ではありません。まず、退職金が見込まれる場合は、退職金の金額を差し引いて目標額を再設定しましょう。

残りの金額を準備するためには、NISAやiDeCoの非課税枠を最大限に活用し、これまでよりも高いペースで積立投資を行う方法があります。また、定年後も健康なうちは働き続けることも、収入を確保し資産の取り崩しを遅らせる上で有効です。

まずは現状を正確に把握し、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談して、現実的な計画を立てることをおすすめします。

まとめ

夫婦2人の老後資金として3000万円が必要といわれる背景には、年金だけでは不足する生活費や、介護・医療といった特別な支出への備えがあります。しかし、この金額はあくまで一つの目安であり、本当に必要な額はライフスタイルや住居形態によって異なります。

まずは、自身の世帯で「最低限の生活」と「ゆとりある生活」にそれぞれいくらかかるのか、そして年金はいくら受け取れるのかを把握し、具体的な不足額を試算することが第一歩です。

その上で、先取り貯蓄を基本としながら、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を最大限に活用し、長期的な視点で計画的に資産形成を進めていきましょう。始めるのが早ければ早いほど、複利の効果を活かして効率的に目標達成を目指せます。

50代からでも決して遅くはありません。将来の不安を解消し、安心して豊かな老後を迎えるために、今日からできる一歩を踏み出しましょう。

老後資金の準備は、自身の状況を正しく把握することから始まります。まずは、将来どれくらいのお金が必要になるのか、簡単なシミュレーションで確認してみませんか?

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監修
森本 由紀
  • 森本 由紀
  • ファイナンシャルプランナー/AFP(日本FP協会認定)/行政書士

行政書士ゆらこ事務所(Yurako Office)代表。愛媛県松山市出身。神戸大学法学部卒業。法律事務所事務職員を経て、2012年に独立開業。メイン業務は離婚協議書作成などの協議離婚のサポート。離婚をきっかけに自立したい人や自分らしい生き方を見つけたい人には、カウンセリングのほか、ライフプラン、マネープランも含めた幅広いアドバイスを行っている。法律系・マネー系サイトでの記事の執筆・監修実績も多数。

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執筆
マネイロメディア編集部
  • マネイロメディア編集部
  • お金のメディア編集者

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